この作品は拙作『忍者少年の放課後』http://www.tsadult.net/megalith/?mode=read&key=1301704511&log=1の外伝的な作品となります。
前作の主人公『清彦』は、『紀与丸』と改名して登場いたします。
皮モノ成分が主力となっておりますので、苦手な方はスルーをお願いいたします。
■■■
大学受験を間近に控え、俺、美作聡(みまさかさとる)は机の前で最後の追い上げにかかっていた。
人生で一、二を争う大事な時期。ここ数日はつきあっている彼女に会うこともなく、部屋の中でひたすら問題集とのにらめっこを続けている。
そんなこんなでどれくらいの時間が過ぎただろうか? 苦手科目の復習を終えた俺は椅子から立ち上がり、ひとまず居間で一服することに。
ポットでお湯を沸かし、カップの中にインスタントコーヒーの粉末を二匙入れ、その中に少量の湯を入れてコーヒーを溶かす。
香ばしい香りが鼻をくすぐり、緊張に張り詰めた神経がほぐれていくのが分かる。
やっぱりコーヒーの銘柄はこれに限るなぁ。以前薬局で投げ売りされてた輸入もののインスタントは、ゴムの味がして飲めたもんじゃなかった。
残りのお湯をカップに注ごうとしたその時、
ピンポーン、とチャイムの音が耳に届いた。
おおかた新聞の勧誘か、通販の宅配業者だろう。
「はーいどちら様?」
扉ののぞき窓から玄関の外を見渡す。
俺の予想は外れていた。扉の向こうには見覚えのない小さな女の子がいた。
とびきりの美少女だった。
人形のように整った顔つき。ツインテールやピッグテイルと言われる左右対象に纏められた艶やかな黒髪。透き通るように真っ白で傷一つない綺麗な肌。
見たところ彼女の年齢は俺よりも少し下、だいたい中学生くらいだろう。
少女の瞳は何かを懇願するかのように、扉の向こうの俺を見つめようとしていた。
「??」
彼女を見るのは始めてのはずだが、一瞬彼女に既視感を覚えた。
以前どこかで会った事があるだろうか? いつ? どこで? いや思い出せない。
おそらくは気のせいだ。友人知人親戚。俺の記憶の中にこんな子はいないはずだ。
しかし俺の家に何の用だろう? 親の知り合いとは思えないし。来る家を間違えたのだろうか?
それとも宗教の勧誘か? 以前家に勧誘に来た某教団の信者も、中々のべっぴんさんだった。
許せんなぁ。年端も行かない純真無垢な女の子を、騙して脅してたぶらかして利用しようだなんて。
おっと、話が飛躍しすぎた。ひとまず相手の用件を聞こう。
ガチャリ。
扉を開けて、俺が女の子の前に顔を出した瞬間。
女の子は泣きそうな顔でいきなり俺に抱きついてきた。
そして俺の胸に顔をうずめ、赤ん坊のように泣きじゃくる。
「うわあああん!! さとる兄ちゃああんッ!! 会いたかったよぅーー!!」
突然のことに俺は呆気にとられ、しばらく身動きが出来なかった。
え、えーと、君は一体どちら様なんでしょう。
「兄ちゃん、オレだよう。キヨマルだよう」
「えっ!!」
女の子から親しい人間の名前が出て来た。
キヨマル=風魔紀与丸。俺の母方のいとこにあたる男の子の名前だ。
俺とあいつは昔から仲が良く、子供の頃はよく一緒に遊んだもんだ。
でもこっちが中学校に入ってからは、お互いの付き合いから会うことは少なくなってしまったが。
「そうか? ってことは紀与丸のお友達の人なのかな? ひょっとして・・・彼女?」
あいつは俺より4つ下の中学生。女の子も同じくらいの年頃だ。
こんな美人と知り合いだなんて、あいつも角に置けないなあ。
「違うよぅ!! 兄ちゃん。オレが紀与丸なんだよう・・・」
「えっ・・・!?」
「本当だよー。信じてくれよー」
涙で顔をクシャクシャにしながら彼女は言った。
普通ならまったく信じられない話だ。目の前にいるのは女の子、でも紀与丸は男の子だ。
しかし、彼女の物言いに不思議と嘘は感じられなかった。
姿も声も全然違うが相手の話し方や仕草は、以前の紀与丸と全く同じだったからだ。
会った時に既視感を感じたのはそのせいだろう。
それにあいつは昔から困ったことがあると、こんな感じで俺のところに来ていたんだ。
親戚の中でもあいつとは一番の仲良しだったもんなぁ。
「曲げた親指で鼻を擦る癖、まだ直ってなかったんだな。紀与丸」
「し、信じてくれるのか!? 兄ちゃん?」
女の子=紀与丸は驚いた様子で俺の顔を見つめていた。すぐに信じてくれるとは思っていなかったようだ。
「おうよ。俺を誰だと思ってるんだ? 聡兄ちゃんは何でも知ってるんだぞう」
相手がこんな姿に変えられている原因も、おおかた予想はついているんだよな。
さて、いつまでも玄関先で女の子を泣かせているわけにはいかない。彼女を家の中に招き、居間にご招待。
「飲み物は何がいい?」
「え、えーとっ。ホ、ホットココア。出来れば濃い目で・・・」
飲み物の好みも、昔から全然変わっていないみたいだな。
「で、お前の用事ってのは、やっぱりその格好のことか?」
二人で飲み物とお菓子を平らげ、一息ついたところで紀与丸の用件を尋ねる。
「そ、そうなんだ。実はじいちゃんが・・・」
紀与丸はぽつりぽつりと自分の事情を語り始めた。
親戚なら誰でも知っている話だが、彼女(今はこう呼んだ方がいいかな?)の家系は戦国時代から代々続く忍者の家系だ。
一族は江戸、幕末、近代と、その技と術を尽くして歴史の裏側を駆け抜けてきた。
大戦中には陸軍中野学校の重鎮として、工作員の指導にもあたっていたらしい。
しかし日本は戦いに敗れ、主を失ったご先祖はその後ごく普通の市民として、歴史の裏に関わることなくひっそりと暮らしてきた。
一族の伝統として、忍びの技と術を子孫に伝えながら。
そして現在の継承者候補は、目の前にいる女の子=紀与丸だったりするんだな。
彼女は一族の中でも百年に一度と言われるほどの才能の持ち主で、現継承者であるじいさんから忍術の手ほどきを受けているんだ。
本人もその素養から、結構楽しんで修行に励んでいたようだ。昔から会うたびに身につけた術を見せてもらったもんだ。
ちなみに俺も一時じいさんから忍術の手ほどきを受けたことがあったが、一ヶ月と持たなかった。
じいさんは「一日で泣かんだけ見所はある」と苦笑いしていたが・・・。
あの時の地獄は、あまり思い出したくない。
そして大方の予想通り今回の紀与丸の災難も、じいさんの手によるものだった。
今朝のことだ。紀与丸は朝のトレーニング中に見知らぬ女の子から声をかけられた。
相手は何かに困っているようで、紀与丸は何の疑いを抱くこともなくホイホイと女の子についていき・・・。
襲われた。もちろん性的な意味で。
相手はあどけない容姿に似合わぬ超絶なテクニックで紀与丸を誘惑し、彼の初めてを奪ったらしい。
そんな話を聞いたら普通なら「紀与丸もげろ!!」と絶叫するとこだろう。
俺ですらまだ彼女と結ばれたことはないと言うのに。うらやまけしからん!!
はぁはぁ・・・落ち着け俺。平常心だ平常心。
しかしこの話には続きがあった。女の子の中にたっぷりと放出し、放心状態になった紀与丸に突然怒声が浴びせかけられた。
「こうも易々と女子の色気に引っかかるとは、修行が足りん!!」
声の主は目の前で繋がったままの女の子だった。その声は割れ鐘のような老いた男の声・・・じいさんの声だった。
そう、女の子の正体はじいさんの変装だったわけだ。
それは忍法『皮変化』とか『皮写し』とか言われる高度な変装術だった。
人の顔や体を精巧に模った皮を被り、まったくの別人になりすます、常人にはなし得ぬ技だ。
達人の技ともなると異性や小さな子供の姿にも化けることができ、またその姿でエッチな事も出来るのだとか。
じいさんは、ショックで呆然としている紀与丸に金縛りの術をかけ、動けなくしてから彼の体を弄りだした。
『肉骨操』と呼ばれる忍法だ。骨を外し、肉や内臓を動かして体形を自在に変える技。それによって紀与丸の体は一回り小さなサイズに畳み込まれた。
紀与丸の男の部分も、その時体内に押し込められてしまったそうな。ちなみに技をかけられるのは相当痛かったらしい。
まあ無理もないよなぁ。心中お察しするよ紀与丸。
その後じいさんは、抵抗できない紀与丸の体の上に新しい皮を被せていった。
皮は紀与丸の肌にぴったりと定着し、声帯も術で操作され、顔も体も、そして声さえもとびきりの美少女へと変えられてしまった。
もちろん紀与丸はすぐに剥がそうとしたが、皮はまるで皮膚と同化しているかのようにくっついていて、引っ張ろうとしても切ろうとしても剥がすことは出来なかったそうだ。
「カッカッカッ・・・その皮は力技で引き剥がすことは出来んぞい!!
男の精で胎の中を満たさん限り、決して脱げんように条件付けしておる。
これもお前さんが邪念に負けた罰じゃ。せいぜい頑張って元の姿に戻るのじゃなっ!!」
そういってじいさんは女の姿のまま姿を消した。後には呆然と立ち尽くす女の子になった紀与丸と、女物の衣服だけが残された。
何とか元に戻ろうと、彼女はまず自分の家族に助けを求めようとした。
しかし彼女のおやじさんは単身赴任中で家にはおらず、面白がったおふくろさんには着せ替え人形にされ、幼馴染にはからかわれ(ひょっとしたらどちらもじいさんの変装だったりするかも?)、散々な目にあって俺のところに転がり込んできたというわけだ。
「そんなわけなんだ。兄ちゃん助けてよー」
泣きそうな顔になりながら紀与丸は俺の腕にしがみついてきた。女の子(偽)に抱きつかれて嬉しいような嬉しくないような、しかし付き合っている恋人には申し訳ないような不思議な感情が沸き起こる。
そういえば俺はまだ勉強の最中だった。厄介ごとはさっさと片付けて、そっちのほうに戻らないとなぁ。
ってことは・・・やることは一つ?
じいさんの言うがままに、エッチしちゃうの?
