支援図書館(γ)

スマートフォンでカワルくん!2

2014/06/04 18:58:01
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冴えないオッサンサラリーマンだった俺。
あるとき車に轢かれそうなオッサンを助け、代わりに自分が死んじゃった。
……と思ったら意識を回復。
なんとオッサンの正体は宇宙人だった!

宇宙人は失われた俺の身体の代わりに、いくつもの身体と使い切れないほどの大金をくれた。
もう無理に働く必要もない。
こうして俺の変身生活が始まった!



※この作品はたちは板で書かれたリレー小説を編集したものです。
※この作品は下の作品の続編です。もしお読みでなかったら先にお読みください。
※▼「スマートフォンでカワルくん!」
http://www.tsadult.net/megalith/?mode=read&key=1388782529&log=0



◇登場人物紹介
清彦:本編の主人公。宇宙人を助けたことで複数の身体を操ることができるスマートフォンを手に入れた。

若葉:宇宙人からもらった身体その1。清彦が最も思い入れのある身体。可愛らしい女の子。

太刀葉:宇宙人からもらった身体その2。巨乳なお姉さん。設定では若葉と双葉の姉。

双葉:宇宙人からもらった身体その3。太刀葉の妹で若葉の姉。ボクッ娘。女の子が好き。

敏明:若葉の恋人の男の子。両親が不在の自宅にえっち目的で若葉を呼んだ。爆発しろ!



◇前作のあらすじ

宇宙人にふしぎなスマートフォンをもらった俺、清彦。
色々あって女の子(若葉ちゃん)の姿で恋人の敏明くんの家にきた。
目的は……女の子として“えっち”なことをするため
彼と食事をすませたら、そのあとで……えへ♪

一方、宇宙人にもらった屋敷でも別の身体を同時起動していた。
若葉ちゃんのお姉さん、太刀葉ちゃんの身体に入りエログッズの整理をしていた。
そこで興奮して色々していたところにまた別の身体である姉妹のふたばちゃんが入ってきた!

慌てる俺は双葉ちゃんにも意識を移す。
するとエロエロな格好の太刀葉ちゃんを見たボクは昂ぶってきて……。




◆【それでは本文スタート!】



女性の柔らかい唇と唇がその柔らかさを確認するかのように優しく触れ合う。
充分味わってから唇を離す。

「ふふっ、身体は双葉ちゃんでもキスの味はちゃんと清彦さんなんですね 」
「太刀葉ちゃんの唇・・・とても美味しかったよ」
自分の今の身体は十代の女子高生の双葉ちゃんだ。
瑞々しい唇の接触は今まで体験した事が無い新鮮な感覚だった。
正面に立つ太刀葉ちゃんを見てその格好に赤面する。
「太刀葉ちゃん・・・その・・・そんなエッチな格好してごめんなさい!」
「うふふ、いいんですよ。私達の身体は清彦さんの身体なんですから ♪ 大好きな清彦さんが私になって着てくれるならどんな衣装だって喜んで私も着ちゃいますよ
太刀葉、清彦さんの為に頑張って着ちゃうわよん って ♪ 」
嬉しそうにころころと笑う太刀葉ちゃん。
嗚呼、なんて健気で可愛くて素敵な女性なんだろう。

そう、今の太刀葉ちゃんの中に俺はいない。
太刀葉ちゃんから意識を半分双葉ちゃんに入れて俺が2人になった際、このまま美女と美少女となった自分同士で楽しもうと思ったが
若葉ちゃんの様子が気になって太刀葉ちゃんに残っていた俺の意識を若葉ちゃんに入れたのだ。

つまり、意識の半分は敏明くんと一緒にいる
若葉ちゃんの中にいて。
残りの半分が太刀葉ちゃんの目の前にいる
双葉ちゃんの中にいる。

そういうことだ。

方や王道的な恋愛の真っ最中。
もう一方で女同士(肉体は)のエッチ寸前。
我ながら変態的で……。

……実に興奮するじゃないか!www

だがいくら身体を二体同時に動かせるといっても元々俺の魂というか意識体は1人の人間だ。
納まっている若葉ちゃんの身体や双葉ちゃんの身体の意識体のサポートがあるから動きが止まったり、上の空になったりはしないけど
言い換えれば右目と左目で別々の番組を見ながらそれぞれにコメントしているような状況だ。
やはりどちらか1人に集中した方が楽しめるだろう。

もちろん若葉ちゃんも双葉ちゃんも俺が彼女達自身になる事を喜んで受け入れてくれるが、今はどちらの身体になるべきか?

