喫茶店みたいな場所に私たちはいた。
ぱたぱたと走ると、自慢のおっぱいがぷるぷる震えて痛い。
「レモンティー持ってきたよ。お兄ちゃーん」
けど、お兄ちゃんにこの紅茶を届けるためならそんなこと気にしない。
私が今着ているのは、ピンク色のふりふりリボンがついた、男の人に媚びまくりのウェイトレス服。
もちろん媚びる相手はお兄ちゃん。私はお兄ちゃんが大好きなの。妹として、女として。
「おっ、真菜。ありがとう」
「えへへ」
お兄ちゃんからお礼を言われただけで顔がふにゃあってなっちゃう。だってかっこ良すぎるんだもん。
まだ机に置いてないけど、力が抜けちゃう。むちむちってよく言われる足から力が……
「あっ、気をつけろ!」
「きゃあっ!」
お兄ちゃんのかっこよさで電気が走って、お盆をひっくり返しちゃった。
お盆から飛んでったレモンティーが私のスカートにかかってシミを作っていく。あぁぁぁ服が台無し……
「んもう、ビチョビチョ……」
「大丈夫か、真菜」
「う、うん。大丈夫……」
でも転んでただじゃ起きないよ。スカートをひらひらさせてお兄ちゃんにパンツを見せる。
今日履いてるのは緑の縞パン。緑色のパンティとピンク色の服でお兄ちゃんの目を釘付けにしちゃうんだから!
でもお兄ちゃんはそんな罠にはかからない。私に手を差し伸べて起こしてくれる。
立ち上がらされるとお兄ちゃんの顔が間近にあって、すごく恥ずかしくなった。
「服、びしゃびしゃになっちまったな」
「……ごめんね」
「お前が無事なら俺はそれだけで幸せだよ」
「え、お兄ちゃん……」
お兄ちゃんの顔が近づいてくる。嘘。いいの?私で?
私は目をつぶってお兄ちゃんに答える。
お兄ちゃんの力強い唇に私の唇が重なる……
☆ ★ ☆
夢だった。
下から聞こえる真菜の『ご飯だよー』という声で起きた俺は、自分が見ていた夢が気持ち悪すぎて、泣いた。
「がぁッ!」
自分を殴る。痛い。これは夢じゃない。俺は男で、あんなふりふりの服をきた女じゃない!
なんだったんだ今の夢は。夢のなかで俺は妹だった。心の中まで妹……いや、お兄ちゃんに恋をする妹だった。
真菜と俺の関係は別にそういう関係じゃないし、そりゃ普通の兄妹よりは仲はいいけど、とにかく恋愛なんてエロからプラトニックまで絶対にない!
「くそっ!気持ち悪い夢だった!」
『兄貴ー。ご飯ー』
「ひいっ」
下から聞こえる真菜の声にびくっとなってしまう。もしかして俺は真菜の心の中を覗いてしまったとかないだろうか。
現実では兄貴って読んでるけど心の中ではお兄ちゃんって呼んでて、しかも俺のことが好きで。さっきみたいにキスをされたいとか……
『早くしてよー冷めちゃうよー』
「………………ないない。降りるか」
真菜はなんだかんだいって料理が美味いし、いつもは料理が楽しみだった。
けど今は妙なもやもやがにあって、いまいち降りて行きたくはなかった。
☆ ★ ☆
「夏の日だから二人っきりで海に行こう」
お兄ちゃんにそう言われたから、私はすぐに水着を探すの。
去年買った水着はおっぱいがおっきくなったせいで入らないから、友達の仁奈ちゃんと小春ちゃんと一緒に買いに行った時に買った水色の水着にしようっと。
気がついたら、私は更衣室にいた。
海の音が聞こえる。きっとここは海の更衣室なんだ。でも……
「なんでいきなり……?」
違和感を感じた……けど、ま、いっか!
私の姿はもう水着に包まれていた。おっぱいが水色のビキニをパツンパツンにしてて、破けちゃいそう。
「お兄ちゃんのおちんちんを勃たせちゃったらどうしよう……自信過剰かなぁ」
「おっ、真菜、似合ってるじゃん」
「え?……きゃあっ!お兄ちゃん!ここは女子更衣室だよぅ!」
いつの間にかお兄ちゃんが隣に。いかにも男の人って感じの鍛えられた身体が私の好みストレートで、見とれちゃいそう。
はいてる水着も茶色と白色のオシャレで、こんなかっこいいんじゃお兄ちゃんが逆ナンされちゃうよぉ……
で、でもでも、ここは女子更衣室。私の他には誰も居ないけど、男の人であるお兄ちゃんが入ってきていいわけないよ!
