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TS女性化らぶらぶ短編集

2013/11/01 18:45:07
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◆ 彼女がベッドの上で着替えて下着が見えているんだが


「あのさ、清彦」
「なんだ? 敏明」
「パンツ見えてるぞ」
「知ってる」
「ブラジャーも見えてるんだけど?」
「そりゃ、見せてるからな」



「目の毒なんだけど?」
「そうか」
「部屋出てってもいい?」
「ダメ。どうしても出て行きたいなら……」
「出て行くなら?」
「『愛してる』って言ったら出て行ってもいい」
「言えるか馬鹿!」

「『大好き』でもいいよ?」
「勘弁してください! ってか、悪かったよ!
お前はちゃんと女の子してるよ!」
「本当にそう思う?」
「思います。心の底から後悔してます」
「反省、じゃないんだ」
「反省もしてるけどさ……。
その身体に合った生き方をするっていうお前の決意。
それを考えずに軽口叩いたことを後悔してる」

「そっか」
「うん、そう」
「じゃあ、キスして」
「なんで要求がエスカレートしますか!?」

「本当に女の子だと思ってるなら、キスできるでしょ?」
「いや、その理屈はおかしい」
「やっぱり本当はあたしのこと……女の子だと思ってないのね?」
「ここで女言葉かよ! ずるいよ! かわいいよ!」

「……本当に……かわいい?」
「う、うん。すごくかわいい」
「彼女にしたいくらい?」
「う、うん……って、なんだその、“してやったり”って笑顔は!?」

「じゃあ彼女にして」
「ちょ!?」
「それとも、さっきのはウソ?」
「ウソじゃねーよ! わかったよ。
お願いだから俺の彼女になってください」

「じゃあキスして」
「…………」
「敏明の彼女になるからキスしてください。お願いします」
「わ、わかった……じゃ、じゃあ……」

「…………」
「…………」

「「…………ちゅっ!」」


――終わり――






◆ 新米少女な俺の冒険




「うへへへ。こいつはエロいっすねえ」
「だろ? 男なんてイチコロだぜ」

なんだろう、この不安感。
イヤな予感しかしない……。

俺が女になって早3ヶ月。

そろそろ家に引きこもっているのも辛くなってきた。
そこで、女性化の先輩であり、幼なじみでもある清彦。
こいつを「どこかに出かけないか?」と誘ったわけだ。

そしたら、あっという間に海に行くことになった。
俺は当然だが女物の水着なんか持ってない。

そこで俺は、清彦と一緒に水着を買いに出かけた。
そこまではよかったんだけど……。

なぜか妙なテンションで清彦が俺の水着を選んでいる。

髪の毛を両方のサイドでまとめた紛れもない美少女。
そんな彼女がよだれを流さんばかりに表情をゆるめている。
一種異様な光景だった。

ちなみに店員さんも元男。
俺の家の近所にすんでいて、顔なじみだった。

あの時は近所のお兄さんがきれいなお姉さんになって驚いたっけ。
しかも、自分に同じ運命が待っているとは……。
世の中というのはままならないものだ。

ちなみに俺の髪型はストレートのロング。
周囲の連中は「日本人形みたい!」っていう。
どうせ胸が日本人形みたいにペッタンコですよーだ。

とにかくこのままじゃまずい。
不必要な冒険をしないのが俺の信条だ。
俺はハイテンションの2人に向かって言った。

「……あの、女初心者なんで、お手柔らかにお願いします」
「なに言ってんの? 俊明に見せるんだろ?
あの堅物を落とせるようなエロイのじゃなきゃ意味ないだろ?」

俊明の名前を出された瞬間……。
俺は反論もできずに黙り込んでしまった。
顔が真っ赤になっていることが自覚できる。

「お前は体型的には不利なんだから、エロさでカバーしないと」
「余計なお世話だ!」

う、う、う……気にしているのにぃ……。

……って、なに本気になってるんだ俺は!
俊明はただの友だち!
男の頃からつきあってる、と・も・だ・ち・だ!