いや、それはない。って言うかものすごい忌避感を感じるぞ。
外見がいくら可愛い女の子でも、その皮一枚下は男なわけだし、何よりも俺には彼女がいる。だから正直他を当たって欲しい。
「それが出来たら、兄ちゃんのとこには来てないよー」
それもそうだよな。でも、やっぱりエッチする気にはなれないんだよなあ。
って言うよりも、勃たない。
しかしこのまんま追い帰すのも悪い気がするんだな。
こいつが女の子のままになっても、家族の人は面白がって放置するだけだろうし、今までの行いを考えるとじいさんも彼女を元に戻すことはないだろう。
とりあえずは、念のために物理的手段で皮を剥いでみよう。
「紀与丸、引っ張るぞ」
力を入れて彼女の顔を引っ張る。よく漫画ではこうやって変装を見破るわけなんだが、
「いはははは・・・!! いはいよ!! 兄ひゃん!!」
皮はぴったりと紀与丸の肌にくっついているらしく、自分の顔ごと引っ張られた紀与丸は痛がるばかり。
それでは次だと、今度はカッターナイフで皮を切ってみる。
地肌を傷つけないように、そっと刃を皮に走らせる。そして切れ目に爪を立てて剥がそうとしたのだが・・・。
まるで巻戻しの映像を見ているかのように、みるみる内に傷が塞がっていく。
「うわっ!! なんだこれっ!? 気持ち悪ッ!!」
皮には再生能力があるらしい。何度切りつけてもすぐに元通りに再生してしまう。
悪戦苦闘すること数十分。こちらの指先が痛くなってしまいギブアップ。
その後お湯につけたり、コンロであぶったり、氷で冷やしたり、挙句の果てにはパイプ掃除用の洗剤に浸けて溶かそうともしたのだが、結局皮を剥がすことは出来なかった。
■■■
「とほほ。やっぱり駄目かぁ・・・」
紀与丸はがっくりと肩を落とした。一時間ほどあれやこれやと試しては見たものの、全て無駄骨だった。
ちなみに今の彼女は上着をはだけ、ブラにスカートという無防備ないでたち。
それにしてもこの皮の質感はすごいもんだ。見ても触っても本物の人肌と全く見分けがつかない。
いつもじいさんには驚かされてばかりだが、今度はどんな魔法を使ったのやら。
そういえば最近、巧みな変装術を駆使して、あちこちで盗みを働く怪盗美少女が噂になってたなぁ。正体はじいさんだったりして・・・。いや、まさかな。
しかし俺の体は相変わらず無反応。相手が弟分でなく、本物の女の子だったらそんなことは無いはずなんだが・・・。
ううむ。何だかもったいない。いや待て俺には愛する彼女がいるじゃないか。いかんいかん変なことを考えては。
壁の時計を見ると、紀与丸が来てから随分と時間が経っていた。おかげでこちらの課題は全然進んでいない。
紀与丸自身も、こっちにエッチしろと迫ってくる様子も無い。
やっぱり向こうも嫌なんだろうな。兄貴分と乳繰り合うのは。
さてこれからどうしよう。他にあと有効そうな手段は何かあるかな?
もう一度部屋の本とグーグル先生に当たってみよう。そう考え、俺は立ち上がって半裸の紀与丸に上着をかけてやろうと近づいた。
その時、彼女の肌からものすごく甘い臭いが噴き出し鼻の奥に立ち込めた。
花の香りにも似た臭いだが、どこか生臭くて不快だ。
「うわ!! 何? この臭い!?」
紀与丸のほうを見ると、彼女もその臭気に顔をしかめ、鼻を詰まんで堪えていた。
自分の気のせいかとは思ったが、どうやらそうじゃないらしい。
急いで窓を開け、部屋の空気を取り替える。外の寒い風が居間の空気を押し流し、室温は一気に急降下。
そして不快な臭気が充分薄まったところですぐに窓を閉め、暖房の設定温度を引き上げる。おお寒い寒い。
「一体何だったんだ? 今のは?」
寒さに身を震わせながら、俺は紀与丸の様子を見ようと、彼女の方を振り向いた。
ドクン!!
俺の中から、突然熱い何かがこみ上げてくるのを感じた。
ドクン!! ドクン!!
呼吸が荒くなり、動悸が激しく波打つ。体全体が熱を持ち一瞬頭がぼんやりとなる。吐いた息が、熱い。
「けほっ・・・けほっ・・・」
対象は目の前で跪き、異臭に咽る半裸の美少女だ。俺の目は彼女の姿に釘づけになっていた。
露になった少女の肌を前に、俺の一部が大きく膨張していっているのが分かる。
抱きたい。
あの幼い体を、思いっきり汚したい。野蛮な衝動が俺の魂を奮わせる。
そして彼女もまた、朱に染まった顔で荒い息をつきながら、やや焦点のぼやけた瞳で俺を見ていた。
「さ、聡兄ちゃん・・・。オレ・・・変なんだ。何だかすごく・・・体が熱い・・・」
自分を抱きかかえる姿勢で紀与丸はで言った。妙に色っぽい声と表情だ。
「ふぁぁ・・・熱いよ・・・」
戒めを解くかのように、ブラをずり下ろす。いまだ発達途上の胸のふくらみが目の前でプルンと揺れる。
そして彼女は俺の側に近づき、いきなりこちらに寄りかかってきた。
「触ってみて」
紀与丸は俺の手を取り、自分の胸を触らせる。
柔らかい。そして熱い。
作り物のはずの人肌から、まるで本物のような手触りと脈動が感じられる。
戯れにこの膨らみを弄び、桃色の頂を指先で愛撫してみる。
「ふぁぁっ・・・!!」
喘ぐ声と共に、小さな体がピクンと跳ねた。半開きになった口から熱い吐息が俺の顔にかかる。
両目は大きく見開かれ、恍惚に揺れる瞳が俺をまっすぐに見つめている。
乳房の頂が硬くなり、上気した肌が汗で僅かに湿っていくのを指先で感じる。。
皮にどのような仕組みがあるのかは分からないが、紀与丸は女の子として感じちゃっているらしい。
これも風魔式忍術の成せる技か。おそるべしじいさん。
彼女は興奮した様子で股を開き、あられもない姿勢で下着に守られた股間を指差した。
「兄ちゃん・・・ここ・・・見て」
ショーツの布地は、何かの液体でぐっしょりと濡れていた。
「何だかよく分からないけど、すっごくここが疼くの。
どうしてだろ? 本当ならメチャメチャ恥ずかしいはずなのに・・・。
兄ちゃんに・・・、ここ・・・触って欲しい・・・」
もちろん俺は本能のままその願いに応えた。片方の手を下腹部に伸ばし、指先でショーツの布地を横へ押しやる。
そこにあったのはもちろん股からぶら下がった男のしるしではなく、ぐっしょりと濡れた女の割れ目だった。
指先で割れ目を丁寧に広げると、花びらにも似た女の器がぱっくりと開花する。
「すごい・・・。まるで本物みたいだ・・・」
本当に実物を見たわけじゃないが、そこは保健体育でならった女の体と全く同じだ。
ってことは、花びらの少し上側にある小さなつぼみは・・・。それを指の腹で優しく触ってみる。
「ひあっ!! あぁんっ!!」
紀与丸は一層甲高い声を上げて体を仰け反らせた。割れ目の中からは止め処なく露が溢れ、花弁を濡らしていく。
「あ!! はぁぁ・・・!! ふぅんっ!!」
さらに激しくつぼみを弄ってやると、彼女は狂ったように悶絶し、バタバタと肢体を躍らせる。
「ふふふ、少し触っただけでそんなに乱れて、中々可愛いじゃないか」
「可愛い、なんて言うなよぅ。兄ちゃんの意地悪・・・」
これはかなり刺激的だ。アダルトビデオで見たことを、そのままやっているようですごく興奮する。
よし、今度はこっちを触ってやろう。
今度は愛液滴る肉穴の中へ、濡らした指先を優しく潜りこませた。
「あひィっ!! に、兄ちゃんッ!! な、中に入って・・・ンぁっ!!」
もちろん入れてんだよ。お前の中に。
紀与丸の中は温かく、ドクドクと脈動していてプリンのように柔らい。
中で指を動かすと紀与丸は再び喘ぎながら身を震わせ、内壁がキュッと適度に指を締めつける。
「は!! ぁんっ・・・!! 恥ずかしいけど・・・気持ちイイよぅ・・・」
片手と舌先で転がすように乳房の先っちょを弄びながら、空いた方の指で穴の中をかき回す。
「ひンっ・・・!! そんなにされたら・・・部屋が汚れちゃうぅ・・・」
穴からこぼれた液体で、床には小さな水溜りが出来ていた。今もピトピトと内股から液体が滴り落ちる。
これくらいやればもういいだろう。ズボンの中でカチカチになっていた肉棒が、出番はまだかと俺を急かす。
さあ、お楽しみの本番タイムだ。
「いいな、入れるぞ・・・紀与丸」
「うんっ・・・来てっ・・・兄ちゃん・・・」
俺はテーブルの上で仰向けになった紀与丸の上にのしかかると、暴力的なまでにそそり立った、
まさにマーラ様とも言うべき自分のムスコを彼女の花弁に突き立てようとした。
しかし一度目の突撃はツルリと失敗。濡れ濡れになった恥丘で滑ってしまい、先っちょはあらぬ方向へ。
おーい、どこへ行く愛しのムスコよ。気を取り直して腰を引き、再度突入。
今度は片手でムスコを支えながら、ゆっくりと割れ目を目指し突き進んでいく。
「んぁっ・・・!!」
二人の秘部が触れあい、紀与丸が悩ましい声を出す。
その声に俺はさらに興奮して、先っちょを中へと押し込んでいく。
「うぁっ・・・。はっ・・・、入ってくるぅぅ・・・!!」
ヌヌヌ・・・、と濡れた音をたてながらムスコが女の子の部分へと潜行していく。
それと同時に、俺は生暖かく柔らかい肉の壁が、ムスコを包み込み締め上げてくるのを感じた。
ううっ・・・。こ、これは・・・。すっ、すっげえ気持ちイイ・・・。
それはまさに初めて味わう女体の神秘。触れることも叶わなかった桃源郷の甘い果実だ。
紀与丸が息をするたびに、彼女の中がヒクッヒクッと動き、油断していたらジワっと出てきてしまいそうになる。
え? 何が出るかって? 決まってるだろ言わせんな恥ずかしい。
「に。・・・、兄ちゃん・・・」
興奮で顔を真っ赤にした女の子が、不安と期待、そして羞恥の入り混じった表情でこちらを見つめる。
「ん、どうした?」
「あ、あの、そろそろ・・・その・・・」
自分の口から直接言うのははばかるのだろう。言いたいことは分かってる。
「おう、今から動くぞ。そっちはいいんだな?」
こくん、と相手は首を縦に振ってうなずく。
よーし、なら期待通り最高の初体験にしてやるとしよう。それまでこちらが持てばの話だが。
「はあぁぁんっ!!」
動き出した初っ端から、紀与丸は悩ましい声で喘いだ。
「はぁっ!!・・・はぁっ!!・・・あうぅんっ!!」
ぬちゃっぬちゃっ・・・。いやらしい湿った物音が、バックミュージックとなって彼女の歌声を彩る。
彼女の小さな膨らみは、俺が体を往復させるのに合わせてプルプルと揺れた。
「あ!!ひっ!! 奥っ!! 奥まで届いてるぅっ!!」
奥を責める度に、彼女は体をのけぞらせて苦しそうに、でも嬉しそうに声を震わせた。
かくいう俺は彼女の反応を楽しみながらも、いつ果てるとも知れぬ我が身を案じていた。
紀与丸の中の、無数に形作られた疣襞が、一滴残らず精を貪り尽くさんとムスコを締め上げる。
こ、これはたまらなく気持ちイイ・・・。
イキタイ・・・スグニイキタイ。
デモマダダ。モット・・・モットタノシミタイ・・・。
姿勢を変え、今度はバックから紀与丸の体を突き上げる。
「うっ!!・・・。こ、これはすごいっ!!」
体位を変えると感じ方も変わる。うねる肉壁がズリュズリュと竿の根元を責めたててくる。
「ふあ!!・・・硬いのが中で擦れて・・・あっ!!・・・うぅん!!」
紀与丸も新しい感覚を愉しんでいるみたいだ。心なしかさっきよりも感じているような気がする。
テーブルに体を預け、やってくる快楽に悶えながらも、更なる刺激をこちらに求めてくる。
「に、兄ちゃん!!・・・。もっと!! もっと激しく・・・んんァッ!!・・・」
「ちょww・・・。これ以上激しく動いたらこっちがイっちゃうよ・・・」
「お、お願いだよぉ・・・!! もっと気持ちよくさせてェ!!・・・」
ええいもうどうにでもなれ!! 彼女の希望通り半ばヤケクソ気味に、乱暴に体をぶつけていく。
時おりピストン運動を止めて、竿を中でグリグリさせてやる。
「ああああ!! そこっ!! そこが気持ちイイのぉッ!! ああ!! 来るッ!! 来ちゃうよぉ!!」
真っ白になりそうな意識を何とか保ち、俺はひたすら往復を続け・・・。
そして・・・。
「ああっ!!・・・、あああァッ・・・!!」
突然紀与丸はいっそう甲高く鳴き声をあげ、彼女の背中がピン、と張り詰めた。
それと共に穴の中がギュッと締まり、肉壁が俺の竿をさらに強く締め上げる。
どうやら紀与丸が先に果てたようだ。
女の子とエッチするのは初めてだったが、満足させることが出来て嬉しいようなホッとしたような・・・。
そして相手の絶頂に気が抜けた途端、俺の意識も真っ白な光が差し込んだ。
先っちょからの放出感を感じ、同時に射精の快感が下腹部に一気に伝わっている。
こ、これが中出しなのか。違う。今まで散々やってきたオナニーなんかとは全然違う。
「はぁぁ・・・。兄ちゃんの温かいのが・・・中で出てるぅ・・・」
紀与丸が嬉しそうにつぶやく。不快じゃあないのだろうか?
