「「ただいまー」」
買い物から帰ってきた俺と双葉の声が家に響く。当然のことだが家にはだれもいない。
「さーてお腹すいたし早くご飯作っちゃおうか、双葉はオムレツとサラダ準備してね。私はグラタンとスープを作るから」
「はーい」
そう言って双葉は手を洗いに洗面所の方へ行った。さて、こっちは今日は使わない食材とかを冷蔵庫に入れておこうかな
それにしてもさっきの買い物ではいつもと違う感覚で買い物を楽しめた。今の俺は相当な美人だし双葉も負けず劣らず可愛い。
そんな美人姉妹ということで街を歩いていてもすれ違う人の視線がいつもより多く感じられた。
男の時も双葉と買い物に出かける時もあったがどうも年の離れたカップルに見えるらしく、気になるほどではなかった。
それに買い物をしている時でも双葉がいつもよりも懐いてくれる気がする。男の時よりも手を引っ張って行ったり気軽に話しかけてくれたりしてくれる。
やはり外では兄とはいえ男に対しての遠慮があったのだと思う。でも今は姉だから他人の目を気にせずいつもよりもフランクに接してくれるのだろう。
さってと妹の別の一面を見れたところで晩御飯でも作ろうかなっと
台所に掛けてあった私の愛用の猫柄のエプロンと三角巾もつける。セーラー服の上から着てるからまるで調理実習みたい。
手を洗ってから鍋に水を入れて火をかけて置いてジャガイモ、玉ねぎなどを切っていく。普段から料理はする方だから自分で言うのもアレだけど手際がいい。
そんなこんなで調理は進んでいき、スープは仕上げの味付けまで完成した。私も双葉も味は薄めが好きだから…このぐらいでいいかな?
グラタンもあまり量は食べられないしってなんでこんなに買って来ちゃったんだろう。私も双葉もそんなに食べないはずなのに。まぁ余った分はまた今度使えばいいかな?
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「ふー、もうお腹いっぱい。ご馳走さまっと」
「ご馳走さまー。お姉ちゃん手伝ってくれてありがとう。後片付けは私がやるからいいよー」
「あら、そう?じゃぁお風呂でも沸かしてこようかな。」
「うん、おねがいー」
晩御飯を食べ終えて双葉と一緒に一息ついた。さて、お風呂にも入りたいし早く沸かしてこようかな。
ふぅ、今日の晩御飯はうまく作れてよかった。今までは味を濃くしすぎちゃってたからね、よく今まで食べられたものだ私。
「さて、お風呂も洗ってスイッチ入れてきたし後は部屋で学校の宿題でもして待ってようかな・・・・・・・・・・・ってちょっと待った」
おかしいおかしいおかしいおかしい。何で今まで俺のことを「私」って呼んでた。それに学校の宿題って明日は大学に行くんだ、高校じゃない。
いかんいかん本格的に女に染まりすぎた。今日はもう男に戻ろう。あんまり長い間女でいると自我が危険な気がする。
ということで部屋に戻り、服を脱いで男に戻る・・・あれ?揺らぎが来ないな。まぁ来ないなら来ないで助かるんだが
鏡を見てみると・・・よかったいつもの俺だ。俺の姿まで変わっていたら嫌だからn「サイコクラッシャーーーーーーーー!!!」
メメタァ
ぐふっ双葉め、人の部屋に勝手にいきなり入ってくるなり水平人間チョップミサイルという人間離れした技を使いやがって・・・・・ほんとに運動音痴なのかよ・・・
うぅ・・・当たった背中が痛い・・・ってやばい!タンスがばれる!
「ふぅ、あ、お兄ちゃんごめん着替えてた?ごめんごめん・・・ってなにこの服」
双葉がちょうど開いていたタンスからのぞく女物の服に目線が行った。あぁ・・・もうだめだ弁解の余地なし。ややこしいことに・・・
「うわっ、お兄ちゃんこんな趣味あったの?流石にひくわ・・・」
と言ってタンスから俺が通っていた高校とは別の高校の女子のブレザーを取り出す。すると双葉がいきなり気を失ったように後ろに倒れる。
「おっと危ない。」
とっさに腕で双葉を支えてやる。流石に怪我をさせたらかわいそうだ。
・・・そういえばいつも変身の時は気を失っていたから分からなかったけどこんな風に変身するんだな・・・
双葉が手にしている制服が白く光りだす。それにあわせて双葉も光に包まれる。俺は双葉を床にそっと倒すと少し離れて変化を見守ることにした。
中学生だった双葉の体が少し大きくなる。身長が伸び、胸も膨らみ、顔つきも大人びていく。
元々長めだった髪も背中まで伸びたところで双葉の光は収まり、持っていた服が光の粒子になって双葉の体にまとわりつく。
・・・光が収まると双葉は女子高生になっていた。いつの間にか黒のニーソックスも履いている。
どうやら元々女の人がタンスの女物を着ても見た目の変化は年齢ぐらいに留まるらしい。双葉が成長したような女子高生が床に倒れている。
「う、うーん」
気が付いたようだ
「な、なによ・・・寝ちゃってたの・・・って何か体がおかしいわね・・・」
「あー、双葉、まず落ち着いて鏡を見てくれ」
「んー何?・・・って私!?何で私ブレザーなんか・・・って誰!?」
「正真正銘お前だよ双葉。年齢は高校生になっているがな」
「?????????????」
どうやら混乱しているらしい双葉に説明をすることにした。それにしてもこんなことばれたら・・・でも今更説明しないわけにもいくまい。
説明しなかったら双葉に殺されかねない、精神的にも肉体的にも。嗚呼俺だけのタンスライフが・・・・
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「なるほど、このタンスの服を着ればその人をその服にあった姿に作りかえるわけね」
「姿だけでなく社会的身分とかもな。双葉の部屋も高校生らしくなっているだろうし学生証も高校のものになっているはずだ」
本来はその人に関する他人の記憶も変化してくれるはずなんだが・・・どうやら変身を見た俺には通じないらしい、多分
「ふーん」
・・・・・いかん双葉が黙り込んだ。しかも何か不気味な笑みを浮かべている、ヤバい、非常にヤバい
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-双葉視点-
お兄ちゃんったらこんなに面白いものを独り占めにしていたのね・・・ムカつく・・・
それにしてもこのタンス面白いわね・・・姿だけでなく周りが混乱しないように色々フォローしてくれるのね。
このタンスが一体何物なのか、誰が作ったのか気になるけど・・・今は遊ぶことにしようかな。どうせ分からないだろうし
さて・・・とこのタンスで私自身がもっと変身してみるのもいいけど今まで秘密にされてきた腹いせにお兄ちゃんを・・・うふふ
「お兄ちゃんどうして今まで黙っていたの?こんな面白いこと」
「・・・どうせこのタンスのことを信じてもらえないだろう・・・?」
「ふーん・・・まぁ理由なんてどうでもいいわ、それよりお兄ちゃん。この服を着なさい」
「!?なんだその服?また追加されてたのか!?」
???一体どういうことだろう???
