フリーの工作員としてさまざまな依頼をこなしてきた俺だが、今回の仕事は予想外だった。
食中毒で体調を崩したアイドルユニットの代役として、コンサートへの出演を芸能事務所から依頼されたのだ。
「なあ、俺の姿・・・おかしくないかな?」
関節を外して体格を縮め、変装用のスキンスーツを着込んでユニットのメンバー、『しのちゃん』の姿になった俺は、相棒のトシアキに自分の姿を検分してもらった。
ややツリ目だが愛嬌のある顔立ち、張りはあるが少し物足りない胸、そしてすらりとした健康そうな太もも。
今の俺は紛れもない少女の姿をしていた。股間にあるべき男のしるしも、今は腹の奥に収まっている。
だが今まで要人の影武者を務めたことはあっても、ローティーンの少女に化けるのはいままで全く経験がない。
鏡で見た限りは完璧に変装出来ているが、自分ではいまひとつ自信がもてない。
「うーん・・・」
もう1人のメンバー、『みおちゃん』の姿にに化けたトシアキはひと通り俺の体を見た後、彼女の声と口調で俺にこたえた。
「大丈夫だよ『しのちゃん』、ボクから見たってキミが偽者だなんて分からないよ。
それに・・・誰も本物の裸なんて知らないだろうしね。うふふ・・・可愛いよ・・・」
異性装の経験があるトシアキは、『みおちゃん』を完璧に演じきっていた。
裸同然の格好でステージ衣装を物色する『彼女』の姿は、どこから見ても『みおちゃん』そのもの。
顔も体も、そして声も、俺から見てほとんど違和感が無い。
「あ・・・あ・・・、声はどうだ?」
「心配し過ぎよ。ボイストレーニングだって、ボクと一緒に何回もやったじゃない」
「自分の声はわかりづらいからな」
「歌は口パクでいいってプロデューサーさんが言ってたから、そんなに気にすることはないよ。
キヨヒコは心配性だなぁ。もっと自分に自信をもって」
「この手の仕事はまだ経験がないからな。用心してし過ぎることはない。何かの拍子に・・って、おい!?」
不意にトシアキは、背後から左手で俺の乳房を掴み、指先で乳首を撫で始めた。
「うふふ・・・『しのちゃん』のカラダ、プニプニしてて柔らかぁいね」
右手はするするとその下へと伸びていき…、下着の中へと潜り込んでいく。
「こら!! ふざけるなよ・・・」
俺たちの身体を覆っているスキンスーツは、合成蛋白質と固化剤から構成されるつくりものの女体だ。
今の見た目はカワイイ女の子だが、皮一枚下には俺本来の男の肉体が隠れている。
トシアキも同じだ。だから相手に胸や股間を触られても気持ちが悪いだけだったりする。
「つれないなぁ。せっかく女の子になったんだから、じゃれあいっこくらい付き合ってよ。
うふ・・・『しのちゃん』のココ、ヌルヌルしてきたよ。オンナノコの体って、気持ちイイでしょ?」
気持ちよくない。これはスーツの擬似性器が刺激に対応して濡れてるだけだ。決してエッチな気分になってるわけじゃないぞ。
「そんなこと言って・・・本当は感じちゃってるクセに素直じゃないなあ・・・。
いいよ。コンサートが終わったら、ボクがしのちゃんをもっと気持ちよくしてあげる・・・。
オトコのヒトとは比べ物にならない愉しみを教えてあげるね・・・」
あーもう鬱陶しい。
それにしてもこの男(?)、ノリノリである。
■■■
コンサートを終えた後、俺は疲労困憊で控え室の椅子にへたりこんだ。
「ヴぁ・・・、疲れた・・・」
壁に背を預け、天を仰いで一息つく。本番の緊張が解けて思考が鈍くなっていくのがわかる。
予想通り、女の子のサイズにまで体を畳んで動き回るのはかなりの難事だ。
肝心のコンサート自体は成功に終わっていた。来ていたお客もユニットの他のメンバーも、歌い踊っている二人が偽者であることには気付いていない。
客には騙しているようで悪いが、本物が復帰するまでの一ヶ月この調子で頑張って乗り切ろう。
さてと、いつまでもこの姿でいるのは窮屈だ。さっさと元の自分に戻るとするか。
ステージ衣装と下着を脱ぎ捨てて鏡の前に立つと、俺は首筋にあるスキンスーツの合わせ目に指をかけ、左右に押し広げた。
鏡に映った『しのちゃん』の両目が内側に抜け落ち、メキメキという音とともに広げられた『しのちゃん』の顔が醜く崩れていく・・・。
その時、勢いよく部屋の扉が開く音がした。
「(やばい・・・)」
開きかけていた合わせ目を急いで元に戻し、顔を直しながら扉の方を振り返る。
「お疲れ様」
入ってきたのは相棒の『みおちゃん』・・・もとい、彼女の皮を被ったトシアキだった。
俺は安堵してため息を漏らし、再び部屋の椅子に座り込む。
「お疲れトシアキ、なんとかいけたな」
「そんなことないよ、キヨヒコはすごく上手だったよ。流石は元S級のニンジャエージェントだねっ」
トシアキは今も『みおちゃん』を演じ続けている。その姿は裸の女体のまま、あられもない姿勢で椅子にへたり込んでいる俺とは対照的だ。
「あ、そうだ、ドリンク飲む?ボクの飲みかけだけど」
「お、サンキュ。喉、カラカラなんだ」
俺は彼(?)から手渡されたペットボトルを口につけ、中身を一気に流し込んだ。
・・・ん?なんか・・・変な味がするぞ・・・。
「うふふふ・・・」
トシアキは意味ありげな笑みを浮かべてこちらを見ている。
「何だよ気色の悪い・・・・・・う・・・ん・・・? あれ・・・?」
どうしたんだろ・・・? なんだか・・・すごく・・・眠たくなってきた・・・・・・。
■■■
「・・・・・・・・・」
眩しい朝日に照らされ、俺は目を覚ました。
辺りを見回すと、ここ数日見慣れた光景、泊まっている部屋の風景が眼に映る。
俺はあのあと部屋に着くなり、すぐに寝込んでしまったのだ。
ベッドのシーツはバケツをひっくり返したようにグショグショに濡れていた。俺の汗だろうか?その割には不思議と匂いはない。
隣にある椅子の背もたれには、脱ぎ捨てられたスキンスーツがかけられていた。
抜け殻になった『しのちゃん』の顔が、口を広げただらしない表情のまま逆さになって垂れ下がっている。
眠る前に、必死になってスーツを脱いだことは覚えている。
「う・・・あぁ・・・」
猛烈な喉の渇きを覚えた俺は、ベッドから身を起こすと裸のまま洗面所に向かった。
寝てるうちにあれだけ汗をかいたのだ、喉が渇くのも当然だろう。
水道の蛇口を全開にして、手のひらから水を喉へと流し込む。
「(あれ・・・)」
水を飲みながら、俺は違和感を感じた。妙に洗面台の位置が高いような気がする。
蛇口に添えられた俺の両手も、頼りないほどに細く、白い。
鏡を見ると、10代前半程の、整った顔立ちをした裸の少女が、キョトンとした顔で俺の方を見つめていた。
「へ・・・?」
思わず俺は両手で、顔のあちこちを触ってみた。鏡の中の少女も、困惑した表情で顔のあちこちを両手で触っている。
次に俺は自分の体を見下ろした。真っ先に俺の視界に入ってきたのは、普段俺の体には付いていない、二つの脂肪の塊だった。
さらにその下の両脚の付け根には、俺の肉体に本来備わっているはずの器官は存在せず、毛の一本も生えそろっていないそこには小さな割れ目のみがあった。
スーツを脱いで男に戻っていたはずの俺の肉体は、再び『しのちゃん』と同じ姿となっていた。
別のスキンスーツを着ているのだろうか? いや違う。背中をいくら捜してもスーツの合わせ目は見つからない。
それに体を畳んでスーツを着ている時の全身を締め付けられるような圧迫感が、今はない。
一体、俺の体はどうなっているんだ・・・!?