「はぁはぁ・・・。うぉ!! 紀与丸の中・・・まだ動いて・・・」
ヒクヒクと痙攣する肉穴は、中の体液を一滴残らず絞り尽くそうとしているかのように、放出中の竿に絡みついてくる。
紀与丸と繋がったまま、俺はしばしの間自慰とは全く違う、行為の余韻に浸っていた。
しかし、放出を終え正気に戻った俺の心は、一気に暗い雲に覆い尽くされた。
竿を引き抜き後ろに下がる。見えるのはテーブルに突っ伏した、局部むき出しの女の子。
そこからは漏れ出した粘つく白い液体がツツ・・・と太ももを伝い落ちていく。
やってしまった。
言いようも無い絶望感が胸を締めつける。衝動に抗えず、目の前の女の子を襲ってしまった罪悪感。
そして初めての相手は、実の弟同然の親しい親類だということ。
恋人よ許してくれ・・・俺は今日君を裏切った。この事実は墓場まで持っていくしかない。
「・・・・・・」
絶頂の高揚から冷めた紀与丸も、俺と同じような心境だろう。彼女も顔を真っ赤に染めながら、俺から目を反らしてうつむく。
さっきまでエッチする気なんかなかったのに、どうしてこうなった?
多分、紀与丸の皮に何かの仕掛けがされていたんだろう。
エッチする前に嗅いだ甘く生臭い臭いは、多分仕込まれてた媚薬か何かだ。
今頃じいさんはどこかで俺たちのことを覗き見していて、大いに笑い転げているだろう。
あのジジイ。やってくれたな。
「う!! うぅ・・・」
突然紀与丸は呻き声を上げながら床にうずくまった。
「ど、どうした!?」
近づくと彼女の後頭部から背中が、一直線にメキメキと音をたてて盛り上がり始めた。
コブのように盛り上がった背中が、膨張に耐えられなくなってビリビリと裂ける。
紀与丸の両手が破れた皮膚の切れ端を掴む。それを力任せに引っ張ると女の子の顔や乳房が醜く潰れ、ひしゃげた上半身が剥がれ落ちていく。
ゴキンゴキン・・・。
操作された骨格が復元されながら、皮の中から出てくるのは見慣れた男の子の上半身。紛れも無い紀与丸の姿だ。
「んっ!!」
サイズの小さなタイツを脱ぐように、紀与丸が下半身の皮を脱ぎ捨てると、さっきまでは影も形もなかった男のしるしがブラブラと揺れる。
こうして黒髪の美少女は、背中に大穴の開いた、見るも無残な抜け殻となって床に転がった。
「あー。やっと男に戻れたー。おかげで・・・助かったよ兄ちゃん・・・」
紀与丸は俺から目を反らしながら、恥ずかしそうな顔をして礼をいった。
しかしその時、俺の意識は床の上に転がる女の子の抜け殻に向けられていた。
皮を持ち上げ、背中の大穴を広げ、そこから中を見てみる。
裏側は真っ白で柔らかく、表面はパウダーのようなもので覆われていた。
何となく、和菓子の餅の表面のような印象を受ける。
着れるかな? 何となくそう思って穴の中へ両脚を通す。
皮の中はパウダーのためかとても滑りが良く、俺の両脚は何の抵抗もなくスルリと収まる。
しかし・・・明らかに長さが足りない。当然だろう。俺の身長より、皮は頭一つ分以上小さいんだから。
よし、なら一工夫だ。昔取った杵柄でゴキン・・・と股と膝、足首の関節を外し、筋肉を締める。
これで両脚は皮と同じサイズになった。次は同じ要領で胴を収めて、両腕を入れて、最後に首から垂れ下がった頭部の皮を被る。
目と口、鼻の位置を丁寧に合わせる。苦心しながら不恰好な皺を伸ばしてやると、姿見の中にさっきまでいた美少女の裸体が再び蘇った。
俺の姿を見て、紀与丸は驚いた顔で目を見張った。
「す、すっげえなぁ兄ちゃん。どこから見ても女の子だ!! いつの間に『骨肉操』を覚えたんだ?」
「違うよ、昔習った『縛破り(縄抜けの術)』の応用さ。股は急所隠しの応用で隠してる」
俺が覚えている数少ない忍術だ。多分その気になれば紀与丸のほうが上手くできるだろう。
だがおそらく下の穴は塞がっているからエッチは無理だ。『声写し』を覚えていないから声は男のままだしな。
紀与丸のときと違って皮は体に密着してないし、瞼や口は動かないし、変な動きをすると皮がずれる。何でだろ?
それに背中の裂け目はそのままだから、後ろから見るとすごく不自然なんだ。
股間には丸いゴムの塊みたいなものがあって、俺のナニを圧迫している感じがある。
あ、わかった。これは俺がさっきエッチしてた女の部分なんだろうな。
下を見ると、割れ目から白い液体がタラタラと床に漏れ落ちているのが見える。
げっ・・・!!。よくよく考えたらここはさっき俺が放出したナニまみれじゃないかっ!!
慌てて風呂に駆け込んで、ゴシゴシと洗って綺麗にしてやる。
興味本位で胸やアソコをちょっと触ってみたが、全く感覚が無い。皮の寿命が尽きたのかも知れないな。
その後紀与丸が着ていた女物の服に着がえる。な、何だか緊張するなぁ。
まとめていた髪を解き、皮の後頭部にまで伸びた裂け目を隠す。
紀与丸には俺の服を着せ、これで入れ替わり完了だ!!
「よし、気分転換に出かけるぞ紀与丸」「え、出かけるの?」
従弟の手を引き玄関口へ。そこの鏡に映る自分の姿にしばらく見入る。
ううん可愛いなぁ俺。何だか、今更ながら忍術を覚えたくなってしまった。
■■■
こうして数ヶ月が過ぎ、無事に受験を終えて志望校に受かった俺は、紀与丸と共にじいさんの元で再び忍術の鍛錬に励んだ。
修行は厳しく辛いものだったが、明確な目的と、共に歩む仲間がいると捗るもので、夏を迎える頃には『皮写し』の術を完璧にマスターしていた。
暇を見つけては、俺は皮を着て女の子の姿になり、一人で出かけたり逆ナンしてしたりして、女の子ライフを満喫していた。
時折皮の中に女のアソコを作りこみ、一人エッチやふたりエッチを楽しんだりもした。
女の子のエッチってのがまた、男のそれと違う楽しみがあるんだよなぁ。あ、もちろんこれは遊びであって、浮気なんかじゃあないからな!!
もちろん男としての純潔は、彼女のために残しているぞっ!!(紀与丸は男なんだからノーカウントだっ!! ノーカンだからなっ!!)
しかし、一つだけ俺には大きな誤算があった。
『皮写し』で女の子に変装しているところを、恋人の香津美に見られちゃったんだ。
そして・・・。俺の運命の歯車は、奇妙な方向へと回り始めた。
■■■
人も街も、道端の木々さえも寝静まった深夜の裏通り。月の光を浴びながら俺はひたすら逃げ続けていた。
鍛えた体術で茂みを乗り越え、民家の屋根を駆け、追っ手を振り切ろうと奔走する。
「待て!! 『ラビットテイル』!! 今日こそお縄を頂戴しろ!!」
やって来た特徴的なダミ声が、夜の静けさをかき乱し俺の鼓膜を震わせた。
後ろからベージュのトレンチコートを着た割れアゴの警部が、人間離れした脚力でこっちに迫ってくる。
『俺たち』対策のために県警本部からやって来た敏腕警部、鬼怒川六郎。通称鬼六だ。
「観念しろ小娘。ワシはお前なんぞにかまっとるヒマはないのだ」
だったらこちらには構わずに逃がして欲しい。俺だってアンタの相手なんかしたくないんだっ。
振り向く余裕などは無いが、やって来る追っ手の足音がだんだん近くなっているのが分かる。
おそらく両手には縄のついた手錠を持ち、こちらとの距離を縮めながら捕らえるタイミングを計っているのだろう。
信じられない体力だ。曲がりなりにも忍者の訓練を受けた俺の脚力でも、全く引き離すことが出来ない。
この男、ただ者じゃあない。そして今のままでは、俺はいずれ捕まってしまう。
冗談じゃない。こんなところで捕まってたまるもんか。
俺は毒づきながら地面から跳び、塀を蹴って電線の上を目指す。
高度をとって相手との距離を稼ぎ、そのまま逃げ切るつもり・・・だった。
俺の恋人、香津美には俺の知らなかったもう一つの顔があった。
それは街を騒がす神出鬼没の美少女怪盗『ラビットテイル』としての顔だ。
亡くなった彼女の親父さんは、実はかなりの資産家で美術品や骨董品のコレクターであった。
しかし彼は自分の収集物を狙う者達に追い落とされ、全ての財産を奪われ失意のうちに世を去った。
その事実を知った香津美は、父の収集物の奪還と復讐のため、怪盗『ラビットテイル』となった。
彼女の活動は派手だった。そして危なっかしかった。
わざわざ予告状を出して警備を固めさせ、その裏をかいてお宝を奪い取る。
そうすることで親父さんの形見を奪い返し、彼女を見た仇が尻尾を出すのを待つ、という算段なんだろう。
彼女は俺に、この危険な綱渡りへの協力を求めてきた。
もちろん最初は断った。むしろこんな無謀な冒険を止めようとさえした。
しかし彼女の復習への熱意は並大抵のものじゃなく、逆にこちらが勢いに負けしてしまうことになった。
結局彼女のピンチを救ったことがきっかけとなり、俺はなし崩し的に彼女=怪盗『ラビットテイル』のパートナーとなっていた。
そして今、俺はもう一人の『ラビットテイル』、つまり彼女の影武者兼囮として、人前に出るにはちょっと恥ずかしい衣装で派手に動き回り、警官達の陽動をやっているというわけだ。
「莫迦めっ!!」
空を切る音と共に、右の手首に冷たい金属の感触を覚えた。
何をされたか俺が気づくより前に、ものすごい力で右腕が引っ張られる。
「!!」
電線に飛び移る前に天地の感覚が入れ替わり、俺の体は真っ逆さまに地面に吸い寄せられた。
「くっ!!」
右肩から地面に衝突する寸前に受身をとる。鈍い音と共に、俺の体は母なる地球の猛烈な体当たりを食らった。
体全体が衝撃で震え、一瞬前後不覚に陥る。それと共に
砂を咬むような味が口の中に広がる。
しかし体はやるべき事をしっかりと覚えていた。地面をゴロゴロと転がり、落下の衝撃を和らげようとする。
痛む右肩をいたわりながら、俺は敵から逃げようと脚を進めようとした。
しかし次の瞬間、再び凄まじい力で右腕を引っ張られ、俺の体は宙を泳ぐ。
その時俺は初めて右手に掛けられた手錠の存在を知った。
「フッフッフッ。抵抗は無駄だ!!」
鬼六の親分は勝ち誇った顔で、手錠にかけられた縄を引き俺を引き寄せようとする。
力の差は歴然。踏ん張っては見るものの、俺の体はズルズルと相手のほうへと引きずられる。
あわれ俺は捕らえられて、公の前に素顔をさらされてしまうのか?
