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あなたの存在 一章 生まれ変わり…そして彼女へ

2012/08/27 14:13:47
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カチャっとある一室の扉が開く。
入ってきたのは幼さを残した少女。
帰宅した少女は自室に入るとピンクのワンピースを脱いで着替えを始めた。

そして熟女の着るような派手な下着に着替え始める。
「ん?なんか視線を感じるな……」
しかし周りを見回しても誰もいない。
気のせいと、再び着替え始めた。
しかし着替え終わると、ある一点に気がついた。
クローゼットの扉が半開きになっているのを気がついた。
……!!確かに閉めたはず。
「誰だっ!出て来い」……咄嗟にベットにある枕をクローゼットに投げつけた。
すると恐る恐る、開いた扉の向こうから良く知る人物が出てきた。

「なんだ雅彦か。まったくこそこそと覗きみたいなことやるなよなぁ。ほんとに不審者かと思ったよ。それとも何か!オナニーのネタに俺のブラジャーかパンティが欲しいのか?欲しかったら堂々と言えよな。ほらブラならやるよ」
少女は頬を赤らめながら胸から外したブラジャーを俺に差し出した。



「ばっ、ばかちがーう!なんちゅうこと言うんだ親父。俺はただ、親父を驚かせようと思って、それで隠れて待ってたんだ」
「そう照れるな。俺とお前の間柄だろ。これ持って帰っておかずにしろ」
「だから、違うつーの……」

俺にからかい、おどけてみせる少女はかつての俺の…幼馴染で彼女だった。
そんな彼女が親父と言われる訳は…。
話は3ヶ月前に遡る。

高校生になったばかりの俺と幼馴染のいずみは心躍らせてこれからの高校生活に夢はせていた。
そんなところへいずみ目掛けて一台の車が……。

「いずみぃ、危ない!」
「え!」

突然の出来事だった。いずみの身体は暴走した車に撥ね飛ばされて宙に舞った。そしてもう一人の何者かの人物も宙に舞った……。
地面に落下したもう一人の人物は俺の親父だった。下校途中の俺たちを発見して走り寄ってきていたが、いずみと一緒に事故に巻き込まれた。

二人は救命救急に運ばれたが、いずみは脳。親父は身体が損傷した。

先端医療の末、二人は助かった…と言っていいのだろうか。
死に直面した、いずみと親父は先端医療の技術で融合されて親父の脳はいずみの身体に移植された。そしていずみの身体と親父の脳が生き延びた。

こうして俺のいずみが男女になってしまったのである。



「ところで親父。その下着どうしたんだよ?いずみは15歳なんだ。いずみがそんなエロい大人の下着なんか持ってるわけないだろ」
親父は深呼吸するとただ俺が着たかっただけと答えた。
「な、なんだと!それだけの理由でいずみの身体に着せたのかよ」
「いいじゃねえか。俺だって40半ば過ぎた男だったんだぞ。大人の女性の色香って見てみたいじゃねえかよ。どうだ雅彦、俺ってセクシーか?なあどうなんだよ」
親父をさらに問い詰めると一人でランジェリーショップに買いに行ったらしい。それも恥ずかしくもなく他の女性に混じって選んでいたという。
ちゃんと支払い時は女言葉で成りきったから誰にも怪しまなかったと胸張って言いやがった。

俺がなんちゅう親父なんだと頭を抱えていたら耳先で生前のいずみ?の声が。
「雅くん。将来の雅くんのお嫁さんになる、いずみはセクシー?」
などとまた俺をからかった。
「親父いいかげんにしろよ」
「だってぇ、いずみはぁ雅くんの赤ちゃん産むんだもの。それにほら」
親父は何かを俺に見せてきた。
それは俺といずみが幼少のころに撮られたアルバムだった。
短いスカートが捲くれて慌ててパンツを隠すいずみの写真。晴れ姿の七五三でのいずみ。
小学校3年のとき運動会でビリになって泣いた顔が印象的だったブルマを穿いたいずみ。
泳ぎが得意でVサインのポーズをするスク水を着たいずみの写真。



最後は[まさくんのおよめさん]と書かれたクレヨン書きの絵。
「ね、これで分かった?みんな、いずみの思い出だもん。雅くんのことずーと好きなんだから」
親父は生前のいずみの思い出も、今は自分のものだと主張した。

「そうか分かったよ。それなら親父のパンティの中の大事なところに俺のちんこが入っちまうんだぞ!それでもいいのかよ」
親父は俺の言葉に躊躇したのか真っ赤な顔で股間を眺めてた。
しばらく俯いてた親父は顔をあげると口を真一文字に結んで真顔で「いいよ。お前となら」と言った。
「マジか!!」
コクリと頷く親父。
俺は親父をベットに押し倒した。
生前のいずみを大事に思ってた俺はこのようなことをしたことはない。
でも目の前のいずみは以前のいずみではない。
俺はパンティ越しの股間に手を這わせると割れ目を捉えた。
筋に沿って上下に指を動かすと眉を歪めるいずみ。
身体を震わせながらももれる声「あんっ」
「どうだ親父怖いかよ。入れられる気持ちはよ」
言葉に出さずに赤くなった顔をプイッと背ける。
感じているのか?脚をモジモジさせて堪えてるようだ。
じわっとあそこが濡れてくるのが指先に伝わる。
パンティの中に手を忍ばせようとした瞬間。
「い、嫌ぁああー嫌ぁあ。雅彦ぉお。やめて、やめてくれぇええ」



ベットに腰かけて泣き叫んだ親父をなだめていた。
「もう泣くなよ」
「だって、だって…怖かったんだよ。俺の腹の中にお前のちんこが入るかと思ったら……」
べそかきながら涙目で俺を見上げて返事する親父を見たらドキッとした。
生前のいずみにそっくりなのだ。
「バカだなぁ本気にしてたのかよ。俺がいずみの身体を汚すわけないだろう」
でもしたい。いずみとはBまではしたことがある。でもセックスだけはいずみの気持ち大事にしたかったからまだなのだ。