「教えてあげよっか☆」
不意に横から声がかかった。
振り向いた先には、昨日から幾度となく顔をあわせた少女・・・『みおちゃん』の姿があった。
「トシアキ・・・」
「うふふっ、どう? ボクの格好似合うかなぁ?」
トシアキは微笑みながら俺の前でくるりと一回転して、自分の肢体を見せつける。
奴の体は袖の無い黒色のレオタードと白いキャミソールを纏い、すらりと伸びた健康そうな両脚には白色のオーバーニータイツと黒地にパープルカラーのラインが入ったフィットネスシューズに包まれていた。
あいつが跳ねるたびに蹴られた床がキュキュッと音をたてる。
その姿はまさに『みおちゃん』と同じ、元気一杯の健康少女を全身で演じていた。
「お前・・・何なんだ? その格好・・・」
「何言ってんのさ? 今日は朝から歌と踊りのレッスンがあるじゃない? これはその衣装だよ」
「レッスンだって? 確か今日、月曜日はオフだったはずだろ?」
「今日はか・よ・う・び・だよ。しのちゃんたらお寝坊さんだなあ。キミは昨日一日中、ずーっと眠ってたんだよ」
そんなバカな・・・。部屋のテレビをつけると朝の情報番組が映し出される。
信じられないことに、どの局を見ても今日の日付は火曜日になっていた。
どうやら俺は本当に丸一日眠り続けていたらしい。
どういうつもりか知らないが、こいつの渡したドリンクに何か薬が仕込んであったんだろう。
「ほうらね、ボクの言った通りでしょ。それよりレッスンは当然キヨヒコも一緒だよ。
ちゃーんとキヨヒコの分も、トレーニングウェアは用意してあるからね。
もちろんとびっきりカワイイ奴を選んできたよ。早く支度して来てね」
軽くストレッチを始めながら、奴は部屋の角に置いたスポーツバッグをを指差す。
中を開けると薄いピンク色のロングスリーブハイネックレオタードと白タイツ、それに薄紫色のシューズが入っていた。
これを着なきゃいかんのか・・・。ステージ衣装はともかくとして、男としてこいつは厳しい。
でも仕事なら仕方ないよな。
「ああ、分かった。すぐに行くよ」
バッグを抱え、トシアキに向き直る。
「それで・・・何で俺の体はこんなことになってる・・・?」
「キミに渡したドリンク、実は睡眠薬のほかにも混ぜたものがあるの」
「今度は何を混ぜた・・・!?」
「身体改造用のナノマシンだよ。キミの体を根本的に造りかえるためのね。キヨヒコは身体が大きいから、昨日は結構苦労したでしょ?
だから、仕事がし易いように・・・キミをオンナノコにしてあげたの」
「あんなものを、俺の体に使ったのか!?」
身体改造用ナノマシン、話は聞いていた。人体の構造を分子レベルで加工し、望むがままにその姿を変換する微小機械の集合体だ。
それを使えば男を女にすることも、また、見た目だけなら他の動物の器官(ネコミミなどはありきたりだ)などを作ることも可能だという。
そういえば以前から、トシアキはナノマシンの導入をしきりに訴えていた。
『これに代えればキヨヒコも僕も、スキンスーツで窮屈な思いをすることもなくなるだろ』
口癖のように奴はよく言っていた。
だが俺はその案に同意することはなかった。何故かというと・・・。
・運用実績が乏しいこと。
・安全上の問題。
・莫大な運用コスト(これ重要)。
という問題点があったからだ。
「そうだよ。でもすごいなあ、190あったキヨヒコの体がここまでになるなんて。これならスーツに合わせて体を畳む必要はないでしょ?」
ベッドがグショグショに濡れていたのはそのせいか。あれはナノマシンに分解、排出された俺の肉体そのものというわけだ。
奴の言うとおり体は楽なのだが・・・やっぱり俺は男だ。他人の思惑で勝手に体を換えられてはたまらない。
「んで、もちろん俺は元には戻るんだろうな?」
俺の質問に奴は微笑んだまま、無言で両手で股間をまさぐり始めた。
股の布地をずらし、白く細い指先が剥き出しになった秘所へと伸びていく。
ズブズブと濡れた音をたて、それは自分の中へと沈み込んでいった。
「あうう・・・感じちゃうよう・・・」
『みおちゃん』は顔を真っ赤にしながら、恥らう素振りで指を動かす。
「ひぐっ・・・!! んぅぅ・・・!!」
時折甲高い声で喘ぎながらビクン!!と少女の身体が揺れる。
「人をおちょくるのは止めろ、気持ち悪い。もったいつけてないで早く出せ」
あからさまな演技に苛立ち、俺は怒鳴った。
お前のよがるところなんか見たくもない。
ていうか『みおちゃん』の姿でそれをやるのは、本人に対して失礼じゃないか。
「やれやれ、キヨヒコはお固いなぁ。そういう人は異性にもてないよ」
大きなお世話だ。
しばらくして奴の秘所から汚らしい音をたて、銀色の薄い板状のものが中から引き抜かれた。
タッチパネル式の携帯端末のように見えるが。これがナノマシンのコントローラーのようだ。
「ご名答。これがコントローラーさっ。なくさないように肌身離さず持ってたんだよ」
「あ、そう・・・。そりゃあどうも・・・。
ていうか女のもつ十個目の穴に物を隠すのは、流石に芸が無さ過ぎるんじゃないか」
「他にいい場所が無かったからね。胃袋やお尻の中に隠すのは流石に気が引けたから。
あ、いけない。もうすぐレッスン始まっちゃうよ。元に戻るのは後にして早くスタジオに行かなきゃ」
トシアキの説明でかなり時間が過ぎたらしい。時計の針は起きたときよりも随分と進んでいた。
ちっ、仕方ない。俺は舌打ちしながらレッスンの支度を始めることにした。
■■■
「はいワンツー、ワンツー」
レッスンスタジオの広い空間に、インストラクターの高い声と手を叩く音がこだまする。
その背景で流れるアップテンポのポップミュージックは、ユニットが来月発表する新しい曲だ。
今日のレッスンはその新曲のための振り付けの練習。
隣を見ると真剣な顔つきをした女の子達が、振付師の目を巻くような激しいダンスに必死になってついていこうとしている。
俺も同じだった。
今の俺の体はこれまでとは違う、完全に女の子の体になってしまっている。
全ての感覚や身体能力が見るも無残に低下し、今ではインストラクターの動きについていくので精一杯。
心臓も肺も運動量を維持するためにフル回転。しかし限界はすぐそこまで来ていた。
ゼエゼエと息は上がり血液は波打ち、心と体が分離しそうになる。
何も身体能力まで落とさなくても。これじゃあ多少窮屈でも男の体のほうがいい。
余計なことしやがって。余裕綽々な様子で踊るトシアキを睨みつける。その時・・・。
何の前触れも無く、俺の股間に電撃が走った。
「!!!!」
股の中で何かがブルブルと震え、腹を突き上げる体験したことの無い感覚に俺は思わず前かがみになる。
両脚から力が抜け、膝が崩れる。とてもじゃないが踊っていられる状態じゃない。
何だこれ? いったい何が起こってるんだ!?