「あー、何故かは知らんがタンスの中身が勝手に増えている時があるんだ。それも少しずつじゃなくて一気に」
「じゃあお兄ちゃんこの服は着たことはないのね?」
服が勝手に増えてくれるとは・・・こんな服も追加されるんだったらコスプレイヤー垂涎のアイテムねこのタンス・・・
私が指さしているのは黒い服に白いフリフリがたくさんついた服・・・いわゆるゴスロリ服ってやつだ。
性別も年齢も関係なく変身してくれるというならこれを着たお兄ちゃんはお人形みたいにすっごく可愛いロリ少女に変身してくれるはずだ。サイズ的に見たら・・・小学校5年生くらい?
お兄ちゃんは苦虫をかみつぶしたような顔で服を見ている。流石に変身するところを他人に知られるのは納得いかない・・・といったところだろう。
「あーそうそう、着てくれないんだったらお父さんとお母さんにこのタンスのこと言うからね」
「!?」
フフッ、流石にこれはキツいかな、確かに自分でもこれは酷いな・・・って思う。でもこのタンスのことを黙ってこられたって考えたら・・・うん、ムカつく。死刑
トドメに月のデスノートばりに隠されたお兄ちゃんのHな本の在り処も脅すネタにしてもいいんだけど・・・やっぱやめとこ、今使う必要も無くなったしまた今度使おう。
お兄ちゃんがようやく意を決したようで口を開いた。
「・・・分かった。着る。着るからこのことは秘密にしてくれ、頼む」
「そうこなくっちゃ♪」
「あーーーーーーもう!こんなことになるだろうから黙っておきたかったんだよ!」
・・・信用ないね私。必殺技の練習台にするとか部屋を勝手に漁るとかぐらいしかしたことないんだけどなぁ・・・
座っていたお兄ちゃんが立ちあがってゴスロリ服を取り出す。どうやら私みたいに気を失ったみたいで後ろに倒れるところを支えてゆっくり床に下ろす。・・・重い
ゴスロリ服が光り出してお兄ちゃんの体も光に包まれ、お兄ちゃんの体に変化が起こり始める。ふーん、こんな風にして変身するんだー。
まずお兄ちゃんの体が縮んでいく。それにつれて顔つきも年相応に優しくなっていき、太かった足や腕もまるで筋肉を丸ごとそぎ落としたかのように細くなった。
お兄ちゃんが小学校高学年ぐらいの少年になった後、短かった髪がだんだん伸びていく。それにつれて少年のようだった顔つきも変わっていく。
目が少しずつ大きくなり、太かった眉毛も細くなってきれいな弧を描くようになる。鼻も小さく、口元も優しく変わっていく。
これだけだとぶかぶかの服を着た女の子のような美少年にも見えなくはなかったけど次の変化が始まった。
微妙にごつごつしていた腕や足が丸みをおび、服の上からでは分かりづらいけど全身が曲線を描くような体つきになっていく。
よほど注目しないとわからないほど小さく膨らんだ胸とお尻。胸とお尻があまり膨らんでないからわかりづらいけどウエストはきっちり締まるところは締まっている。
髪の長さも背中までに達し、もはや男の子の体の面影はどこにもない、可愛い女の子になっていた。
服がいきなり光の粒子に変わり、元お兄ちゃんの体にまとわりつく。元々着ていた服は粒子に吸い込まれるように消えていった。
裸になっていると思うんだけど光が強くなってきて体がよく見えない。
・・・・・・光が収まってくると元お兄ちゃんはゴスロリ服に身を包んでいた。さっきまで黒かった髪も金色に輝き、少し日焼けしたような肌も真っ白になっていた。
いつの間にか髪にはピンクの髪止めとカチューシャが、細くて白いすべすべの足には黒のニーソックスが履かれていた。
こうして元お兄ちゃんの体の光は完全に消え去って床にはお人形さんのようなゴスロリ少女が横たわっていた。
・・・・うんすごい。私も高校生になっているんだけど、お兄ちゃんは完全に性別も年齢も超えて変身した。
そして床に横たわるゴスロリ少女。ヤバい、すごく可愛い。半端ない。見たことない。というか今後の人生でも見ることはない。いじくりまわしたい。というか何?この見てわかるほどのスベスベ感。人間?
その時収まったと思った変化がまたやってきた。部屋全体がぐらぐら揺れている。というか地震で揺れてるというよりも風景自体が揺れているような感じ。
私の体とこのゴスロリ子以外の風景が揺らぎすぎて壁の色すらハッキリわからないような感じが続いた後次第に景色がハッキリしてきた。
でも部屋の風景は私の知っているお兄ちゃんの部屋のものとは大きくかけ離れていた。
白色だった部屋の壁紙はうすいピンク色に染まっていてカーテンも花柄のものに変わっていた。机や本棚の上にはぬいぐるみや花瓶にささった花などが置かれている。
机には赤いランドセルが掛けられていて「6年1組 ○○清香」と書かれていた。どうやら部屋の様子と一緒に社会的情報も女の子として変わったのだろう。
今気付いたけど部屋のにおいも机の上のラベンダーのポプリの香りが漂う風になっている。私だってここまで女の子らしい部屋ではないのに・・・
唯一変化がないのはこのタンスのみである。といってもデザインがもともと悪くなかったから見事にこの女の子らしい部屋にもマッチしている。
それにしてもここまですさまじい変化があったのに私はそれほどショックを受けていない。
アニメとかでありがちな魔法っぽいものが現実にもあればなぁ・・・って思っていた私にとってむしろこれは僥倖というものだろう。ありがとうタンスの作り主
「ん・・・」
どうやらこのゴスロリ娘が目を覚ましたようだ。元お兄ちゃんだけど今は私の妹の清香ちゃんなのだけどもね♪
「あ、起きた?清香ちゃん♪」
「うーん・・・双葉?」
と可愛らしい声を出してゴスロリちゃんが目を開ける。おぉ・・・透き通るような蒼色でぱっちり大きめな瞳の可愛らしい顔つき・・・やばい鼻血でそう
「もう!今は双葉お姉ちゃんでしょ?ほらお姉ちゃんって呼んでみて♪」
「ふ、双葉お姉ちゃん・・・」
「はうぅ・・・」
あまりの威力に思わず締まりのない声をあげてしまった・・・自分にこんな一面があるとは我ながら恥ずかしい・・・
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-清彦(清香)視点-
双葉が俺の声に悶えて恍惚としている・・・双葉にこんな危険な一面があったとは・・・
うぅ・・・いつもより双葉が大きく見える・・・。案の定女の子になっちゃったのかな・・・
そういえば起きた直後で頭が少しボーっとしていたけどさっき双葉は「今はお姉ちゃんでしょ」と言っていたな・・・
「双葉もしかして俺のこと覚えてる?」
「こら!双葉じゃなくて双葉お姉ちゃんでしょ!それにそんなに可愛い子が俺なんて言っちゃダメ!」
びくっ!