『雅くん。いずみの初めては雅くんが大人の一歩になったらね』
『大人の一歩?なんだそれ』
『16歳になったらバイクの免許取れるでしょう。そしてあたしをどこかへ連れてって。そしたら人の来ないとこであたしをあげる。大好きな雅くんのお嫁さんになるあたしのお願いだよ』

あのときはロマンチックを求めるいずみらしかった。
でもそのいずみはもういない。

「雅彦、雅彦ってば…なにぼーっとしてるの?」
その声に我を思い出し親父を見た。
さっきまで泣いてた親父。目の周りは腫れぼったいけれど、もう泣きやんだみたいだ。
「あ、ごめんごめん。ちょっと考え事。それよりブラぐらいしたら?おっぱいが丸出しじゃんか」
親父は胸を見ておもいっきり叫んだ。
「きっ…きゃぁあああー。雅彦のエッチィー」
自分からブラジャー脱いどいてそれはないだろう。



「ところで親父。何でさっきあんなこと言ったの?」
「あんなことって?」
「俺の将来の嫁さんとか、俺の赤ちゃん産むんだとかだよ」
「あ、あれは……」

それまで暫く黙っていた親父がゆっくりと語り始めた。
「雄一さんと美津子さんの願いなんだ」
「いずみのおじさんとおばさんの願い!」
うんと頷く親父。なにか訳がありそうだった。
それを聞いているうちに俺も納得してきた。

俺といずみ。同じ年に生まれ。家が隣同士ともあって両家は家族ぐるみの付き合いをしてきた。
どちらも一人っ子で違いといえば俺の家は母さんが産後の容態が悪く亡くなって、親父と二人暮らし。いずみの家は親子三人で円満な家庭だったくらいだ。
俺も母に触れることすらなく物心ついたときからその悲しみを知っている。だから大事ないずみを亡くした、おじさん達の辛さは俺には分かる。

それで、おじさん達の話はこうだった。
脳の移植手術後、いずみとして生き返った親父はどちらの性で暮らすかだった。
意識は親父でも身体は女。津川俊彦として男で暮らすか。浅岡いずみとして女で暮らすかだ。
手術後に目覚めた親父は自分の身体に戸惑い『俺は男だ。女じゃない』と主張していた。
だけど女になってしまって、これからの生活面を考えると、いずみの家のほうが下着や服も身に着けるものは全て整っているわけで不自由無く暮らせるため、いずみの家に引き取られることになった。



いずみの家に引き取られた理由はまだある。まだ死亡していない両者の異性間での脳の移植だ。それに憲法や医学倫理委員会は許さないだろうとの医師の判断である。
医者に言い含められた親父も納得するしかなかった。

そして親父は俺の許を離れ、いずみとして浅岡さんの家で暮らすようになった。
俺はというと一人になってしまい、誰もいない家に一人寂しく暮らすこととなった。

引き取られた晩、親父はいずみの両親から話をされた。
まず雄一さんから話を切り出した。
「俊彦さん。あなたはこれから、いずみとして生きてください」
次に美津子さんが綴る。
「ええ、私からもお願いします」
「雄一さん。美津子さん。でも俺は男なんですよ。あなた達と歳もさほど違わない、40年以上も男として生きてきた俺に15歳の女の子のいずみちゃんの代わりが務まるわけがないでしょう!」
美津子さんが続ける。
「承知してます。でも私があなたを女の子に育てます」
「俺を女の子に!無理だ絶対無理ですよ」
「私に考えがあります。あなたはそれに従っていれば女の子になれるはずです」
「……でも」
雄一が言う。
「俊彦さん。あなたには雅彦くんがいるじゃないですか。あなたが男でいたいというなら、私たちの娘、いずみはどうなるんです?私たちには子供がいなくなるんですよ」



「それは……そうですが」
美津子さんが突然立ち上がり二階へ上がっていくと暫くして何やら分厚い本とノートのような物を持ってきた。
「これを見てください」
それは、いずみの成長と書かれたアルバムや雅くんへの想いと書かれた日記だった。
それを見せられ、読まされた俺は目から鱗が落ちた気分になった。
「……いずみちゃんが、こんなにも雅彦のことを」
「これを見て何とも思いませんか?」
真剣な眼差しで言う彼女を見ていたら俺は何も返せなくなった。
「分りました。俺でよかったら……あなた達の娘になります。いえ絶対にいずみちゃんにならなくてはならないんです」
「良かったわ、俊彦さん。本当にありがとう」
深々と頭を下げた美津子さんに続き雄一さんも。
「私の娘になっていただけて俊彦さんには感謝する。この通りだ。これからも私達やいずみをよろしく頼む」
そう言って雄一さんも頭を深く下げた。
「血の滲む気持ちで俺、頑張りますから美津子さんの考えとやらで女の子に育ててください」
二人は頭を上げると小さく細くなった俺の手を取って「いずみ」と泣いて手を強く握りしめるのだった。



三者合意あと、俺は美津子さんに部屋に案内するわと、二階へ連れられて来られた。
「さあ、俊彦さん。ここがあなたの部屋です。遠慮なく入ってください」
扉には『いずみのお部屋』と書かれていた。
「ここがいずみちゃんの部屋……」
「そうあなたの部屋」
言われるままに部屋に入った。

中はピンクを基調とした色合いで絨毯やベット。カーテンもピンク色に飾られてた。
いかにもいずみちゃんらしい色調だな。
「なんだか女の子の部屋を物色してる気分です」
「いいえ、物色なんかじゃないわ。堂々とあなたの部屋なのよ」
「……ここが俺の部屋」
部屋の隅々まで見渡してみた。
壁には雅彦と同じ高校の女子制服が吊るされてた。薄茶系のブレザーに赤のタータンチェックのプリーツスカート。
ベットにはミッキーやキティのぬいぐるみ。机にはピンクのCDラジカセとベルバラなどの少女本。
するとピンクの携帯電話が目に入った。いずみちゃんの物だとすぐ分かる。
美津子さんに「携帯に触ってもいいですか?」と尋ねる。
「勿論、いずみの物は全てあなたのだから自由に使って良いわ」と許された。
携帯を操作するとあった、雅彦の電話番号。これで連絡は取れそうだ。
他には知らない女の子の名前ばかり…いずみちゃんの異性の相手は雅彦だけなんだと安心した。