「いいじゃんいいじゃん」
「だ、だめだよぅ!」
「そんなこと言う真菜には……」
「ひゃぁっ!」
精一杯睨んでるとお兄ちゃんは私の肩を掴んでゆっくりと押して、足をひっかけた。
世界が回転する。私が床に背中をつけると、ぷるんっとおっぱいが揺れた。もうぅぅ、お兄ちゃんったらなんでこんなことを……
そう思ってたら仰向けに転んだ私のお腹をまたいでお兄ちゃんが立っていた。見下ろすお兄ちゃんもかっこいいよぉ……
「って、お兄ちゃん!?」
「お前見てるとアソコがこんなんになっちまってさ……」
お兄ちゃんのおちんちんが水着からとびでた。赤くて今にも破裂しそう。かわいそう……
ピクピクって動いてるのがちょっと可愛いかも。
「パイズリしてくれよ」
「ぱ、パイズリ……」
「こうやってさ!」
「ひゃん!」
そう言うとお兄ちゃんは屈みこんで、私の水着のをおっぱいからずりあげた。
ぱ、パイズリなんて……意味はわかってるし、お兄ちゃんにしろって言われたらする覚悟はあったけど……恥ずかしいよぉぉ。
躊躇してると、お兄ちゃんは私のおっぱいを鷲掴みにした。
「ふぇっ!」
おちんちんをおっぱいの間に入れてお兄ちゃんは勝手にパイズリをし始めた。わ、私のおっぱいなのに!
でもお兄ちゃんがおっぱいをグニグニするたびにおっぱいの先っぽがこすられて、私の身体に電流が流れて……あっ……ふぁ……
「あっ……あっ……お兄ちゃん……」
「真菜……気持ちいいよお前のおっぱい……」
「勝手に使わないでぇ……」
私はせめてもの抵抗にお兄ちゃんのおちんちんをぺろっと舐めた。
すると、お兄ちゃんのおちんちんが大きく跳ねた。
「で、でるっ!」
「きゃっ!」
私の髪に白い雨が振りかかる。口にも結構はいって、私はお兄ちゃんの甘さを感じる。
でも勝手におっぱいを使われた恨みは忘れない。だって、お兄ちゃんのためなら私、できたのに!
「も、もう!お兄ちゃんったら!」
「わりぃわりぃ。真菜の可愛い姿見てたら我慢できなくて」
照れくさそうに笑うお兄ちゃん。可愛いっていってくれたし、つい許しちゃいそうになる……ハッ危ない!
「そ、そんな事言われても誤魔化されないからね!えいっ!」
私はさっきやられたみたいにお兄ちゃんの身体を押し倒した。
口のうまいお兄ちゃんに誤魔化される訳にはいかない。ということは、こっちも肉体で戦うべきだね!
それに、お兄ちゃんだけ気持ちよくなるなんて……ずるい!
「ま、真菜。なにを……」
「お兄ちゃんばっかりずるいよ!私だって……」
ちらっとおちんちんに目を配ると、やっぱり。またおっきくなってる。
私はニコッと笑ってお兄ちゃんのおちんちんの上にまたがった。
そして、ボトムスをずらして私の大切なところをお兄ちゃんのおちんちんのうえにのせて……
はっと気づいた。なんだ。これ。
なんで俺が女物の水着をきてるんだ?
なんで俺は口に入った精液を美味しそうに飲んでるんだ?
なんで俺は自分の股間に男のちんこをつけて……
「なんだこ……あっあぁぁぁぁんっ!」
俺の身体に今まで感じたことのない快感が走りそうになる。
首を振って、俺は逃げ出した。
☆ ★ ☆
「おぅぇぇぇぇ……」
悪夢から冷めた俺はすぐに洗面所に行って、腹の中の物を出した。邪魔な胸のついていない男の身体は楽で、走りやすかった。
最悪の気分だ。二日連続であんな夢をみるなんて。
心の病気というやつなんだろうか。
「真菜に相談してみようか……いや、あいつのことだから『兄貴、くだんないこといってないで勉強しなよ』とか言うんだろうな」
予想外に声真似が似てて、笑ってしまう。とにかく、真菜に相談するのは駄目だ。それに性的なことまで絡んだし……
「うっぷ……おぅぇぇぇぇ……」
「ちょ、兄貴、大丈夫?」
「真菜……」
振り向くと、後ろに真菜がいた。パジャマ姿だ。
巨乳で、百人が百人見れば美少女と言われるほどの顔をしている。だが、水着なんて着ていない。
髪の毛がボサボサだな。今まで寝てたのか?ちゃんとブラシを掛けないと変な癖がついちゃう……
首を振って意識を取り戻す。なんで俺は妹の身体なんか観察してるんだ!
