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タンスで剛 Lv2

2011/06/02 14:21:58
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「う、うーーーーん・・・」

どうやらイったまま気を失ってしまったらしい。

「それにしても気持ちよかった。女の快感ってあんな感じなんだ・・・」

床に愛液が飛び散っている。逝ったときにこんなに出てきたんだ・・・
さて、双葉が帰ってくる前に片づけておかないと同じ女同士とはいえすごく気まずい事になる。
部屋に置いてあったタオルで床をふき、窓を開けて換気をする。
このタオルもピンク色で元々持っていなかったものなんだけど・・・

「なんで部屋に置いてあるものは変わってタンスの中身は変わらないのかなぁ」

朝タンスの中を見た時はあの服が1着追加されてただけで他の中身は男の時と変化はなかった。

「ん、あれ?服が増えてる・・・?」

見間違えではない、朝見たときよりも確実に服が増えている。ワンピースだったりスカートだったり、Tシャツの種類も(女物だが)増えている。

「それに・・・この服は高校の時の女子の制服だよね・・・?」

緑と白のシャツに青と白のネクタイ、青と藍のチェックスカートのこの制服は俺が通っていた高校の女子生徒の夏服だ。
もしかしたらと思い制服を取り出してみると

「うわぁっ!」

今まで感じたよりも大きな揺らぎが起こりベッドに転がる暇もなく床に倒れた・・・。

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気が付いたら俺は仰向けに倒れていた。

「いたた・・・でもやっぱり思った通りだ♪」

幸い倒れたとはいえ背中を少し打っただけで頭をぶつけるということはなかった。そしてその時俺は制服を身に包んでいた。

「あれ・・・?身長も少し縮んだかな…?」

あたりを見回していると視点がさっきよりも少し低くなっている。その時気がついたがさっきまで着ていた服はタンスの中にしまわれてある。おそらく男に戻るときはこの制服をタンスにしまえばいいのだと思う。

「あれ、この服きれいになってる・・・?」

一日着ただけあってそれなりにシワもあるはずの服が洗濯されてきれいに干されたかのように吊るされている。
もしかしたら一回しまうたび服の状態がリセットされるのかもしれない。だとしたらご都合主g・・・洗濯機いらずだね。

「ふーん、つくづく高機能なタンスだねー」

今気付いたが声もさっきよりも高くなっている。もしかしたら年齢も高校生にまで若返ったのかもしれない。
鏡を見てみるとさっきまでの俺が制服を着た姿で映っている。しかしさっきよりも雰囲気が変わっている。すらりとスカートから伸びる白い足には黒のニーソックスが履かれていた。
何故か髪型はショートカットに変化していた。胸もまだ大きいけどさっきより少し控えめになっているし、顔つきからも幼さを感じられるようになっていた

「やっぱり制服に合わせて年齢も変化したみたいだね、でも大人の雰囲気が感じられないのが少し残念かな」

とはいえこの姿も十分かわいい。見た目的には高校1年生あたりかな?今確認する必要はないけど
それにしても高校の制服を着るのも久しぶりだし女子の制服を、しかも女の子の体で着るのは初めてだ。

「うーん、高校の時にこんな可愛い子がいたらなぁ・・・彼女とは言わなくてもいいから」

可愛い子というのはクラスにいるだけで心が満たされるということだよ承太郎。しかし残念ながら俺のクラスの女子は大半が中の下だった。
もしこの子がいたら確実にトップの座に輝いていたことでしょうに。華やかな雰囲気を撒き散らしてくれたでしょうに。

「さってと、お風呂にでも入ろうかなっと」

と思って俺は着替えを捜していたのだがそこで俺は残念なことに気付いた。タンスには男物の下着しか入ってなかったのだ。

「うーん・・・しかも普段着はあるのに寝巻と呼べるような服もないね・・・せっかく女の体でお風呂に入ってムフフしようと思ったのに」

仕方がない。下着は女の服に着替えることでなんとかなりそうだが寝巻のほうはどうしようもない。かといって普段着で寝るのはみっともないし・・・。
「一旦男に戻ろうかな、このままだと男としての自覚が無くなりそうだし」