いきなり双葉が身を乗り出して怒鳴ってきたため心の底から驚いてしまった。男の時は特に気にしてなかったことだけど今はこんな小さな体だし不安も大きいのかな・・・。
「(まぁ一人称が『俺』でもそれはそれで可愛いけど)ほら、鏡見てごらん?すっごく可愛いから」
双葉にそう言われていつの間にか女の子のものらしいデザインになった姿見を見てみる。
ぱっちりとした蒼い瞳に小さな可愛い口、光るような金色の腰まで達する長い髪、簡単に折れてしまいそうな華奢な白い腕、白いフリルがたくさんついた黒い服。
これが今の私の姿なんだ・・・。あぁ自分の姿を自覚したらまた精神が女の子に・・・
「お兄ちゃんがこんなに可愛い子になるなんて・・・、今更だけどすごいねこのタンス」
「双葉・・・お姉ちゃんは私が男だった時のことを覚えてるの・・・?」
あぅ・・・お姉ちゃんって呼ぶのも私って呼ぶのにも全く違和感を感じなくなってる・・・早く男に戻らないと・・・
「うん、ちゃんと覚えてるよ。それにしても清香、ちゃんと私のことお姉ちゃんってよんでくれてうれしいよ」
変身するところを見た人は記憶の改ざんが行われないのかな・・・いずれにしても早く男に戻らないと・・・
「あんまり女の子でいると精神まで女の子になっちゃうみたいなの・・・だからもう戻っていいでしょー」
「か、可愛いーーー!でもまだ駄目ー」
うぅ・・・これ以上女の子になったら男だった時のことも忘れちゃうかも知れないのにー。でもなんだかお姉ちゃんに逆らえないような気もするし・・・
そんなことを考えていたらお姉ちゃんがいつの間にか私の後ろに回っていた
「きーよーか♪」
「ひゃぁ!?」
お姉ちゃんがいきなり後ろから私の胸を揉んできた。
「あれ?服の上からだとよくわからないのに意外と胸あるね。」
「お、お姉ちゃんやめて・・・」
こんな小さな体でも感じちゃうんだ・・・そういえばさっき赤いランドセルが見えたけどひょっとしてこの体小学生なのかな・・・
「うふふ・・・顔真っ赤にしちゃって・・・ほんと等身大のお人形さんみたい♪」
私なりに必死に抵抗するけどお姉ちゃんは構わず私の胸を揉んでくる。うぅ・・・これほどこの体が非力なんて・・・でも気持ちいいよぉ・・・
「うんほっぺもすべすべ清香元に戻らずにずっとこのままでいてよ」
お姉ちゃんが私のほっぺたに頬ずりしてくる。おそらく今私は顔真っ赤にしててとっても可愛く見えるだろう。できれば男の時に見たかった・・・
「ちょ、ちょっとお姉ちゃんくすぐったいってばぁ」
「あーんもーホントにかわいい!私前から妹がほしかったのよねぇ」
どうしよう・・・お姉ちゃんが完全に暴走してる・・・。このままだとホントに女の子になっちゃう・・・
それにさっきから胸を揉まれてアソコは完全に濡れちゃってるし・・・このままだと胸だけでイッちゃうかも・・・
「お姉ちゃんホントにやめて!このままだと・・・あっ・・・」
「うーん、もうちょっとだけ堪能させてよー」
この体ほんとに敏感なんだ・・・どっどうしよう。意識が・・・
「あっ!!ふぅっ・・・」
またイっちゃった・・・女の子のカラダで・・・あぁ意識が真っ白に染まっていく・・・
「え!?ちょ清香!?」
お姉ちゃんが驚いた顔で私の顔をのぞいてくる。やめるならもう少し前にしてよ・・・
そうして私は意識を失ってしまった・・・
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-双葉視点-
どうしよう・・・思わずハッスルしちゃってやりすぎちゃった・・・まさか胸だけでイクなんて・・・
真っ赤な顔になってイったお兄ちゃんが床に横たわっている。うーん・・・私ってソッチの気でもあるのかな・・・
流石の私もお兄ちゃんを本気で妹にしようとは思っていない。ただ不覚にも我を忘れるほど興奮しちゃっただけだ。
さて、あんまり女でいると精神まで染まっちゃうって言ってたよね・・・可哀想だからとりあえず男に戻しておこう。
とりあえず私は慣れないゴスロリ服を脱がすのに苦労しながらもなんとか脱がすことに成功した。うーん私も着てみたいけどサイズが合わないなぁ・・・今私は高校生だし。
お兄ちゃんが白いショーツと子供用ブラジャーをつけた金髪少女の姿で横たわっている。今は我慢するけどまた今度お人形さんごっこみたいにして遊ぼうっと。
とりあえずゴスロリ服をタンスに戻す。すると部屋全体がいきなり光り出した!
・・・目が眩まないように目をつぶる。光が収まったので目を開けると部屋がいつものお兄ちゃんのものに戻っていた。
床にはお兄ちゃんがパンツ一丁で転がっている。風呂上がりの親父かっ・・・私の目に毒だ、布団でもかぶせておこう。
さて、お兄ちゃんは気絶してるし私はこのタンスで遊ぼうかな。私がさっきまで着ていた服は床に置かれていた。
今は着ている制服をこのタンスに戻せば元に戻れるんだよね。とりあえず中にある服を色々着てみようかなっと♪
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-清彦(清香)視点-
うーん・・・ってそうだ!あれからどうなったんだ!?