お父さんお母さん、そして紀与丸。不甲斐ない息子を、そして兄貴をお許しください。
いや、落ち着け俺。手はまだある。難度は高いが最後の一手が。
手首の関節を外しながら、右腕の皮『だけ』術式を解除する。
右腕の皮はたちまち生気を失い、長手袋を脱ぐように、手錠もろともズルリと腕から剥がれ落ちていく。
「おわっ!! たっ!!」
唐突に手応えを無くし、バランスを崩した鬼六は漫画のように両手をジタバタさせながら体勢を整えようとしていた。
「あ―!!」
しかし健闘及ばずドスンと無様に尻餅をつき、「ぐえっ!!」と潰れたカエルのような悲鳴をあげる。
もちろんこのまま逃げても、またすぐに鬼六警部に追いつかれるだろう。
だからダメ押しをしておこう。
胸をはだけ、胸元から乳房の中の秘密のポケットに手を突っ込む。
中には泡状爆薬や射撃型スタンガン、まきびしに催涙スプレーなど、切り札となる様々の品物を収めてあるんだ。
取り出したのは丸められた変装用の皮。さっきまでこれを被ってビルの事務員さんに化けていたんだ。
これが中々の美人さんで、俺はこの姿を使って色仕掛けで警察官を誘惑し、美術館の警備状況を聞きだしてたんだ。
ちなみにその後鬼六の親分をたらしこもうとしたんだが、根っからの仕事人間な彼は鼻の下を伸ばしただけで、こちらの誘いには食いついてくれなかったが。
それに新しい術を込めて鬼六警部に投げつける。
皮は起き上がろうとしていた警部の目の前で、大きく手足を広げ、抱きつくように彼に絡まった。
「おわ―!! 何だ何だっ!!」
皮が絡まり身動きの取れなくなった鬼六警部は、束縛から逃れようと必死にもがいた。
しかしそれは無駄なあがきだ。
人間の皮膚と結合した皮は、術が切れるか破れるまで、力づくでは剥がれない。
名付けて忍法『皮縛り』。しばらくそこで皮と踊るがいい。
「フフフ・・・。ざまあないわね」
動けなくなった哀れな警部を仁王立ちで見下ろし、月をバックに鼻で笑って勝ち誇る。
勝つか負けるかのギリギリのスリルを、俺は自分でも信じられないくらいに楽しんでいた。
「ぬうくく・・・。なめるな小娘っ!! まだだ、まだ終わっちゃおらんっ!!」
警部は皮に纏わりつかれたまま、強引に立ち上がった。ものすごい体力だ。相変わらずこの人の執念には感服させられる。
しかし彼の健闘もここまでだった。皮が足に絡んで警部はバランスを崩し、
「おわっ・・・たったっ・・・!!」
何とか体を立て直そうと、片足でピョンピョン跳ねる。そして・・・道端の側溝に華麗に転落。あわれな・・・。
さあ、今のうちに脱出だ。
「おのれー小娘―!! 覚えておれ―!!」
鬼六警部のダミ声を背中に受けながら、俺は再び跳躍。夜の虚空に体を踊らせ、この場から逃げ出したのだった。
その後は追っ手がつくこともなく、俺は急いで相棒との待ち合わせ場所に向かった。
ひっそりと静まり返った、中央公園の管理事務所がそこだ。
「囮役ごくろーさまっ。さとちゃん☆」
建物に近づくと、ねぎらいの言葉と共に、影の中から人型のシルエットが姿を現した。
月明かりがそれを照らし、俺の前にその姿が浮かび上がる。
腰のあたりまで伸びた金色の髪、砂時計のように均整のとれたプロポーション、凛とした気の強そうな顔つき。
太もも剥き出しの際どい衣装に身を包み、スタスタと俺の前に進み出る。今の自分と瓜二つの姿と衣装・・・
一部を除いて。
彼女が俺の恋人である佐原香津美・・・いや、今は街を騒がす大泥棒、『怪盗ラビットテイル』その人である。
誰から習ったかは知らないが、彼女もまた忍術の使い手だ。もちろん今の顔も、本当の彼女じゃない。
「さとちゃんが頑張ってお巡りさん達を引きつけてくれたから、こっちは無事に脱出出来たよっ。
お宝もこの通り無事に確保したしねっ」
胸元からお宝、滅多に見ることは出来ないものすごく大きな宝石を取り出し、嬉しそうにそれに口づけする。
「えへへっ。これは高く売れそou・・・もとい天国のお父様も喜んでくれそうね」
今聞いてはいけない言葉が聞こえた気がするが、ここは華麗にスルーだ。
そして彼女は俺に近づき、両手で抱きついてきた。
「いつもありがと。さとちゃんがいてくれなかったら、あたしはとっくに檻の中か、死んじゃってたかも知れない・・・。
あれ? さとちゃんのおっぱい、片方スカスカだね? 右腕は男の人の腕になってるし」
「ああ、それか。まあちょっといろいろな・・・説明すると長くなる」
「クス。じゃあ後でその話、ゆっくり聞かせてもらおうかな・・・?
さっ、帰ろっ。お返しに隠れ家のベッドの上で、いっぱいサービスしちゃうからっ」
俺の手を引きながら、香津美、いや怪盗ラビットテイルは走りだした。
ほとんど同じ形をした二つの影が、月の隠れた夜空を駆け抜けていった。
■■■
そしてその後、俺はいつものように香津美と一緒にベッドの中へ。
抱き合い、触れあい、舐め合いながらシーツの上で愛のダンスを刻むと、触れ合った互いの花園が、ねっとりと蜜にまみれる。
熱帯魚の浮かぶ水槽のガラスに、一部を除いて全く同じ顔、同じ体つきの二人の少女の裸身が映り込む。
それはまるで双子の姉妹が、禁断の行為に耽っているかのように見える。
そしてその少女の片割れ、相方の上で乱れているのが、俺だ。
「んァっ!! はぁっ!!・・・。あぁんイイよォ!! もっと動いてェ!!・・・」
俺の下で彼女が喘いだ。二人の体がぶつかり合い、柔らかな膨らみが押し付けられる。
「あぁんっ!! さとちゃんの指っ・・・右と左で感じ方が違うぅ!!」
「そりゃあそうさ。右手は俺自身の手なんだから・・・。くぅ!! そこ触るなよぉ!!」
膨らみの先端と花びらが擦れ合い、なんとも言いようの無い快感と興奮が二人を狂わせていく。
彼女の舌先が俺の顔に伸びた。愛でるようにチロチロと頬を愛でる。
「おいしい・・・。さとちゃんの肌って、本当に綺麗だね・・・」
「もちろんだよ。この皮は作ったばかりでまだ使い込んでないんだから」
鬼警部との立ち回りで、ちょっとボロボロの場所もあったのだが、右手を除いて修繕はすませてある。
これがまさか小麦粉や片栗粉、コーンスターチで出来ているなんて誰も思わないだろうなぁ。
もしも米粉を使ったなら、米パンみたいなもちっとした質感になるんだろうか。
「じゃあココも・・・、まだ使い込んでいないんだよね?
あ、そうださとちゃん。以前頼んでたやつ、持ってきてくれた?」
「い、一応なっ。ま、まさかここで使うのか?」
「もっちろんよっ。さ、出して出してっ!!」
キャリーバッグの中から催促されたものを取り出す。それが醜悪なグロ肉の塊だ。
皮の技術を応用して作ったアダルト用品と呼ぶべきか。それは数本の触手を持ち上げながら、うねうねと醜く蠢く。
簡単に使い方をレクチャーした後、グロ肉の操作を彼女の意識に委譲する。
「えへへ、ありがとね。それじゃあ始めよっかぁ」
言うが早いか、彼女の意を受け怪物が動き出した。避ける間もなく、数本の触手が俺の手足に絡みつく。
「ちょww テストもなくいきなり実践かよぉ?」
「おーすごいすごい。こっちの思った通りに動く動く」
空いた触手の一本がこちらに迫り、濡れ濡れになった花弁に触れる。そして一瞬の間を置いた後、俺の中へと入り込んできた。
「ひゃあうっ!!」
何度かエッチの経験はあるはずだが、その快楽は未知の領域だった。突き抜ける衝撃に一瞬体が張り詰め、意識が真っ白になりそうになる。
そういえばこの皮は、彼女の体を元に作り込んだのだった。
今まで俺が感じていた女の喜びは、あくまで自身の妄想から作り上げたものにすぎない。
これが偽者じゃない本物の、女の子の感覚なんだな。
「えへへ・・・。今のすごいでしょう? 女の子には男の子の知らない秘密がたくさんあるんだよ。
エッチする度に、一つずつ教えてあげるね。一緒に・・・気持ちよくなろっ。
さあ今夜は触手怪物による美少女陵辱プレイだよー」
「あひィーー!!」
ええと香津美さん。それはとても嬉しいのですが・・・。そろそろ男の体で、普通のエッチがしたいです・・・。
俺の童貞、早く貰ってやってはいただけませんでしょうか?