……と、いうようなことを考えていたせいか。
俺は手痛い失策をやらかしてしまった。

まず、太刀葉ちゃんの目の前から双葉ちゃんの身体が消えた。
同時に、若葉ちゃんの中に俺の意識が完全に入ってきたことに気がつく。

原因不明の現象に、恐慌状態になる俺!
意識を太刀葉ちゃんと若葉ちゃんの間で往復させたけど、なにもわからない。

……まてよ?
俺は自分のスマフォをどこに置いた?




◆ ◇ ◆




時間はほんの数分さかのぼる。
そわそわしながらリビングダイニングで、若葉を待つ敏明。
ふと、若葉のスマートフォンに気がついた。

恐らく洗い物をするために置いていったのだろう。
(どこのメーカーの機種なんだろう?)
何の気なしに触ってみる。

すると、突然画面が点灯した!

「うわっ!」

驚いてのけぞる敏明。

(ああ、びっくりした)

その気がなくても勝手にスマフォに触ったなんて知れたら、相手に嫌われても仕方ない。
反省して、スマフォをテーブルに置いたその時。
敏明は重要なことに気がついた!!

「しまった! 避妊用のゴムを買い忘れた!!」

さすがに若葉と一緒にいるときに買うのははばかられたので、こっそり買うつもりだったのだが……。

(いかん! 今のうちにコッソリ買ってこよう)

色々動転していた敏明は気がつかなかった。
彼の身体が変貌し、少女の……双葉の形に変容していることに。

宇宙人の変身機械は高性能だった。
敏明の普段履きの靴はサイズも形も変わって、双葉用に変化していた。
だから、敏明は気付かない。

そのまま家から飛び出す敏明。
無防備な美少女の姿になって……。

敏明くんが自分の身体の変化や服装、靴を履く際にデザインもサイズも変化していたのに気付かなかったのは
敏明くんに同化してしまった双葉ちゃんの意識が自然とサポートしてしまったからだ。
つまりその変化した靴を見ても普通に自分の所有している普段から履いている自分の靴と認識してしまったのだ。
今の敏明君は身体や服装は100%双葉ちゃんで意識というか人格は85%が敏明くん。
残りの15%が双葉ちゃんだが双葉ちゃんは清彦が自分の身体に入った時と同じく
自分の身体を動かす敏明くんのサポート、つまり違和感なく身体を動かせるように敏明君の意識の一部になるように行動していた。

だから敏明君が双葉ちゃんの身体になっていることに気付かないのと同じで
双葉ちゃんも今の自分が敏明君になっているとは気付いていなかった。



そんな事態になっているとは思わなかった俺は、記念すべき大切なデート中の若葉ちゃんに心配を掛けないように若葉ちゃんになるのをやめる。
だが直ぐに若葉ちゃんから太刀葉ちゃんに電話が掛かってきた。
「清彦さん、何かあった?」
若葉ちゃんからしたら、俺が急に何度も若葉ちゃんになって また直ぐに出たりを繰り返し、またその時の俺の感情が驚いているのと慌てていた状態だったので気になったのだろう。
「いや、若葉ちゃんが気にする事じゃないよ。ちょっと太刀葉ちゃんの身体で遊んでいたらGが出てビックリしただけ」
「うわっ、それでお姉ちゃんの身体から1人逃げ出したの?
お姉ちゃんとお姉ちゃんの身体を置き去りにして?
それで私の身体に逃げ込んできたの?
信じられない!
清彦さん、帰ったらお説教だからね!」
「面目ない。今はちゃんと退治して太刀葉ちゃんと一緒にいるから」
「そう。なら許したげる。知っての通り もうじき食事の準備が終わって敏明君とご飯だけど一緒にどう?」
「ありがとう。まだいいや。若葉ちゃんと敏明君の二人きりで楽しんで」
「はい。でもエッチはちゃんと私になって楽しんでね ♪ 」
「うん、若葉ちゃんの身体で敏明君を思い切り誘惑して敏明君にたくさん厭らしい事して暴走させちゃうからネ!任せてw」
「可愛らしい女子高生の化けの皮が剥がれてエロオヤジってバレないようにネ ♪ 」
「気を付けます」