確かめては見たいのだが、俺の正体を知らない他のメンバーやインストラクターの前で股間を確かめるわけにもいかない。
「ぅ・・・!!」
そうしている内に今度は乳房の先でも何かがヴヴヴと揺れる。
苦しいような気持ちイイようなわけの分からない感覚に、俺の意識はかき乱されていく。
「・・・ちゃん・・・しのちゃん!!」
不意に身体を揺すられ、俺は我に帰った。振り向くと隣にいた女の子が心配そうな表情をして俺の背中をさすっている。
「あ・・・あいちゃん・・・?」
「だ、大丈夫? しのちゃん? 急に倒れこむんだからびっくりしたよ」
周りを見ると、インストラクターや他の女の子達も俺の事を心配そうに見つめていた。
例外は『みおちゃん』だ。奴は壁際で俺を見下ろしながら、小悪魔のような微笑を顔に貼り付けている。その嫌な表情に一瞬トシアキ本人の面影が交差する。
おまえのしわざか!?
「ご、ごめん。急に息が苦しくなっちゃって・・・。でももう大丈夫だよ」
「本当? でも休んでいたほうがいいよ。立てる?」
「あ、いいよあいちゃん。わたしは・・・ひぐぅ・・・!!」
俺の返答は、再びやって来た振動に遮られた。思わず出てきそうになった声をこらえる。
「無理は良くないわ、あなたは休んでいなさい」
インストラクターが諭す。ここは言う通りにしたほうがよさそうだ。
「は、はいッ・・・。みんな・・・ごめんね・・・ぅぐ!!」
ベンチへ向かう最中も、容赦の無い振動が幾度もやってくる。
トシアキの奴め、一体何のつもりでこんなことを・・・?
レッスンが終わるまで、俺は度々やってくる股間と胸の振動を必死に耐えなければならなかった。
■■■
「くそっ、トシアキめ・・・」
レッスンが終わり、俺は無人になった更衣室の入り口ををくぐった。
他の女の子たちは皆帰り、部屋の中はしんと静まり返っている。
外からは分からないが、俺の股の中は溢れた液体でグショグショに濡れていた。おそらく汚れが外に出ないように、衣装に何らかの仕掛けがあるのだろう。
そういえばトシアキの奴はどうしただろうか? レッスンがすんでからはとんと顔を見かけない。
あいつめ、あとで覚えていろ。
だがそれより先に、さっさと着替えてしまおう。ぴっちりと身体を覆ったレオタードを脱ごうと、後ろのファスナーに指を掛けたとき。
またまた股間と両胸がヴヴヴ・・・と震えた。
「ひゃうう・・・!!」
胴を突き抜ける刺激の波に、俺はたまらず悶絶して大事な場所を押さえた。
地獄とも極楽とも取れない激しい責めに、この小さな身体は成すがままとなってしまっている。
うう・・・。だ、誰か助けてくれ・・・。
「きゃははははっ!! どう? しのちゃん、楽しんでる?」
入り口の方から聞きなれた笑い声がした。声の主はもちろん『みおちゃん』だ。
先ほどと同じレオタード姿のまま、勝気そうな笑顔を浮かべてこちらに近づく。
「キミの着ているレオタードの生地に、特殊な機能をいくつか仕込んでおいたんだ。
今やってるのはバイブ機能。生地そのものが無音で振動する優れものさっ。
オンナノコの身体って気持ちイイでしょ? うふふ・・・もっと気持ちよくしてあげるね」
左手のリストバンドには小さな黒色のタッチパネルがくっついていて、奴は右手の指先でそれをなぞる。
その途端、俺の局部の振動が爆発的に跳ね上がった。
「ああああああ!!!!」
無様にも床の上に倒れ込み、振動をこらえようと虫のように地面をのたうつ。
何とか衣装を脱ごうと試みるが、服の生地は肌に吸い付いたようにくっつき、離すことが出来ない。
くそ、一体どうなっているんだ? どうあがいても溢れる感覚から逃れられないでいる。
悶える俺の傍らに『みおちゃん』が寄り添った。奴の吐く甘い息が俺の耳にかかる。
「くすくす・・・無駄無駄。これの生地は電気信号で肌に接着する素材で出来てるんだ。
ボクがスイッチを切るまで、それを脱ぐことは出来ないよ」
「な、何故だトシアキ・・・。何故こんなことを・・・する?」
「あ、そうか。まだキヨヒコには話して無かったね。怒らないで聞いてね。
ボク、一度でいいから女の子にこんなイタズラしてみたかったの・・・。
女の子同士でじゃれあったり、アソコにバイブを仕込んだり、いろいろなコトをね
でも本当の女の子にそれをやるのは流石に気が引けてさ・・・。ボクって臆病だから。
だからキヨヒコを女の子にして、あれこれやってみようと思ったんだ。
女の子の身体って男より気持ちイイみたいだから、キヨヒコもきっと悦ぶかなぁ・・・と思ったんだけど・・・」
「そ、そんなわけあるか・・・」
冗談じゃない。お前の変態趣味になど付き合っていられるか。
ふつふつと怒りで頭に血が上っていくのがわかる。
壁に身体を預けながら俺は立ち上がった。振動はまだ俺の身体を執拗に責め続けている。
トシアキはこちらの気も知らずに、楽しそうにくすくすと笑っている。
もう我慢ならん。
俺は渾身の力を振り絞ってトシアキに飛び掛った。
男の身体ならば、俺はトシアキを充分圧倒できる体術を持っていた。
だが今の俺は女の子の体。正面からでは姿は少女、中身は男のトシアキには絶対にかなわない。
狙いは奴にタックルをかけて転倒させ、腕関節を極め無力化。そして腹の中のコントローラーを取り出させるつもりだ。
一瞬奴の顔が呆けるのが見えた。上手く不意を討つことが出来たようだ。
だがトシアキの身体にぶつかった瞬間、その手ごたえは唐突に失われた。
「!!」
少女の身体は厚みを失ってグニャリと崩れ、勢い余って俺はその上に倒れこむ。
捕らえたはずの『みおちゃん』の肉体は、俺の腕の中で中身の無い抜け殻と成り果てていた。
目玉のない、クシャクシャになった少女の顔が、俺を嘲笑うかのようにひしゃげ、歪む。
「残念だったねキヨヒコ」
背後から男の声がした。何度も聞いた相棒の声だ。
「まともに引っかかってくれるとは思わなかったよ。脱皮空蝉の術、一緒に訓練したよね」
「くっ!!」
あわてて振り向こうとした途端、俺の両手に細い糸のようなものが絡みつく。
たちまち俺は部屋の角に拘束されてしまった。
鋼糸縛りの術だ。強靭な特殊繊維で出来た糸は人の力でちぎることは出来ない。