それとも男の俺は、お嫌いですか?(完)
前作の主人公『清彦』は、『紀与丸』と改名して登場いたします。
皮モノ成分が主力となっておりますので、苦手な方はスルーをお願いいたします。
■■■
大学受験を間近に控え、俺、美作聡(みまさかさとる)は机の前で最後の追い上げにかかっていた。
人生で一、二を争う大事な時期。ここ数日はつきあっている彼女に会うこともなく、部屋の中でひたすら問題集とのにらめっこを続けている。
そんなこんなでどれくらいの時間が過ぎただろうか? 苦手科目の復習を終えた俺は椅子から立ち上がり、ひとまず居間で一服することに。
ポットでお湯を沸かし、カップの中にインスタントコーヒーの粉末を二匙入れ、その中に少量の湯を入れてコーヒーを溶かす。
香ばしい香りが鼻をくすぐり、緊張に張り詰めた神経がほぐれていくのが分かる。
やっぱりコーヒーの銘柄はこれに限るなぁ。以前薬局で投げ売りされてた輸入もののインスタントは、ゴムの味がして飲めたもんじゃなかった。
残りのお湯をカップに注ごうとしたその時、
ピンポーン、とチャイムの音が耳に届いた。
おおかた新聞の勧誘か、通販の宅配業者だろう。
「はーいどちら様?」
扉ののぞき窓から玄関の外を見渡す。
俺の予想は外れていた。扉の向こうには見覚えのない小さな女の子がいた。
とびきりの美少女だった。
人形のように整った顔つき。ツインテールやピッグテイルと言われる左右対象に纏められた艶やかな黒髪。透き通るように真っ白で傷一つない綺麗な肌。
見たところ彼女の年齢は俺よりも少し下、だいたい中学生くらいだろう。
少女の瞳は何かを懇願するかのように、扉の向こうの俺を見つめようとしていた。
「??」
彼女を見るのは始めてのはずだが、一瞬彼女に既視感を覚えた。
以前どこかで会った事があるだろうか? いつ? どこで? いや思い出せない。
おそらくは気のせいだ。友人知人親戚。俺の記憶の中にこんな子はいないはずだ。
しかし俺の家に何の用だろう? 親の知り合いとは思えないし。来る家を間違えたのだろうか?
それとも宗教の勧誘か? 以前家に勧誘に来た某教団の信者も、中々のべっぴんさんだった。
許せんなぁ。年端も行かない純真無垢な女の子を、騙して脅してたぶらかして利用しようだなんて。
おっと、話が飛躍しすぎた。ひとまず相手の用件を聞こう。
ガチャリ。
扉を開けて、俺が女の子の前に顔を出した瞬間。
女の子は泣きそうな顔でいきなり俺に抱きついてきた。
そして俺の胸に顔をうずめ、赤ん坊のように泣きじゃくる。
「うわあああん!! さとる兄ちゃああんッ!! 会いたかったよぅーー!!」
突然のことに俺は呆気にとられ、しばらく身動きが出来なかった。
え、えーと、君は一体どちら様なんでしょう。
「兄ちゃん、オレだよう。キヨマルだよう」
「えっ!!」
女の子から親しい人間の名前が出て来た。
キヨマル=風魔紀与丸。俺の母方のいとこにあたる男の子の名前だ。
俺とあいつは昔から仲が良く、子供の頃はよく一緒に遊んだもんだ。
でもこっちが中学校に入ってからは、お互いの付き合いから会うことは少なくなってしまったが。
「そうか? ってことは紀与丸のお友達の人なのかな? ひょっとして・・・彼女?」
あいつは俺より4つ下の中学生。女の子も同じくらいの年頃だ。
こんな美人と知り合いだなんて、あいつも角に置けないなあ。
「違うよぅ!! 兄ちゃん。オレが紀与丸なんだよう・・・」
「えっ・・・!?」
「本当だよー。信じてくれよー」
涙で顔をクシャクシャにしながら彼女は言った。
普通ならまったく信じられない話だ。目の前にいるのは女の子、でも紀与丸は男の子だ。
しかし、彼女の物言いに不思議と嘘は感じられなかった。
姿も声も全然違うが相手の話し方や仕草は、以前の紀与丸と全く同じだったからだ。
会った時に既視感を感じたのはそのせいだろう。
それにあいつは昔から困ったことがあると、こんな感じで俺のところに来ていたんだ。
親戚の中でもあいつとは一番の仲良しだったもんなぁ。
「曲げた親指で鼻を擦る癖、まだ直ってなかったんだな。紀与丸」
「し、信じてくれるのか!? 兄ちゃん?」
女の子=紀与丸は驚いた様子で俺の顔を見つめていた。すぐに信じてくれるとは思っていなかったようだ。
「おうよ。俺を誰だと思ってるんだ? 聡兄ちゃんは何でも知ってるんだぞう」
相手がこんな姿に変えられている原因も、おおかた予想はついているんだよな。
さて、いつまでも玄関先で女の子を泣かせているわけにはいかない。彼女を家の中に招き、居間にご招待。
「飲み物は何がいい?」
「え、えーとっ。ホ、ホットココア。出来れば濃い目で・・・」
飲み物の好みも、昔から全然変わっていないみたいだな。
「で、お前の用事ってのは、やっぱりその格好のことか?」
二人で飲み物とお菓子を平らげ、一息ついたところで紀与丸の用件を尋ねる。
「そ、そうなんだ。実はじいちゃんが・・・」
紀与丸はぽつりぽつりと自分の事情を語り始めた。
親戚なら誰でも知っている話だが、彼女(今はこう呼んだ方がいいかな?)の家系は戦国時代から代々続く忍者の家系だ。
一族は江戸、幕末、近代と、その技と術を尽くして歴史の裏側を駆け抜けてきた。
大戦中には陸軍中野学校の重鎮として、工作員の指導にもあたっていたらしい。
しかし日本は戦いに敗れ、主を失ったご先祖はその後ごく普通の市民として、歴史の裏に関わることなくひっそりと暮らしてきた。
一族の伝統として、忍びの技と術を子孫に伝えながら。
そして現在の継承者候補は、目の前にいる女の子=紀与丸だったりするんだな。
彼女は一族の中でも百年に一度と言われるほどの才能の持ち主で、現継承者であるじいさんから忍術の手ほどきを受けているんだ。
本人もその素養から、結構楽しんで修行に励んでいたようだ。昔から会うたびに身につけた術を見せてもらったもんだ。
ちなみに俺も一時じいさんから忍術の手ほどきを受けたことがあったが、一ヶ月と持たなかった。
じいさんは「一日で泣かんだけ見所はある」と苦笑いしていたが・・・。
あの時の地獄は、あまり思い出したくない。
そして大方の予想通り今回の紀与丸の災難も、じいさんの手によるものだった。
今朝のことだ。紀与丸は朝のトレーニング中に見知らぬ女の子から声をかけられた。
相手は何かに困っているようで、紀与丸は何の疑いを抱くこともなくホイホイと女の子についていき・・・。
襲われた。もちろん性的な意味で。
相手はあどけない容姿に似合わぬ超絶なテクニックで紀与丸を誘惑し、彼の初めてを奪ったらしい。
そんな話を聞いたら普通なら「紀与丸もげろ!!」と絶叫するとこだろう。
俺ですらまだ彼女と結ばれたことはないと言うのに。うらやまけしからん!!
はぁはぁ・・・落ち着け俺。平常心だ平常心。
しかしこの話には続きがあった。女の子の中にたっぷりと放出し、放心状態になった紀与丸に突然怒声が浴びせかけられた。
「こうも易々と女子の色気に引っかかるとは、修行が足りん!!」
声の主は目の前で繋がったままの女の子だった。その声は割れ鐘のような老いた男の声・・・じいさんの声だった。
そう、女の子の正体はじいさんの変装だったわけだ。
それは忍法『皮変化』とか『皮写し』とか言われる高度な変装術だった。
人の顔や体を精巧に模った皮を被り、まったくの別人になりすます、常人にはなし得ぬ技だ。
達人の技ともなると異性や小さな子供の姿にも化けることができ、またその姿でエッチな事も出来るのだとか。
じいさんは、ショックで呆然としている紀与丸に金縛りの術をかけ、動けなくしてから彼の体を弄りだした。
『肉骨操』と呼ばれる忍法だ。骨を外し、肉や内臓を動かして体形を自在に変える技。それによって紀与丸の体は一回り小さなサイズに畳み込まれた。
紀与丸の男の部分も、その時体内に押し込められてしまったそうな。ちなみに技をかけられるのは相当痛かったらしい。
まあ無理もないよなぁ。心中お察しするよ紀与丸。
その後じいさんは、抵抗できない紀与丸の体の上に新しい皮を被せていった。
皮は紀与丸の肌にぴったりと定着し、声帯も術で操作され、顔も体も、そして声さえもとびきりの美少女へと変えられてしまった。
もちろん紀与丸はすぐに剥がそうとしたが、皮はまるで皮膚と同化しているかのようにくっついていて、引っ張ろうとしても切ろうとしても剥がすことは出来なかったそうだ。
「カッカッカッ・・・その皮は力技で引き剥がすことは出来んぞい!!
男の精で胎の中を満たさん限り、決して脱げんように条件付けしておる。
これもお前さんが邪念に負けた罰じゃ。せいぜい頑張って元の姿に戻るのじゃなっ!!」
そういってじいさんは女の姿のまま姿を消した。後には呆然と立ち尽くす女の子になった紀与丸と、女物の衣服だけが残された。
何とか元に戻ろうと、彼女はまず自分の家族に助けを求めようとした。
しかし彼女のおやじさんは単身赴任中で家にはおらず、面白がったおふくろさんには着せ替え人形にされ、幼馴染にはからかわれ(ひょっとしたらどちらもじいさんの変装だったりするかも?)、散々な目にあって俺のところに転がり込んできたというわけだ。
「そんなわけなんだ。兄ちゃん助けてよー」
泣きそうな顔になりながら紀与丸は俺の腕にしがみついてきた。女の子(偽)に抱きつかれて嬉しいような嬉しくないような、しかし付き合っている恋人には申し訳ないような不思議な感情が沸き起こる。
そういえば俺はまだ勉強の最中だった。厄介ごとはさっさと片付けて、そっちのほうに戻らないとなぁ。
ってことは・・・やることは一つ?
じいさんの言うがままに、エッチしちゃうの?