部屋を見てみると何時もの俺の部屋に戻っていた。体も元の姿に戻っていた。
ふぅ・・・よかった。男に戻ったら精神も元に戻るみたいだな。とりあえず一安心していいかな。
タンスが双葉姉ちゃんに見つかってゴスロリ少女にされるとは・・・これからどうなるんだろうな・・・
「あ、起きた?清彦」
白いブラウスにミニスカートを履いた姉ちゃんが部屋に入ってきた。
「姉ちゃん!もう俺はしばらくはタンス使わないからな!これ以上精神が女になるとやばくなりそうなんだ」
「わかったいいよ。でも私にも使わせてよね、その面白いタンス。」
「わかった。でもあんまり使いすぎるないでくれよ」
双葉姉ちゃんは押しは強いが話のわかる人だ。俺より二つ上の大学4回生で頭もいいしスタイルも顔つきも抜群だけど運動音痴がたまに傷な姉ちゃんだ。その割にはやたらと俺に必殺技を放ってくるが
「それよりお風呂沸いたよ?入ってきたら?」
「わかった入るけど俺の部屋のもの勝手に持っていかないでくれよ」
「大丈夫。タンスで遊ぶだけだから」
俺は姉ちゃんにイかされたときにかいた汗を落としにとっとと風呂に入ることにした。
「ふーん、変身するところを見られなかったらたとえ同じ部屋にいても記憶の改竄は行われることになるんだ。それにタンスのことがばれたということは知っていても私が妹だったことは忘れてる・・・フフフ♪」
後ろで姉ちゃんがこんなことを言っていたことに気付かず。
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翌日、俺はしばらくタンスで遊ぶのは自重することにしていた。精神を犠牲にしてまで遊ぼうとは思っていないからだ。
それと俺は使っていなかったクリアボックスに元々持っていた服をタンスに一部だけ残して放り込むことにした。
これでタンスのスペースも空き、勝手に服が増えてもタンスの中がパンパンにならなくなる・・・のだが本当の狙いはまた別のところにもある。
今まで変身してもタンスの中身は変わらないため、その時着ていた服しか女物の服はタンスの外に出せなかった。これではお風呂に入ったり外で着替えたりする時に不便である。
しかしこのようにこのタンス以外の場所に服を置いておくと女に変身した時にこの服が女物に変わっている・・・ということだ。まだ試してないけど
まぁでもしばらくはタンスは使わないつもりだし今は関係ないことかな。とりあえずいつものようにネトゲでもしていよう。
あと双葉は時々俺の部屋に入ってタンスで遊んでいる。おかげで俺は部屋にいても追い出されてしまう。まぁリビングでノートパソコンを使って遊ぶからいいんだけど・・・
「お兄ちゃん部屋借りるよー」
また双葉が部屋に入っていった。といっても遊ぶのは部屋の中でだけで出ているときはいつも元の姿に戻っているんだよな。
「ありがと、兄ちゃん」
入ってから数分もしないうちに双次が部屋から出て行った。早いなホントに遊んでるのか?まぁ俺はしばらくタンスは使わないしあいつが何しようと勝手だろう。
「よっしゃ青改造が5段階までいったぞ。これでこの武器は完成だな」
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-双葉(双次)視点-
タンスからお兄ちゃんの服を借りて男の子になってみた。案の定お兄ちゃんには私が妹だったってことは気付かれてないようだった。
部屋に戻ると内装が男の子っぽい雰囲気に変わっていた。正確に言うと制服が私の通っている中学校の男子の制服になっていたり部屋には元々好きだった洋楽ミュージシャンのポスターが貼られていたりしていた。
何回か年齢を変えたりして遊んだ時にも部屋の様子が変わっていたりと少し落ち着かなかったけど今ではもう慣れたかな。
それと変身する際に大学生になってみたいなぁと思いながら服を取り出すと大学生に、中学生になりたいなぁと思うと中学生の体になることが分かった。
服のサイズも年齢に合わせられるようで、元々大きめだったこの服もサイズダウンしてこの体に合ったサイズになっている。
「ふーん、なかなかかっこいいじゃない。実際にいたら彼氏に欲しいかもね」
今の私は黒髪短髪の男子中学生になっている。顔は私とお兄ちゃんを足して2で割ってさらにイケメンにしたような感じ。体つきはスポーツでもやっているのかそれなりの筋肉はある。
私はスポーツは苦手なはずなんだけど・・・まぁ体つきがよくても運動神経がいいということではないから気にすることじゃないかな。
さってと私だって男の体には興味がある。今私の体はその男そのものになっている。あとは言わなくてもわかるね?
「へぇこれが私のおちんちんかぁ」
私は別に彼氏とか作ったことはなく(何回か告白されたけど断った)、当然彼氏とエッチしたこともないので実物をじっくり見るのはこれが初めてだ。
エッチなことを考えると大きくなるって言うけど・・・昨日のお兄ちゃんを思い出すとどんどん大きくなってきた。血が通って海綿体が膨らむんだよねこれって
「んっ」
おちんちんの皮をめくると中から敏感な部分が見えてきた。これが本体か。
皮をめくると空気が触れる感触も敏感に感じられる。試しに先っちょの根元の部分を触ってみる。
「ひゃっ」
男の声で情けない声をあげてしまった・・・まぁいいや。右手で皮の部分握りしめて上下してその快感に酔いしれる。
そういえば顔を赤くして必死に抵抗するお兄ちゃんはすっごく可愛かったなぁ・・・またあんな風に弄んだりしてみたいなぁ・・・
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ふぅ・・・いっぱい出ちゃった・・・これが男の快感かぁ・・・一気に押し寄せる感じでよかったけど・・・
「なーんか冷めちゃったというか・・・賢者タイム?」
確かに絶頂に達した時は気持ちよかったけど、そのあと自己嫌悪というか・・・そんな感情が渦巻いてくる。
男の自慰行為って全体的に見たらそんなに気持ちいいものじゃないわねぇ。これならいつも元の姿でやってるやつの方が気持ちいいじゃん・・・
「さっさと女に戻ろうかなぁ・・・ってあれ・・・?」
私は元の姿に戻ろうとお兄ちゃんの部屋のタンスのところに行こうとしたのだが何かひっかかることがある。
さっき男に変身した時に元々着ていた服はどこにあるのかな・・・?
確かタンスの中にかかってあったと思うけど・・・もとの姿に戻るには今着ている服を戻すか元々着ていた服を取り出せばいいのかな・・・?
「うーん・・・・・そうだ!いいこと思いついた♪」
むふふー、あのタンスの仕組みはよくわからないけど・・・もしかしたら可能かもしれない!