というわけで俺は制服を脱いでいき、タンスにしまう。すると一瞬めが眩んだ後男の体に戻った。パンツ一丁の状態で

「いつまでも女のままでいるとありがたみが薄れるからな、せっかくだから長いこと楽しませてもらおう」

そういうわけで俺は服を着替えると風呂を沸かしに風呂場へと向かった。その時

「ただいまー」

双葉が帰ってきた。そういえばもう7時を回っていた。思っていたより遊びすぎたらしい。

「エメラルドスプラッシュ!」

といきなり構えをとってきた双葉に対し俺は

「馬鹿なー!このDIOがー!」

とリアクションをしつつ返す。

「第三部完!」
「バァァァン!!」

といつも通り双葉と自分達でも意味のわからないやり取りをする。やっぱり小ネタが共有できる人が近くにいると嬉しいよな。

「というわけでお帰り、双葉」
「ただいまお兄ちゃん。お腹すいたけどご飯は?」
「げっ当番俺だったか、すっかり忘れてた。すまんな双葉」
「ジェノサイドカッター!」
「ぬわーーーーーーーー!」

割と強烈な蹴りを放ってきたが悪いのは完全に俺なので仕方なく許す。それにこんなことは割と日常茶飯事だ。

「さぁ早く晩御飯を作るんだ、この右手が貴様を破壊せぬうちに」

双葉に脅されてとっとと台所へ向かう。アイアンクローをかまされてはたまらんたまらん。

「部活で疲れて帰ってきたというのにどうしてご飯作ってないの?蹴るよ?」

と言いつつ後ろから蹴ってくる双葉。帰ってきた後女の体でイってすっかり忘れてたなんて言えるわけがない。

「人には誰にも言えない秘密があるものなのさ、ハハハ・・・ゲフゥッ!」

適当にあしらおうとしたところ、腰を深く落とし真っ直ぐ突きを放ってきた双葉。運動音痴のくせにいいもの持ってやがる・・・

「お風呂は沸かしてあげるけど後10分で出来てなかったら火葬ね」

と言って台所から出て行った。仕方ない、冷や飯もあるし今晩はチャーハンで済ますか。
準備をしつつ俺はあることを考えていた。そういえばどうして服が増えていたのだろうと。
確かに朝タンスを見たときはあの服以外に変化はなかった。しかし、さっき見たところ明らかに服が増えていた。
まさかこれからもどんどん増えていくのか・・・?一体どんな条件で増えていくのか・・・?
というか新しい問題に気が付いた、双葉だ。あのタンスのことが双葉にばれたら非常にまずい。
母さんも親父も俺たちの部屋に無断で入ることはあまりない。
洗濯とかは大抵は俺か双葉が済ませてそれぞれ自分の服は自分のタンスにしまうことになっていてプライバシーは割と保護されている。
だから母さんが着替えを俺のタンスに入れるときにうっかり見つけてしまうとかいうことはないのだが・・・。

双葉は勝手に部屋に入ってきては勝手に部屋をあさり、ゲームや漫画をとっていく。もっとも俺も似たようなことはしているが、性的な目的は全くない。
まぁ双葉は勝手にタンスをあさるということはしてない(はず)だから一応注意を払っておくぐらいでいいだろう。
タンス開けるなよとか言ったら双葉は確実に開ける、絶対開ける、あいつはそういうやつだ。