支援システムに確認をとると、双葉ちゃんは若葉ちゃんのいる敏明君の自宅近所にいた。
時速56km前後の早足で最寄のドラッグストアに向かっているようだ。
何故太刀葉ちゃんの部屋からそんなところに?
とにかく双葉ちゃんになって自宅に戻ろう。

しかし何故か双葉ちゃんになれない。
確認のため表示を見ると双葉ちゃんの身体を敏明君が使用中となっていた!



えぇっ!?
いったいどういう事だ!?

状況を整理してみよう。
オレは焦る心を無理やり鎮めながら考える。

まず、敏明くんが変身用の端末を操作した。
敏明くんは、現在双葉ちゃんの身体になっている。
敏明くんは、現在彼の家の外にいる。
……ここまでは確実だ。

次に、これが故意か偶然かはどうか?
おそらくは偶然だろう。
若葉ちゃんが端末を置き忘れたのは偶然だし、
故意の使用なら、その後端末を持ち去らない理由がない。

そう推測していると地球人観察・調査支援システムも状況からそれを裏付ける分析を表示した。
それによると、今から3分20秒前に敏明君がテーブルから落ちそうな位置にあったスマホを落ちない位置に動かした際に画面に触れた事。
その時、若葉ちゃんになっていた俺が 同時に動かす身体として画面上の選択に双葉ちゃんを表示させていた事。

この偶然が重なり、敏明君は双葉ちゃんの身体になってしまったのだ。
また双葉ちゃんの自我や魂と言っても過言ではない意識体 ( プログラム ) も、自分の身体を動かしている敏明君の意識をサポートしている為
今の双葉ちゃんの身体になっている事への違和感を感じずに気付かないまま行動していると結論付けた。

そして、このことは逆に恐ろしい可能性を示唆している。
それは、敏明くんが自分が双葉ちゃんになっていると、気づかないままでいる可能性だ。

美少女の双葉ちゃん。
意識が男性のまま、無防備な身体をさらしていたら……。
敏明くんが童貞(推定)より先に、処女喪失をする可能性すらある。

そして問題はもう1つある。
オレの……宇宙人からもらった変身用端末の、
秘密を敏明くんに知られるか否か。

そういう問題だ。

俺には選択肢が2つある。
1つは敏明くんにすべてをうち明ける。
もう1つは敏明くんに知らせないまま事態を収拾する。

敏明くんが気づかないまま双葉ちゃんの身体を使っているなら、
それとわからせずに、端末を操作させれば事態は収拾できる。
だが、そのこと自体が難しい上に、双葉ちゃんになっている、
敏明くんに何事か被害を受けさせるわけにはいかない。

そして……俺はもう1人の女の子のことを考える。
もし、敏明くんが真実を知ったら若葉ちゃんとの関係は、
何らかの変化をするだろう。

純粋に敏明くんに恋する若葉ちゃんを悲しませたくない。
俺は、敏明くんに知られずに事態を収拾する、
それも若葉ちゃんの身体を使わずに。
そういう決断をした。

現時点の早急に対処しなければいけない問題は2つ!
敏明君が若葉ちゃんに変身している事に気付く前に身体を元に戻す事。
また美少女の姿で無防備でいる事でトラブルに巻き込まれる前に事態を収拾させる事だ。