また吐き気がこみ上げてきた。
「あ、ああ、大丈夫だ」
「そ、それならいいけどさ……うぷ」
「真菜?」
「な、なんでもない……うん」
真菜も顔色が悪い。
しばらくして、喉元を抑えて真菜は洗面所からでていった。
キッチンから、女の吐く声が聞こえてきた。
☆ ★ ☆
ベッドに座っていた。
ここは私の…………いいや、違う。真菜の部屋か?
寝ぼけて間違えて真菜の部屋に来ちまったのか?
いや、そんなはずはない。吐いたあと、俺はちゃんと自分の部屋にいって寝たはずだ。
じゃあここは……?
俺が考えていると、ベッドがヘコむ感触を感じる。
後ろに誰かいる……!
「くっ……」
「まーなっ。準備はできたか?」
「じゅ、準備だと……?」
口は自分の思い通りに動く。ということは、顔も動くはずだ。
後ろに首を向けると、予想通り『俺』の顔があった。
『俺』は身体を俺の女の身体にピッタリくっつけてきた……!
身体を見下ろす。俺は女物のパジャマを着ている。
後ろから『俺』の手が、俺の胸に飛んでくる。
「ひっ」
気持ち悪い!
そう思っていても口には出せない。
『俺』にパジャマの胸の部分がずり降ろされると、ぷるんと震える大きな胸が表に出た。
なんでノーブラなんだよ!
「や、やめろぉぉ」
「なんだよ、お前から誘ってきたんだろ?『お兄ちゃん、真菜、我慢できないの』って」
「そんなこと……いってな……あっ……」
身悶えした拍子に男の手に乳首があたって……
なんだ……これ……
見下ろすと、巨乳の先についている乳首が膨れてきてる。
「なんだよ、感じてんじゃん」
「ち、ちがっ、ぁぁぁっ」
「まあ俺に任せろって」
『俺』は俺の胸をもみしだく。俺の身体が熱くなる。いや、勝手にこの身体が興奮するんだ!
俺はこんな快感味わいたくない!女の快感なんて……!
鼻がぴくっと動く。男の匂いが漂ってくる。『俺』の匂いだ!
「いつもの真菜も可愛いけど、今日の真菜は生意気で可愛いな」
「可愛いとか……言うなぁぁ……気色悪ぃぃ……」
「ふうん、そんなこと言う真菜にはおしおきだな」
「な、なにを……?」
身体を持ち上げられる。この男、どんだけ怪力なんだ……ああ、そうか、今は真菜の身体だから軽いのか……
随分長い間もみしだかれ、俺は息を切らしていた。
横目から見えた『俺』は、人を喜ばせようという顔だった。それが尚更恐い……
下半身に男が手を伸ばしてきた。パジャマのズボンが脱がされて、足に引っかかる。
今の俺は女物のパンティを履いているんだ。だから、太ももに風を感じるんだ……
男の手がパンティの中に入ってきて、本当はムスコがある部分を這いまわっている……
そして、指を股間の中に入れてきた!!
「あああああっ!!」
頭の中が真っ白になった。
体が震える……
今の声……俺が出したのか……?
「ああ、ご褒美になっちまったか」
「や、やめてくれ……やめてください……」
情けない声がでてくる。
悔しい。男に好き勝手にされる自分自身が悔しい……
もうやめてくれ……嫌だ……俺が変わっちまう……
「そそるようなこといって、たまんないな。ほら、これ、わかるか?」
「なにおっきくしてんだよぉぉ……」
「真菜がかわいすぎるからさ……」
男のちんこが硬くなってきてる。尻が柔らかいからか、俺の女の尻にめりこんでくる。
かわいいと言われてさっきはあんなに嫌だったのに、ぼうっとする……耳が熱い……
男の手がパンティから出ると、ジーと音を立てた。
ジッパーの音だ……ジッパー!?
「おい……まさか……」
「なんだよ、初めてみたいな反応して。この前なんて水着で誘ってきたくせに」
「あ、あれは……」
「というか、真菜は初めての時からノリノリだったよなぁ。『お兄ちゃん、いれて』って……いやらしいなぁ!ほんとに!」
そんな記憶は持っていないし、俺は真菜とやったこともない。それどころか妹以外ともやったことはない!