「あ、そうなんだ。じゃあ、俺が狙ってもいい?」
「だ、ダメェ……」

ううっ!
明らかにからかわれてるのに。
それを冗談でかわす余裕もなくなってる……。

どうなっちゃうんだろ……あたし。



◆ ◇ ◆



……結論から言えば、イヤな予感は的中していた。
ただ、その責任は店員のお姉さんや清彦にはない。
あくまで俺の責任だ。

水着購入から3日後。
俺は清彦と俊明の2人と一緒に海に出かけていた。
宿泊先は清彦のお父さんが所有する別荘だ。
実はちっちゃいガキの頃から毎年お邪魔してたりする。

俺と清彦と俊明は幼なじみの腐れ縁。
学校も一緒、クラスも一緒。
そのままハイティーンの年齢まで成長した。

俺たちの関係が変化したのは半年前。
清彦が女性化してからだ。

男性が女性化する奇病が流行り始めてそろそろ10年。
よもや俺の親友が女性化するとは思わなかった。
本来快活な清彦。
それでも女性化したての時は落ち込んだものである。

その関係にさらに変化が生じたのは3ヶ月前。
俺までもが女性化してしまったのだ。

清彦に比べて根暗な性格の俺。
3ヶ月ものあいだ引きこもり続けた。

そんな中ひとり変わらないのが俊明だ。
清彦の時と同様に落ち込む俺を励ましてくれた。

俺が女性化したことで清彦も変わった。
女性化の先輩として、なにかと俺の世話を焼くようになった。

……ただ、俺を妹のように扱うのが気にはなるけど。

ともかく、俺たちは海に行った。
浜辺で遊び、その後海に入る。

俊明はごく普通のトランクス風の海パン。
清彦はワンピースの女性用水着。
ただし、胸元が大胆に空いたかなり過激なやつだ。

なお、俺は結局大人しめのビキニで妥協してもらった。

誰にって?

もちろん清彦だ。
ずいぶんエロい水着を薦められたんだ。

でも、そこは男の尊厳に掛けて断固自己を貫き通した。
というか、ビキニというだけで、女初心者の俺には大冒険だ!
それ以上大胆になるのは無理だよぅ……。

それで、イヤな予感とビキニが関係あるのかって?
ある。
それも大いにある。

海に入った俺は、慣れないビキニに苦労したあげく、
ビキニのトップを海に流してしまったのだ!

しかも、上半身丸出しになったせいで、俺の挙動がおかしくなった。
それを不審に思った俊明が俺に近づいてくる。

俊明から逃げるべくその場を離れようとする俺。
そんな俺を追う俊明。

気がつくと……ふたりで沖に流されてしまったのだ!



◆ ◇ ◆



……幸いというか、海岸から見える距離にある島にたどり着いた。
サイズ的には岩礁と呼ぶような小さなものだけど。

岩礁の上部には木が生えている。
潮が満ちても水没しない証拠だ。
時間が経てばいずれ救援が来るだろう。

問題は、トップレスの俺が俊明と2人きりになったことだ。
この状況で救援を待たないといけない。

……どうしよう?

俺は岩礁に打ち寄せる波を見つめ、胸を両腕で隠しながら思案した。

「そっちは見ないから安心しろ」

俊明が俺を安心させるために声をかけてくれた。
悪いのは俺なのに、ひと言も攻めたりしない。
本当にこいつはいいやつだ。

「う、うん」

「ごめんね」
そう謝るべきひと言は言えなかった。
……俊明に比べて、俺は本当に情けない……。



俊明は子供のころから真面目だった。
俺と清彦はガキのころからそれを揶揄してきた。
でも、本当はその真面目さ頑固さに憧れていたんだ。
だって男らしいじゃないか。

俺が女性化したあとも、彼はなにかと励ましてくれた。

そして、今。
俊明に対する気分が同性に対する尊敬から、別の感情になった。
そのことを俺は自覚した。
認めるのが恥ずかしくて、考えないようにしてるけど。

「あ、あのさ……」

俊明が、なんだか恥ずかしそうな声で言う。
珍しいな。
もしかするとこんな声を聴くのは始めてかもしれない。

「水着、残念だったな」
「……え?」
「せっかく似合っていたのに……水着残念だったな」

俺の顔が真っ赤に染まる。

多分俊明の顔も同じ状態になっているだろう。
うぅっ。
こんな事態だというのに、思わず顔がにやけちゃう。
冒険して……ビキニにして……よかった!