勿論 今の日本で、例え深夜だったとしても 美少女が1人で住宅街や繁華街を出歩いたところで 襲われたりする事は無いだろう。
普通なら。

だが今の双葉ちゃんの格好が非常にマズイ!
太刀葉ちゃんと その・・・エロチックな行為の途中だった為、着ていたキャミソールは脱げかけていたし
ブラはバッチリ見えちゃっている(しかもズレている)という霰もない姿なのだ。
敏明君がその格好でドラッグストアへの近道のつもりで繁華街の裏通りに入って行ったら?
もし柄の悪い連中がそこにいたら?
その姿を見て双葉ちゃんの方から誘っているようにしか見えないだろう。
普通の格好なら同じ所に例え迷い込んだとしても、相手だって自制できるだろうが、今の格好なら誘惑や挑発しているようにしか見られない可能性は非常に高い!

敏明君はいつもの自分、男のつもりだから女の子なら危ない場所・危険な感じがする場所は自然と避ける様な所でも気にせずに入り通り抜けようとするだろう。

早急にこの事態を打開、収束させるためには一刻も早く、双葉ちゃん姿の敏明君に会わなくてはならない!

双葉ちゃん姿の敏明君が危険な目に合うよりも前に!
敏明君が今の自分の身体が美少女になっている事に気付く前に!

俺は太刀葉ちゃんの身体で急いで玄関から庭に出るとスマホに登録されていた白バイの女性警察官の身体に変身する。
登録されていた白バイの女性隊員の身体は後藤正美さんというらしい。
ショートヘアーのボーイッシュな美人だが今はそれどころじゃない。

非常事態宣言をして普段は使用できない物体具現化システムも使用し白バイも一緒に出現させる。
バイクが具現化すると即座に太刀葉ちゃんと分離し後藤さんの身体でバイクに跨る。
「清彦さん、敏明君と双葉ちゃんをお願いします!」
「任せて!若葉ちゃんの為にも事態を上手く納めてみせるから!」
後藤さんの凛々しい声でそう応える。
エンジンを始動させるとCB1300PのSC54E型 4ストローク 水冷DOHC4バルブ直列4気筒エンジンが咆哮をあげる。
絶妙なハンドルさばきとスロットル操作でその場でクルリとターンすると赤色灯とサイレンを鳴らし疾風のように敏明君の元へと急行した!



◆ ◇ ◆



10分と掛からずに敏明君の現在位置から300m程まで近付いたところでサイレンと赤色灯を止め、そのまま静かに住宅街に入り接近する。
見えた!
敏明君はまだ繁華街手前で住宅街を歩いている。
それにまだ自分の身体が双葉ちゃんになっている事に気付いていないようだ。

両方の意味で間に合った!

だが白バイでは目立ち過ぎる。
路地裏に入り周囲に人がいないのを確認し、白バイを婦人用自転車に変換。
女性白バイ隊員後藤さんの身体から先程のコスプレで使用したツンデレ少女に身体を換える。
あっ!服があのコスプレ制服のままだ!
まぁ逆にこの姿はこの周辺の高校の生徒ではない女子高生に見えて都合がいいかも。
双葉ちゃん(敏明君)はこの角を曲がって50m先を歩いている。
幸い周囲に人影は見えない。
俺はその場でUターンして一本隣の路地をママチャリを立ち漕ぎで懸命に走り、ちょっとだけ前に先回りした。

さて、問題はどうやってこのスマホに敏明君に自然に押させるかだが・・・。
「一応策はあるんだけど」
女子高生となった可愛らしい声で呟く。
俺の策とは敏明君にスマホを渡して写真を撮らせる事だ。
スマホのカメラで写真を撮ってくれるようにお願いすれば引き受けてくれるだろう。
その際 画面上の撮影ボタンにタッチしてくれればその瞬間に敏明君に気付かれる事なく身体を元に戻し双葉ちゃんと分離できる。