「よし!できた!味覇チャーハンだ!」

お手軽簡単に料理のうま味が増す調味料、味覇は偉大だ。困った時はいつもこれに世話になる。

「おーいご飯出来たぞ双葉ー。」

双葉を呼んで晩飯を食べることにした。一応時間内に作ることは成功したから文句を言われることはないだろう。

「おそーい、5分ぐらいで作ってよー」

・・・予想外に文句を言いつつ部屋から双葉が出てくる。しかし俺の部屋に入ってなかったようで助かった。
そんなこんなで俺達は晩飯を済ませ、俺は双葉がゲームに夢中になっている隙をみて風呂に入った。
また女になって楽しもうかな?と思ったが・・・今日は火曜日じゃないか!ネトゲのアイテムドロップ率アップdayじゃないか!
早速俺はPCの電源を入れ、性活よりもファンタジーライフの方を優先するのであった。

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「う、うーーーん・・・って今何時だ!?」

ヤバい、実にヤバい、7時40分を回っていた。くそうやっぱり昨日4時に寝たのがまずかったか。
今全力で走って出てもバスに乗り遅れる。よって遅刻は確実だ。

「ガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリ・・・・・ってこんなことしてる暇はない」

いかんいかん、追い詰められた俺は無意識のうちにどこかの殺人鬼のように爪をかじっていた。ちなみにどうでもいいが俺はその殺人鬼に倣って瓶に切った爪を集めている。
俺は学校には遅刻せずに、サボらず几帳面に行くことを信条としている。よりによって夜更かし程度でこの信条を曲げることになるとは・・・

「くそっ、初めてですよここまで寝過ごしたお馬鹿さんは・・・」

親はもう家を出ていて車で駅に送ってもらうこともできない。チャリを飛ばして間に合うならこんなに動揺してない。バイク?何それ食べやすいの??
どうする・・・どうする・・・どうする・・・どうする・・・ピコーン!!!

「裏技を閃いた!」

そうだ、俺にはこのタンスがある。このタンスは世界の常識を覆す不思議なタンス、俺に勇気をくれる。あと性的な快感も
そう、俺は高校進学の時近いからという理由であの学校を選んだ。歩いて15分も掛からない。それが大学になっても役立つとは
俺はタンスから昨日の制服を取り出す。その瞬間ぐらりと視界が揺れる

「おっと、また床に倒れるのはごめんだからね。」

揺れる世界の中俺はとっさにしゃがむことで思い切り倒れるのを避ける。

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・・・意識がハッキリしてきた

「ふぅ、今日は久しぶりに高校生ライフを楽しもうかな♪」

そう、流石に今から行っても大学には遅刻する。しかしこの制服の高校(俺の母校だけど)なら今からでも十分間に合う。
遅刻して大学に行ったり、サボったりして負い目を感じるよりは、今日のところは高校生として真面目に行く方がましだと考えたのである。
せっかくなので今の姿を見ようと鏡をのぞきこんだのだが

「あれ・・・?昨日と髪の色変わってる…?って顔も違う!・・・こ、声も!?」

昨日女子大生から女子高生に変わった時は女子大生の体がそのまま縮小したような感じだったが今は全く姿が異なっている。声も昨日より高い、いわゆるアニメ声というやつだった
黄色のリボンで結ばれた薄い栗色のロングヘアーに琥珀色の大きな瞳。雪のように白い肌に中学生といっても通用する幼さを残した顔立ち。
胸も昨日よりも控えめになっており、昨日の姿とは似ても似つかない。


「ひょっとしたら・・・?」

まだ時間には少し余裕がある。俺は少し実験をすることにした。まず制服を脱いでハンガーにかけ、男に戻った後昨日着たワンピースを着る。

「っと、この揺れにも少し慣れてきたかな」

俺は昨日のワンピースとカーディガンを着た、昨日と全く同じ姿の女子大生になった。

「んっ//相変わらず大きい胸だね・・・」

俺はワンピースを脱ごうとしたのだが大きな胸がつっかえて中々脱げない。悪戦しながらもなんとか脱ぐことができて下着姿になった。
そして俺は女子大生になった際に例のご都合能力でしまわれていた制服を取り出す。・・・とその瞬間予想してたよりも大きな揺らぎが来てまた床に倒れてしまう・・・。

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「・・・うーん・・・若返るということになると揺れが大きくなるのかな・・・?」

昨日の夜みたいに仰向けに倒れた状態で目を覚ます。2度も転んで怪我無しで済むとは・・・日ごろの行いかな?