いや、それはない。って言うかものすごい忌避感を感じるぞ。
外見がいくら可愛い女の子でも、その皮一枚下は男なわけだし、何よりも俺には彼女がいる。だから正直他を当たって欲しい。
「それが出来たら、兄ちゃんのとこには来てないよー」
それもそうだよな。でも、やっぱりエッチする気にはなれないんだよなあ。
って言うよりも、勃たない。
しかしこのまんま追い帰すのも悪い気がするんだな。
こいつが女の子のままになっても、家族の人は面白がって放置するだけだろうし、今までの行いを考えるとじいさんも彼女を元に戻すことはないだろう。
とりあえずは、念のために物理的手段で皮を剥いでみよう。
「紀与丸、引っ張るぞ」
力を入れて彼女の顔を引っ張る。よく漫画ではこうやって変装を見破るわけなんだが、
「いはははは・・・!! いはいよ!! 兄ひゃん!!」
皮はぴったりと紀与丸の肌にくっついているらしく、自分の顔ごと引っ張られた紀与丸は痛がるばかり。
それでは次だと、今度はカッターナイフで皮を切ってみる。
地肌を傷つけないように、そっと刃を皮に走らせる。そして切れ目に爪を立てて剥がそうとしたのだが・・・。
まるで巻戻しの映像を見ているかのように、みるみる内に傷が塞がっていく。
「うわっ!! なんだこれっ!? 気持ち悪ッ!!」
皮には再生能力があるらしい。何度切りつけてもすぐに元通りに再生してしまう。
悪戦苦闘すること数十分。こちらの指先が痛くなってしまいギブアップ。
その後お湯につけたり、コンロであぶったり、氷で冷やしたり、挙句の果てにはパイプ掃除用の洗剤に浸けて溶かそうともしたのだが、結局皮を剥がすことは出来なかった。
■■■
「とほほ。やっぱり駄目かぁ・・・」
紀与丸はがっくりと肩を落とした。一時間ほどあれやこれやと試しては見たものの、全て無駄骨だった。
ちなみに今の彼女は上着をはだけ、ブラにスカートという無防備ないでたち。
それにしてもこの皮の質感はすごいもんだ。見ても触っても本物の人肌と全く見分けがつかない。
いつもじいさんには驚かされてばかりだが、今度はどんな魔法を使ったのやら。
そういえば最近、巧みな変装術を駆使して、あちこちで盗みを働く怪盗美少女が噂になってたなぁ。正体はじいさんだったりして・・・。いや、まさかな。
しかし俺の体は相変わらず無反応。相手が弟分でなく、本物の女の子だったらそんなことは無いはずなんだが・・・。
ううむ。何だかもったいない。いや待て俺には愛する彼女がいるじゃないか。いかんいかん変なことを考えては。
壁の時計を見ると、紀与丸が来てから随分と時間が経っていた。おかげでこちらの課題は全然進んでいない。
紀与丸自身も、こっちにエッチしろと迫ってくる様子も無い。
やっぱり向こうも嫌なんだろうな。兄貴分と乳繰り合うのは。
さてこれからどうしよう。他にあと有効そうな手段は何かあるかな?
もう一度部屋の本とグーグル先生に当たってみよう。そう考え、俺は立ち上がって半裸の紀与丸に上着をかけてやろうと近づいた。
その時、彼女の肌からものすごく甘い臭いが噴き出し鼻の奥に立ち込めた。
花の香りにも似た臭いだが、どこか生臭くて不快だ。
「うわ!! 何? この臭い!?」
紀与丸のほうを見ると、彼女もその臭気に顔をしかめ、鼻を詰まんで堪えていた。
自分の気のせいかとは思ったが、どうやらそうじゃないらしい。
急いで窓を開け、部屋の空気を取り替える。外の寒い風が居間の空気を押し流し、室温は一気に急降下。
そして不快な臭気が充分薄まったところですぐに窓を閉め、暖房の設定温度を引き上げる。おお寒い寒い。
「一体何だったんだ? 今のは?」
寒さに身を震わせながら、俺は紀与丸の様子を見ようと、彼女の方を振り向いた。
ドクン!!
俺の中から、突然熱い何かがこみ上げてくるのを感じた。
ドクン!! ドクン!!
呼吸が荒くなり、動悸が激しく波打つ。体全体が熱を持ち一瞬頭がぼんやりとなる。吐いた息が、熱い。
「けほっ・・・けほっ・・・」
対象は目の前で跪き、異臭に咽る半裸の美少女だ。俺の目は彼女の姿に釘づけになっていた。
露になった少女の肌を前に、俺の一部が大きく膨張していっているのが分かる。
抱きたい。
あの幼い体を、思いっきり汚したい。野蛮な衝動が俺の魂を奮わせる。
そして彼女もまた、朱に染まった顔で荒い息をつきながら、やや焦点のぼやけた瞳で俺を見ていた。
「さ、聡兄ちゃん・・・。オレ・・・変なんだ。何だかすごく・・・体が熱い・・・」
自分を抱きかかえる姿勢で紀与丸はで言った。妙に色っぽい声と表情だ。
「ふぁぁ・・・熱いよ・・・」
戒めを解くかのように、ブラをずり下ろす。いまだ発達途上の胸のふくらみが目の前でプルンと揺れる。
そして彼女は俺の側に近づき、いきなりこちらに寄りかかってきた。
「触ってみて」
紀与丸は俺の手を取り、自分の胸を触らせる。
柔らかい。そして熱い。
作り物のはずの人肌から、まるで本物のような手触りと脈動が感じられる。
戯れにこの膨らみを弄び、桃色の頂を指先で愛撫してみる。
「ふぁぁっ・・・!!」
喘ぐ声と共に、小さな体がピクンと跳ねた。半開きになった口から熱い吐息が俺の顔にかかる。
両目は大きく見開かれ、恍惚に揺れる瞳が俺をまっすぐに見つめている。
乳房の頂が硬くなり、上気した肌が汗で僅かに湿っていくのを指先で感じる。。
皮にどのような仕組みがあるのかは分からないが、紀与丸は女の子として感じちゃっているらしい。
これも風魔式忍術の成せる技か。おそるべしじいさん。
彼女は興奮した様子で股を開き、あられもない姿勢で下着に守られた股間を指差した。
「兄ちゃん・・・ここ・・・見て」
ショーツの布地は、何かの液体でぐっしょりと濡れていた。
「何だかよく分からないけど、すっごくここが疼くの。
どうしてだろ? 本当ならメチャメチャ恥ずかしいはずなのに・・・。
兄ちゃんに・・・、ここ・・・触って欲しい・・・」
もちろん俺は本能のままその願いに応えた。片方の手を下腹部に伸ばし、指先でショーツの布地を横へ押しやる。
そこにあったのはもちろん股からぶら下がった男のしるしではなく、ぐっしょりと濡れた女の割れ目だった。
指先で割れ目を丁寧に広げると、花びらにも似た女の器がぱっくりと開花する。
「すごい・・・。まるで本物みたいだ・・・」
本当に実物を見たわけじゃないが、そこは保健体育でならった女の体と全く同じだ。
ってことは、花びらの少し上側にある小さなつぼみは・・・。それを指の腹で優しく触ってみる。
「ひあっ!! あぁんっ!!」
紀与丸は一層甲高い声を上げて体を仰け反らせた。割れ目の中からは止め処なく露が溢れ、花弁を濡らしていく。
「あ!! はぁぁ・・・!! ふぅんっ!!」
さらに激しくつぼみを弄ってやると、彼女は狂ったように悶絶し、バタバタと肢体を躍らせる。
「ふふふ、少し触っただけでそんなに乱れて、中々可愛いじゃないか」
「可愛い、なんて言うなよぅ。兄ちゃんの意地悪・・・」
これはかなり刺激的だ。アダルトビデオで見たことを、そのままやっているようですごく興奮する。
よし、今度はこっちを触ってやろう。
今度は愛液滴る肉穴の中へ、濡らした指先を優しく潜りこませた。
「あひィっ!! に、兄ちゃんッ!! な、中に入って・・・ンぁっ!!」
もちろん入れてんだよ。お前の中に。
紀与丸の中は温かく、ドクドクと脈動していてプリンのように柔らい。
中で指を動かすと紀与丸は再び喘ぎながら身を震わせ、内壁がキュッと適度に指を締めつける。
「は!! ぁんっ・・・!! 恥ずかしいけど・・・気持ちイイよぅ・・・」
片手と舌先で転がすように乳房の先っちょを弄びながら、空いた方の指で穴の中をかき回す。
「ひンっ・・・!! そんなにされたら・・・部屋が汚れちゃうぅ・・・」
穴からこぼれた液体で、床には小さな水溜りが出来ていた。今もピトピトと内股から液体が滴り落ちる。
これくらいやればもういいだろう。ズボンの中でカチカチになっていた肉棒が、出番はまだかと俺を急かす。
さあ、お楽しみの本番タイムだ。
「いいな、入れるぞ・・・紀与丸」
「うんっ・・・来てっ・・・兄ちゃん・・・」
俺はテーブルの上で仰向けになった紀与丸の上にのしかかると、暴力的なまでにそそり立った、
まさにマーラ様とも言うべき自分のムスコを彼女の花弁に突き立てようとした。
しかし一度目の突撃はツルリと失敗。濡れ濡れになった恥丘で滑ってしまい、先っちょはあらぬ方向へ。
おーい、どこへ行く愛しのムスコよ。気を取り直して腰を引き、再度突入。
今度は片手でムスコを支えながら、ゆっくりと割れ目を目指し突き進んでいく。
「んぁっ・・・!!」
二人の秘部が触れあい、紀与丸が悩ましい声を出す。
その声に俺はさらに興奮して、先っちょを中へと押し込んでいく。
「うぁっ・・・。はっ・・・、入ってくるぅぅ・・・!!」
ヌヌヌ・・・、と濡れた音をたてながらムスコが女の子の部分へと潜行していく。
それと同時に、俺は生暖かく柔らかい肉の壁が、ムスコを包み込み締め上げてくるのを感じた。
ううっ・・・。こ、これは・・・。すっ、すっげえ気持ちイイ・・・。
それはまさに初めて味わう女体の神秘。触れることも叶わなかった桃源郷の甘い果実だ。
紀与丸が息をするたびに、彼女の中がヒクッヒクッと動き、油断していたらジワっと出てきてしまいそうになる。
え? 何が出るかって? 決まってるだろ言わせんな恥ずかしい。
「に。・・・、兄ちゃん・・・」
興奮で顔を真っ赤にした女の子が、不安と期待、そして羞恥の入り混じった表情でこちらを見つめる。
「ん、どうした?」
「あ、あの、そろそろ・・・その・・・」
自分の口から直接言うのははばかるのだろう。言いたいことは分かってる。
「おう、今から動くぞ。そっちはいいんだな?」
こくん、と相手は首を縦に振ってうなずく。
よーし、なら期待通り最高の初体験にしてやるとしよう。それまでこちらが持てばの話だが。
「はあぁぁんっ!!」
動き出した初っ端から、紀与丸は悩ましい声で喘いだ。
「はぁっ!!・・・はぁっ!!・・・あうぅんっ!!」
ぬちゃっぬちゃっ・・・。いやらしい湿った物音が、バックミュージックとなって彼女の歌声を彩る。
彼女の小さな膨らみは、俺が体を往復させるのに合わせてプルプルと揺れた。
「あ!!ひっ!! 奥っ!! 奥まで届いてるぅっ!!」
奥を責める度に、彼女は体をのけぞらせて苦しそうに、でも嬉しそうに声を震わせた。
かくいう俺は彼女の反応を楽しみながらも、いつ果てるとも知れぬ我が身を案じていた。
紀与丸の中の、無数に形作られた疣襞が、一滴残らず精を貪り尽くさんとムスコを締め上げる。
こ、これはたまらなく気持ちイイ・・・。
イキタイ・・・スグニイキタイ。
デモマダダ。モット・・・モットタノシミタイ・・・。
姿勢を変え、今度はバックから紀与丸の体を突き上げる。
「うっ!!・・・。こ、これはすごいっ!!」
体位を変えると感じ方も変わる。うねる肉壁がズリュズリュと竿の根元を責めたててくる。
「ふあ!!・・・硬いのが中で擦れて・・・あっ!!・・・うぅん!!」
紀与丸も新しい感覚を愉しんでいるみたいだ。心なしかさっきよりも感じているような気がする。
テーブルに体を預け、やってくる快楽に悶えながらも、更なる刺激をこちらに求めてくる。
「に、兄ちゃん!!・・・。もっと!! もっと激しく・・・んんァッ!!・・・」
「ちょww・・・。これ以上激しく動いたらこっちがイっちゃうよ・・・」
「お、お願いだよぉ・・・!! もっと気持ちよくさせてェ!!・・・」
ええいもうどうにでもなれ!! 彼女の希望通り半ばヤケクソ気味に、乱暴に体をぶつけていく。
時おりピストン運動を止めて、竿を中でグリグリさせてやる。
「ああああ!! そこっ!! そこが気持ちイイのぉッ!! ああ!! 来るッ!! 来ちゃうよぉ!!」
真っ白になりそうな意識を何とか保ち、俺はひたすら往復を続け・・・。
そして・・・。
「ああっ!!・・・、あああァッ・・・!!」
突然紀与丸はいっそう甲高く鳴き声をあげ、彼女の背中がピン、と張り詰めた。
それと共に穴の中がギュッと締まり、肉壁が俺の竿をさらに強く締め上げる。
どうやら紀与丸が先に果てたようだ。
女の子とエッチするのは初めてだったが、満足させることが出来て嬉しいようなホッとしたような・・・。
そして相手の絶頂に気が抜けた途端、俺の意識も真っ白な光が差し込んだ。
先っちょからの放出感を感じ、同時に射精の快感が下腹部に一気に伝わっている。
こ、これが中出しなのか。違う。今まで散々やってきたオナニーなんかとは全然違う。
「はぁぁ・・・。兄ちゃんの温かいのが・・・中で出てるぅ・・・」
紀与丸が嬉しそうにつぶやく。不快じゃあないのだろうか?