とりあえずアレがある日(生理じゃないよ)が来たら試してみようかな。お兄ちゃんをなんとか騙すことが出来れば・・・
今はとりあえず元の姿に戻ろうっと。一人で男になってもつまらないしね
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-数日後-
-清彦(清香)視点-
あれから何日かたったので俺はまた女になってみることにした。今度はあまり女の意識に飲みこまれないようにしないとな
どうやらこの間のゴスロリの他にも色々服が追加されていたらしいので、俺は久しぶりに色々な姿になって遊んでみることにした。
まず青のチェックワンピースと白い薄手のカーディガンを取り出す。・・・意識が一瞬無くなるが大したことではなかった。目を開けると俺は金髪緑眼の女子大生くらいの女性になっていた。
「うーん久しぶりに女になってみたけどやっぱりたのしーい♪」
このタンスで変身すると何故かいつも美人の女性か美少女になる。どの姿も奇麗なものだからどの姿で遊ぼうか正直言って迷ってしまう。
おや?タンスの中に見慣れない箱が置いてあったのを見つけた。開けてみると中には浴衣が畳紙に包まれて入っていた。ハンガーにかかるモノだけでなくこういうものも追加されるんだな。
早速好奇心の強い俺は箱から浴衣を取り出してみた。
・・・・・気がつくと俺は金魚と水玉模様の浴衣を着た金髪少女になっていた。さっきよりも見た目は幼くなったもののややつり目になったせいか強気な印象を受ける。
「へー、浴衣ってこんな肌触りなんだぁ」
実は今まで俺は浴衣とか和服系は着たことがない。753の時の記憶なんてとっくに忘れてるし、温泉旅館で着るという機会もなかった。
全身を覆っているのにゆったりとした着心地がこれまたいい。帯はちょっときついけど・・・
今度の近所の祭りにこの格好で参加してみるのも面白いかも知れない。高校に上がってからは行かなくなったが年齢退行して参加というのも面白い。
「ふんふんふふふ♪ふふんふふふ♪」
今までは変身して別の服に着替えて気に入った姿を探すといった感じだったけど今回はこの姿を重点的に遊ぶことにしよう。
とりあえず髪型を色々と変えてみることにしよう。こんなに長い髪だし遊びがいもありそうだ。
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「っとこんなものかな」
ポニーテール、サイドテール、ツインテールと色々試してみたが(三つ編みもしてみたかったが難しかったからやめた)これが一番しっくりくる。
金髪なら巻き毛も似合うかと思うがちょっと手入れが大変そうだ。
「やっぱりロングだよねー、ショートもいいけどバリエーション的にはロングの方があるし」
髪の毛をいじったり胸を触って遊んでいると双葉の声が聞こえた
「お姉ちゃーん、ご飯だよー」
今日は双葉が当番だったな。また忘れるところだった危ない危ない。
この体はどうやら双葉よりは年上らしいな。見た目的にいうと中学生っぽい気もするけど・・・
「あれ?お姉ちゃんまたタンス使ったの?」
「え?ど、どうして分かったの!?」
「そんなに驚くことじゃないでしょ。浴衣なんて普段着ない服着ているということはあのタンス使っているんじゃないかって思って、それでカマかけてみたの」
「う」
くそ・・・この妹やるじゃないか・・・妙に機転が利くあたりが賢いというかなんというか・・・
「タンス使ってるってことは本来の姿ではないんでしょ?私の記憶ではお姉ちゃんと私は二卵性の双子で中学3年生ってことになってるんだけど」
「ふ、双子!?」
驚いた。中学生に見えるとは思っていたけどまさか本当に中学生でしかも双子になっているとは・・・。
「やっぱり今の姿は本来の姿じゃないんだね?ねぇ本当はどんな人なの?別に驚いたりしないから言ってみてよ」
どうしたものかな・・・ここで実は男って言ったら双葉がどんな反応をするか・・・でも嘘を言うのも気がひけるしここは本当のことを言おう。
「えーと、じ、実は大学生のお兄ちゃんなんだ。実は」
「お、お兄ちゃん!?ってえーと・・・えーと・・・あ!思い出した!」
ほらね、嘘を言わずに正直に言うと後々ややこしいことにならずにすむのさ・・・って
「おもいだした!?嘘!?」
「嘘じゃないよ。金髪ゴスロリ妹になって真っ赤な顔してイッたことなんて忘れるわけがないでしょ」
「ぐふっ」
ここここここの妹はなななななんてことを覚えてててるんだだだだだだだだだ。恥ずかしいというか完全に黒歴史なのに・・・
「あーそうそう確かにお兄ちゃんだったわね。心まで女の子になりかけていたからしばらく休止していたんだっけ?」
「う、うん。でもそろそろ大丈夫かなって」
「ふむふむ・・・まぁとりあえずご飯でも食べよう?」
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晩御飯を食べ終えた俺たちは俺の部屋にいた。・・・また双葉に何かされる気しかしないんだけど・・・
「うーん、お兄ちゃんに関する記憶も蘇ったけどお姉ちゃんとしての記憶も持ってるんだよねぇ変な感じ・・・」
「それはそうと後ろから抱きつくのはやめてくれない?胸が当たって・・・」
「お兄ちゃん自体女なんだから別に気にすること無いでしょ?それに元々お姉ちゃんとはこんな風にしていたし」
「そ、そうなんだ・・・」
「(もちろん嘘だけど)」
「それにしてもいい匂い、それに浴衣もあったなんて気がつかなかったし今度試してみよう」
ただいま双葉が後ろから抱きついてきている。せめて姉と妹といった身長差があればそれなりにあしらえるんだが今の俺たちは双子。あしらえるような力はない
まぁ今は心まで女に染まってはいないからゴスロリの時みたいに双葉の気迫に押されるということはないだろうし、一線を越えそうになりそうなら抵抗しよう。
「さーてお兄・・・もうお姉ちゃんでいいか。ちょっと着替えてほしいんだけど・・・」
「いいけど・・・また前みたいに小さい子になるのはダメ!理由はまた押し倒してくるかだろうから!」
「チッ。いいよ大丈夫!今回着てもらうのはこれだから!」
何か舌打ちのようなものが聞こえたがスルースルー。双葉が指さしたのは黒いレースのロングワンピース。大人が着るようなサイズだし変身したところで無理やり襲われることはないだろう。
「あーそれ着たこと無いからどんな姿か見てみたいし一回もとに戻っていいかな?」
「いいけど私に全裸の男の醜態を見せる気?目をそらしておくからその間に着替えてよ」
うちの妹はなんて妹だ・・・お兄ちゃん傷つくぞ。
意外と帯を解いたりするのに手間取ったがうまく脱ぐことができた。真っ白い肌に白いブラとショーツ・・・いかん見とれている場合じゃない。ここで遊ぶのはちとまずい。
「むふふーきれいな肌してますね姐さん」
「うわっ!み、みてたの?」
「よいではないかよいではないか・・・って待ってまだしまわないでもうちょっと見せて」
後ろでほざく妹を無視してさっさと服をしまって男に戻る。最初はぐらつきに苦労したけど今ではなれたもんだ。
「あ、そうそうお兄ちゃん。ロリ顔で小さいのに巨乳な女の子ってどう思う?」
「いきなり何それ?まぁ低身長に巨乳というのは幼く見えるのに実は高年齢というようなギャップに萌えるといった部類に入るだろ」
「だよねー。あ、もう取り出していいよ。というかさっさと取り出しちゃってその全裸男を視界からのけて」
自分でよびとめておいて何て言い草だ。普通の人なら怒るぞそんなこと言ったら。まぁおれは(自称変態)紳士だし心が広いから大丈夫。
それにしてもいきなり何てことを聞いてきたんだろうか。まぁこのタンスがあればロリ巨乳も出来そうな気がするがな。
そんなことを考えつつ俺はワンピースを取り出し、意識を失った・・・
----------------------------------------------------------------------------------------------
ん・・・どうなったのかな・・・?