「さあ、こちらへ来て」
美津子さんに言われるままに高級そうな洋風のチェストの前に立たされた。
俺の横に立った美津子さんが引き出しを開けると色とりどりの下着が目に入ってきた。
ピンク。イエロー。グリーン。ブルーなど……間近に見る異性の下着が眩しくてクラクラしそうだった。

「俊彦さん。まず女の子は下着からよ。見えないところのお洒落からが大切なのよ。これがブラジャーよ。これがショーツね」
「ショーツ…パンティのことですか?」
「以前はそう呼んでたわね。でも今はショーツよ。パンティは死語。んーでも俊彦さんがそう呼びたいならそれでもいいわ」
「俺はパンティのほうがしっくり来るんでパンティって呼びたいですが…」
ならパンティでも構わないと美津子さんが許してくれたが、外出中は今時パンティの呼称は駄目でショーツと呼ぶように念を押された。
するとその中からピンクのブラジャーとパンティを一枚づつ取って俺に手渡した。
なんで下着を渡されたのか、俺が困惑すると美津子さんはとんでもないことを言い出す。
「さあ、このチェストの中の下着は全部、俊彦さんのです。匂いを嗅いでごらんなさい」
「えっ!」



早く嗅ぐように即された俺は美津子さんに従った。俺はいずみちゃんになれるように心底頑張ると言った手前、嗅がないわけにはいかない。
変態になった気分だ。でも恐る恐る鼻に近づけると花の良い匂いがした。それにレース部分が鼻を擦ってくすぐったい。
「どう?俊彦さん。これが女の子の匂いです。女の子は匂いに敏感なの。女の子はいつも清潔に下着の洗濯にも気を配って洗ってるのよ」
ただ単に俺に変態じみたことをさせた訳じゃなかったんだ。
美津子さんの意図が、これも俺を女の子に育てる一環だったんだと分かった。
この人に従って着いていけば本当にいずみちゃんになれるかもしれない。
俺は生まれたての女の子。女同士、美津子さんに全てを任せようと思った。

次はクローゼットの中を見せられた。
こちらも可愛らしい洋服でぎっしり詰まっていた。一着、一着取り出しては、俺の身体に服を当てて可愛らしさを強調しアピールした。
不思議だ、俺自身も満更でない気持ちになってくる。
姿見に映る自分が頬を染めているのが分かる。
やや少女っぽい服が多いがこれを俺が着るんだなと思うと嬉しさと恥ずかしさが混在してくる。
これを着たら雅彦は俺を可愛く思ってくれるかな?ついそんなことを考えてしまう。



「では俊彦さん。服を脱いで姿見の鏡の前に立ってください」
急にそんなことを言われてドギマギしたが言われるままに服を脱ぐ。
現れたのはレモンイエローの下着を着込んだ少女の姿。
美津子さんに鏡の前まで連れてこられた俺は自分の姿を見た。
「……これが赤ん坊のころから俺が見てきた、いずみちゃんの身体……」
「そうよ。そしてこれからは俊彦さんの身体なのよ。女の子って綺麗でしょう」
確かに綺麗だ。腕にも脛にも胸毛もない。白い肌にほっそりとした肢体。まさしく美少女といえる身体に俺は目を離せなくなっていた。
「どう、気に入ったかしら」
ゴクッと生唾を飲んで顔が赤くなるのを感じた俺は「女の子っ綺麗で素敵だな」と呟いていた。

一通り身体を見たあとは俺にベットに仰向けに寝るよう支持された。
どうして寝るんだ?疑問に思ったが言われるままにベットに横になった。
次はなんだろうと疑問符してる俺の股間に突然しなやかな手が触れてきた。
手の持ち主は美津子さん。パンティ越しにあそこを撫でてきたのである。
ビリビリと背筋の電気が走るような思わぬ気持ち良さに「あんっ」と声を出してしまった。



「み、美津子さん。な、何をするんです!!」
「いいから黙ってて、私のすることに従って」
あそこの縦筋になった割れ目を優しく、時には強く、強弱をつけて撫でられる。
「ああん、あん。み、美津子さん。お、俺変になるぅうう…やめてくださいよ」
「変になっていいのよ。女の子なんですもの。これが女の子の感覚よ。ジンジンして疼いて仕方ないでしょ?」
美津子さんは女の感じる部分を熟知していてクリトリスや小陰唇などを巧みに攻めてくる。
「でも…こんなこといずみちゃんに悪い……」
「俊彦さん。これはあなたの身体なの。あなたがいずみなのよ。自分の身体を弄って誰に悪いと言うのかしら。少なからず将来は好きな人にされるの分かる?」
「で、でも……ああーん。き、気持ち良すぎるよぉお。凄いこんなの…頭が白くなるぅ」
そのあとは訳がわからないまま、ブラジャーからこぼれた乳房を揉まれて吸われたり、女同士でディープキスされたりして俺は恥ずかしい声で「あぁあああーん」と意識が飛んでしまった。
気が付くと、うつろな目で天井を見ていた。まだあそこがジンジンする。パンティもぐっしょりと濡れているようだ。
すると美津子さんが耳元で「今のが女の子のオナニーよ」と言った。



「俊彦さん。女になるには自分の性を知ることよ。女の子の性を知ることで、あなたが、いずみに、女の子になって良かったと思う気持ちが大事なの。私達たちが許します。これから毎日でも良いですからオナニーしてください。そして早く、いずみになって頂戴」

彼女は俺にそう言うと「汚れた下着は穿き替えて寝なさいね。パジャマはチェストに入っているから着るのよ。女の子は清潔が大切。忘れないでね」と部屋を後にした。
美津子さんが出て行ったあと、おもむろにパンティの中に指を忍ばせた。ちんこの無いあそこ。一筋の割れ目が存在し、中はねっとりと濡れている。