「ただこの変哲もない住宅街じゃ、この建物を背景に私を撮ってもらえます?って流れに持ち込むのに理由が弱いんだよなぁ」

それに突然見ず知らずの女子高生がたまたま通り掛かった男の子にいきなり「自分を撮ってくれ」などと頼だろうか?
グループで全員で一緒に写りたいとか、観光地とかなら気軽に声を掛けるだろうけどこんな住宅街に1人でいる女の子がなぁ・・・。
もちろん敏明君は優しい少年なので頼めば当然快く引き受けてくれると若葉ちゃんだった時の体験からわかってはいるのだが・・・この姿で頼む事に抵抗っていうか引っ掛かっているのかな?

もちろんそんな悠長な事を言っていられない訳だが・・・。

そんな事を考えていると路地から買い物帰りらしい親子連れが出てきた。
ツインテールが似合う可愛らしい小さな女の子は元気に楽しそうに歌いながら歩いている。
あれは・・・若葉ちゃんの記憶にあった敏明君の隣の家の母親と娘さんだ。
敏明君は当然挨拶する。
「こんにちは」
「「こんにちは」」
「まどかちゃんは歌が上手だね♪」
「うん!ありがとう♪ おねえさん」
一瞬キョトンとした敏明くんだったが、後ろを振り向くと自転車で近くを通り掛かった俺が少女に笑顔で手を振った事で 今の『おねえさん』はその女子高生(俺)に向かって言った言葉だと思ったようだ。

危なかった!

敏明君とその親子が離れるのを自販機で飲み物を選ぶフリをして見ていた。
後ろを通り掛かった親子が
「まどかちゃん、今のお姉ちゃん知ってるの?」
「ううん、知らないおねえさんだよ?」
「まどかちゃんのお友達のお姉さんなのかしら?名前知っていたものね」

母子のそんな会話が聞こえてきた。
そこで閃いた!
まどかちゃんの後ろ姿をスマホでコッソリと撮影する。



【敏明くん視点】

「としあきおにいちゃん ♪ 」
隣の親子と挨拶して薬局に向かって歩いていると、後ろから先程挨拶したまどかちゃんが僕の名前を呼んで駆けてきた。
お母さんの姿は無い。まどかちゃん1人だ。なんだろう?

「まどかちゃん、なにかご用かな?」
「うん ♪ ママに買ってもらったこのお洋服、とっても可愛いでしょ ♪ 」
「うん。とっても可愛いし似合っているよ ♪ 」
「えへへ ♪ だからお写真撮って欲しいの。これで撮って ♪ 」
そう言ってまどかちゃんがスマホをカメラモードで僕に差し出したのを受け取る。
「これで撮ればいいんだね?」
「うん、シャッターは画面のボタンをタッチしてネ ♪ 」
「わかった。これだね。まどかちゃん、撮るよ。笑って」
「うん 」
笑顔で元気いっぱいなまどかちゃんを撮影する。

撮影した敏明君はスマホをまどかちゃんに返す。
画面には笑顔で手を振る可愛らしいまどかちゃんが表示されていた。



「おにいちゃんありがとう ♪ 」
お礼を言って母親のいた方向に走り去るまどかちゃん。
その後ろ姿を見送る敏明君は双葉ちゃんの姿ではなく、男の、本来の敏明君の身体に戻っていた。



【清彦視点】

敏明くんに撮影を頼み、お礼を言ってその場を離れる。
大成功だ!

角を曲がり周囲に誰もいないのを確認してコスプレJKの姿に戻る。

そう。
撮影を頼み、撮ってもらった敏明くんの隣に住む幼女 まどかちゃんは実は俺の変身した姿だったのだ。

「ふう……」

俺は額の汗を拭った。
どうにかピンチは乗り越えた。
ただ、敏明くんは心配だ。

なにやら彼はとんでもない不幸体質なんじゃないだろうか?
いや、事故死してこんな状態の俺が言うのもなんだけど……。

不安だからせめて家に着くまでだけでも見届けたい。
さて、どんな身体に変わろうか?