「キャーかわいい!ほんとに巨乳になってる!」
頭がぼーっとして目を開けられないが双葉の声が聞こえた。どうやら巨乳な女性になったらしい。
「それにしてもこんなに小さいのに私より大きいなんて反則じゃない?」
ん?小さい?あのワンピースは結構サイズがあったはずだけど・・・
ようやく頭がすっきりしてきて目を開ける。双葉が俺の顔を覗き込んで・・・ってあれ?双葉大きくない?
「あれ?うわ!なにこれ!?」
起き上がって鏡を見ると長い黒髪をした中学生ほどの女の子がいた。むろん今の俺だ。
中学1年生か2年生ぐらいだろうか。身長はそれほどないのに、胸にはDカップはあるであろう膨らみがあった。
「清香ー、お姉ちゃんはねー妹が欲しかったんだよー」
いかん、このままでは前と同じパターンだ。なんとか話をそらさないとまた貞操の危機だ。
「双葉!さっき俺は大人用のワンピース着たよな!なのに何でこんな・・・」
さっき見たところ丈は120cmほどだったはずだ。でも今は見ての通り、身長も130あるかどうか怪しい。
「あれ?やっぱり知らなかったの?さっき服取り出す前に低身長ロリ巨乳的なことを思い浮かべたでしょ?
その状態で服を取り出したらその通りの姿に調整されるんだよ」
「ななな何で俺が知らないことまで知ってるんだよ!?」
「ここ最近実験してて試してたの。タンスを使う時は常識にとらわれたらいけないんだよ?とらわれずに自由な発想で使えば色んな機能が・・・」
ぐぬぬ。持ち主の俺を差し置いてこのタンスの使い方をわきまえてやがる・・・このままだと俺は双葉のおもちゃにされてしまう。
「それでね、一緒にお風呂入ろ♪清香ちゃん♪」
「断る!というかさっさと男にもd「押し入れの奥の使ってない布団の間」!?」
あがががががががががな、何でやねん・・・・・まさかこいつ・・・
「もしアレがお兄ちゃんの知らない間にお兄ちゃんの机の上に置かれてしかもそれをお母さんに見られたら・・・」
よし決めた。俺こいつとの付き合い考える。流石にこれは怒ってもいいレベルだ。
といっても今の俺は非力な少女。元の姿に戻ろうにもいつの間にかタンスと俺の間には双葉が立っている。抜け目ない奴・・・
とにかく今は耐えるのだ・・・今は双葉の言うことを聞いておいて隙をみてアレの場所を変えるのだ・・・くそっ嫌な予感しかしない・・・
・・・でもあれ気持ちよかったな・・・またお姉ちゃんに遊んでもらえるなら・・・って何考えてんだ俺は!
「さーて、お風呂入ろっか清香♪着替えは・・・こっちのボックスの中かな?おっよかったね、着替え入ってるよ!」
「こんなことになるなんて喜べない・・・お願いだから前みたいなことをやるのはやめろよ!」
「そんな口のきき方をする妹の頼みは聞けないなーっと」
ああ・・・兄としての威厳が足りなかったかな・・・というか今失われつつある・・・
「(別にHな本の場所を言った後に「アレ」と言っただけで「アレ」とは別にHな本のことじゃないんだけどね。流石にそんな酷いことするわけないじゃない。
まぁ意図的に勘違いさせるような言い方したんだけどね。むふふーお風呂では何して遊ぼうかなー。それにしても清香ちゃんのせいで最近変な性癖に目覚めちゃったかも・・・)」
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「あ、あんまりじろじろ見るなよ・・・」
「そんな『可愛い声』で言っても迫力ありませーん。ぐへへへへ、たっぷりと可愛がってやるぜ・・・」
双葉さんそれ悪役のセリフです。それも正義の味方に倒される小物のやつです。
そういえばタンスで女になったことはあってもお風呂に入るということは今まで無かったな。それだけは楽しみだ、ホ・ン・トにそれだけは
着なれないワンピースをなんとか脱いで下着姿になった。おおなんという大きさでしょう奥さん、この胸。明らかに双葉のよりも大きい。
別に双葉も小さいというわけではないが今の俺に比べたら違いは歴然。というか身長では俺が負けているのに胸の大きさでは勝っているという事実。
「うー、何よそのアンバランスな胸の大きさは。『妹』の癖に生意気よ!」
「兄だって言ってるだろ。それにアンバランスな大きさになったのは双葉のせいだろ」
「今は『妹』でしょうにー!あーあタンスにブラジャーでも追加されないかなぁ。大きいブラつけたら胸も大きくなるようなやつ」
ブラジャーに胸がサイズを変えるというのは変な話だな。・・・タンスに体どころか世界も変えられてるのに今更といった感じだけど。
そんなこんなで背中のブラのホックを外すのに手間取ったがなんとか裸になることができた。
脱衣所の鏡を見てみると。長い黒髪巨乳の美少女が裸で映っていた。
タンスで変身した場合、例外なくかなりレベルの高い美女美少女になれる。この姿もその例に漏れずにいる。
「か、かわいい・・・」
「なーに自分で言ってんだか。でも『ホントに可愛い』よー、食べちゃおうかーぎゃおー」
唸る妹は放っておいて(今では俺が妹なんだけど)お風呂場に足を入れる。
「ちょっと待って清香、その『長い髪』これで縛っといてあげる。」
「あ、ありがと」
と双葉が俺の髪を持ちあげてピンクのヘッドバンドでくくりつける。うん、これで首を動かしても重たい髪の毛が揺れて邪魔になることはない。
「そうそう清香。私が隅々まで洗ってあげるからそこに座ってなさい。」
「嫌、そんな肉食獣に身をささげるようなことはしない。」