「はぁはぁ・・・。うぉ!! 紀与丸の中・・・まだ動いて・・・」
ヒクヒクと痙攣する肉穴は、中の体液を一滴残らず絞り尽くそうとしているかのように、放出中の竿に絡みついてくる。
紀与丸と繋がったまま、俺はしばしの間自慰とは全く違う、行為の余韻に浸っていた。
しかし、放出を終え正気に戻った俺の心は、一気に暗い雲に覆い尽くされた。
竿を引き抜き後ろに下がる。見えるのはテーブルに突っ伏した、局部むき出しの女の子。
そこからは漏れ出した粘つく白い液体がツツ・・・と太ももを伝い落ちていく。
やってしまった。
言いようも無い絶望感が胸を締めつける。衝動に抗えず、目の前の女の子を襲ってしまった罪悪感。
そして初めての相手は、実の弟同然の親しい親類だということ。
恋人よ許してくれ・・・俺は今日君を裏切った。この事実は墓場まで持っていくしかない。
「・・・・・・」
絶頂の高揚から冷めた紀与丸も、俺と同じような心境だろう。彼女も顔を真っ赤に染めながら、俺から目を反らしてうつむく。
さっきまでエッチする気なんかなかったのに、どうしてこうなった?
多分、紀与丸の皮に何かの仕掛けがされていたんだろう。
エッチする前に嗅いだ甘く生臭い臭いは、多分仕込まれてた媚薬か何かだ。
今頃じいさんはどこかで俺たちのことを覗き見していて、大いに笑い転げているだろう。
あのジジイ。やってくれたな。
「う!! うぅ・・・」
突然紀与丸は呻き声を上げながら床にうずくまった。
「ど、どうした!?」
近づくと彼女の後頭部から背中が、一直線にメキメキと音をたてて盛り上がり始めた。
コブのように盛り上がった背中が、膨張に耐えられなくなってビリビリと裂ける。
紀与丸の両手が破れた皮膚の切れ端を掴む。それを力任せに引っ張ると女の子の顔や乳房が醜く潰れ、ひしゃげた上半身が剥がれ落ちていく。
ゴキンゴキン・・・。
操作された骨格が復元されながら、皮の中から出てくるのは見慣れた男の子の上半身。紛れも無い紀与丸の姿だ。
「んっ!!」
サイズの小さなタイツを脱ぐように、紀与丸が下半身の皮を脱ぎ捨てると、さっきまでは影も形もなかった男のしるしがブラブラと揺れる。
こうして黒髪の美少女は、背中に大穴の開いた、見るも無残な抜け殻となって床に転がった。
「あー。やっと男に戻れたー。おかげで・・・助かったよ兄ちゃん・・・」
紀与丸は俺から目を反らしながら、恥ずかしそうな顔をして礼をいった。
しかしその時、俺の意識は床の上に転がる女の子の抜け殻に向けられていた。
皮を持ち上げ、背中の大穴を広げ、そこから中を見てみる。
裏側は真っ白で柔らかく、表面はパウダーのようなもので覆われていた。
何となく、和菓子の餅の表面のような印象を受ける。
着れるかな? 何となくそう思って穴の中へ両脚を通す。
皮の中はパウダーのためかとても滑りが良く、俺の両脚は何の抵抗もなくスルリと収まる。
しかし・・・明らかに長さが足りない。当然だろう。俺の身長より、皮は頭一つ分以上小さいんだから。
よし、なら一工夫だ。昔取った杵柄でゴキン・・・と股と膝、足首の関節を外し、筋肉を締める。
これで両脚は皮と同じサイズになった。次は同じ要領で胴を収めて、両腕を入れて、最後に首から垂れ下がった頭部の皮を被る。
目と口、鼻の位置を丁寧に合わせる。苦心しながら不恰好な皺を伸ばしてやると、姿見の中にさっきまでいた美少女の裸体が再び蘇った。
俺の姿を見て、紀与丸は驚いた顔で目を見張った。
「す、すっげえなぁ兄ちゃん。どこから見ても女の子だ!! いつの間に『骨肉操』を覚えたんだ?」
「違うよ、昔習った『縛破り(縄抜けの術)』の応用さ。股は急所隠しの応用で隠してる」
俺が覚えている数少ない忍術だ。多分その気になれば紀与丸のほうが上手くできるだろう。
だがおそらく下の穴は塞がっているからエッチは無理だ。『声写し』を覚えていないから声は男のままだしな。
紀与丸のときと違って皮は体に密着してないし、瞼や口は動かないし、変な動きをすると皮がずれる。何でだろ?
それに背中の裂け目はそのままだから、後ろから見るとすごく不自然なんだ。
股間には丸いゴムの塊みたいなものがあって、俺のナニを圧迫している感じがある。
あ、わかった。これは俺がさっきエッチしてた女の部分なんだろうな。
下を見ると、割れ目から白い液体がタラタラと床に漏れ落ちているのが見える。
げっ・・・!!。よくよく考えたらここはさっき俺が放出したナニまみれじゃないかっ!!
慌てて風呂に駆け込んで、ゴシゴシと洗って綺麗にしてやる。
興味本位で胸やアソコをちょっと触ってみたが、全く感覚が無い。皮の寿命が尽きたのかも知れないな。
その後紀与丸が着ていた女物の服に着がえる。な、何だか緊張するなぁ。
まとめていた髪を解き、皮の後頭部にまで伸びた裂け目を隠す。
紀与丸には俺の服を着せ、これで入れ替わり完了だ!!
「よし、気分転換に出かけるぞ紀与丸」「え、出かけるの?」
従弟の手を引き玄関口へ。そこの鏡に映る自分の姿にしばらく見入る。
ううん可愛いなぁ俺。何だか、今更ながら忍術を覚えたくなってしまった。
■■■
こうして数ヶ月が過ぎ、無事に受験を終えて志望校に受かった俺は、紀与丸と共にじいさんの元で再び忍術の鍛錬に励んだ。
修行は厳しく辛いものだったが、明確な目的と、共に歩む仲間がいると捗るもので、夏を迎える頃には『皮写し』の術を完璧にマスターしていた。
暇を見つけては、俺は皮を着て女の子の姿になり、一人で出かけたり逆ナンしてしたりして、女の子ライフを満喫していた。
時折皮の中に女のアソコを作りこみ、一人エッチやふたりエッチを楽しんだりもした。
女の子のエッチってのがまた、男のそれと違う楽しみがあるんだよなぁ。あ、もちろんこれは遊びであって、浮気なんかじゃあないからな!!
もちろん男としての純潔は、彼女のために残しているぞっ!!(紀与丸は男なんだからノーカウントだっ!! ノーカンだからなっ!!)
しかし、一つだけ俺には大きな誤算があった。
『皮写し』で女の子に変装しているところを、恋人の香津美に見られちゃったんだ。
そして・・・。俺の運命の歯車は、奇妙な方向へと回り始めた。
■■■
人も街も、道端の木々さえも寝静まった深夜の裏通り。月の光を浴びながら俺はひたすら逃げ続けていた。
鍛えた体術で茂みを乗り越え、民家の屋根を駆け、追っ手を振り切ろうと奔走する。
「待て!! 『ラビットテイル』!! 今日こそお縄を頂戴しろ!!」
やって来た特徴的なダミ声が、夜の静けさをかき乱し俺の鼓膜を震わせた。
後ろからベージュのトレンチコートを着た割れアゴの警部が、人間離れした脚力でこっちに迫ってくる。
『俺たち』対策のために県警本部からやって来た敏腕警部、鬼怒川六郎。通称鬼六だ。
「観念しろ小娘。ワシはお前なんぞにかまっとるヒマはないのだ」
だったらこちらには構わずに逃がして欲しい。俺だってアンタの相手なんかしたくないんだっ。
振り向く余裕などは無いが、やって来る追っ手の足音がだんだん近くなっているのが分かる。
おそらく両手には縄のついた手錠を持ち、こちらとの距離を縮めながら捕らえるタイミングを計っているのだろう。
信じられない体力だ。曲がりなりにも忍者の訓練を受けた俺の脚力でも、全く引き離すことが出来ない。
この男、ただ者じゃあない。そして今のままでは、俺はいずれ捕まってしまう。
冗談じゃない。こんなところで捕まってたまるもんか。
俺は毒づきながら地面から跳び、塀を蹴って電線の上を目指す。
高度をとって相手との距離を稼ぎ、そのまま逃げ切るつもり・・・だった。
俺の恋人、香津美には俺の知らなかったもう一つの顔があった。
それは街を騒がす神出鬼没の美少女怪盗『ラビットテイル』としての顔だ。
亡くなった彼女の親父さんは、実はかなりの資産家で美術品や骨董品のコレクターであった。
しかし彼は自分の収集物を狙う者達に追い落とされ、全ての財産を奪われ失意のうちに世を去った。
その事実を知った香津美は、父の収集物の奪還と復讐のため、怪盗『ラビットテイル』となった。
彼女の活動は派手だった。そして危なっかしかった。
わざわざ予告状を出して警備を固めさせ、その裏をかいてお宝を奪い取る。
そうすることで親父さんの形見を奪い返し、彼女を見た仇が尻尾を出すのを待つ、という算段なんだろう。
彼女は俺に、この危険な綱渡りへの協力を求めてきた。
もちろん最初は断った。むしろこんな無謀な冒険を止めようとさえした。
しかし彼女の復習への熱意は並大抵のものじゃなく、逆にこちらが勢いに負けしてしまうことになった。
結局彼女のピンチを救ったことがきっかけとなり、俺はなし崩し的に彼女=怪盗『ラビットテイル』のパートナーとなっていた。
そして今、俺はもう一人の『ラビットテイル』、つまり彼女の影武者兼囮として、人前に出るにはちょっと恥ずかしい衣装で派手に動き回り、警官達の陽動をやっているというわけだ。
「莫迦めっ!!」
空を切る音と共に、右の手首に冷たい金属の感触を覚えた。
何をされたか俺が気づくより前に、ものすごい力で右腕が引っ張られる。
「!!」
電線に飛び移る前に天地の感覚が入れ替わり、俺の体は真っ逆さまに地面に吸い寄せられた。
「くっ!!」
右肩から地面に衝突する寸前に受身をとる。鈍い音と共に、俺の体は母なる地球の猛烈な体当たりを食らった。
体全体が衝撃で震え、一瞬前後不覚に陥る。それと共に
砂を咬むような味が口の中に広がる。
しかし体はやるべき事をしっかりと覚えていた。地面をゴロゴロと転がり、落下の衝撃を和らげようとする。
痛む右肩をいたわりながら、俺は敵から逃げようと脚を進めようとした。
しかし次の瞬間、再び凄まじい力で右腕を引っ張られ、俺の体は宙を泳ぐ。
その時俺は初めて右手に掛けられた手錠の存在を知った。
「フッフッフッ。抵抗は無駄だ!!」
鬼六の親分は勝ち誇った顔で、手錠にかけられた縄を引き俺を引き寄せようとする。
力の差は歴然。踏ん張っては見るものの、俺の体はズルズルと相手のほうへと引きずられる。
あわれ俺は捕らえられて、公の前に素顔をさらされてしまうのか?