風を切る音と共に再び鋼糸が迫り、今度は俺の左の足首に巻きついた。
糸は天井へと持ち上がり、左脚が持ち上げられ、大股開きとなったあられのない姿勢のまま俺は拘束された。
「フフフ・・・」
顔を上げると、少女の皮を脱ぎ捨て本来の姿に戻ったトシアキの細長い裸身がこちらへと歩み寄ってくる。
股間にそびえる男の証は大きく持ち上がり、役目を果たすときを今か今かと待ち構えているようだ。
「そんなわけ・・・ないだって?」
いやらしい笑顔を浮かべながら、奴は俺の顎をクイと持ち上げた。
その手はまるで俺の身体を確かめるように胸から下腹へと下っていく。
そして次の瞬間、指先がビリビリとタイツを破りクロッチの中に侵入。ずぶ濡れになった俺の秘所をかき回した。
「あっ・・・!! あヒッ・・・!! ぁぐぅ・・・」
しばしの間俺の内部を愛撫した後、引き抜かれた指先を俺の目の前にもってくる。
「じゃあこれは何かな?」
そこにはテカテカと光る粘液が、うっすらと糸を引いているのが見えた。
「いい加減にしろ、早く俺を男に戻せ」
「やだね。キヨヒコのココは、もっとして欲しいって言ってるよ。
言ったじゃない。オトコのヒトとは比べ物にならない愉しみを教えてあげる・・・て」
駄目だ。こいつは自分の嗜好を満たすのに夢中で、こちらの話を全く聞いていない。
今の俺では力ずくで状況を打開出来ないし、奴を無力化する道具や薬品類は今は持っていない。
仕方ない。こうなったら奴が一応満足するまで付き合ってやるしかないか。一発やらせりゃおとなしくなるかな?
「オモチャじゃあまだ満足できないみたいだね。じゃあ僕が・・・もっと愉しませてあげるよ
インストラクターは眠らせてあるから、今ここにいるのは僕達二人だけだ。最高の天国を体験させてやるよ」
奴はハァハァと息を荒げながら指先でクロッチと下着をずらし、毛の一本も生えていない俺の局部を露出させた。
そこに怒張した一物が迫る。僅かに開いた器の門を、巨根の先が強引に押し開いていく。
「う・・・!! く・・・!! 痛ぁ・・・!!」
巨根が俺の中を掻き分け進んでいく度に、胎を押し広げられる激しい痛みが俺を襲う。
悲鳴をこらえながら、俺は体験したことのない痛みにただ耐えるのみだ。
「ああ・・・しのちゃん・・・しのちゃんの中ギュウギュウだよぉ・・・」
トシアキの奴はこちらの気も知らずに、思うがままにピストン運動を繰り返している。
いたわりを知らぬやつの無粋な行いに結合部からは赤い液体がこぼれ、内股を伝わり落ちていく。
「どう? しのちゃん? 僕との本番は気持ちイイかい? オモチャとは比べ物にならないだろう?」
そんなわけあるか痛いわ!! 確かに違う意味でオモチャとは比べ物にならんが・・・。
強引を絵に描いた、獣のような二人の行為は結局トシアキが一方的に絶頂を迎え、生臭い粘液を俺の中にたっぷりと注ぎこんだ後ようやく終了した。
「ああ気持ちよかった。後でもう一度やろうか。しのちゃんも今度こそ気持ち良くなれるよ。」
カチン。
賢者モードになり油断したトシアキの股間に、俺は情け容赦なく膝をいれた。
束縛から逃れた俺は、泡を吹いて倒れこんだトシアキをがんじがらめに縛った後、床に転がった『みおちゃん』の皮の傍らにしゃがみ込んだ。
皮の両脚を広げ、剥き出しになった局部に指を突っ込む。
人工膣の中は生暖かく、湿り気を帯びた肉の壁が指先を濡らすが、それに構わず俺は入り口を広げながら更に奥をまさぐった。
やがて硬いものが俺の手に触れた。あった、ナノマシンのコントローラーだ。すぐさまそれを引っ張り出す。
ようやくこれで男に戻れる。意気揚々とコントローラーを手に取ったが、その希望はもろくも打ち砕かれた。
コントローラーのタッチパネルに大きな亀裂が入っていたのだ。電源を入れても、パネルに光が点ることはない。
やってしまった。さっきの乱闘のときに壊れてしまったらしい。
とほほ・・・一体これからどうしよう・・・。がっくりと膝をつき、俺は頭を抱える。
この身体のままで、一から鍛え直すしかないか。
■■■
そうと決まればやることは一つ。
影武者の依頼を終えた後、俺は早速特訓を始めることにした。
基礎体力をつけることが一番大事だが、まずはこの身体の最大の武器、女の部分を鍛えるとしよう。
スキンスーツの人工膣と、本物は勝手が違うから本番で練習あるのみだ。
トシアキにも手伝ってもらうとしようか・・・と思ったのだが。
「はぁはぁ・・・キヨヒコ・・僕・・・もうだめだぁ・・・・・・うっ!!」
「ば、馬鹿!! 中に出すな!! デキたらどうするんだ!!」
こいつは使えん。モノの大きさはともかく、出すのが早すぎて鍛錬にならん。とんだ役立たずだ。
手技は結構上手いんだがなぁ。なんにせよこいつの『男』も早々に鍛え直す必要があるな。
当分の間、依頼は受けられそうになさそうだ。(完)
食中毒で体調を崩したアイドルユニットの代役として、コンサートへの出演を芸能事務所から依頼されたのだ。
「なあ、俺の姿・・・おかしくないかな?」
関節を外して体格を縮め、変装用のスキンスーツを着込んでユニットのメンバー、『しのちゃん』の姿になった俺は、相棒のトシアキに自分の姿を検分してもらった。
ややツリ目だが愛嬌のある顔立ち、張りはあるが少し物足りない胸、そしてすらりとした健康そうな太もも。
今の俺は紛れもない少女の姿をしていた。股間にあるべき男のしるしも、今は腹の奥に収まっている。
だが今まで要人の影武者を務めたことはあっても、ローティーンの少女に化けるのはいままで全く経験がない。
鏡で見た限りは完璧に変装出来ているが、自分ではいまひとつ自信がもてない。
「うーん・・・」
もう1人のメンバー、『みおちゃん』の姿にに化けたトシアキはひと通り俺の体を見た後、彼女の声と口調で俺にこたえた。
「大丈夫だよ『しのちゃん』、ボクから見たってキミが偽者だなんて分からないよ。
それに・・・誰も本物の裸なんて知らないだろうしね。うふふ・・・可愛いよ・・・」
異性装の経験があるトシアキは、『みおちゃん』を完璧に演じきっていた。
裸同然の格好でステージ衣装を物色する『彼女』の姿は、どこから見ても『みおちゃん』そのもの。
顔も体も、そして声も、俺から見てほとんど違和感が無い。