動物……ネコに化けてみるのもいいかもしれない。
ニンジャになって跡をつけることもできる。
それとも……。

今はコスプレ状態でも女子高生でせっかく自転車という機動力を得ているのだ。
自転車なら歩いていくより楽だし、このまま彼の目的地まで一緒に向かっても、
まさか自分が見ず知らずの女子高生に見守られているとは思うまい。

そんなわけで、俺は女子高生姿のまま自転車で敏明くんを追った。

やはり敏明君は最短距離でお店に向かって裏道に入った。
自転車に乗ったまま俺も続く。
やはり茶髪や金髪に染めた若者が数人集まっていた。
「ひょ彼女ぅ可愛いねぇ」
「俺達と一緒に遊ばない?」
ゲラゲラ笑いながら声を掛けてきたが当然、無視する。
こちらが自転車ですぐ通り抜けられたから良かったが、もし敏明くんが可愛い双葉ちゃんの誘惑しているかの格好で歩いていたら
ぞろぞろと付いてきて、しつこくナンパしようとしたり絡まれたかもしれない。

本当に間に合って良かった。

敏明くんがドラッグストアに入った後にちょっと間をおいてから入る。
化粧品コーナーやシャンプー、ボディーソープコーナーで探す振りをしながら、さり気無く敏明くんの様子を伺うと・・・顔を真っ赤に染めてあるモノを掴んでレジに並んでいた。

間違いない。敏明くんも前の俺と同じDT仲間だ。
違いは彼は今日、体験することだ。
ん? 俺も今日、同じく一緒に体験するからやはり初体験仲間か?

彼は挿れる方w
俺は挿れられる方だがwww

そんな事を考えてたら今のこの娘の身体も火照ってきてしまった。
下半身が少し疼いているような。
いかんいかん。
この娘の人格設定モードにして平静を取り戻すと、双葉ちゃんが使おうとしたリップを購入して、再び敏明くんの後を尾行した。

幸いにも敏明君はなんのトラブルもなく若葉ちゃんが食事の準備中の内に帰宅した。
まあ、途中で横断歩道を渡るお婆ちゃんの荷物を背負って手助けしたり、自販機周囲に落ちていた空き缶やペットボトルをゴミ箱にちゃんと仕分けして捨てたりと
誰が見ているのではないのに、さも当然と慣れた感じて行う様子は隠れて見ていても非常に好感が持てた。

俺は後で彼の可愛い彼女になって一緒に食事したり、その後彼と愛しあうのだ。

男の俺がそれに対し興奮と緊張している事を可笑しく感じながらも、彼が玄関から家の中に入っていくのを確認して、俺は太刀葉ちゃんや双葉ちゃんがいる洋館に向けて自転車を漕ぎだした。

白バイでは10分だったけど、自転車だと何分掛かるかな?



「ま、色々半端だしさっさと戻るか」

ちょっと人間外のものに変身したい気分もある。
なかなかそういうチャンスがないからね。

一瞬の閃光!
俺は天使に変身した!

▼イメージ


宇宙人が地球の神話や伝承を元に作った身体の1つ。
美しい天使になった俺は文字通り「飛んで」家に帰った。

天使の姿は多くの人に目撃されただけでなくTwitterやFacebookにあげられた。
またYouTubeやニコニコ動画等にも投稿され
なんと洋館に入るところまで撮られていた。
数時間後にはYahoo!ニュースのトップどころか国営放送局の19時のニュースでトップで扱われたのだった。

その数日後。
世界の人々はその天使騒動が映画の大規模なプロモーションだったと知らされた。

「金ならあるぞ」モードで映画会社を買収。
ハリウッド超大作をでっち上げる羽目になったが……。
そのこと自体は大したことではなかった。

ただとそれが呼び水となって、色々な出来事が起こったのだが。
それについては敏明くんとのえっちの話の後に語ろう。

天使騒動の件なら、さすがに家族全員に怒られました。
怒られたというよりお説教でしたけど。

俺が家族の身体でどんな事をしても全て肯定してくれる家族のみんながどれだけ心配し、また騒動を治めるに尽力を尽くしたか。
軽い気持ちでやった行動が、結果大騒動になってしまった事は大変反省しています。