「えーっと・・・うん予想通り♪」

鏡の中には昨日変身した桃色のショートカットの女子高生が映っていた。なるほどなるほどつまりこのタンスはこういうことかな?

1.このタンスの服を着ると(何故か女物だが)着た人がその服にふさわしいように性別、年齢を修正する。その際その人は元々その姿の人物だったという風に世界も修正される。

2.服を脱いでも姿は変わらないが、タンスに服をしまうと元の姿に戻れる。

3.それぞれの服にはそれぞれ違った容姿が存在する。本来の姿からその服を着るとその服に対応した容姿になるが。その容姿を直接他の服に持ち越すこともできる。

ということは重要になってくるのは3のパターンだ。
たとえば今回だと、元の姿からワンピースを着て女子大生Aの姿になった。そのまま直接制服に着替えると女子大生Aが女子高生に若返ったというような姿になる。
しかし、元の姿から直接制服に着替えると、女子大生Aとは全く異なる女子高生Bになる。もしかしたらBが女子大生になるというパターンもできるかもしれない。
試しに制服をタンスにしまって男に戻る。そのあと制服を取り出して・・・

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「もー、この揺らぎなんとかならないかなぁ?」
しゃがむことで床に倒れることは避けたのだがいちいちこの揺らぎが来ると流石にうっとおしい。
「うん♪さっきと同じだ♪」
先ほどとは違う、高いアニメ声が部屋に響く。これが今の自分の声なのだけどそれでも聞きなれない分キュンと来る。
鏡を見ると栗色の髪に黄色のリボンの女子高生がいた。今の俺の姿だ
このまま学校に出かけてもいいのだけども、さっきの仮説を確かめるため昨日のワンピースを取り出す。

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「っと、やっぱりそうみたいだね」

昨日と同じ服を着ているが見た目はさっきの女子高生が成長したような雰囲気の女性になっている。先ほどより視点も高くなった。
栗色の髪と紺のワンピースがうまくマッチしてお淑やかな女性といった感じだ。顔立ちがさっきよりずいぶん大人びており、胸も大きくなっている。服に合わせて胸も顔立ちも身長も変化したかな?

「つまり見た目と服は組み合わせがたくさんあるということになるね」

これは面白い、今は試している時間はないけど色々な服を着れば見た目も変わるし・・・。今のようにいろんな姿の女子高生にもなれる。
この姿も昨日とは少し違った雰囲気がGJなんだけど、結局大学に遅れることには変わりはない。というわけでまた制服を取り出して女子高生に戻る・・・

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「うう・・・こんな短期間に揺れまくっていたら気持ち悪くなってきた・・・」

女子高生になる時の揺らぎで少し胸のあたりがもやもやしてきた・・・今はもうこれ以上タンスを使わない方がいいかな
時計を見てみるとちょうど8時になっていた。着替えはもうすんでいるし後はもうご飯を食べて15分までに出かけるだけでいい。

「って、今日の時間割ってなんだっけ?」

机の上にあった時間割表と鞄の中身を照らし合わせてみる。うん、ちゃんど準備できてるみたいだね。
鞄の中から生徒手帳が見つかった。見てみると・・・1年2組○○清香と書いてあった。ふーんやっぱり1年生なんだ。名前は清香で固定されてるのかな?
さってと、ご飯を食べて学校に行こうかな。リビングに行くと双葉がもう出かけようとしていた