「あ、ありがとう」

今度はなんとか声を絞り出せた。
そして、俺はさらに頑張った。

「陸に戻ったらさ……」
「ああ」
「新しい水着を一緒に買いに行ってくれる」
「……え?」

驚く俊明。

「だって水着がないと泳げない……から……」
「わ、わかった。約束する」
「その代わり、俊明の好みのやつを買うから、
ど、どんなの選んでもいいから!」

会話がおかしな方向に転がったのは、緊張のせいだったに違いない。

けれど、俊明は俺の強引な約束を受けてくれた。
夏の日差しの下で、俺は上半身裸でにやついてしまう。
とんだ変態さんだったんだな……俺。

幸せな気分にひたりながら、でも不安が俺の心の底で渦巻いていた。
でもこんな時間がいつまでも続くわけがない。
そんな気がした。



◆ ◇ ◆



……不安な予感はその後すぐに的中した。

気がつくと青空に雷雲が起こり、天候が急変したのだ。
俺たちのいる岩礁は嵐の真っただ中さらされた。

突風に煽られた大粒の雨が横殴りに吹きつける。
荒れ狂う波が、岩礁を削りそうな勢いで押し寄せる。

さっきまで見えていたはずの海岸。
それが暴雨風雨によって視界がさえぎられ、見えない。
これでは恐らく救援のボートも出せないだろう。

ラブコメから急転直下。
絶体絶命の危機である。

けれど……。

「台風とかじゃないにわか雨だ。じきに止む!」

こんな場合でも「大丈夫、心配するな」と言う俊明。
いつもと変わらない口調ではげましてくれてる。

俊明だって怖いだろうに。
こいつを巻き込んだのは俺なのに……。

「と、俊明ぃ!」

俺は意を決して声を張り上げ俊明に話しかけた。
何ごとかと振り返る俊明の胸に俺は飛び込んだ!
俺の小さくて華奢な身体が、俊明の逞しい腕に抱きとめられる。

「大丈夫。俺が付いてるから。怖くないぞ」

そんな風に励ましてくれる俊明の首に、俺は腕を回す。
強引に頭の位置を下げさせた。

彼にぶら下がるような体制で、俺は俊明に口付けた。

……しばしの沈黙。
ちょっとだけ気まずい。

けど、ここは勇気を出して頑張らないと!

「あ、あの、ごめん、俺のせいで俊明をこんな……」

言葉がつかえて上手く出てこない!

そんな俺を俊明は今度は自分から抱きしめた。
そして俊明の方からキスしてくる。

俊明の心臓の音が伝わってくる。
こんな生死をかけた状況なのに俺は思わず笑みを浮かべていた。

「大丈夫。気持ちはありがたく受け取っておくよ」

そして俊明は笑顔でこう付け加えた。

「続きは生きて帰ったらたっぷりやろうな?」

俺は半分泣きながら、こくこくとうなずいた。

うん。
絶対に生きて帰って続きをしよう!
俺と俊明は、嵐吹きすさぶ中、強く抱き合った。



それからしばしの時が過ぎた。

天候の回復を待って救援のボートが駆けつけてきた。
実際に風雨が荒れ狂った時間は、一時間足らずだった。
日が暮れる前に俺と俊明は救出されたのである。

ボートには清彦が便乗していた。
清彦は接岸するなりボートから飛び降りると俺に抱きついた。

ありがとう。
こいつも本当にいいやつだ。

海岸へと戻ると、ビーチの監視員にお説教を喰らう。
俺たちは深々と頭を下げて謝った。
その後、念のため病院にも行ったけど、異常なしと言われた。
嵐が短時間だったからこれですんだのだろう。

心から反省して、ご迷惑をかけた皆さんに謝罪した。
本当に、ごめんなさい。



◆ ◇ ◆



翌日。
俺……ううん、あたしは水着を買いに行くことになった。
俊明と2人で。

すごく恥ずかしかったけど、もう逃げない。
あたしは自分自身に誓いを立てたのだから。
男らしい俊明の隣に立てる女になろう、って。

場所はビーチの近くにあるお店。

色々着替えて、俊明に水着を選んでもらった。
結局、買ったのは大人しめのビキニ。
前日に流されたのとほとんど同じタイプのやつだ。

「とても似合っていたから」

と、顔を真っ赤にして言う俊明。
こっちも思わず照れたりして……。

なんだか昨日以上に疲れているようにみえる俊明。
そんな彼にあたしは近づいて言った。

「今夜はよろしくね」

きょとんという顔であたしを見る俊明。
約束したでしょ、「続きは生きて帰ってから」って。
俊明が照れて頬を赤く染めた。

「あの、女初心者なんで、お手柔らかにお願いします」

あたしも照れながらそう言うと、俊明と手を組んだ。
2人で一緒にお店を後にする。

今夜、俊明とする続きを考えると胸がドキドキする。
これで女初心者も卒業かな?
それでも女の子としてのあたしの冒険は始まったばかりだ。


――終わり――






◆ 俺の親友は義理堅かった


「TS病って知ってるか?」
「知らない」
「性転換しちゃう病気なんだって」
「へえ。そんな病気があるんだ」
「もし、お前がTS病とやらで女になったらさ」
「なったら?」
「一発やらせてくれよ」
「いいけどさ。逆にお前が女になったら俺にやらせろよな」