太刀葉ちゃんがこの映画のヒロインとして女優デビューする事になってしまい、これがまた大ヒットで本格的に女優業界に入っていくお話はまた別の機会に記そう。



というわけで……若葉ちゃんと敏明くんのえっちの話をしよう。

さて、どちらから話そうか?
敏明くん視点の方か。
それとも若葉ちゃん視点からか……。

うん。
やっぱり若葉ちゃん視点から語るのがいいね。

ここはご両親が不在の敏明くんの家。
その中の敏明くんの部屋の中。

若葉は猛烈に感動していた。
ついに、ようやく、やっと敏明くんと結ばれる!
そう思うと何やら熱いものがこみ上げてくる。

思えば下着を買いに行ってから、ここまで来るのに、
ずいぶんと時間がかかったような気がする。

(何ヶ月も経ったような気がするなあ)

などと感慨にふける。

今、敏明くんは一階でシャワーを浴びている。
若葉はすでに済ませたあとだ。

女の子の双葉として……。
あるいはオッサンの清彦として……。
知識としては知っている。
けれど体験したことのない未知のゾーン。

そこにたどり着くことへの高揚感と恐れ。
その両方が若葉の胸の中にはある。

……さて。
元々の目的から考えると清彦の意識は若葉の中に置く。
これは規定事項として……。

意識をどちらに合わせるか?
観察者として双葉ちゃんを見守るか?
意識を併存させて対話しながらいたすか?
それともいっそ意識を清彦のものに切り替えるか?

どうしよう?



初めての試みだが、家族の身体だけの限定機能を使って
【若葉ちゃんの意識を併存させて心の中で若葉ちゃんと対話しながら】若葉ちゃんをやってみよう!
もちろん時々は若葉ちゃんに任せて、俺は若葉ちゃんの中から感覚だけ同調してみたり、
交代して俺が若葉ちゃんとして敏明君と抱き合うのもありだろう。

お風呂場の方から敏明君が出てきた音が聞こえた。
もう間もなく、そこの扉を開けて敏明君が現れるだろう。

若葉ちゃんの鼓動とトキメキ、不安等が一気に上昇し
興奮と高揚感、色々な感情が俺と若葉ちゃんを包み込んだ。

不安で自分(若葉)の心臓がドキドキする音が聞こえる。
でも、イヤじゃない。

むしろ早くその時が来て欲しい。
そう俺(あたし)は思っている。

そして……。
そんな風に考えるあたし(俺)がエッチな女の子になった気がして。
そのせいで敏明くんに嫌われないかが心配で……。

そのドキドキがさらにあたし(俺)を興奮させる。

(まあ、でも敏明くんの側に嫌うとか、そんな余裕はないよな)

そう思うのは男としての俺(清彦)の意識だ。

(ありがとう、清彦さん)

そう感謝をしてきたのはあたし(双葉)の意識。
あたしは、双葉を気遣ってくれる俺に感謝しているのだ。

そして、その時のあたし(若葉)の服装は………。

白いバスタオルに包まり(くるまり)、ギンガム・チェックのショーツとストッキング姿で彼の匂いのするベッドで待っていた。


# ※イラストはワンピースみたいですけど、そこは脳内変換してください

ブラは迷ったけど、彼が外すのに手間取って困惑する事を考えると付けない方がいいと清彦さんからのアドバイスだ。
ちょっと大胆過ぎて恥ずかしいと思うけど、敏明くんが困るのは私もさせたくないし
こんな格好で彼を待ち侘びるシチュエーションに私もドキドキしてより興奮させる。