俺は大きな胸の間から見える緑色のパンティの下から覗く男のムスコに釘付けになっていた。
あれをいれようってのか?この前みたいに?……嫌だ嫌だ嫌だ!
しかし、男は無情にも、『俺』のものだったちんこで俺の股間の穴に狙いを定めて、
「じゃあいれまーす」
「あああっ!」
一気にいれられた。この前のように目は覚めない……
快感。気持ちいい。気持ちいい。
侵入してきた性器を身体が勝手に向かい入れる。
「ふぁぁぁっ!」
「今日も感度抜群だな」
「んあああぁぁっ!」
「よし!俺も頑張っちゃうぜ!」
後ろから伸びてきた手が、太ももを握って、俺の身体を落としたりあげたりのピストン運動をする。
気持ちいい……!
中でこすれるたびに、快楽の水が溢れてくる。
「ああんっ!ああんっ!」
こんな気持ちよさを味わうことができるなんて思わなかった!気持ちよすぎる!
支配される気持ちよさ。なにもしないでいるのに勝手に身体が快感を生み出す。
女ってこんないいものだったのか!ずるい!
「中でだすぞ!」
「はぁぁぁぁぁぁぁんっ!」
ちんこが膣内で震えて、中に熱い液体をだしてくれた……
気持ちよさを味わうために呼吸を忘れていたせいで、息が切れている。
まだまだ何度も動いて欲しい……『俺』もそうだろう……
「あぁ……はーっ……ぁぁん……」
俺がそう思っていたのにもかかわらず、『俺』は俺の股間からちんこを引っこ抜くと、俺をベッドに投げ倒した。
なんで?
ベッドに投げ出された俺は、朦朧とする意識の中、『俺』の姿を見た。
「兄貴……」
「ぇ…………?」
『俺』は何かに怯えるように、自分の手を見ていた。
☆ ★ ☆
夢から目覚めると、ベッドが濡れていた。
夢精したらしい。トランクスまでベタベタだった。
ちんこは、しおれていた。
洗濯機にシーツとトランクスを持って行き、ついでに脱衣所においてある学校の制服に着替えた。
夢のことは考えない。考えれば、おかしな考えが出てくると思ったからだ。
同じ理由で、真菜にも会いたくなかった。
だが、俺も真菜も高校生だ。玄関で鉢合わせになることはそう少なくない。
今朝に限っては避けたかったが、残念ながら、真菜と会っちまった。
気まずい……
「兄貴……」
「な、なんだよ、真菜」
靴を履きながら、真菜がつぶやく。
今朝もきらめくような女子校生服だ。あの身体なら似合わないはずがない。
そこで気づいた。真菜は震えている。
「怖い夢、見るんだ」
「夢?」
「夢のなかで私が兄貴になって、私を襲うんだ。夢のなかで自由はきかなくて、私の口が勝手に喋って……」
ここまでくれば、もうわかった。
俺が夢の中で真菜になっているのと同じように、真菜も『俺』になっていたのだ!
そして、勝手に口を動かされて『真菜』の身体を犯していたんだ!
罪悪感がふっと軽くなった気がする。
「お、俺もなんだ」
「兄貴が私になって犯されてるってこと?」
「た、たぶん」
俺が立ち上がると、真菜は俺の平らな胸に飛び込んできた。
真菜、泣いてるのか……?
すごくかわいい……
「一緒にどうやったら抜け出せるのか考えようよ?」
「お、俺は最初から意識を取り戻せたし、真菜だって最後の最後には意識を取り戻してたろ?しっかりしてれば意識は大丈夫だと思う……」
「身体は?身体はどうすんの?」
「その先のことはまた夢の中で考えようぜ」
真菜は少し考える素振りをして、しかし、すぐにオーケーを出した。
免疫みたいなもんだ。夢を見まくることで耐性がつく。
俺としてはそれぐらいしか対案は浮かばなかった。夢の専門家じゃないしな。
「とにかく、意識を取り戻してから考えようってことだね」
「ああ、そうなるな」
「兄貴は兄貴なんだから先に気づいてよ?」
任せとけ!
俺だってあんな気持ちの悪い夢はゴメンだ!
