「おまえは変身できる。何にでもなれる」
夢の中でそういう声を聞いた。
おれは、目が覚めた。
先ほどの、夢の声が鮮明に記憶に残っていた。
おれは、何気なく自分のペニスに触れてみた。
その瞬間、ペニスは消滅した。一瞬にして背が縮み、腰はくびれ、胸にふたつの大きな膨らみができた。髪が長く伸びた。
おれは、鏡で自分の姿を確認した。おれと同じ顔をした女がおれの方を見つめていた。
おれは、途方に暮れて、イスに腰掛けていたが、気分を変えてみようと思いテレビをつけてみた。
テレビでは大変なことが報道されていた。世界中の人間が、自分の好きな姿に変身できるようになってしまったらしい。
ニュースの内容を聞いて、おれは自分の指を新しくできた女陰に差し入れてみた。
おれの股間に一瞬のうちにペニスができあがり、身体がかたく大きくなった。長く伸びた髪が、スルスルと短くなり、元の短髪に戻った。おれは、元の男の姿に戻った。
「プルプルプル」
電話がなった。
「きよひこー」
恋人の双葉だった。
「きよひこー。あそぼー。すぐそっちにいくからね。待っててね」
やがて15分くらいたったとき、おれの住んでいるマンションの前に軽自動車がとまった。窓からようすをみていると、車から双葉が出てきて、こちらのほうへ向かって手を振った。
双葉は、興奮して話し始めた。
「いままでの人間は、ひとつの性別、ひとつの身体の中に閉じ込められていたけど、そこから完全に開放されたのよ。自由に性別を変えて、好きな肉体になり、だれとでもセックスできるようになったの。すばらしいことよ。いまから清彦とふたりでたっぷり楽しんでみない」
双葉は、そう言い終えると服を脱いでゆき、全裸になった。
そして、指を、濃い陰毛の生えた股間の溝の中に入れた。
その瞬間、双葉の股間に大きなペニスができた。双葉の肉体はみるみる大きくなり、骨太の筋肉質のたくましい肉体になってゆく。長かった髪はすぐに縮み、短髪になった。
双葉は、低い野太い声で、うっとりとしながら話した。
「わたしは、子どものころから、ずっと男になりたかったの。自分のか弱い身体が嫌いだった。たくましい大きな身体になりたかったの。大きなペニスが欲しかった。大きなペニスで女を犯したかったの。今日、やっと夢がかなったわ」
野太い声で、女言葉をしゃべる双葉は、オカマそのもので気持ち悪かった。
「さあ、早く清彦も女になって。早くやりましょう」
おれは、服をすべて脱ぎ、手でペニスを握った。ペニスは一瞬で消滅し、身体が小さく柔らかくなり、髪が長く伸びた。
男の双葉は、女のおれの身体をじっくりと検分した。
「うーん。ちょっとイメージが違うなあ。せっかくどんな女にでもなれるんだから、とびきりセクシーな女になってみてよ。まず、腰はもっとくびれているほうがいいわ。ちょっと足が細い。もっとむっちりしているほうがいいわ。それから、、」
双葉の注文はうるさかった。おれは女陰に指をいれながら、身体の形を変えていった。
「だいたいいい感じになったわ。とりあえずこれで行きましょ。それから忘れずに性感も変えておいてね。感じてくれなきゃ嫌よ。早く挿入できるように、すぐに濡れるようにしておいてね」
双葉の注文通り、おれは身体を変えた。
「じゃあ、ベッドの上に寝てみて」
おれは、ベッドの上に寝ころんだ。すると、すぐに双葉の大きな男の身体が、覆いかぶさってきた。双葉は、おれの女体を強く抱きしめながら、女体の柔らかい部分を揉みしだいた。
「ああ。女の身体って柔らかくて、とても抱き心地がいいわ。自分が女のときはわからなかった」
そういう双葉のペニスは、カチカチに勃起していた。
「うーん。このペニスの感じがとてもいいわ」
おれのか弱い身体は、双葉のたくましい身体に荒々しく抱きしめられていた。おれは、男に征服されてゆく悦びを身体中で味わっていた。女陰が濡れていく様子がよくわかった。
「そろそろいいかしら。挿入するわよ。まずは、正常位でいくから、足を大きく開いてみて」
おれは、言われるままに大きく足を開いた。羞恥心で顔が真っ赤になった。
双葉は、片手で自分のペニスを持ちながらいった。