お父さんお母さん、そして紀与丸。不甲斐ない息子を、そして兄貴をお許しください。
いや、落ち着け俺。手はまだある。難度は高いが最後の一手が。
手首の関節を外しながら、右腕の皮『だけ』術式を解除する。
右腕の皮はたちまち生気を失い、長手袋を脱ぐように、手錠もろともズルリと腕から剥がれ落ちていく。
「おわっ!! たっ!!」
唐突に手応えを無くし、バランスを崩した鬼六は漫画のように両手をジタバタさせながら体勢を整えようとしていた。
「あ―!!」
しかし健闘及ばずドスンと無様に尻餅をつき、「ぐえっ!!」と潰れたカエルのような悲鳴をあげる。
もちろんこのまま逃げても、またすぐに鬼六警部に追いつかれるだろう。
だからダメ押しをしておこう。
胸をはだけ、胸元から乳房の中の秘密のポケットに手を突っ込む。
中には泡状爆薬や射撃型スタンガン、まきびしに催涙スプレーなど、切り札となる様々の品物を収めてあるんだ。
取り出したのは丸められた変装用の皮。さっきまでこれを被ってビルの事務員さんに化けていたんだ。
これが中々の美人さんで、俺はこの姿を使って色仕掛けで警察官を誘惑し、美術館の警備状況を聞きだしてたんだ。
ちなみにその後鬼六の親分をたらしこもうとしたんだが、根っからの仕事人間な彼は鼻の下を伸ばしただけで、こちらの誘いには食いついてくれなかったが。
それに新しい術を込めて鬼六警部に投げつける。
皮は起き上がろうとしていた警部の目の前で、大きく手足を広げ、抱きつくように彼に絡まった。
「おわ―!! 何だ何だっ!!」
皮が絡まり身動きの取れなくなった鬼六警部は、束縛から逃れようと必死にもがいた。
しかしそれは無駄なあがきだ。
人間の皮膚と結合した皮は、術が切れるか破れるまで、力づくでは剥がれない。
名付けて忍法『皮縛り』。しばらくそこで皮と踊るがいい。
「フフフ・・・。ざまあないわね」
動けなくなった哀れな警部を仁王立ちで見下ろし、月をバックに鼻で笑って勝ち誇る。
勝つか負けるかのギリギリのスリルを、俺は自分でも信じられないくらいに楽しんでいた。
「ぬうくく・・・。なめるな小娘っ!! まだだ、まだ終わっちゃおらんっ!!」
警部は皮に纏わりつかれたまま、強引に立ち上がった。ものすごい体力だ。相変わらずこの人の執念には感服させられる。
しかし彼の健闘もここまでだった。皮が足に絡んで警部はバランスを崩し、
「おわっ・・・たったっ・・・!!」
何とか体を立て直そうと、片足でピョンピョン跳ねる。そして・・・道端の側溝に華麗に転落。あわれな・・・。
さあ、今のうちに脱出だ。
「おのれー小娘―!! 覚えておれ―!!」
鬼六警部のダミ声を背中に受けながら、俺は再び跳躍。夜の虚空に体を踊らせ、この場から逃げ出したのだった。
その後は追っ手がつくこともなく、俺は急いで相棒との待ち合わせ場所に向かった。
ひっそりと静まり返った、中央公園の管理事務所がそこだ。
「囮役ごくろーさまっ。さとちゃん☆」
建物に近づくと、ねぎらいの言葉と共に、影の中から人型のシルエットが姿を現した。
月明かりがそれを照らし、俺の前にその姿が浮かび上がる。
腰のあたりまで伸びた金色の髪、砂時計のように均整のとれたプロポーション、凛とした気の強そうな顔つき。
太もも剥き出しの際どい衣装に身を包み、スタスタと俺の前に進み出る。今の自分と瓜二つの姿と衣装・・・
一部を除いて。
彼女が俺の恋人である佐原香津美・・・いや、今は街を騒がす大泥棒、『怪盗ラビットテイル』その人である。
誰から習ったかは知らないが、彼女もまた忍術の使い手だ。もちろん今の顔も、本当の彼女じゃない。
「さとちゃんが頑張ってお巡りさん達を引きつけてくれたから、こっちは無事に脱出出来たよっ。
お宝もこの通り無事に確保したしねっ」
胸元からお宝、滅多に見ることは出来ないものすごく大きな宝石を取り出し、嬉しそうにそれに口づけする。
「えへへっ。これは高く売れそou・・・もとい天国のお父様も喜んでくれそうね」
今聞いてはいけない言葉が聞こえた気がするが、ここは華麗にスルーだ。
そして彼女は俺に近づき、両手で抱きついてきた。
「いつもありがと。さとちゃんがいてくれなかったら、あたしはとっくに檻の中か、死んじゃってたかも知れない・・・。
あれ? さとちゃんのおっぱい、片方スカスカだね? 右腕は男の人の腕になってるし」
「ああ、それか。まあちょっといろいろな・・・説明すると長くなる」
「クス。じゃあ後でその話、ゆっくり聞かせてもらおうかな・・・?
さっ、帰ろっ。お返しに隠れ家のベッドの上で、いっぱいサービスしちゃうからっ」
俺の手を引きながら、香津美、いや怪盗ラビットテイルは走りだした。
ほとんど同じ形をした二つの影が、月の隠れた夜空を駆け抜けていった。
■■■
そしてその後、俺はいつものように香津美と一緒にベッドの中へ。
抱き合い、触れあい、舐め合いながらシーツの上で愛のダンスを刻むと、触れ合った互いの花園が、ねっとりと蜜にまみれる。
熱帯魚の浮かぶ水槽のガラスに、一部を除いて全く同じ顔、同じ体つきの二人の少女の裸身が映り込む。
それはまるで双子の姉妹が、禁断の行為に耽っているかのように見える。
そしてその少女の片割れ、相方の上で乱れているのが、俺だ。
「んァっ!! はぁっ!!・・・。あぁんイイよォ!! もっと動いてェ!!・・・」
俺の下で彼女が喘いだ。二人の体がぶつかり合い、柔らかな膨らみが押し付けられる。
「あぁんっ!! さとちゃんの指っ・・・右と左で感じ方が違うぅ!!」
「そりゃあそうさ。右手は俺自身の手なんだから・・・。くぅ!! そこ触るなよぉ!!」
膨らみの先端と花びらが擦れ合い、なんとも言いようの無い快感と興奮が二人を狂わせていく。
彼女の舌先が俺の顔に伸びた。愛でるようにチロチロと頬を愛でる。
「おいしい・・・。さとちゃんの肌って、本当に綺麗だね・・・」
「もちろんだよ。この皮は作ったばかりでまだ使い込んでないんだから」
鬼警部との立ち回りで、ちょっとボロボロの場所もあったのだが、右手を除いて修繕はすませてある。
これがまさか小麦粉や片栗粉、コーンスターチで出来ているなんて誰も思わないだろうなぁ。
もしも米粉を使ったなら、米パンみたいなもちっとした質感になるんだろうか。
「じゃあココも・・・、まだ使い込んでいないんだよね?
あ、そうださとちゃん。以前頼んでたやつ、持ってきてくれた?」
「い、一応なっ。ま、まさかここで使うのか?」
「もっちろんよっ。さ、出して出してっ!!」
キャリーバッグの中から催促されたものを取り出す。それが醜悪なグロ肉の塊だ。
皮の技術を応用して作ったアダルト用品と呼ぶべきか。それは数本の触手を持ち上げながら、うねうねと醜く蠢く。
簡単に使い方をレクチャーした後、グロ肉の操作を彼女の意識に委譲する。
「えへへ、ありがとね。それじゃあ始めよっかぁ」
言うが早いか、彼女の意を受け怪物が動き出した。避ける間もなく、数本の触手が俺の手足に絡みつく。
「ちょww テストもなくいきなり実践かよぉ?」
「おーすごいすごい。こっちの思った通りに動く動く」
空いた触手の一本がこちらに迫り、濡れ濡れになった花弁に触れる。そして一瞬の間を置いた後、俺の中へと入り込んできた。
「ひゃあうっ!!」
何度かエッチの経験はあるはずだが、その快楽は未知の領域だった。突き抜ける衝撃に一瞬体が張り詰め、意識が真っ白になりそうになる。
そういえばこの皮は、彼女の体を元に作り込んだのだった。
今まで俺が感じていた女の喜びは、あくまで自身の妄想から作り上げたものにすぎない。
これが偽者じゃない本物の、女の子の感覚なんだな。
「えへへ・・・。今のすごいでしょう? 女の子には男の子の知らない秘密がたくさんあるんだよ。
エッチする度に、一つずつ教えてあげるね。一緒に・・・気持ちよくなろっ。
さあ今夜は触手怪物による美少女陵辱プレイだよー」
「あひィーー!!」
ええと香津美さん。それはとても嬉しいのですが・・・。そろそろ男の体で、普通のエッチがしたいです・・・。
俺の童貞、早く貰ってやってはいただけませんでしょうか?
それとも男の俺は、お嫌いですか?(完)
まぁ怪盗は忍者に通じるものありますし、ちょっとビックリしましたけどアリですね。
(怪盗少女モノは猫目より聖なるほうが好きだったりしますが)
それにコレもまた、後のおじいさんの遺言の果たし方とも言えますね。
>予想の斜め上の展開になってるじゃないですかw
一通り書き上げたあと、少しムラッときて書き足しました。反省は全くしていない。
某三世にせよ猫目三姉妹にせよ怪盗もの・・・というかピカレスクものは好きですねぇ。
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