あはは、と2人で笑ってから3ヶ月。
俺はあいつが義理堅いやつだって改めて思い知った。

「約束通り、一発やろうぜ」

もうすっかり女の子になった親友がそう言った。



◆ ◇ ◆



春爛漫。
桜舞い散る春休み。
病気で入院していたあいつから学校に呼び出された。

よかった退院できたのか。
……って喜び勇んで駆けつけたらこれだよ。

長い黒髪。
白い太もも。
よく見たらネックレスなんかかけてる。

どうみたって俺とは不釣り合いな美人。
その彼女がゴム製避妊具を口にくわえ、俺を誘っている。





「そ、そ、そ、そんな……自分を大切にしなくちゃだめだ!」

とか言ってみたけど……。
こっちの下心はお見通しなんだろうな。
なにしろ親友だし……。

「そっか。もっとムードを出してみるか……」

そう言うとあいつは急にモジモジとし始めた。
頬を赤らめたあいつは、上目遣いで俺に言った。

「入院している間中、あなたのことを考えていました。
お願い。わたしの……初めてを……もらってください」

明らかに演技だ。
……でも抵抗できない。

あぁ……男って悲しいなあ。

俺はさっきまでゴムをくわえていた彼女の唇に口づけた。
あれ? 彼女の身体が震えてる? これは芝居じゃないっぽい?

「身体が震えてるよ? 無理すんなよ」

この俺の偽善者!
ええカッコしい!
ヘタレ野郎ぉぉぉ!

でも、彼女はふるふると首を振って言った。

「怖いけど……あなたなら……いいよ」

……もうダメです。
俺の完敗でした。



◆ ◇ ◆



さすがに学校でやるのははばかられる。
そんなわけで2人で俺の家に行った。

道中手をつないだりしたんだけど……。
彼女が白くて細い指でぎゅっと俺の手を握ってきたりする。
実はそれだけでイキそうになった。

童貞だからね、俺。

両親共働きで家族不在の俺の家。
靴を脱ぐのももどかしく、二階にある俺の部屋に到着。

「あ、なんか飲む?」

って彼女に聞いてみた。
そしたら俺の股間に手をのばして言うんだ。

「ここから出るやつが飲みたい」

ウソだろ?
でもウソじゃなかった。

俺の親友は俺のズボンをパンツごとずり下ろした。
次に、すでにいきり立っていた俺の下半身に口づける。
そして、そのまま舐め始めたんだ!

「ちゅぱちゅぱ」というイヤらしい音。
人生初体験の刺激。

俺はあっという間に達してしまった。
意外なくらい大量の白いものが彼女の口にあふれる。

彼女はこくこくと音を立てながらそれを飲み干す。
まだ付着していた白いものも丁寧に舐めとる。
最後に音を立てて俺の下半身 から柔らかな唇を離した。

快感とあまりの展開に呆然となる俺。
そんな俺に、いつの間にかベッドに上がった彼女は言うんだ。

「今度は下のお口に……して?」

もう俺はコクコクとうなずくことしかできなかった。

「脱がせて?」

ご命令のままに。

彼女のお願いに従い、俺は彼女の制服と下着を脱がせた。
焦ってそのままいたそうとする俺を彼女が制止する。

「お願い。ゴムは着けてね?」

おっと忘れるところだった!
改めてレッツスタート。

「……じゃあ、いくよ」
「……はい」

顔をそむけながら恥じらう親友。
俺は興奮を押し隠すよう努力する。
たぶん無駄だったと思うけど……。

なるべくそぉっと彼女の中に押し入った。

びくん!

彼女が痛みに耐える表情になる。
でも俺のために一生懸命耐えてくれる。
そのことが俺の興奮を加速させる。

彼女の中に入った俺の先端が何かに当たる。
その瞬間、彼女が目を見開く。

これは……感じてる?