「このペニスは絶倫よ。あなたの身体に濃い精液をたっぷりと射精してあげるわ」
そういうと、双葉はペニスを乱暴におれの膣に挿入した。
おれは、いきなり貫かれてすこし痛みを感じた。膣の中にペニスがあるという圧倒的違和感に戸惑っていた。
「痛かった?動かすわよ」
双葉はゆっくり抽送を始めた。おれの膣壁を双葉の荒々しいペニスがこすってゆく。
「ちゃんと調整しなかったけど、清彦の膣とわたしのペニスの相性、ピッタリみたいね。よかった」
双葉は、そういうと抽送の速度を早めた。おれの女陰から大きな快感が生み出されてゆく。おれは、かわいい女の喘ぎ声をあげてしまった。双葉は荒々しく雄大な動きでおれを犯していった。やがて、おれの快感は頂点に達した。女陰から生み出される快感がおれの身体全体をみたしていった。
「あれっ。先にいっちゃった?感度が高すぎたかしら。ちょっと待っててね。わたしももうすぐ射精するわ」
双葉はそういうとおれを犯し続けた。絶頂に達したあと犯されて、おれの快感はさらに高まった。やがて、双葉のペニスはゆっくりと脈動し、おれの膣の中に大量の精液を放った。
「ああ。気持ちいい。最高ね。射精って。病みつきになるわ」
双葉はペニスをおれの膣から抜いた。双葉の出した精液がどろっと膣の中を流れていく感じ気持ち悪かった。
「双葉。ちょっと洗ってきていい?」
「うーん。そうねえ。洗うというより、別の女になったほうが早いんじゃない」
おれは、指を女陰に入れた。おれは一瞬で別の女に変身した。膣の中を流れていた精液は消滅し、双葉に犯される前の股間の感覚に戻った。
双葉はペニスをティッシュで拭きながら言った。
「よっし。準備完了ね。次いくわよ」
双葉は、ベッドに横たわった。双葉のペニスはビーンと上を向いて突っ立っている。
「つぎは騎乗位でいくわよ。早く乗って」
おれは、双葉のペニスを手で持ちながら腰を沈め、挿入した。挿入したときの感覚がさっきとは違っていた。別の女に変身したので性感がさっきとは違うようだった。最初は双葉のほうが腰を動かしていたが、やがて、おれが腰を上下に動かし始めた。さらに、腰をゆっくり回転させていった。おれの膣の中で双葉のペニスがうねっていった。
「きよひこー。うまいじゃない。その調子よ。まるで生まれつきの女みたいね」
騎乗位は、女のおれが主体となって動くので、自分で快感を調整することができ、さっきの正常位より快適だった。やがて、絶頂に達した。それと同時に、双葉のペニスが脈動し、おれの膣の中に濃い精液をたっぷりと放った。
「こんどはいっしょにいけたみたいね」
「じゃあ、つぎ。バックでいくわよ。よつんばいになって」
おれは、よつんばいになってじっと待っていると、突然、ズブズブと挿入された。
双葉が腰を動かし始めた。先ほどとはまた違う快感が身体の中を突き抜けた。
結局、おれと双葉は、夕方までセックスを続けていた。
ぐったりと疲れて寝ころんでいたおれに、双葉が近づいてきた。
「ねえ。男と女のセックスもちょっと飽きたわ。やおいでもやらない?」
「なんだそれ」
「美少年と美少年になって愛し合うの」
「いやだよ。そんな気持ち悪い」
「あら、自分の意識を同性愛者に変えれば、別に気持ち悪くないはずよ」
「それでもいやだよ」
双葉は、立ち上がって言った。
「わかったわ。わたしは、もっといろんな男になって、いろんな女を犯してみたいの。街に出てかわいい女をナンパしにいくわ。あなたはお友だちとセックスでもしたら」
おれは男の姿にもどり、友達に連絡した。
「もしもし、清彦だけれど」
「清彦か。連絡が遅い。何をしていた。いまちょうどみんな大勢集まって、男になったり女になったりして乱交中だ。お前もすぐに来い」
友達の家にいくと、大勢の男女があちこちでセックスしていた。
「おお、清彦。やっと来たか。さっそく女になれよ」
おれが、パンツの中に手を突っ込んで女になろうとすると、友達が叫んだ。
「ちょっと待った。ちがう。これをよくみろ」
友達は、雑誌を見せた。そこにはスタイルのいいグラビアアイドルの写真がのっていた。