「あ・・・あ・・・、声はどうだ?」
「心配し過ぎよ。ボイストレーニングだって、ボクと一緒に何回もやったじゃない」
「自分の声はわかりづらいからな」
「歌は口パクでいいってプロデューサーさんが言ってたから、そんなに気にすることはないよ。
キヨヒコは心配性だなぁ。もっと自分に自信をもって」
「この手の仕事はまだ経験がないからな。用心してし過ぎることはない。何かの拍子に・・って、おい!?」
不意にトシアキは、背後から左手で俺の乳房を掴み、指先で乳首を撫で始めた。
「うふふ・・・『しのちゃん』のカラダ、プニプニしてて柔らかぁいね」
右手はするするとその下へと伸びていき…、下着の中へと潜り込んでいく。
「こら!! ふざけるなよ・・・」
俺たちの身体を覆っているスキンスーツは、合成蛋白質と固化剤から構成されるつくりものの女体だ。
今の見た目はカワイイ女の子だが、皮一枚下には俺本来の男の肉体が隠れている。
トシアキも同じだ。だから相手に胸や股間を触られても気持ちが悪いだけだったりする。
「つれないなぁ。せっかく女の子になったんだから、じゃれあいっこくらい付き合ってよ。
うふ・・・『しのちゃん』のココ、ヌルヌルしてきたよ。オンナノコの体って、気持ちイイでしょ?」
気持ちよくない。これはスーツの擬似性器が刺激に対応して濡れてるだけだ。決してエッチな気分になってるわけじゃないぞ。
「そんなこと言って・・・本当は感じちゃってるクセに素直じゃないなあ・・・。
いいよ。コンサートが終わったら、ボクがしのちゃんをもっと気持ちよくしてあげる・・・。
オトコのヒトとは比べ物にならない愉しみを教えてあげるね・・・」
あーもう鬱陶しい。
それにしてもこの男(?)、ノリノリである。
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コンサートを終えた後、俺は疲労困憊で控え室の椅子にへたりこんだ。
「ヴぁ・・・、疲れた・・・」
壁に背を預け、天を仰いで一息つく。本番の緊張が解けて思考が鈍くなっていくのがわかる。
予想通り、女の子のサイズにまで体を畳んで動き回るのはかなりの難事だ。
肝心のコンサート自体は成功に終わっていた。来ていたお客もユニットの他のメンバーも、歌い踊っている二人が偽者であることには気付いていない。
客には騙しているようで悪いが、本物が復帰するまでの一ヶ月この調子で頑張って乗り切ろう。
さてと、いつまでもこの姿でいるのは窮屈だ。さっさと元の自分に戻るとするか。
ステージ衣装と下着を脱ぎ捨てて鏡の前に立つと、俺は首筋にあるスキンスーツの合わせ目に指をかけ、左右に押し広げた。
鏡に映った『しのちゃん』の両目が内側に抜け落ち、メキメキという音とともに広げられた『しのちゃん』の顔が醜く崩れていく・・・。
その時、勢いよく部屋の扉が開く音がした。
「(やばい・・・)」
開きかけていた合わせ目を急いで元に戻し、顔を直しながら扉の方を振り返る。
「お疲れ様」
入ってきたのは相棒の『みおちゃん』・・・もとい、彼女の皮を被ったトシアキだった。
俺は安堵してため息を漏らし、再び部屋の椅子に座り込む。
「お疲れトシアキ、なんとかいけたな」
「そんなことないよ、キヨヒコはすごく上手だったよ。流石は元S級のニンジャエージェントだねっ」
トシアキは今も『みおちゃん』を演じ続けている。その姿は裸の女体のまま、あられもない姿勢で椅子にへたり込んでいる俺とは対照的だ。
「あ、そうだ、ドリンク飲む?ボクの飲みかけだけど」
「お、サンキュ。喉、カラカラなんだ」
俺は彼(?)から手渡されたペットボトルを口につけ、中身を一気に流し込んだ。
・・・ん?なんか・・・変な味がするぞ・・・。
「うふふふ・・・」
トシアキは意味ありげな笑みを浮かべてこちらを見ている。
「何だよ気色の悪い・・・・・・う・・・ん・・・? あれ・・・?」
どうしたんだろ・・・? なんだか・・・すごく・・・眠たくなってきた・・・・・・。
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「・・・・・・・・・」
眩しい朝日に照らされ、俺は目を覚ました。
辺りを見回すと、ここ数日見慣れた光景、泊まっている部屋の風景が眼に映る。
俺はあのあと部屋に着くなり、すぐに寝込んでしまったのだ。
ベッドのシーツはバケツをひっくり返したようにグショグショに濡れていた。俺の汗だろうか?その割には不思議と匂いはない。
隣にある椅子の背もたれには、脱ぎ捨てられたスキンスーツがかけられていた。
抜け殻になった『しのちゃん』の顔が、口を広げただらしない表情のまま逆さになって垂れ下がっている。
眠る前に、必死になってスーツを脱いだことは覚えている。
「う・・・あぁ・・・」
猛烈な喉の渇きを覚えた俺は、ベッドから身を起こすと裸のまま洗面所に向かった。
寝てるうちにあれだけ汗をかいたのだ、喉が渇くのも当然だろう。
水道の蛇口を全開にして、手のひらから水を喉へと流し込む。
「(あれ・・・)」
水を飲みながら、俺は違和感を感じた。妙に洗面台の位置が高いような気がする。
蛇口に添えられた俺の両手も、頼りないほどに細く、白い。
鏡を見ると、10代前半程の、整った顔立ちをした裸の少女が、キョトンとした顔で俺の方を見つめていた。
「へ・・・?」
思わず俺は両手で、顔のあちこちを触ってみた。鏡の中の少女も、困惑した表情で顔のあちこちを両手で触っている。
次に俺は自分の体を見下ろした。真っ先に俺の視界に入ってきたのは、普段俺の体には付いていない、二つの脂肪の塊だった。
さらにその下の両脚の付け根には、俺の肉体に本来備わっているはずの器官は存在せず、毛の一本も生えそろっていないそこには小さな割れ目のみがあった。
スーツを脱いで男に戻っていたはずの俺の肉体は、再び『しのちゃん』と同じ姿となっていた。
別のスキンスーツを着ているのだろうか? いや違う。背中をいくら捜してもスーツの合わせ目は見つからない。
それに体を畳んでスーツを着ている時の全身を締め付けられるような圧迫感が、今はない。
一体、俺の体はどうなっているんだ・・・!?