そう言いたかった。けど、言えなかった。
俺はただ頷いた。
☆ ★ ☆
身体が温かい。
鼻歌が聞こえる。
癒しの空間とはこのことだ……
ぼんやりとした視界がはっきりしてくると、ここが風呂場で、鼻歌を歌ってるのは音だと気づいた。……俺が歌っていたんだ。
歌をとめて、身体を見下ろすと、湯船に浮かんでいるふたつの大きなボールが目に飛び込んできた。
真菜の身体だ。
「おい、真菜、なんで歌をやめるんだ?」
どうやら風呂にはいってたのは俺一人じゃないらしい。目の前に男の、『俺』の姿があった。
今朝は真菜が中身だと言っていたが、そんなふうには感じさせない。一挙一動が男くさい。
真菜はまだ自分が夢にいると気づいてないのか……
「お兄ちゃん……そろそろ、いいでしょ?私、我慢出来ないの……」
口が勝手に動く。なにが『お兄ちゃん』だ。寒気がする。
しかし、身体は勝手に動いて、なんと『俺』に大股開きで自分の股間をみせつけた。
どんな痴女だ俺は!?
「お前ってホントエロいよなぁ」
「お願い……お兄ちゃん……」
「仕方ないなぁ」
浴槽の中、『俺』が俺に近寄ってくる。
屈みこんで……性器に指を立てやがった!
指が俺の孔に当たった瞬間、俺はやっと口が自由になっていることに気づいた。
「おい!真菜!やめ……あぁぁぁぁぁぁんっ!」
快楽。
いきなり『俺』は俺の性器に指を二本つっこんできた!
中をグチュグチュとかき回される……気持ちよさの波が押し寄せてくる……
「やぁ……ゃめぇ……」
「そういっても身体は正直だぞ?」
「ふぁぁぁん」
もう片方の指はクリトリスに添えられている。
この前のセックスの時でもそうだったが、頭の中が真っ白になる……
風呂に身体が溶ける……
なにも考えられない
「だらしなく口開けてるところ悪いけどさ。俺も気持ちよくしてくれよ」
口元を指でなぞられ、やっと俺は正気に返った。
よだれを拭きとったのか?『俺』の指は濡れている。風呂のお湯かもしれない。
『俺』は立ち上がって俺の前に自分のモノを突きつけた。
テラテラと光ったそれはとても魅力的……
「舐めてくれ」
『俺』がいうやいなや俺はすぐに『俺』のモノに近づいた。
ド迫力の性器に俺は胸を高鳴らせて、真菜のものだった舌をだした。
舌を這わせる。甘いショートケーキのみたいな味だ……
俺は舌をどんどん動かして、男性器を舐め上げた。
「真菜……うまいぞ……うぐう……」
もう咥えてしまおう。
そう思った時、『俺』が唸り声を上げた。
「あ、兄貴、やめて……」
「んほ……ふぁぐ……」
「兄貴!」
肩を掴まれて引き離される。
『俺』の顔は苦痛に歪んでいた。
これは、真菜だ。
「ま、真菜?気がついたのか!」
「うん、でもこれからどうし……兄貴?」
「身体が勝手に……」
手が『俺』……いや、真菜……に背を向けて、腰から折れていった。
壁にぶつかる!
そう思っていると、条件反射か、手が壁にぶつかるのを防いだ。
両手を壁について尻を後ろに突き出している。
後背位だったか?恥ずかしい……
「と、止まった……」
尻がふられているが、なんとか止まった……
後ろから真菜にこの姿を見られていると思うと恥ずかしかったけど、背に腹は代えられない。
真菜も不思議だと思ってるのか、『俺』の声で心配してくれた。
「それ、止まってんの?」
「あ、ああ、動けないけど、これ以上はなにもないみたいだ」
「よかった。それじゃあ兄貴、抜け出す方法考えよ」
「動けるようになるまで待ってくれ……」
兄として……今は妹だが……情けない姿を晒している。
兄である妹と、妹である俺。特殊環境においても、性的な恥ずかしさは変わらない。
「しっかし、こうして見てみると……」
気がつくと、『俺』の顔の真菜が隣にいた。
ドキィッとして顔が赤くなる。
俺ってあんなかっこいい顔だったのか……
真菜は俺の身体のすみずみに目をよこし、立ち上がって風呂を震わせた。
「私の身体ってエロいよね」
「み、見るなよ……」
「そんな無茶言わないでよ。あ……勃っちゃった」
どうやら、一度は静まっていたらしい。あの大きな男性器が復活したのだ。
寒気を覚えるのと同時に、胸が高鳴った。
湯船の湯は、全く波立っていない。
「真菜?」
「……兄貴、もしかして自由だったのにそんな挑発してるとかないよね?」
「お、おい!?」
「いや、挑発してる決まってる」
いきなりドスのきいた声になると、真菜の男の手で俺の尻を側面から掴んだ。
尻が動いていたのは完全な誤解だ!