「そんなこと言って・・・自分で『女の子の体』を弄くりたいだけなんじゃないの?」
「う」
「まぁ清香は『女の子』なんだし?自分の体を洗うくらい普通のことかな。お兄ちゃんだったらこんないたいけな子を弄くるなんて少し危ない年齢・・・」
「わかった双葉!ソッチの気はないから!ロリコンじゃないから!俺!」
「ふふんそうこなくっちゃ。あと今は妹なんだからね、もう俺は禁止」
「そ、そこまでしなくてもいいだろ。」
「だーめ、男口調が許される『可愛い子』なんて2次元に限るんだからね!『現実では見た目相応の口の利き方にしなさい!』」
そこまで声を荒げることはないだろうに・・・でも今双葉の機嫌を損ねたら何されるかわからないから言うとおりにしよう・・・
「そうだ清香、後でちょっと手伝って欲しいんだけど」
「・・・何か変なことじゃないよね・・・お姉ちゃん・・・」
「(お姉ちゃん・・・は、鼻血が・・・)ううん多分大丈夫。後で言うけどね、約束してくれるなら今手出しはしないよ」
「ホント!?約束する!」
もはや俺の中の双葉の信用は絶賛地中進行中だけど、こいつは約束は破らない奴だ。「嘘は言わない」っと言った方が正しいか。
・・・多分「今」手出しはされないけど後で手を出すつもりなんだろうな・・・スキを見て元にもどらなければ。
「清香も『髪が長い』からねー、しっかりこんな風にして洗わないとだめだよー」
「べ、別に覚えて無くても・・・」
「だめだってば!どうせまた『女の子』としてお風呂に入ろうとするでしょ」
う、流石俺の妹・・・読まれている・・・
「その時に男と同じように体を洗ったら傷ついちゃうの!だからお姉ちゃんの言うことをよく聞きなさい」
ピーン
わかった。多分こいつは今お姉さん気分になっているな。
そう言えば昔から妹が欲しかったとか言ってたし・・・タンスが見つかって妹ができるようになってきっと嬉しかったんだろうな・・・されるのは俺だけど。
・・・まぁせっかくだしもっとその気にしてやるか
「わ、わかったよお姉ちゃん・・・私ちゃんと覚えるから・・・もっと教えて頂戴♪」キャピッ
と、おねだりポーズをとってみた。あーもう自分でも恥ずかしいっていうか何いってるんだろう
「#&$%(”=$|!}*?+‘*!!!!!!!」
しまった、双葉が壊れた。というか効果はばつぐんだったようだ
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・やるわね清香・・・今意識が30回ぐらい飛んだわ・・・」
今ので30回も意識を失うとか・・・こいつ大丈夫かな
「ふぅ・・・ふぅ・・・さて、今度は体を洗うわよ。いつもお父さんとか男の人は硬めのタオルで体拭いてるでしょ、
女の子の体にそれやったら跡が残るわよ。清香は特に『体が繊細』みたいだから・・・この私愛用のスポンジで拭いてあげる」
「そんなスポンジで大丈夫?」
「大丈夫、問題ない」
そういえば元ネタのあのゲームって話題になった割にはそんなに売れなk・・・おっとこれ以上はいけない
「きゃっ!も、もうお姉ちゃん手を出さないって言ったでしょ!」
「洗っているんだから仕方ないでしょ、あなたも私も『女の子』なんだから胸ぐらいでそんな声出さないの!」
え・・・?お、女の子・・・?いや・・・でも・・・
そ、そうだよね。「女の子」同士だし・・・何女の子同士で興奮してたんだろ私・・・でも・・・
「そ、そんなこと言ったって・・・はうぅっ・・・くすぐったいってば!」
お姉ちゃんの手の動きが明らかに怪しい。まるで私を弄んでいるみたいに・・・
「もう、暴れないでよ!そんなに抵抗すると襲うよ!」
はい、すみませんでしたお姉ちゃん。じっとしてます。というか自分で洗わせるという選択肢はないのね
「んっふっふー♪まるで動く等身大フィギュアとお風呂に入ってるみたい♪」
な、なにその例え、ロリコンとか何とか言われたけどそっちも相当じゃない・・・
「さーて、洗い終わったわよっと」
ザバーーーーーーーーーーーーーーーー
「さて、清香。先にお風呂つかってなさい」
「はーい」
結局お姉ちゃんに頭からつま先まで洗われたけど、特におかしなことはされなくてよかった・・・おっぱい弄くられたのはアレだけど・・・
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「はー、さっぱりしたー。」
「うぅ・・・こっちはお姉ちゃんが体洗い終わって一緒に出るまでお湯に浸かっていたからクラクラだよ・・・」
「(ふむ・・・順調に意識が女の子に染まりつつあるようね・・・よしよし、『清香は女の子』って刷り込みをちょっとずつ与えてった(つもりだった)けど・・・ここまでうまくいくとはね)」
今私とお姉ちゃんは、パジャマに着替えて私の部屋にいる。
さっきお風呂でいたずらしない代わりにお姉ちゃんの手伝いをすると約束したのだ。
お姉ちゃんはタンスを使うとは言っていたけど・・・変なことされないかな・・・
「さて清香、ちょっと部屋を出ててくれる?」
「うんわかった」
私が部屋の外で待っているとタンスが開く音がして・・・、お姉ちゃんは着替えているのかな・・・?別に女同士だから気にしなくてもいいのに。
「入っていいわよー」
再び部屋に入るとお姉ちゃんはお風呂から出たばかりなのに白を基調とした清楚なデザインのセーラー服に着替えていた。
ここから少し遠いところにある、小中高一貫の名門女子高校の制服だ。大学に行くの時に何度か見たことがあったような・・・って大学?