「教えてあげよっか☆」
不意に横から声がかかった。
振り向いた先には、昨日から幾度となく顔をあわせた少女・・・『みおちゃん』の姿があった。
「トシアキ・・・」
「うふふっ、どう? ボクの格好似合うかなぁ?」
トシアキは微笑みながら俺の前でくるりと一回転して、自分の肢体を見せつける。
奴の体は袖の無い黒色のレオタードと白いキャミソールを纏い、すらりと伸びた健康そうな両脚には白色のオーバーニータイツと黒地にパープルカラーのラインが入ったフィットネスシューズに包まれていた。
あいつが跳ねるたびに蹴られた床がキュキュッと音をたてる。
その姿はまさに『みおちゃん』と同じ、元気一杯の健康少女を全身で演じていた。
「お前・・・何なんだ? その格好・・・」
「何言ってんのさ? 今日は朝から歌と踊りのレッスンがあるじゃない? これはその衣装だよ」
「レッスンだって? 確か今日、月曜日はオフだったはずだろ?」
「今日はか・よ・う・び・だよ。しのちゃんたらお寝坊さんだなあ。キミは昨日一日中、ずーっと眠ってたんだよ」
そんなバカな・・・。部屋のテレビをつけると朝の情報番組が映し出される。
信じられないことに、どの局を見ても今日の日付は火曜日になっていた。
どうやら俺は本当に丸一日眠り続けていたらしい。
どういうつもりか知らないが、こいつの渡したドリンクに何か薬が仕込んであったんだろう。
「ほうらね、ボクの言った通りでしょ。それよりレッスンは当然キヨヒコも一緒だよ。
ちゃーんとキヨヒコの分も、トレーニングウェアは用意してあるからね。
もちろんとびっきりカワイイ奴を選んできたよ。早く支度して来てね」
軽くストレッチを始めながら、奴は部屋の角に置いたスポーツバッグをを指差す。
中を開けると薄いピンク色のロングスリーブハイネックレオタードと白タイツ、それに薄紫色のシューズが入っていた。
これを着なきゃいかんのか・・・。ステージ衣装はともかくとして、男としてこいつは厳しい。
でも仕事なら仕方ないよな。
「ああ、分かった。すぐに行くよ」
バッグを抱え、トシアキに向き直る。
「それで・・・何で俺の体はこんなことになってる・・・?」
「キミに渡したドリンク、実は睡眠薬のほかにも混ぜたものがあるの」
「今度は何を混ぜた・・・!?」
「身体改造用のナノマシンだよ。キミの体を根本的に造りかえるためのね。キヨヒコは身体が大きいから、昨日は結構苦労したでしょ?
だから、仕事がし易いように・・・キミをオンナノコにしてあげたの」
「あんなものを、俺の体に使ったのか!?」
身体改造用ナノマシン、話は聞いていた。人体の構造を分子レベルで加工し、望むがままにその姿を変換する微小機械の集合体だ。
それを使えば男を女にすることも、また、見た目だけなら他の動物の器官(ネコミミなどはありきたりだ)などを作ることも可能だという。
そういえば以前から、トシアキはナノマシンの導入をしきりに訴えていた。
『これに代えればキヨヒコも僕も、スキンスーツで窮屈な思いをすることもなくなるだろ』
口癖のように奴はよく言っていた。
だが俺はその案に同意することはなかった。何故かというと・・・。
・運用実績が乏しいこと。
・安全上の問題。
・莫大な運用コスト(これ重要)。
という問題点があったからだ。
「そうだよ。でもすごいなあ、190あったキヨヒコの体がここまでになるなんて。これならスーツに合わせて体を畳む必要はないでしょ?」
ベッドがグショグショに濡れていたのはそのせいか。あれはナノマシンに分解、排出された俺の肉体そのものというわけだ。
奴の言うとおり体は楽なのだが・・・やっぱり俺は男だ。他人の思惑で勝手に体を換えられてはたまらない。
「んで、もちろん俺は元には戻るんだろうな?」
俺の質問に奴は微笑んだまま、無言で両手で股間をまさぐり始めた。
股の布地をずらし、白く細い指先が剥き出しになった秘所へと伸びていく。
ズブズブと濡れた音をたて、それは自分の中へと沈み込んでいった。
「あうう・・・感じちゃうよう・・・」
『みおちゃん』は顔を真っ赤にしながら、恥らう素振りで指を動かす。
「ひぐっ・・・!! んぅぅ・・・!!」
時折甲高い声で喘ぎながらビクン!!と少女の身体が揺れる。
「人をおちょくるのは止めろ、気持ち悪い。もったいつけてないで早く出せ」
あからさまな演技に苛立ち、俺は怒鳴った。
お前のよがるところなんか見たくもない。
ていうか『みおちゃん』の姿でそれをやるのは、本人に対して失礼じゃないか。
「やれやれ、キヨヒコはお固いなぁ。そういう人は異性にもてないよ」
大きなお世話だ。
しばらくして奴の秘所から汚らしい音をたて、銀色の薄い板状のものが中から引き抜かれた。
タッチパネル式の携帯端末のように見えるが。これがナノマシンのコントローラーのようだ。
「ご名答。これがコントローラーさっ。なくさないように肌身離さず持ってたんだよ」
「あ、そう・・・。そりゃあどうも・・・。
ていうか女のもつ十個目の穴に物を隠すのは、流石に芸が無さ過ぎるんじゃないか」
「他にいい場所が無かったからね。胃袋やお尻の中に隠すのは流石に気が引けたから。
あ、いけない。もうすぐレッスン始まっちゃうよ。元に戻るのは後にして早くスタジオに行かなきゃ」
トシアキの説明でかなり時間が過ぎたらしい。時計の針は起きたときよりも随分と進んでいた。
ちっ、仕方ない。俺は舌打ちしながらレッスンの支度を始めることにした。
■■■
「はいワンツー、ワンツー」
レッスンスタジオの広い空間に、インストラクターの高い声と手を叩く音がこだまする。
その背景で流れるアップテンポのポップミュージックは、ユニットが来月発表する新しい曲だ。
今日のレッスンはその新曲のための振り付けの練習。
隣を見ると真剣な顔つきをした女の子達が、振付師の目を巻くような激しいダンスに必死になってついていこうとしている。
俺も同じだった。
今の俺の体はこれまでとは違う、完全に女の子の体になってしまっている。
全ての感覚や身体能力が見るも無残に低下し、今ではインストラクターの動きについていくので精一杯。
心臓も肺も運動量を維持するためにフル回転。しかし限界はすぐそこまで来ていた。
ゼエゼエと息は上がり血液は波打ち、心と体が分離しそうになる。
何も身体能力まで落とさなくても。これじゃあ多少窮屈でも男の体のほうがいい。
余計なことしやがって。余裕綽々な様子で踊るトシアキを睨みつける。その時・・・。
何の前触れも無く、俺の股間に電撃が走った。
「!!!!」
股の中で何かがブルブルと震え、腹を突き上げる体験したことの無い感覚に俺は思わず前かがみになる。
両脚から力が抜け、膝が崩れる。とてもじゃないが踊っていられる状態じゃない。
何だこれ? いったい何が起こってるんだ!?