「おはよう双葉」
「おはようお姉ちゃん。今日は弁当ないから食堂で食べてねって母さんが」
「あれ、そうなの。双葉はどうするの?」
「私は行く途中にパンでも買っていくつもり、それにしてもお姉ちゃんこんな時間に起きてもまにあうなんていいなぁ」
「双葉はもう出かけないと遅刻するんじゃないの?」
「うーん、実はもうギリギリなの、それじゃ行ってきまーす」
「行ってらっしゃーい」

双葉は走って玄関から出て行った。それにしても昨日と比べて女口調が板についてきた。俺の順応性がいい性格ってことかな?
俺もさっさとご飯を食べると懐かしの母校へ高1の女子高生として登校することにした。

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「う・・・大丈夫とはいえやっぱり緊張するなぁ・・・」

歩いて10分ほどで学校についたが元々チキンハートな俺は校門の前で立ち止まってしまった。
今俺はこの学校の生徒なんだから怪しまれることはないことは分かっているのだがとりあえず躊躇してしまう。
意を決して校門をくぐる。そういえばこの姿での友人関係はどうなっているのだろう。まさかあいつらも高校生になっている訳はないだろうけど・・・

「おはよう!清香!」
「きゃっ!」

いきなり後ろから声をかけられて反射的に女のような悲鳴をあげてしまった。

「もーそこまで驚くことないでしょー」
「も・・・もしかして彩音ちゃん・・・?」

そこには双葉の1つ上の先輩であり友人の彩音ちゃんがいた。家に何度か遊びに来ているので名前くらいは覚えている。そういえばこの学校に進学したって言っていたような・・・?

「何言ってるのさ清香はー。具合でも悪いの?」
「ううん・・・ごめん、何でもない」

そういえばこの姿は高校1年ということだから彩音ちゃんと同級生ということになるのか・・・

「あー今日古文のテストだったよねー、勉強した?」
「あ!・・・忘れてた・・・。」
「よかった!私も!仲間仲間ー♪」

古文テストなんて忘れていたどころか知らなかったのだから勉強のしようがない。あれ?そういえば言われたような記憶もあるけど・・・大学での話だっけ?
まぁ古文は苦手だけど流石に1年生ぐらいの問題は大丈夫だろう。
教室に着くと何人かの女子生徒が声をかけてきた。

「おはよー」
「おはよー清香、彩音」
「おはよーまたギリギリだねー」
「おはよー」

この子達どころか教室の中で知っている人なんて顔見知りの彩音ちゃんぐらいしか知らない。俺一人アウェーってヤツだね・・・

「おはよー」

とりあえず挨拶は返しておく。後でこの子達の名前を確認しておかないと・・・・・

「よーしおはよう皆、席に着けー」

先生と思われる男が入ってきた。次々と席についていく生徒たち。俺も席に着くことにしたが・・・。どの席か全くわからない

「どうしたの?清香。早く来なよー」

彩音ちゃんがある席を指さして呼びかけてくる。どうやら彩音ちゃんの前のあの席らしい。
とりあえず席に座って鞄を置く。そして誰かが号令をかける。

「起立!礼!着席」

という風にいつものようにHRが始まった。おっと・・・いつものようにって・・・俺が正真正銘の高校生の時の感覚だっけ?
とりあえずHRが終わって皆次の授業の準備を始める。時間割表をみた記憶では確か・・・理科国語数学英語社会数学A・・・だったかな?
今日は体育はないようで助かった。妹の双葉とは違って俺は体力だってあるしこの体でも同じだろうから体育自体は楽しいけど・・・。
着替えの時が恥ずかしい。裸の女子生徒に囲まれるのは男の夢だけど今は女の体なんだからあんまり楽しくないしむしろこの皆より小ぶりな胸が恥ずかしい。
って何こんなこと考えているんだろう。次は確か移動教室なんだから早く皆と移動しないと・・・・。

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「でさー、すいじょうきばくはつで壊滅しちゃうんだけどさー・・・」
「あー、先手とれるんだったらミンナカタクナールを使っておいた方がいいよー」
「後ケロケロドリンクとか全員回復できるものもあったら便利だよ」