「おれは、この女とやりたいんだ。この女になれよ」
「わかったよ」
おれは、グラビアアイドルになった。
おれは、友達に押し倒され、衣服を剥ぎ取られ、あっという間に犯されてしまった。
それから、しばらくは、友達の家で乱交する毎日が続いた。芸能界の美女にはひととおり変身してセックスを体験してみた。いい女になって、セックスをするのはいい気持ちだった。男に犯されている自分自身の放つ色っぽさがなんともいえなかった。絶倫の男になって美女を犯すのももちろんいい気持ちだった。
そんな生活にどっぷり浸っていたおれだったが、転機になるできごとがあった。
ある日、ネットを見ていると、いままで見たことのないような美女の写真がズラリと掲載されていた。
(なんだろう。こんな美女、芸能界にもなかなかいないぞ)
よく説明を読むと、そこは「女体作家」たちのサイトであることがわかった。「女体作家」たちは、自分の頭の中に思い描いた美しい女性に変身し、いままで世の中に存在しなかったような美女を現実の世界に作り出していた。
(これはすごい)
おれは、さっそく参考書や専門誌を買い集め研究を開始した。美しい女性を作るための身体の各パーツのバランス、古今東西の美女の研究などに没頭した。公式通りに女体を作っても、必ずしも絶世の美女が出来上がらないところに奥深さがあった。
やがて、おれは自分の女体の写真を愛好家のサイトに投稿し始めた。そうしているうちに、だんだんと力量が上がり、おれが変身した美女の写真は、ときどき専門誌に載るようになった。プロの女体作家たちには、さすがに太刀打ちできなかったが、アマチュアとしては、十分な活動ができるようになった。
セックスに飽き飽きしていたおれは、そのころもうひとつの趣味にはまっていた。
「女子高生」である。女子高生愛好家たちは、週末になるとセーラー服を着た女子高生に変身し、高校の校舎に集まって、学園生活を満喫した。女子高生愛好家のあいだでは「純潔」がお約束だった。女陰に処女膜があると全身が引き締まった。自分自身が汚れのない乙女であることに酔いしれていたのだった。
おれは、女になること自体を楽しむという耽美的趣味に走っていたが、心には空白があるのを感じていた。何か満たされなかった。
おれは、双葉の部屋にいた。双葉は女の姿で、鏡台に向かって長い髪をといていた。おれは、双葉に話しかけた。
「双葉。おれは、満たされないんだ。どんなにセックスしても、どんなにきれいな女に変身しても、心が満たされない。おれの心は、ひとりの人間を愛することによってしか満たされないんだ。おれは双葉のことを愛してる。もうおれは、双葉以外の人間とセックスしない。女に変身する趣味もやめる。だから、双葉もおれのことだけを愛してくれ」
双葉は、髪をときながら、答えた。
「いまはそんな時代かしら。だれにでも変身できるのだから、だれとでもいつでもセックスを楽しむ時代じゃないかしら」
双葉は手を止めた。
「清彦のことを好きな気持ちはいまでもあるわ。大好きよ。ただ、わたしはそれ以上に自由が好きなの。男に変身して、いい女とセックスするのが大好きなの。やめることはできないわ」
おれは答えた。
「安心しろ。女好きなお前のために、おれは、一番上等の女を用意した。おれからのプレゼントだ。受け取ってくれ」
そういうと、おれは変身した。おれは、とびきり美しい女になった。おれがいままで変身した中で一番の自信作だ。
「清彦」
双葉はしばらくこちらをじっと見つめていた。
「わかったわ。わたしも清彦のことだけ愛してあげる。その代わり、いつでもわたし好みの一番のいい女に変身してね。約束よ」
双葉はそういうと、立ち上がっておれのほうに向かってきた。そして、おれの前でたくましい男に変身した。双葉はおれの小さな身体を力強く抱きしめると、熱いくちづけをした。
双葉の大きな胸のなかで、おれは、幸せに酔いしれていた。
discount oakley sunglasses sale uk http://www.huntsantiques.co.uk/calendar.php