確かめては見たいのだが、俺の正体を知らない他のメンバーやインストラクターの前で股間を確かめるわけにもいかない。
「ぅ・・・!!」
そうしている内に今度は乳房の先でも何かがヴヴヴと揺れる。
苦しいような気持ちイイようなわけの分からない感覚に、俺の意識はかき乱されていく。
「・・・ちゃん・・・しのちゃん!!」
不意に身体を揺すられ、俺は我に帰った。振り向くと隣にいた女の子が心配そうな表情をして俺の背中をさすっている。
「あ・・・あいちゃん・・・?」
「だ、大丈夫? しのちゃん? 急に倒れこむんだからびっくりしたよ」
周りを見ると、インストラクターや他の女の子達も俺の事を心配そうに見つめていた。
例外は『みおちゃん』だ。奴は壁際で俺を見下ろしながら、小悪魔のような微笑を顔に貼り付けている。その嫌な表情に一瞬トシアキ本人の面影が交差する。
おまえのしわざか!?
「ご、ごめん。急に息が苦しくなっちゃって・・・。でももう大丈夫だよ」
「本当? でも休んでいたほうがいいよ。立てる?」
「あ、いいよあいちゃん。わたしは・・・ひぐぅ・・・!!」
俺の返答は、再びやって来た振動に遮られた。思わず出てきそうになった声をこらえる。
「無理は良くないわ、あなたは休んでいなさい」
インストラクターが諭す。ここは言う通りにしたほうがよさそうだ。
「は、はいッ・・・。みんな・・・ごめんね・・・ぅぐ!!」
ベンチへ向かう最中も、容赦の無い振動が幾度もやってくる。
トシアキの奴め、一体何のつもりでこんなことを・・・?
レッスンが終わるまで、俺は度々やってくる股間と胸の振動を必死に耐えなければならなかった。
■■■
「くそっ、トシアキめ・・・」
レッスンが終わり、俺は無人になった更衣室の入り口ををくぐった。
他の女の子たちは皆帰り、部屋の中はしんと静まり返っている。
外からは分からないが、俺の股の中は溢れた液体でグショグショに濡れていた。おそらく汚れが外に出ないように、衣装に何らかの仕掛けがあるのだろう。
そういえばトシアキの奴はどうしただろうか? レッスンがすんでからはとんと顔を見かけない。
あいつめ、あとで覚えていろ。
だがそれより先に、さっさと着替えてしまおう。ぴっちりと身体を覆ったレオタードを脱ごうと、後ろのファスナーに指を掛けたとき。
またまた股間と両胸がヴヴヴ・・・と震えた。
「ひゃうう・・・!!」
胴を突き抜ける刺激の波に、俺はたまらず悶絶して大事な場所を押さえた。
地獄とも極楽とも取れない激しい責めに、この小さな身体は成すがままとなってしまっている。
うう・・・。だ、誰か助けてくれ・・・。
「きゃははははっ!! どう? しのちゃん、楽しんでる?」
入り口の方から聞きなれた笑い声がした。声の主はもちろん『みおちゃん』だ。
先ほどと同じレオタード姿のまま、勝気そうな笑顔を浮かべてこちらに近づく。
「キミの着ているレオタードの生地に、特殊な機能をいくつか仕込んでおいたんだ。
今やってるのはバイブ機能。生地そのものが無音で振動する優れものさっ。
オンナノコの身体って気持ちイイでしょ? うふふ・・・もっと気持ちよくしてあげるね」
左手のリストバンドには小さな黒色のタッチパネルがくっついていて、奴は右手の指先でそれをなぞる。
その途端、俺の局部の振動が爆発的に跳ね上がった。
「ああああああ!!!!」
無様にも床の上に倒れ込み、振動をこらえようと虫のように地面をのたうつ。
何とか衣装を脱ごうと試みるが、服の生地は肌に吸い付いたようにくっつき、離すことが出来ない。
くそ、一体どうなっているんだ? どうあがいても溢れる感覚から逃れられないでいる。
悶える俺の傍らに『みおちゃん』が寄り添った。奴の吐く甘い息が俺の耳にかかる。
「くすくす・・・無駄無駄。これの生地は電気信号で肌に接着する素材で出来てるんだ。
ボクがスイッチを切るまで、それを脱ぐことは出来ないよ」
「な、何故だトシアキ・・・。何故こんなことを・・・する?」
「あ、そうか。まだキヨヒコには話して無かったね。怒らないで聞いてね。
ボク、一度でいいから女の子にこんなイタズラしてみたかったの・・・。
女の子同士でじゃれあったり、アソコにバイブを仕込んだり、いろいろなコトをね
でも本当の女の子にそれをやるのは流石に気が引けてさ・・・。ボクって臆病だから。
だからキヨヒコを女の子にして、あれこれやってみようと思ったんだ。
女の子の身体って男より気持ちイイみたいだから、キヨヒコもきっと悦ぶかなぁ・・・と思ったんだけど・・・」
「そ、そんなわけあるか・・・」
冗談じゃない。お前の変態趣味になど付き合っていられるか。
ふつふつと怒りで頭に血が上っていくのがわかる。
壁に身体を預けながら俺は立ち上がった。振動はまだ俺の身体を執拗に責め続けている。
トシアキはこちらの気も知らずに、楽しそうにくすくすと笑っている。
もう我慢ならん。
俺は渾身の力を振り絞ってトシアキに飛び掛った。
男の身体ならば、俺はトシアキを充分圧倒できる体術を持っていた。
だが今の俺は女の子の体。正面からでは姿は少女、中身は男のトシアキには絶対にかなわない。
狙いは奴にタックルをかけて転倒させ、腕関節を極め無力化。そして腹の中のコントローラーを取り出させるつもりだ。
一瞬奴の顔が呆けるのが見えた。上手く不意を討つことが出来たようだ。
だがトシアキの身体にぶつかった瞬間、その手ごたえは唐突に失われた。
「!!」
少女の身体は厚みを失ってグニャリと崩れ、勢い余って俺はその上に倒れこむ。