そして快感を得ているのは彼女だけじゃなかった。
ゴムを通してさえ、彼女の下のお口の中は暖かく柔らかだ。

人生初の快感。
持ちこたえられるはずがない。

俺はまたも、あっという間にイってしまった……。

その後、2人で抱き合いながら、荒くなった呼吸を整える。
そしてようやく落ち着いてきたころ……。

「はい。約束通り一発やらせたからね?」

ここでまたもや彼女の口調が変わった。
どうやらこれで義理は果たしたということらしい。

うっそ!

多分俺は世にも情けない顔をしていただろう。
手と膝をついてベッドにうなだれた俺に、親友は言った。

「次は志望の学校へ進学できたら……ね」

あ、顔が真っ赤になってる。
可愛いなあ……。



◆ ◇ ◆



……そして何度目かの春が過ぎ。
社会人になった俺は元親友に言った。

なお、「元」親友なのには理由がある。
なぜなら現在は恋人だからだ。

……まあ、とにかく俺は言った。

「結婚してください」
「ん。そろそろいい頃合いかもね」

ちょっと色気に欠けるけど、OKはもらえたようだ。
今度婚約指輪 買いに行く約束を取り付ける。
同時に俺は下半身にゴム製避妊具をセットした。

「え、このタイミングで?」っていうな!
男の下半身はロマンとは別の欲求があるんだよ!

すると、恋人改め婚約者くすりと笑って言った。

「近いうちにそれいらなくなるね」

まあ、次の春ってところかな。
義理堅い婚約者さんはきっと約束を守ってくれるだろう。


――終わり――






◆ お兄ちゃんとずっといっしょ


「……や、やめろ清彦……で、出ちゃう……」

お兄ちゃんがせつなそうな声を上げる。
でも、その声がかえってボクの胸をキュンとさせる。
思わずギュッとだっこしちゃった。

おっきくなったボクのおっぱいのあいだに、
お兄ちゃんの頭がはさまる。

お兄ちゃんはまっかになってからだをよじる。





なんだろう。すごくお兄ちゃんがかわいい。
ボクは左手でお兄ちゃんのおちんちんをいじりながら、
右手でお兄ちゃんの頭をだきよせて、口にチュウをした。

ちゅぱ……ちゅぱ……。

音をたててお兄ちゃんの口の中をなめるようにチュウをする。

「ん! む……むぅん……」

お兄ちゃんがなにか言いたいみたい。
でもはなしてあげない。

なんだかボクのからだの中がじんじんと熱くなってきた。



◆ ◇ ◆



ボクのからだが大きくなって、しかも女の子になっちゃった。
髪の毛も長くなっておっぱいも大きくなった。
ときどき大人にまちがわれたりもする。

そんなボクにお兄ちゃんはやさしくしてくれる。
男の子のときにはもっときびしかったよね?
そう聞いたらお兄ちゃんは答えてくれた。
「男は女をだいじにするもんだ」って。