二本の指を割れ目に埋め込ませみた。さっきの行為で身体はまだ火照っている「あんっ」恥ずかしい声が出る。
ヌルヌルの液体を指で掬った。鼻に近づけるとツーンと酸っぱい匂いがする。
二本の指を左右に離すと指の間で糸を引いている。
「……これが愛液」
指を口に運んで舐めてみた。何も味が無い。でも興奮する。
するとまた腹の奥からジワッと愛液が湧き出てくる。
雅彦だったら俺の愛液舐めるかな…ううん、直にあそこに吸い付いて舐められたい。
もっと気持ちよくなりたい。飛んでしまいたい。
「知らなかった…女の子って…女って、こんなに気持ち良いんだ」
男の俺に何か別の気持ちが芽生えていた。



翌朝、カーテンから差し込む陽射に俺は目が覚めた。
上半身を起こして背伸びする。
「うーーん。よく寝た」
しかし胸の周りが締め付けられる違和感に気付く。
パジャマを見下ろすとミッキーマウスを散りばめたピンクのパジャマを着ている。
胸のところが大きく盛り上がり、女であることを強調していた。
「そうだった。俺いずみちゃんなんだよな。うーーんしかし……ブラジャーって窮屈だなぁ」
ベットから起き上がり姿見に身体を映した。

鏡に映る少女の顔を見ているとあそこが疼いてくる。
ふと昨夜のことを思い出した。見る見ると顔が赤面してくる。
「いずみちゃんってこんなに可愛かったんだな」
パジャマのボタンを上から外しいくとブラジャーに覆われた見事なバストが顔をだす。
昨夜の痴態を思い出すと美津子さんの言葉が脳裏に浮かんできた。
『女になるには自分の性を知ることよ。女の子の性を知ることで、あなたが、いずみに、女の子になって良かったと思う気持ちが大切なの。私達たちが許します。これから毎日でも良いですからオナニーしてください。そして早く、いずみになって頂戴』
俺は「美津子さん。あなたの言うとおり、俺。女になって良かったかも。いずみちゃん身体で女の悦びを知りました」と呟いた。



鏡に向かって独り言をつぶやくとブラジャーの上から乳房を優しく揉み解す。
「あ、あん」
右手を下へ移動しパジャマのズボンに手を差し入れた。
直ぐに割れ目を捉えて筋を指先で円を描くように撫でまわす。
「んぁああん。感じちゃう。感じちゃうよ。俺オナニーが癖になっちゃうよぉ」
ジュク、ピチャピチャと既に濡れてきていた。

「凄い、凄いよ女の子って。もうこんなに濡れちゃってる」
ああーん、あんあんと甘い声で立っていられなくなりその場にへたり込んだ。
「俺…女の子座りしちゃった。女の子って気持ち良いだけじゃないんだ。身体も柔らかいんだ」
軽く逝ったあと、あそこをティッシュで拭きとると新しいパンティに履き替えた。
すると尿意を覚えてトイレに行った。
様式便座に下を全部下して座る。
下腹部の力を緩めると股間から『チョロ…チョロ……ジョォオオボボボーーーーー』と勢いよくレモン水が噴出しだした。
でもちょっと残念に思った。あそこが真下で見えないのだ。見えるのは少し盛り上がった上部の割れ目だけ。
「ふうーやっぱり見えないなあ。女だから仕方ないか。まぁちんこの喪失感はあるけれど、女の子のおしっこもしてみると勢いがあるし、男よりも膀胱がすぐにスッキリして凄く良いもんだな。俺おしっこ気に入ったぞ」
歓心を得た俺はパンティとズボンを履き部屋に戻った。



「これから俺がいずみちゃんになるんだなら。あそこの中を見てみたいなぁ。きっと奇麗な色してるに違いないよな」
するとドアがノックされ美津子さんが入ってきて朝のお勉強しましょうと言った。
「あ、おはようございます。美津子さん。朝の勉強って?」
「今日は性教育よ」
「性教育?」
「そう女の子のあそこをじっくり見るの。そして自分の女性器を知るのよ」
「良いんですか!俺がそんな大事なところを見て」
「今、私が自分の女性器を知ることって言ったばかりでしょう、良いに決まってます」
今度は昨夜と違い。パジャマも下着も全部脱いでベットにもたれて座るように指示された。
「なんか俺ドキドキしますよ」
「見たらもっとドキドキするわよ」
そういうと懐から取り出した手鏡を持ち俺に脚を開かせた。
恥ずかしいさが全身に伝わる。
手鏡を俺のあそこに合わせると中が見える状態になった。
「さあ見て頂戴。これが女の子の一番大切なものです」
中は陰唇が赤く、その奥の膣と呼ばれる部分がピンク色だった。
思ったとおり奇麗だ。興奮が込み上げてくる。
「興奮しないで、さあ教えるわね」
美津子さんのしなやかな人差し指が俺の女性器内部に宛がわれる。
「これがクリトリス。とても敏感でデリケートなの、そしてこれが」と……その後は大陰唇や小陰唇は勿論のこと尿道口と丹念に説明してくれた。膣は子宮へ繋がる入り口よ。俊彦さんのお腹の中には卵巣と子宮があって赤ちゃんの命を育む場所なのよ」



俺は両手であそこと下腹部に手を当てて彼女に言った。
「女って凄いんですね。命を作れるなんて。亡くなった妻のも見てききましたけど、女性器が自分に備わるなんて夢にも思ってなかったし信じられないくらいです」
「あら感動してるのかしら?女性なら当たり前のことよ。生まれたときからお腹の中に持ってるんですもの。私もここに持っているし、あなたもここに持ってるのよ」
美津子さんも同じものをここに持ってると言わんばかりに自分のお腹と股間に手を当てて力説する。
「俊彦さん。同じ女になったんだから、女同士、性器のことでも何でも分からないことは相談してね。さて食事にしましょと言って階下へ降りて行った。