う、うーんどうやら俺は何処に行ってもこういうジャンルの会話から逃れることはできないらしい・・・
理科室に着いた俺たちは5人で集まって話を始めたが・・・いまどきの女子高生がマリオR○Gって・・・
どの姿でも普段のキャラはゲーム好きの俺の性格を反映してることは変わらないのかな。そのせいで同じ趣味のこの子たちと仲良くなった・・・って感じかな?まぁ全く知らない話題を振られるよりはずっとましだけど。
話を振られたら適当に相槌を打ってその場をしのいでおく。とりあえず今日のところはそのくらいでいいだろう。
会話そのものよりも会話の中からこの子達の名前を覚えることを優先することにした。うーん、何故か初対面ではないような気がするんだけど・・・
真由ちゃん、沙耶ちゃん、理紗ちゃん、とりあえず新たにこの三人の名前と顔を一致できるようになった。
それにしてもどこかで名前も聞いたことがある気がするんだけど・・・ホントにどこだったかな?

「はーい席に着いてー」

先生らしき中年の女性が教室に入ってきた。それにしても懐かしの母校なのに知らない先生ばっかりだね・・・最も俺が卒業した後に大きな入れ替えがあったらしいし仕方ないかな・・・
流石に授業の内容は理解してるところばっかりだったので復習を兼ねて聞き流す程度でも十分だった。そして授業の合間に適当に隣の人と会話をしつつ、休み時間に集まって話をする。
そんなふうにして俺の女子高生ライフは過ぎて行った・・・

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さーてと英語も終わって次は昼休みだー。弁当だー・・・ってそうか今日は学食だったかな

「清香ーはやく学食行こうよー」

沙耶ちゃんが呼びかけてくる

「わかったー」

真由ちゃん、理紗ちゃん、彩音ちゃんも一緒に行く。どうやらこの4人とはいつもの馴染みらしい。
最初の頃は戸惑ったけどようやくこの4人とも慣れてきた。活発な印象の沙耶ちゃんはバレー部。
真由ちゃんは華道部。どうやら幼いころから華道を始めていたせいかお淑やかで落ち着いた印象を持つ。
大きな胸の理紗ちゃんと幼馴染(らしい)の彩音ちゃんと今の俺はテニス部らしい。今日も部活あるのかな・・・早く帰りたいところだけど・・・というかこの体焼けてないけどホントにテニス部?手足も細いし・・・
・・・っとまぁそれは置いておいて学食を注文しに行く。男の時はかつ丼(牛丼とか天津飯の時も)とうどん(もしくはラーメン)という組み合わせがしょっちゅうだったけど今は厳しいかな。素直にうどんだけを頼むことにした。




「う・・・もうお腹いっぱい・・・。」

女の体になって前ほど食べれないことは知っていたけどうどん1杯も食べきれないなんて・・・
ちなみにここの学食は全体的に他の学校と比べてやたらと量が多い。それでも男の時は軽く平らげていたが・・・

「清香いつもパン一個でお昼済ませていたのにどうしたの今日は?うどんなんか頼んで」
「残すなら私にちょうだい」

早いうちに弁当を食べ終わってた沙耶ちゃんがねだってくるので器を沙耶ちゃんに押しのける。
どうやらこの体では普段はかなり小食な方らしい。久しぶりに男の時とは違うんだなということを実感させられた。
確かにこの体は高校生にしても小柄なほうだし男の感覚では戸惑うことが多いのは必然だろう。
・・・今更だけどこのスカートというものも中々慣れることができない。昨日もワンピース姿で似たようなものだったけど。
すべすべした太ももが互いに触れ合い、風通しが良すぎる感覚はまるで下半身が裸な気がして落ち着かない。
・・・そういえば今までうまく順応していたけど、よく考えたら姿がまるっきり別のものに変わるということについてあまり気にしてなかったように思えた。
俺はスポーツを小学校からやってきたから体力もあるしガタイもそこそこよかったが今の体とではギャップが大きすぎる。
ささやかながら男よりも大きく柔らかい胸が布に包まれている感覚、長い髪が背中に垂れ下っている感覚、いつもよりも低い目線、鞄を持つ時などに思い知らされた腕力のなさ、誰かとぶつかったときに感じた自分の体のひ弱さ。
そういった感覚や記憶がどんどん思い出されてきて赤面してると彩音ちゃん達が