捕らえたはずの『みおちゃん』の肉体は、俺の腕の中で中身の無い抜け殻と成り果てていた。
目玉のない、クシャクシャになった少女の顔が、俺を嘲笑うかのようにひしゃげ、歪む。
「残念だったねキヨヒコ」
背後から男の声がした。何度も聞いた相棒の声だ。
「まともに引っかかってくれるとは思わなかったよ。脱皮空蝉の術、一緒に訓練したよね」
「くっ!!」
あわてて振り向こうとした途端、俺の両手に細い糸のようなものが絡みつく。
たちまち俺は部屋の角に拘束されてしまった。
鋼糸縛りの術だ。強靭な特殊繊維で出来た糸は人の力でちぎることは出来ない。
風を切る音と共に再び鋼糸が迫り、今度は俺の左の足首に巻きついた。
糸は天井へと持ち上がり、左脚が持ち上げられ、大股開きとなったあられのない姿勢のまま俺は拘束された。
「フフフ・・・」
顔を上げると、少女の皮を脱ぎ捨て本来の姿に戻ったトシアキの細長い裸身がこちらへと歩み寄ってくる。
股間にそびえる男の証は大きく持ち上がり、役目を果たすときを今か今かと待ち構えているようだ。
「そんなわけ・・・ないだって?」
いやらしい笑顔を浮かべながら、奴は俺の顎をクイと持ち上げた。
その手はまるで俺の身体を確かめるように胸から下腹へと下っていく。
そして次の瞬間、指先がビリビリとタイツを破りクロッチの中に侵入。ずぶ濡れになった俺の秘所をかき回した。
「あっ・・・!! あヒッ・・・!! ぁぐぅ・・・」
しばしの間俺の内部を愛撫した後、引き抜かれた指先を俺の目の前にもってくる。
「じゃあこれは何かな?」
そこにはテカテカと光る粘液が、うっすらと糸を引いているのが見えた。
「いい加減にしろ、早く俺を男に戻せ」
「やだね。キヨヒコのココは、もっとして欲しいって言ってるよ。
言ったじゃない。オトコのヒトとは比べ物にならない愉しみを教えてあげる・・・て」
駄目だ。こいつは自分の嗜好を満たすのに夢中で、こちらの話を全く聞いていない。
今の俺では力ずくで状況を打開出来ないし、奴を無力化する道具や薬品類は今は持っていない。
仕方ない。こうなったら奴が一応満足するまで付き合ってやるしかないか。一発やらせりゃおとなしくなるかな?
「オモチャじゃあまだ満足できないみたいだね。じゃあ僕が・・・もっと愉しませてあげるよ
インストラクターは眠らせてあるから、今ここにいるのは僕達二人だけだ。最高の天国を体験させてやるよ」
奴はハァハァと息を荒げながら指先でクロッチと下着をずらし、毛の一本も生えていない俺の局部を露出させた。
そこに怒張した一物が迫る。僅かに開いた器の門を、巨根の先が強引に押し開いていく。
「う・・・!! く・・・!! 痛ぁ・・・!!」
巨根が俺の中を掻き分け進んでいく度に、胎を押し広げられる激しい痛みが俺を襲う。
悲鳴をこらえながら、俺は体験したことのない痛みにただ耐えるのみだ。
「ああ・・・しのちゃん・・・しのちゃんの中ギュウギュウだよぉ・・・」
トシアキの奴はこちらの気も知らずに、思うがままにピストン運動を繰り返している。
いたわりを知らぬやつの無粋な行いに結合部からは赤い液体がこぼれ、内股を伝わり落ちていく。
「どう? しのちゃん? 僕との本番は気持ちイイかい? オモチャとは比べ物にならないだろう?」
そんなわけあるか痛いわ!! 確かに違う意味でオモチャとは比べ物にならんが・・・。
強引を絵に描いた、獣のような二人の行為は結局トシアキが一方的に絶頂を迎え、生臭い粘液を俺の中にたっぷりと注ぎこんだ後ようやく終了した。
「ああ気持ちよかった。後でもう一度やろうか。しのちゃんも今度こそ気持ち良くなれるよ。」
カチン。
賢者モードになり油断したトシアキの股間に、俺は情け容赦なく膝をいれた。
束縛から逃れた俺は、泡を吹いて倒れこんだトシアキをがんじがらめに縛った後、床に転がった『みおちゃん』の皮の傍らにしゃがみ込んだ。
皮の両脚を広げ、剥き出しになった局部に指を突っ込む。
人工膣の中は生暖かく、湿り気を帯びた肉の壁が指先を濡らすが、それに構わず俺は入り口を広げながら更に奥をまさぐった。
やがて硬いものが俺の手に触れた。あった、ナノマシンのコントローラーだ。すぐさまそれを引っ張り出す。
ようやくこれで男に戻れる。意気揚々とコントローラーを手に取ったが、その希望はもろくも打ち砕かれた。
コントローラーのタッチパネルに大きな亀裂が入っていたのだ。電源を入れても、パネルに光が点ることはない。
やってしまった。さっきの乱闘のときに壊れてしまったらしい。
とほほ・・・一体これからどうしよう・・・。がっくりと膝をつき、俺は頭を抱える。
この身体のままで、一から鍛え直すしかないか。
■■■
そうと決まればやることは一つ。
影武者の依頼を終えた後、俺は早速特訓を始めることにした。
基礎体力をつけることが一番大事だが、まずはこの身体の最大の武器、女の部分を鍛えるとしよう。
スキンスーツの人工膣と、本物は勝手が違うから本番で練習あるのみだ。
トシアキにも手伝ってもらうとしようか・・・と思ったのだが。
「はぁはぁ・・・キヨヒコ・・僕・・・もうだめだぁ・・・・・・うっ!!」
「ば、馬鹿!! 中に出すな!! デキたらどうするんだ!!」
こいつは使えん。モノの大きさはともかく、出すのが早すぎて鍛錬にならん。とんだ役立たずだ。
手技は結構上手いんだがなぁ。なんにせよこいつの『男』も早々に鍛え直す必要があるな。
当分の間、依頼は受けられそうになさそうだ。(完)
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