急いで普段着を探して着た俺はリビングに降りて行くと、雄一さんも美津子さんも俺を待っていた。
「雄一さん。美津子さん。おはようございます」
俺は頭を下げてお辞儀した。
すかさず雄一さんが俺に言った。「俊彦さん。敬語はやめましょうよ。今は親子なんだから私達のことはパパ。ママと呼んでくれたほうがいい」
美津子さんも俺に「そうね、いずみはパパ。ママと呼んでいたもの」
そうだった。いずみちゃんはいつもそう呼んでたのを思い出した。
「それと『俺』も止めような。女の子なんだから以前のように『あたし』もしくは『いずみ』と言おうな、いずみ」



念を押されてしまった。でも雄一さんも、美津子さんも俺とほとんど歳は離れてない。それに事故以前は長きに渡って家族ぐるみの付き合いしてたし、雄一さん達とは親友の仲だった。
それが急に立場が、俺の父と母なんて呼びづらいよ。それで俺は年端もいかぬ娘。一呼称も「あたし、もしくはいずみ」…どうしたらいいんだ。
二人はいつ呼んでくれるか期待の眼差しで俺を見つめてる。

えーい考えても仕方ない。覚悟を決めよう。
「はい…えっとパパ。ママ」
二人は嬉しそうに満面の笑みで「いずみ、私達の娘。戻ってきて嬉しいよ」「あなた、いずみがママって呼んでくれたわ」と二人に抱きしめられた。
「でもパパとママにお願いがあります。お、いや、あたしの雅彦のことなんだけど。雅彦と二人でいるときは父親に戻っても良いですか。今まで育てて来た子だから…ね、いいでしょパパ、ママ」
「まあ仕方ないだろう。私達も雅彦君からあなたを奪ったようなものだから、それは許します」
「ありがとうパパ。ママさっきの言葉、いずみと女同士。何でも教えてね」
「勿論よ。ママなんでも教えてあげる。いずみの欲しいものがあったら何でも買ってあげる。下着でも服でも何でも言って頂戴」
こうして呼び方も改め直し、親子三人水入らずの食事が始まった。
でも心の中では雅彦のことを考えると不憫に思えた。



「これ美味しい!ママのこれ、いずみ初めて食べたけど懐かしい味がする」
俺と雅彦は、この家に招待されたとき美津子さんの手料理はいつも美味いと思っていた。
しかし目の前に並べられた料理は食べたことがないのに、懐かしくこんなに美味しく感じたのは初めてだ。
「うふふ、当たり前よ。いずみの大好物だったじゃない。」
「そうなの!あたしの大好物だったのね。だから味を覚えてたのかな?ママこれまた作ってね」
「いずみのためだもの、いつでも作ってあげるわよ」
俺も笑顔で「うん」と返した。
団らんな食事を終えて俺は部屋へ戻った。

朝の女性器の勉強……卵巣と子宮の仕組み。
そして生理、妊娠の知識。
美津子さんは娘の身体を俺が使ってるというのに本当によく教えてくれる。
普通なら「娘の身体に触らないで」…だよな。
俺が親しい間柄だから許してるのかな?それともやはり本当の娘になってもらいたいから一途に面倒見てくれてるのかな。
理由は両方だよな、知らない男に娘の身体を奪われたら怒り狂う筈だもんな。
なら俺もそれに答えなきゃな、さあ朝の復習をしよう。



服を脱いで全裸になると、またベットにもたれて脚を開き、あそこを指で広げる。
美津子さんが置いていった手鏡の他に20cm四方のスタンドミラーも持ってきてくれてた。
そのミラーをあそこの前に置き、鏡を覗き込んだ。鏡にはさっきの綺麗なあそこの色が現れる。
「綺麗だなぁ、触ってみよう……」
さっきは俺がなるべく感じないように美津子さんは俺のデリケートゾーンを気遣って指をそっと添えただけで説明してくれた。
今度は俺自身で勉強するから感じちゃうかもしれないけど……。天井の向こう側、天を仰ぐように「いずみちゃん。ごめん」と誤った。
触ると俺はまた声を出してしまった。

「ひゃん…ああん。グニョグニョした柔らかい肉が幾重にも合わさってる内部って、ま、まるで牡蠣みたいだ」

「あん」やっぱりまだ俺には力加減が分からない…直ぐ感じちゃう。でも続けなきゃ。
美津子さんは一生懸命、俺に教えてくれるけど、俺としてはこの位の知識は知っている。
でなきゃ雅彦が生まれるわけがないもんな。
これがクリトリス。これは尿道口。そしてこれが膣だなと実物と鏡の交互に一つ一つ確かめながら頭の中に叩き込む。
復習を終えると下腹部の子宮辺りを撫でて「赤ちゃんかぁ。やっぱり雅彦以外の赤ちゃんなんか考えられないや」
そうして復習を終えた。



桜の花咲く4月に事故に遭い、一ヶ月の入院と朝岡家での一ヶ月の療養と生活。
もう季節は6月。来る梅雨が明ければ、もう夏だ。
「いずみ。何か欲しいものは無いの?」
「うーんそうね…パンティをもう少しとブラも欲しいな。あ、あと洋服と水着も。もう夏が近いし、ママ買ってくれる」
「そんなにいっぱい欲しいの!」
「だって毎日オナニーしてって言ったのママだよ。毎日オナニーすると直ぐに汚れて足りないのよ。それに、いずみのお気に入りの下着も持っていたいし、雅くんとデートだって洋服も必要でしょ。新しい水着で雅くんと泳ぎたいもん」
「いずみは、ちゃんとママの言い付け守ってるのね。それなら良いわ。あなたが女の子に目覚めるのはママも賛成よ。良いわ買ってあげる」
話が決まったら早速、駅前のデパートに脚を運んだ。