「あれ?どうしたの清香。顔真っ赤にして」
「ホントだ。具合でも悪いの?」
「でもこうしてみるとやっぱり可愛いね、清香は」
沙耶ちゃん、理紗ちゃん、彩音ちゃんがそんな俺に話しかけてくる。
「ううん、大丈夫。ってそんな目で見ないでよ彩音ちゃん」
「でも清香って小さくて可愛いからねー小動物系?みたいな」
「うん、ほっぺた触りたくなるかんじだね」

そんなことを言いつつ近寄ってくる4人・・・あれ?なんだかイヤーな予感が・・・

「ちょ、ちょっと皆、こんなところで・・・やめてよ・・・」
「そういって、清香もニヤついてるじゃん」
「うんむっつりすべすべかわいいの」
「ちょ、変なとこ触らないでよ!彩音ちゃん!」
「柔らかいほっぺほらこんなに伸びる」
「いひゃいいひゃい!そんなに引っ張んないでよ!」
「清香ちゃんきれいな髪してるねー手櫛してあげる」
「そう言って胸さわってるの真由ちゃんでしょ!」
「うーんやっぱり小動物系だねー清香は」

・・・とこんな風にもみくちゃにされてしまった・・・。女子高生に体をいじくられるなんてこんな体だからこそできたこと・・・なのかな?でも恥ずかしい・・・

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そのあと教室に戻り、授業を受け、終わりのホームルームも終わって帰る支度を始めた。幸運なことに今日は部活は休みらしい。

「今日は部活ないからねー、うちらはー」
「いいなー、こっちは最近休みないのに。じゃぁね皆ー」
「バイバイ清香、彩音、真由、沙耶」
「それじゃぁ皆さよならー」

真由ちゃん、理紗ちゃん、沙耶ちゃんと別れ、途中まで帰る道が一緒だった彩音ちゃんとも別れ、俺は家に帰った。

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「ふぅ・・・別の誰かになるって言うのも楽しかったな・・・」と部屋に戻って一息つく。
今日半日全く別人の女子高生として過ごしてみたけど男の時に味わえなかった経験もあったし中々有意義な半日だったなぁ。性的な意味も含めて
それにしても昼の時に急に違和感が一気に押し寄せてきた感じだったけど一体・・・?
確かに今もスカートの感触も慣れないし、長い髪がうっとおしく感じることも多々ある。でもこれに慣れるようになったら男の時に違和感を感じるようになるかもしれないし、このままでいいかなと思う。

「さて・・・と着替えようかな・・・ウフフ」

そう言ってタンスを開ける。このまま服をしまえば男に戻れるがせっかく時間に余裕もできたし遊んでみることにした。

「うーん思ったより服の種類があるね・・・ってこのまま男の服をとったらどうなるんだろう」

試しに愛用のTシャツとカーゴパンツを取り出してみる。すると視界がグラリと揺れる。

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・・・ん、変身したかな?試しに体のあちこちを触ってみる。胸はないしアソコの感覚もある。どうやら男になったらしい。

「おや?元の姿とも違うな・・・」

鏡を見てみると栗色の髪のショートカットと琥珀の瞳の美少年が映っていた。少年っぽさが残る顔つきだけど高校生ぐらいの年齢かな?
どうやらさっきの少女の容姿を持ち越して男になったらしい。さっきの少女を男にするとこんな感じかな?それにうまくメイクして服も着替えるとさっきの女子高生に見えるかもしれない・・・