今までの夢同様、身体が自由に動かないことなんて真菜だって知っているはずなのに!
「違うって!やめろ!真菜!」
「何回もやってるんだしいいでしょ」
「それは夢の中の話だ!」
振り向いてみた真菜の顔は、電灯の光で威厳があった。
男としての真菜が今目覚めようとしている。
俺は声を震わすしかなかった。
「フェラしてくれたときはノリノリだったじゃん。しゃぶろうとまでしてたでしょ?」
「あ、あれは操られてたからだ!」
「違うでしょ」
ドッドッドッドッと鼓動を刻む。
バレたバレたバレたバレたバレた。
真菜……いや、男が、俺の魂にとどめを刺す一言を発する。
「兄貴、最初から意識あったじゃん。自分から舐めたかったんでしょ」
「ち、ちが……」
「なにが違うんだ?真菜?」
「お、おい……真菜、冗談よせって」
「なにが違うんだ?」
唇を震わせる。
この唇で、さっきフェラしたんだった……
「…………違いません」
そう、違う。俺はこの身体の気持ちよさがたまらないんだ。
だから真菜が対策を立てようといった時も真面目なことは言わなかった。俺はこの身体に……女になりたいんだ……
真菜はそれを聞くと、狂ったように高笑いをした。
屈辱感が降りかかり、悔しかった。
それ以上に、その屈辱が快感になるこの身体を持っていなかったことが悔しかった。
「はっはっはっ!やっぱりな!この淫乱女!」
「で、でもでも、真菜だって……」
「真菜はお前だろ!」
「ひぅっ」
怒鳴られて怯む。今の俺は女……いや、真菜なんだ。おかしくない。
男に怒鳴られれば怖いし、力だって弱い。
普通の女と違うのは、顔が可愛いのと胸がおっきいぐらいだもん。
真菜……いや、男が俺の股間をジロジロ見てるのを感じる。
恥ずかしい……きれいな色をしてるとは思うけど、それでも恥ずかしい……
「おいおい、もう濡れてんのかよ……」
「いやぁ……」
「いれるぞ」
入り口に男性器を当てられる。
この前の快感が思い浮かんでくる。もう我慢できない……!
「はやくぅ……」
「認めた途端これかよ……俺もがんばりますかね!」
「ヒグッ!あ、あぁぁぁぁん!」
肉でできた棒が入ってくる。身体に温かいものが広がる。
荒々しい快感と安心感のある快感が隣り合わせになったような女性の神秘を俺……
ううん、真菜……お兄ちゃんが俺って言ってるんだから、私も私って言わなくちゃね……
私は感じたの。
「もっとぉ!もっとぉ!」
「言われなくても!」
男との別れ。女との出会い。
私は女になったのだ。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁんんんんんんっ!」
私は叫び続けた……
気持ちいい……
夢が覚めなければいいのに……
☆ ★ ☆
目覚めると、自分の部屋だった。
背伸びをすると、私の身体はポキポキと音を立てた。
バッと起き上がって自分の姿を見下ろす。女子校生の制服。
上着を脱ぎ去ると、ピンク色の下着に包まれたおっぱいが目に飛び込んできたの。
私は安心して、後ろに倒れこむ。
「よかったぁ……」
でもでも安心してる暇なんてない。きっと、私がこう思ってるってことはお兄ちゃんも同じ事してるってことだよね。
はやく準備しないと……!
「真菜!俺たち……!」
お兄ちゃんが部屋に飛び込んできた。
私はそれを待ち受ける。
裸で。
足をもちあげて、太ももの裏側から手を股間に持って行って、お兄ちゃんに向けて私のアソコを開いてみせる。
「お兄ちゃん……いれて……」
それを見たお兄ちゃんはなにか言いたそうにしてたけど、すぐに服を脱いで、私に微笑んだ。
夢から覚めてからの初めてのセックス。
処女だから痛いだろうけど、ここだけは、我慢しないとね。
これから夢の様な生活が始まるんだもん。
終わり
次回作も期待してますよ!
最近は、エロ軽視でストーリー重視しすぎてるのが多かったから俺にはうれしい
兄妹の日常も楽しみにしてます