俺は美津子さんが買ってくれてた「セブンティーン」や「プチセブン」などのティーンズ向け雑誌の他に「アンアン」「ノンノ」などの大人向けファッション雑誌で知識を得ていた。
「一人で選ぶのも勉強の内よ」と、美津子さんは俺に下着売り場や子供服売り場などのコーナーへ一人で行かせたのだ。
恥ずかしかったけど、下着売り場は華やかで、どれも可愛くて俺は恥ずかしさなど忘れてウキウキしながら選んだ。
遠目でその様子を見ていた美津子さんが俺が誤ったコーディネートや色を手にすると、すかさず飛んできてアドバイスしてくれる。
そのお陰で俺のファッションセンスもどんどん上達していった。



「とまあ…こんな具合にこの三ヶ月間を過ごして来たんだ」
「そっかぁ。親父の話を聞いておじさんとおばさんの悲しみがよく分かったよ……親父の脳がなければ、いずみは当の昔に灰になってたもんな」
「ああ、そうだよ。でもさ俺もいずみちゃんに生かされてるようなもんだよ。いずみちゃんの身体がなければ俺だって灰だったさ」
俺はちょっと落ち込んで親父に返答した。
「……そうだね、いずみと親父、お互いに助け合って生きてるんだね」
「ちょっとお前暗いなぁ、どうしたんだ雅彦」
雅彦は俺にこう説明した。
「だって親父…いずみの全て見ちゃったんだろ…しかも何回も触って、いずみの身体で気持ち良くまでなってさ」
「うっ…まぁそうだけど」俺は雅彦に謝った。ひたすら謝った。
逆に雅彦は俺がいずみになる決心の動機を聞いてきた。
そうあのときの朝岡家に引き取られた晩のこと。アルバムや日記のことで目から鱗が取れたときの思いだ。
いよいよ真実を話すときがきた。



「あのとき美津子さんが持ってきたアルバム。その中には、いずみちゃんの成長ばかりでない。雅彦が必ず写っていたんだ。写真の端には『風でスカートがめくれたよ。雅くんはうれしそう、雅くんのエッチ』『雅くんと七五三。雅くん早く飴が食べたいみたい』『運動会。ビリのいずみに雅くんが自分の一位のリボンをくれた。いずみうれしかったよ』『おっぱいがふくらんでらんできた。学校の水着だと雅くんにおっぱい見られちゃうよーはずかしい。でも泳ぎの競争で一位とった。泳ぐの大好き』と書かれてたんだ」
他のどの写真にも雅彦が写っていた。そして日記の話に進めていった。
『7月10日水曜日 まだ子供だけれど、いずみは雅くんのおよめさんになるんだもん』『8月5日月曜日 となりのおじさんたちとみんなで海に行った。雅くん足がつっておぼれてた。泳いであたしが助けた。あたしえらいVサインしてエッヘン!』『11月8日金曜日 雅くん車にぶつかりそうになった。雅くんあたしより先に死んじゃやだよ。雅くんいないといずみさみしいよ。あたしより長生きしてよ。雅くん約束だよ』『雅くんと同じ高校に合格。また一緒にいられる。お嫁さんになるのはあと何年かなぁ』
まだまだ、いずみちゃんが雅彦に寄せた想いは沢山ある、それらを話していった。
横を見ると雅彦はぼろぼろと涙をこぼして泣いていた。


「いずみ…俺、いずみが死んだとき、いずみの想いも知らないで後を追おうとしたんだ。こんな情けない俺でごめんな、いずみ」
「ばかやろー。雅彦、お前そんなこと考えてたのか…それでいずみちゃんが喜ぶのか!悲しむに決まってるだろぉお」
可愛い声だけど怒りかたは親父そのものだった。
俺は身体をすくめて驚いてしまった。
「……で、でも思い止まったよ。いずみが夢に出てきて大きな川向こうからこう言うんだ。雅くん、いずみはいつまでも見守ってるから、悲しくてもちゃんと生きて、こっちに来ちゃ駄目だよ。もう一人のあたし、いずみの分身が雅くんを幸せにするからちゃんと生きなきゃ駄目って……だから死ねなかったんだ」
「雅彦、お前が生きることが、いずみちゃんの願いなんだ。裏切るようなことはもう考えるな。それにお前の見た大きな川って…俺も夢で見たよ。いずみちゃんが川向こうから、俊彦おじさま。大好きな二人目ののパパ。おじさまがあたしの身体をもらってくれて、いずみも嬉しいよ。雅くんとパパ、ママを、おじさまが幸せにしてあげてください。そしてあたしが出来なかった夢。雅くんのお嫁さんになって赤ちゃん産んであげて。おじさま、いずみはもう逝くから、おじさま今までありがとう……」とな。



あれは夢じゃなかったんだ。思い悩む俺達のことを心配した、いずみちゃんが現れたんだと確信した。

「雅彦に言った、いずみちゃんの分身って俺のことだったんだ」
「なあ親父……いずみの気持ち大切にしたい。いずみの死は俺も死にたいほど悲しいけど、でもいずみの両親はもっと悲しいんだと分かったよ。でなきゃ親父にいずみになってくれって言わないよな」
「そうだぞ雅彦。生んで育てたのはご両親だからな。それにお前の言うとおり、俺もお前も、いずみちゃんの気持ちを大切にしてやらないと天国でいずみちゃんが泣くからな」
「……うん。俺…その…親父のこと好きだよ。幼いころ夜中に高熱出した俺を必死で病院探してくれたり、迷子になった俺を何時間も探したりして、親父には面倒ばかりかけさせたけど、今まで俺を男手一つで育ててくれたもんな。だから親父の心と一緒にいずみを俺にくれないか……」
「……雅彦、俺でいいのか……絶対後悔しないか」
「後悔なんかするもんか。俺の前には好きないずみと、好きな親父が一つになった姿でちゃんといるじゃないか」

息子の言葉に俺の涙腺が熱くなり涙がこぼれた。
「俺…必ず、お前にいっぱい愛されるように頑張って、いずみちゃんになる。それに俺は女の子なんだから、いっぱい甘えちゃうぞ」
「ああ、いっぱい甘えろよ親父。俺が受け止めてやるさ」
涙が止まらなく落ちた雫は俺の手の甲を濡らしていた。