「ふーん、中々かっこいいけど男には興味ないからな。男になるんだったら元の姿がいいし」

いくらかっこよくても男になるんだったら元の姿がいい。元の姿も中々悪くない容姿だし。
俺が他にも色々な服を着てみたり他の姿になったりと着せ替え人形になったつもりで遊んでいるうちに双葉が帰ってきた。
ちなみに今の俺は白のシャツにピンクのチェックのキャミソール、黒のフレアスカートに黒のニーソを履いている。
長い髪を赤いリボンで二括りにした童顔の女の子だ。身長も小さく、下手すれば中学生に見えるかもしれないが以外にも高校生である。


「ただいまーお姉ちゃん」

・・・おっとそうだ、女になっているんだからお姉ちゃんで合ってるね。せっかくだから今日はしばらくお姉ちゃんとして過ごそうかな。

「おかえり、双葉」
「お姉ちゃん昨日当番忘れていたんだから今日の晩御飯作るの手伝ってよ」

確かに昨日は当番を忘れていてチャーハンだけで済ませてしまった。時計を見たらまだ今は4時過ぎだし双葉と一緒に材料を買いに行って今日は真面目に作ろうかな。

「うん、せっかくだから一緒に買い物に行って今日はちょっと豪華に作らない?」
「あ、いいね。私スパニッシュオムレツ作りたい!」
「じゃぁスパニッシュオムレツと・・・後はポテトグラタンとスープとサラダでいいかな?じゃぁ買い物行くからさっさと準備して着替えて来なさい」

「うん♪」と言って双葉は自分の部屋に行った。ふぅ、何だかお姉さんになった気分・・・って今は正真正銘お姉さんだったね。

「さて、私も準備してこよっと」

そう言ってわたs・・・おおっとイカンイカン、心まで女に染まりすぎてしまうところだった。順応性がよすぎるのも困りものかな。
ちなみに俺も双葉も普段自炊しているせいか料理は得意分野と自負している。和食から洋食まで大体の料理は作ることができる。
さて、俺も出かける準備でもしようかな。タンスを開けて今着ている服を一旦中にしまい、男に戻る。
そのあと水色のセーラー服を取り出し、セーラー服を着た長い黒髪ストレートの女子高生になった。うん、これなら顔つきも含めてさっきの姿よりお姉さんっぽく見えるかな。
部屋を出るともう双葉は準備ができていたらしく、早速俺たちは近くのスーパーに出かけることにした。

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テテテ テテテ テーテ テテテテー

(レベルアップですぜ あんたもせいちょうしたもんだ)

(タンスのレベルが3になった!)

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Lv2です。今回はエロなしでした。。。
本スレ、図書館での皆さんの応援ありがとうございます。
Lvは・・・作者の妄想が続くまで、5、6くらいになるかと思います。
アネ゙デパミ゙
0.9250簡易評価
3.無評価きよひこ
期待
わっふるわっふる
4.100きよひこ
Lv2の掲載も来ましたか。
私の感想では、正直、Lv1の時よりLv2のほうが出来る事が増えたおかげで、面白み&ワクテカ度が増した感じがして面白かったです。
Lv3以降はどう話が広がっていくのか、続きも楽しみにしています。
7.100きよひこ
ノリが良くて小ネタも楽しいです。続きが楽しみ。
15.100きよひこ
わっふるわっふる!
31.100きよひこ
面白かったです。続きを期待してます。
37.100きよひこ
面白いっす
期待してっす
43.100きよひこ
やっぱり面白い!
続きがんばれ
45.無評価きよひこ
「際限のない遊び」のタンスバージョンですな?

本家を越えて下さい。
49.100きよひこ
LV上げ期待。点数増えるとレベル上がるはず!
101.90Asep
At last! Someone with real expetsrie gives us the answer. Thanks!