「さーて清香。このパジャマに着替えなさい。」
お姉ちゃんが指さしたのはゆったり系熊さんのイラストがかかれた黄色のパジャマ。
「お姉ちゃん・・・私今パジャマ着ているのに何でわざわざ?」
「いいからいいから♪」
お姉ちゃんがそう言うならいいけど・・・。ハンガーにかかったパジャマを取り出した瞬間視界がゆがみ、気がついたら私はそのパジャマに身を包んでいた。
「ふぅ・・・胸が軽くなって楽になった」
「何よそれ嫌味?いい度胸してるわね清香。いや、今は清葉かな?双香かな?って名前安直すぎるかな」
「え?一体どういうこと?お姉ちゃん?」
「ほら鏡みてごらん」
そう言って姿見を指さすお姉ちゃん。
「え・・・えーーーーーーーーーーー!?」
姿見には瓜二つの・・・いや、でも年齢は違うかな?・・・長い黒髪の女の子が映っていた。というよりもお姉ちゃんが二人いる!?でも・・・
椅子にあぐらかいて座ったままニヤニヤ笑いながら鏡を見ているのはお姉ちゃん。部屋の真ん中で驚いた顔をしているのは・・・
「わ、私お姉ちゃんになってる・・・?」
「ピンポーン!でも今私が高校生であんたが中学生だけどね。」
「えーーーーーーーーーーーーーーーーー!?ど、どうして!?」
「名門高校の文化祭が明日なの。1年生は文化祭と言っても保護者や生徒の招待客と同じように見て回るだけで別に出店も何も・・・」
「そ、そうじゃなくて!何で私が!」
「人の話は最後までききなさい。あんたが私になってるのは明日身代わりになってもらうため。私がこの学校の生徒になってるのは単に文化祭を楽しみたいから。あの学校の文化祭すごい規模なんだって!知ってた?」
確かに知ってる・・・大学で敏明がそのことについて話していたことが・・・って待てよ・・・
「あーーーーーーーーーーーーーーー!思い出した!何で俺が双葉に!」
「あれ?お兄ちゃん記憶戻っちゃった?というかさっきからうるさい。耳がキンキンするよ」
「いやそれはどうでもいい!何で俺が双葉の身代わりなんか・・・というか身代わりなんてできないだろ!双葉の知り合いに怪しまれるのがオチだ」
「ふふん、その辺は多分大丈夫。さっきまで見事に女の子していたお兄ちゃんならいけるってば」
「そんなはずが・・・あれ?」
双葉の知り合い・・・この間高校生になった時に会った彩音ちゃん・・・ううんセンパイ・・・
それにセンパイの知り合いの真由ちゃん、沙耶ちゃん、理紗ちゃん・・・ってセンパイにちゃん付けは変だよね・・・
あと何時も一緒にいる桜ちゃん、蒼衣ちゃん、・・・ちゃん、・・・ん
担任の細川先生は美人の新任だけど明るい性格で人気があって・・・
・・・そうだ明日はアレがあった・・・嫌だなぁ・・・明日学校休もうかな・・・って
「そんな・・・何でわかるの・・・?」
「わかるというより思い出すに近いんじゃないかな?クラスと出席番号は?」
「3-5の12番・・・ってええ!?」
おかしい、妹の記憶が断片的ながら読めてしまうのだ。いや、そもそも女の子になれたとしても妹そのものに特定してなれるものなのか?
「んふふ、そのパジャマはさっき私がきていたものだよー。変身する時にきていたパジャマがタンスに入って、それをあんたがさっき取り出したの。だから私になったという訳。」
「そ、そんな・・・」
「そのパジャマはタンスのものではない、正真正銘私の物だからね。もしかしたら・・・って思っていたけどうまくいくとは思わなかった。
うまくいかなかったらいかなかったで諦めていたけどね」
この妹・・・恐ろしい子・・・!
「明日休むことも考えていたんだけどねー、単に試してみたかったのと明日この学校の文化祭に行ってみたかったのと・・・まぁ色々あるけど一番は面白そうだからかな?
今の私は正真正銘の双葉、今のあんたは・・・清葉だね、手帳によると。私とお兄ちゃんの間の存在で・・・どっちかというと私寄りかな?
それとも私をベースにした私のコピー・・・というカッコイイものだったりしてね。とりあえず明日はよろしく頼むよ清葉ちゃん♪」
「(しまった・・・ここまでやっちゃったら流石に怒るだろうなお兄ちゃん・・・いっそのこと完全に女の子に染めておこうかな・・・)
(でもあまりに身勝手すぎるからあまり使いたくない手だなぁ・・・とにかくなんとかフォローを考えておこう・・・)」
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イヨォッドドドンドン!オッ!
(タンスのレベルが4になった!)
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-おまけ- その1
一見普通の木製洋服ダンスに見えるが実はマジックアイテムのようなもの。制作者、経歴等はいまのところ不明
このタンスの中の服を着た人はその服にふさわしいように容姿、社会的身分など本人に関する情報を世界ごと作りかえられる。
タンスは使用されるたびに経験値がたまり、ある程度たまるとタンスのLvが上がる。
Lvが上がると服が追加されるほか、色々な機能がつく(精神変化、年齢変化の調整etc_)
経験値は所持者の使用の方がよくたまる。所持者以外でも使用は可能だが経験値がたまりづらいなどの他にも制限がある
経験値は異性になる方がたまる、長いこと変身していてもたまる、年齢が大きく変わるとよくたまる、Hなことをしてもたまる・・・etc
所持者が変わった場合、Lvは引き継がれずリセットされる。
Lvの低いうちは基本的に自我は変身前と変わらないがLvが上がってくると、ほぼ無意識レベルでその容姿にふさわしい意識になるよう影響を受ける(たとえば女らしくなったり強気な性格になったりする)が、一応自覚は可能。
なお変身を解けば自我への影響は無くなるが、長い間変身していると影響が顕著になったり変身を解いても多少しばらく影響が残ったりする。
数日変身しないでいると影響はリセットされる。
なお、その姿を意識することによって、影響を強めることもできる。
(例:女の子の体でHなことをする。もっと大雑把に言うと女の子の体ということを意識するようなことを考える。)
このタンスはLvがあがるたび所持者とは逆の性別の(男の所持者なら女の、女の所持者なら男の)服が勝手に追加される。
また、所持者が変わって間もないなら、Lvが上がらなくても一着だけ服が追加される。
なお、追加される服はLvが低いうちは一般的なワンピース、ブラウス、スカートなどだがLvが上がってくるとメイド服、着物、ゴスロリ、巫女服など普段着ないような服が追加される。
追加される服の平均的な年齢層は二十歳前後から小学生まで。所持者の年齢は最初のうちだけは関係する。
(タンス機能)
「サイズ変化」
なおタンスのLv次第では服による年齢の変化に制御を加えることが可能。
例えば同じ服でも、着ているのが高校生なのか大学生なのか、という部分をその場での本人のインスピレーションで設定できる。
しかし制服のように着る年齢がほぼ決定している場合、高校の制服を小学生が着るというように、極端な変更はほぼ不可能(Lvが極端に高ければある程度可能)
「コピー」
応用として実在する人物に変身することも可能。(Lv3以上のみ)
方法は、変身対象者が何らかの服(タンスの服でなくてもかまわない)を着ている状態でタンスの服を取り出す。
すると、対象者はその服に応じた姿になり、対象者が着ていた服がタンスの中に収納される。
変身したい者が、その対象者が着ていた服を着ることによって、その対象者に変身できる。
しかし、その対象者そのものになれる訳でなく、双子あるいはそれらそっくりの兄弟姉妹となる。この場合人間関係もおおよそは対象者のものをコピーする形となる。
(タンスLv表)
Lv1:服の種類は1種だけ。精神変化もほとんどない。Lvはすぐに上がりやすい。
Lv2:服の種類が増え、セーラー服などの制服が使用可能。精神変化は5時間ほどで約10%が目安。Lvは割と上がりやすい。ここから少しずつ「サイズ変化」を使用可能
Lv3:さらに服の種類が増え、ゴスロリ、浴衣等も使用可能。精神変化は何もしなければ2時間で10%程だが、その体を意識することにより変化は大きく強まる。「コピー」使用可能
Lv4以降:未定、服の変化の他新たな機能追加予定(「持ち運び」等)
で表示されました。
再度試してみてはどうでしょう