「泣くなよ親父。将来は俺のお嫁さんになるんだろ、幸せにしてあげるからさ、期待しないで待っててくれ」
「うん…おれ…あたしで良ければ雅くんのお嫁にもらってください。雅くんだーいすき」
「こら親父。また調子づいて真似する」…二人の間に笑みが戻った。

こうして俺達は親子でありながら、彼氏、彼女。幼馴染の関係が復活した。
笑う雅彦を見てると、これまでの苦悩が吹っ切れた顔だった。雅彦、これからがお互いに試練もいっぱいあると思うけど楽しい高校生活送ろうな。

一週間後には復学。
俺は女子制服を着込んで姿見に自分を映して確かめていた。前後後ろ、スカート短くないかな。お尻見えそうかな?パンティ見えてない?
一生懸命、気にして鏡で何度もチェック。
勉強は…たぶん大丈夫だろう。
こう見えても一応、俺は大卒だからな。
美津子さんには「女の子がすっぴんじゃ身窄らしいから薄化粧くらいは覚えなさい」と言われたな。
潤いタイプのピンクのリップを手にとってぎこちないが唇に塗ってみる。
リップを塗ると唇がプルンと艶やかになった。凄いなぁ女の子ってリップ一つでもこんなに変わるんだ。
「うん。俺って可愛いな」。
鏡でお肌状態や顔も何度もチェック。うん可愛いぞ俺。



化粧したり、服を選んだり、女の子がなぜあそこまで真剣に取り組むのか、男の時には分からなかった。
でもそれが分かった。女の子は生まれつき、顔は可愛く、身体は柔らかく丸くて、無駄毛のない肌理細やかな綺麗な肌を持って生まれてくるんだ。
成長するに連れ、その特権を磨いて光らすも曇らすも自分次第。だから美人とブスって別れちゃうんだ。
俺はその特権の持ち主になったんだ。もっとお洒落したい。もっと可愛く、美人になりたい。
雅彦に愛されたい、その一心で興味のなかった女の子のケアに目覚め始めていた。

玄関のチャイムが鳴った。
来た、雅彦待ってたよん。鼻歌交じりで下に降りていく。
玄関を開けるとそこには雅彦が。
「よ、親父。お呼ばれありが……」
そこまで言いかけた雅彦が固まっている?
視線は俺の制服に注がれていた。
「…雅彦どうした、俺何か変?」
我に返る雅彦が「ううん、すっげー可愛い」と言った。
俺も嬉しくなって「ほんと!嬉しいなぁ、さ、早く中に入って」
靴もそこそこに脱ぐ雅彦の手を取り自分の部屋へ引っ張っていく。



「さあ、俺の部屋へようこそ。入って入って」
中は綺麗に整理が行き届き以前のいずみの部屋のままだった。部屋の様子を見て、親父もいずみになるように頑張ってるんだと分かった。
「おじゃましまーす」
「誰もいないよ、パパ、ママ達はお出掛けだもん」
「あれ!!親父。雄一さんとか美津子さんって言わなくなったのか?」
「うん、だってあたしは、この家の娘だもん。いつまでもパパとママを名前で呼んでたら変でしょ。だから変えたのっていうか以前に戻したってのが正解かな」
「それもそうだな、親父がその姿で俺ってのも違和感あるし、そっちも戻したほうがいいんじゃないか?」
「それはだーめ、あたしが男だったことは覚えておきたいし……たいいち女でもあり男でもある俺は、お前の実の父親なんだからさ、たまには「俺」ってお前を叱らなきゃ。それを承知でお前は俺も一緒にもらうって決心したんだろ?」
「それはそうだけど、やっぱり可愛く喋るいずみのほうがいいなぁ」
「まあ細かいことは気にしない気にしない。雅彦、ベットに腰掛けててくれよ。冷たいジュースでも持ってくるからさ」
何が細かいことだよ。重要なことじゃんかバカ親父め。
部屋を出て行こうとする親父を俺は腕をつかんで引き止めた。



「親父、ジュースなんかいいから、しようよ」
へっ?という顔で訳が分からないという振りをしてる。
分かってるくせに惚けて…「もうあれに決まってんじゃん。エッチしよ」
ぎくっ…ま、まさかセックスでは…本番、痛い…ぎょえーやだぞ。
「雅彦…ま、まさかと思うけど、挿入るのか?」
「ちゃうちゃう、Bまでだよ。親父の気持ちも大事にしたいからさ」
俺は「ほんとに!んーじゃあ良いよ。その代わり優しくだぞ優しく」
雅彦は俺を優しく抱きしめると、お姫様抱っこをされた。
うわぁ恥ずかしいけど、嬉しいような……って俺、女心芽生えたのか?
ベットに降ろされた俺はゆっくりと寝かされた。



見詰め合う俺と雅彦。
顔が迫ってくる雅彦と俺の唇が触れ合う。
優しく何回も触れたあと、舌を入れてくる。
俺はそれを受け止め、舌を返す。
舌同士が絡み合い、吸い合う。
気持ちいい、愛されるってこんなにも良いもんなんだ。

気が付くと女子制服のブレザーのボタンは外されてブラウスのボタンに移っていた。
首のリボンタイを取られると半開きのブラウスからブラジャーを覆ったおっぱいが現れた。
「きゃん、恥ずかしい」
両手をクロスさせて慌てて胸を隠すが雅彦はそれを許してくれない。
「どかせてくれよ、その腕」
頑なに嫌々と首を振って拒むとスカートの中に手を入れてきた。



あそこを捉えた手はパンティ越しに撫で回し始める。
「ああーん、嫌々。雅彦ぉ感じちゃう」
「親父のあそこは嫌っていってないよ」
パンティの二重布になったマチ部が染みを作り出していた。
ジンジンして、切なくて、あそこの疼きを感じ、熱を帯びて熱くなるのが感じ取れる。
さらに丹念に秘部を揉まれ、太ももにエッチな液体が流れ出した。