もうボクはとてもうれしくなって、
お兄ちゃんのお嫁さんになるって決めた。

でも、どうしたらお嫁さんになれるんだろう?
お兄ちゃんに聞こうとしておうちの中をさがした。
そしたらお兄ちゃんはちょうどお風呂に入ったところだった。

そういえばボクが女の子になってからいっしょにお風呂に入ってない。

ボクはシャツとスカート、パンツとブラジャーをぬいだ。
女の子はブラジャーをつけないといけないから大変なんだ!
はだかになったボクは、お風呂場のドアを開けた。

ボクはお兄ちゃんのいるお風呂場に入った。
それまでからだをあらってたお兄ちゃん。
それがあわててお風呂に飛び込んだ。

いけないんだー。
ちゃんとセッケンのあわを落とさないと、ね。

「な、な、な、な、なんで入ってくるんだよ!!」

お兄ちゃんがおこり出した。

「だって、前はいっしょに入ってたじゃない?」
「今のお前は女だろ!
男は女といっしょのお風呂に入っちゃいけないんだ!!」

ボクはなんだか悲しくなって、そのまま泣き出しちゃった。
女の子になってから、泣くのをガマンできなくなっちゃったんだよね。

そしたらお兄ちゃんがお風呂からでてきた。
お兄ちゃんはボクのアタマをつま先でたってなでてくれた。
今はボクの方が背が高いから、そうしないと手が届かないんだ。

そんな体勢だったからボクのちょうど目の前……。
そこにちょうどお兄ちゃんのおちんちんがきていた。

お兄ちゃんのかわいい皮付きのおちんちん。
固くなって、上に向かって立っている。
ボクは白く長くなった手の指でそれを優しくなでてみた。

「うっ!」

お兄ちゃんが変な声を出した。
お兄ちゃんのおちんちんがビクンとなった。

そしたらボクの、ちょっと前までおちんちんがあったところ。
そこが、じんわりとして、なにかぬるぬるしてきたんだ。

そのとき……。
ボクの中でなにかがはじけた。
そんな気がした。



◆ ◇ ◆



ボクはやさしくお兄ちゃんのおちんちんをこすった。
おちんちんはますます固くなって、
お兄ちゃんが顔をまっかにして目をギュッとつぶった。

なにかをガマンしているような顔。
でも、きもちよさそうにもみえる。

そしたらお兄ちゃんが「やめろ」って言って。
でも、その声がかえってボクをあつくさせて……。
気がついたらボクはお兄ちゃんにチュウをしていた。

「ぷはぁ!」

お兄ちゃんのくちびるから口をはなしたボクは大きく息をした。

「……やめろよぅ、清彦ぉ……」

お兄ちゃんが弱々しい声でいう。
でも、やめない。
やめられない。

だってお兄ちゃんがやめろっていうと、
ボクの中の女の子が気持ちよくなるんだもん。

だからボクは「だーめ」というと、ちょっとだけ指に力をこめた。

「ピューッ!」
ってお兄ちゃんのおちんちんから白いものがとびだした!

「あ……」

お兄ちゃんが空気がぬけるような声をだした。

白くて熱くてくさい汁。
ボクはその汁のにおいをかぐ。
すると、からだの中がますますじんじんとする。
おまたからの汁が止まらない。

お兄ちゃんははずかしそうにからだ中をまっかにしてる。
手をぎゅっとにぎってぷるぷるふるえている。

お兄ちゃんの目からなみだがこぼれ落ちた。
なんだかボクの胸がキュンとした。
お兄ちゃんがかわいくてしかたなくなる。

ボクは大人のお姉さんになったつもりでお兄ちゃんにいった。

「男の子は泣いちゃダメよ」

そういいながらすくうようにしてお兄ちゃんのなみだをなめとる。

なんだかお兄ちゃんがぼーっとしてボクを見る。
そんなお兄ちゃんの目のまえにしたボクは……。
いたずらっぽく「ぺろり」とくちびるをなめてみせた。

そしたら、こんどはお兄ちゃんの方から近づいてきて……。
ボクにチュウをしたんだ!

お兄ちゃんは力いっぱいすいついてくる。
今のボクから見ると小さいその両手で、ボクのおっぱいをもむ!

今までに感じたことのない気持ちよさが、ボクの中からあふれる!

お兄ちゃんのくちびるがはなれたとき、ボクは思わず声をあげた。

「あぁん!」

男の子にはだせない大人の女の人の声。
とってもイヤらしいお姉さんの声。

そんな声をボクが出したことに、ボクはとってもこうふんした!
たぶんお兄ちゃんもそうだったんだと思う。



◆ ◇ ◆



お兄ちゃんはボクのおまたに手をのばした。
男の子にはない、われ目のところに指をつきいれる!
小さいお兄ちゃんの指が入った。
それだけで電気ショックのような気持ちよさがバーンとなった!

「あぁ……お兄ちゃん! きもちいい! きもちいいよぅ!!」

そしたらお兄ちゃんがこういった。

「呼び捨てにしろ……」
「……え?」
「今はお前の方がお姉さんなんだから、呼び捨てにしろ!」

いいのかな?
でも、お母さんもいってたっけ。
「人まえでは、ボクがお姉さんになったつもりでいなさい」って。

ボクはその練習みたいなものだと思うことにした。

「としあき?」

お兄ちゃんを呼び捨てで呼ぶ。
お兄ちゃんのからだがビクンとふるえる。
なんだか気持ちよさそうだ。

「敏明、大好きよ敏明」

サービスのつもりでいってあげたら、

「お姉ちゃん!」といいながら敏明がボクに抱きついてきた。

お姉ちゃん……。

その呼ばれ方にボクのせなかを気持ちいいなにかがとおった!