すかさず雅彦はパンティを脱がしてくる。
取られまいと必死にパンティの端をつかんで抵抗するが女の力じゃ抵抗も空しく剥ぎ取られてしまった。
あそこのビショビショになった部分が丸見えになった。
「いやぁああん。恥ずかしい」

恥ずかしがる俺をよそに「いただきまーす」と聞こえたように思えた。
次に瞬間、腰を抱えられ、女の大事な部分に野獣、いや雅彦が吸い付いてきた。
ジュルジュルと音を立てて俺の愛液をすすり出すした。
「やだぁー、舐められてる、吸われてる、飲まれてるよぉおお」
「美味しいよ、親父のここ」
自分でも分かるくらいに顔が茹蛸になってるに違いない。
「やだ、やだ、雅彦ぉおお、上からじゃなくて、いきなり下なんて、デリカシーがないんだからー雅彦のバカぁー」



「親父ごめんったら、この通り謝るから、機嫌直せよ」
「だっていきなり女の子の大事なところを吸われるこっちの身にもなれよ。雅彦のスケベ、どスケベ。もう知らない」
怒った親父は、プイっとそっぽを向き、立ち上がった。
「どうした親父?」
「ふん!エロ男に飲ます水もねーがと言いたいが……ジュースくらいは持ってきてやらあ」
乱暴な言葉で言う親父。

「もうそんなに怒るなよ。さっきまでの女の子振りはどうしたんだよ」
「うるせえ、振りはしてても根は男なんだ。何ならお前、もう帰るか…あ、そうそうさっきのビショビショのパンティ、お前にくれてやってもいいぞ。使用済みだから匂い付きだ。今夜のおかずにでもしな」
なんか無性に怒りが…「くそ、いい加減にしろよ親父」
そして俺は背後から、いずみを強く抱きしめた。
「な、何すんだ!放せよエロ息子」
身体をよじって逃れようとする親父。
しかし俺の力に女の子が敵う筈はなかった。

俺は顔を、雅彦へ振り向いて怒鳴りつけた。
「雅彦、お前、どういう了見だ……!!」
間髪なしに俺の口は雅彦の唇に塞がれた。



雅彦、お前どういうつもり……。
長いキスからやっと開放される。
「ぷはぁ…おい雅彦、お前どういうつもりなんだよ」
「ほんとにごめん。反省してるよ、だから怒らないでくれよ。好きなんだ、愛してるんだ。いずみも親父も、俺のかけがえない存在なんだ」
「本当か…嘘はなしだぞ」
「嘘じゃないよ。親父を愛してるから親父とエッチしたかったんだ」
「信じていいんだな、その代わり今日はもうエッチなしだぞ。女はもっとこう徐々にだな、心から身体が燃え上がって彼になら何をされても許すっていう愛を求めるもので大事なことんだ。お前みたいにいきなり、どエッチ振りされたら俺でなくても怒るし、ムードぶち壊しだ」
「うん、分かった、俺勉強不足だったよ。今度は親父に俺の愛が伝わり、親父が俺を自然に受け入れられるようにテクニックを磨くよ」
「分かったか、じゃ許してあげるよ。でもお前、愛液なんかよく飲めたな。初めて飲んだんじゃないのか?俺の美味かったかよ」
すると雅彦は生前のいずみちゃんとは、いつもBまではしてたと話した。
いずみちゃんも雅彦の要求には嫌がらず、好きな人の希望だから叶えてあげたい一心で恥じらいながらも雅彦を受け入れてたらしい。
いずみちゃんって、なんて意地らしかったんだろうな。



「いずみは、いつも吸わせて飲ませてくれたし……親父のも同じ味がして美味しかったよ」
「バッ、バカ恥ずかしいなぁ……女の子に向かって恥ずかしい汁を美味しいなんて露骨に言うな」
俺は赤面して俯いてしまった。
でも、よく考えれば、二人とも幼少からずっと相思相愛の相手だ。信じ合い愛し合ってた二人には今更テクニックも必要じゃないよな。
俺も雅彦とはそういう仲にならないと駄目だな、怒りすぎてしまったことを少し反省した。

復学当日、鏡で自分をチェック。
完璧だ、くるっと身体を回してみる。赤のタータンチェックのスカートがふわっと広がる。
そこから覗く下着は年相応に似合ったイチゴ柄のパンティ。
いつも見ても俺って可愛い。自分で自分の悦に入ってしまう。可愛さって罪かな。
下着もこれなら雅彦にパンティ見せてって迫られても見せられる。

「いずみー。雅彦君が迎えに来たわよー」
「はーいママ。今降りるねー」



玄関には雅彦が立っていた。
「いずみ、おはよう」
「雅くんおはよう。迎えに来てくれてありがとう」
爽やかに言う雅彦に俺も爽やかに答えた。
「まあまあ二人とも微笑ましいわね」
「だってママ。あたしの彼だもん」
「いずみもすっかり女の子ね。こんな日が戻るなんてママ幸せよ。雅彦君、いずみを宜しく頼むわね。いずみも今度こそ車には十分気をつけるのよ」
雅彦はキリッとして、今度は俺がいずみを守りますと言った。
美津子さんは、うんうんと涙ながらに俺と雅彦を抱きしめて、二人ともかけがえのない存在よ。どちらも消えてしまっては駄目なのよと言った。
「いずみは俺に任せてください、何があっても守りますから。じゃ、おばさん行ってきます。」
「もう心配かけさせないから、行ってくるわママ」
こうしてママに見送られて学校を目指した。
作者のいちごと言います。
今回、図書館へは初投稿になります。つたない文章かと思いますが最後まで読んでいただけたら幸いです。
コメントなどありましたらお寄せくだされば何よりです。
では緊張気味の投稿ですが宜しくお願いします。
いちご
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7.無評価きよひこ
語り手の一人称(俺)の対象が途中で変わってるのが気になるけど応援。
21.無評価きよひこ
寸止めは嫌い
29.無評価きよひこ
元パパの息子との恋愛、いいですね。
個人的に身内絡みのtsが一番なように思います。
35.50Perple
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