「敏明! もっと呼んで敏明ぃ!!」
「お姉ちゃん! お姉ちゃん! お姉ちゃあぁぁぁん!!」

敏明が「お姉ちゃん」とさけぶ。
そのたびにボクはどんどん気持ちがよくなる。
つぎに敏明はボクの左のおっぱいにすいついてきた!

「あぁん! 気持ちいいよ敏明ぃ!
お姉ちゃんのおっぱいをすってくれるときもちいいよう!」

ボクはよだれをたらしながらそういった。
もう口からも、下の方からも、いろんなものがながれちゃう。
ボクはもうそれを止められない!

「あっ! あふぁあ! あん! あひゅぅ!」

敏明がボクのおっぱいをもんだりすったりする。
そのたびにボクの中の女の子が敏明のおちんちんをほしくなる!

ボクはお風呂のあらいばに敏明を押したおすようにのしかかった。

「敏明ぃ! 敏明のおちんちんをお姉ちゃんにちょうだい!
お姉ちゃんの中にいれてぇぇぇ!!」

ボクはおおごえで敏明におねがいした。

はずかしそうな顔の敏明が「こくん」とうなずく。
もうかおがまっかにそまってる。
ボクは敏明の上からおちんちんめがけてすとんとすわった!

「ひ! ひぎぃ!!」

すごくイタい!

でもボクはもうとまらない!

こしをかんばってうごかした。
そしたらだんだんボクのからだから気持ちよさがこみあげてくる。
ボクはおおきな声でいった。

「敏明ぃ! お姉ちゃん敏明のこと大好きぃ!!」
「俺も! 俺もお姉ちゃんが大好きだ!」

くるんと上下がさかさまになって、こんどは敏明がボクにのしかかる。
小さな敏明がボクの上でいっしょうけんめいこしをふる!
それが愛おしくて、ボクは敏明をギュッとだきしめる!

くりかえし敏明はボクの中で白いものをだす。
気持ちよさでボクのこころが飛んじゃうまで……。
くりかえしボクは敏明からいっぱいおちんちんで突いてもらった。



◆ ◇ ◆



ボクが起きた後、敏明はあたまをかかえていた。
さっきみたいなことをすると赤ちゃんができちゃうんだって。
ボクは反省して敏明に「ごめんなさい」っていった。

「赤ちゃんができたら、俺が責任をとるから」
「責任って……どうするの?」
「俺がお姉ちゃんをお嫁さんにする!」

あ、なぁんだ。
これでよかったのか。

ボクはうれしくなって、また敏明にチュウしようとした。

「だから、いけないんだって!」

おっといけない。
でも、あんなに気持ちいいことガマンできそうにないよ。
そう敏明にいったら「俺が大人になるまで待って」といわれた。

しかたないなあ。
ボクは敏明のおちんちんに「ちゅっ!」と口づけていった。

「そのかわり敏明のおちんちんはお姉ちゃんのものだからね。
ほかの女の子に使っちゃだめだよ?」

敏明はうなづくと、ボクの口にチュウをしてきた。
やっぱりチュウまではいいのかな?
よくわかんないや。

ボクからも敏明の口をすうようにチュウをしかえす。
大好きな敏明のお嫁さんになれることになって……。
ボクはとても幸せだった。


――終わり――
図書館行きのリクエストをいただいた作品が短いかな、と思いこれまで書いた中で気に入ったものをまとめてみました。
一応テーマっぽく「女の子になった男の子が男の子とらぶらぶする話」で揃えてあります。
作品の長さはいつでも悩ましいですね。なかなかちょうどいいかなという長さになりません。

それから感想や励ましの言葉をかけてくださる皆さまに感謝を。
皆さまのおかげでこうして書き続けることができております。

最後までお読みくださったのなら幸いです。
ありがとうございました。

#フォーマットのミスを修正しました。

2014,06,07
見出しに太字指定を入れてみました。

2014,06,21
タグを追加しました。
パンダの介
0.7720簡易評価
11.100きよひこ
こういう話大好きです。
ここはダークな作品だらけなのでとても癒されます。
25.無評価きよひこ
最近面白いと思った作品がことごとく…!
楽しめました、ありがとうございました!
38.100きよひこ
うんうんらぶらぶはいいねぇ。

ところで、複数作品をひとつに纏めるよりは、それぞれでアップしてくれたほうが良かったな。
45.100きよひこ
らぶらぶ系はいいのう。
最後の話が俺得過ぎる。
75.100きよひこ
ラブラブ万歳 \(^o^)/