今の私と俺は完全にエッチな女の子だ

敏明くんの部屋には男子には珍しく大きな鏡がある。
その鏡に今の私の姿を映してみる。

そこには……。

「まだ敏明くんが戻って来るまで少しあるわよね?」
(清彦さん、以前 清彦さんがわたしの姿で誘惑するならこんな風に♪って大胆な格好でせまる想像したわよね?あれをちょっとやって欲しいの!)
えっ? マジで?
(客観的に見たいの。ねぇ、お願い!)
わかった。時間ないからちょっとだけ (////)

ベッドから起き上がり、姿見の前に立つ。
巻いていたバスタオルがハラリと落ちる。



着けなかったブラを咥えて敏明くんを誘惑するイメージで ・・・
イメージだけなら結構ノリノリで考えたが、この身体の持ち主である若葉ちゃんに見られていると恥ずかしい。というか照れる。 (////)

思わず俺の手はあたしの股間へと伸びていた。

熱を帯びたソコはやがて迎えるアレに備え少し湿っているように感じた。
エッチな自分を自覚して少し恥ずかしい。(///)

ちょっとシミュレートしておこうかな?
ショーツの両端に手を掛け、誘惑するような眼差しで見つめながらゆっくりと穿いたショーツを脱いでゆく。

敏明君の視線は間違いなく釘づけになると思う。

きゃっ

その瞬間。
ドアノブがカチャリと音を立てて回った。

その時俺は・・・

ドアノブを両手で押さえてしまった。
咥えていたブラを取り落とし……。
ショーツを膝までずり落とした格好で。

「あれ? 若葉ちゃん ? 」

ドアの向こう側で驚いた感じの敏明くん。
それはそうだろう。

俺とわたしもテンパってパニック状態。

「ご、ごめんなさい!ちょっとだけ待ってぇぇぇぇ!!!」

例え今の格好で迫るにしても心の準備というか、そいうものが・・・あぁん、何故 わたしと敏明君ってこうもタイミングが悪いのかしら(泣)

「とりあえず1分待って?」
「わかった。1分だね」

ドアの前から敏明くんの気配が離れた。
俺を気付かってくれる敏明くんの優しさに、私の心と身体がキュンとする。
手を離して深呼吸。

さて、彼がドアを開けた時に私はどう出迎えようか?

【脳内選択肢】

1 最初のベッドの上でショーツ一枚にバスタオルにくるまって待つ。

2 ドアから少し離れた位置に立ってショーツをゆっくり下げて誘惑する。

3 これとは別のやり方。

若葉ちゃんと相談した結果、俺達が選択したのは

#1番で。

……誰かの声が聞こえた気がした。
うん。ベッドの上でショーツ一枚にバスタオルにくるまって待とうっと。

1分間の猶予をもらったあたしは……。
彼のベッドの上に上がった。
身体を拭くために借りたバスタオルにくるまる。

あ、ソックスは履いておこう。
多分、その方が彼が燃える!

あたしが耳をすますと……。

「さんじゅういち、さんじゅうに……」

敏明くんが律儀に数を数える声が聞こえた。
彼は真面目だなあ。

あたしはベッドに横たわり、彼が入ってくるのを待つ。

「ごじゅきゅう、ろーくじゅう!」

ゆっくりと60まで数え終えた敏明くん。

「じゃあ……入るよ?」

と、そこまで気を遣ってくれた。
なんか、感動しちゃう。

続いてドアノブが回転する音がして……。
部屋のドアが開いた。

そーっと部屋に入ってきた敏明くんは、
あたしの格好を見ると……。

それは見事なルパンダイブを......する事もなく、ここまで聞こえる程のゴクリと飲み込む音がしてから一言。

「若葉ちゃん、とっても綺麗だ」

あたしの全身がゆであがった。

「かあっ!」という音がしたんじゃないか?
そんな錯覚をするくらい。

見ると、彼が両手を「ぐっ!」っと握っている。
……ああ、気に入ってくれたんだなあ。

すごく恥ずかしいけど……。
彼が喜んでくれた。
それだけであたしは幸せな気分になってしまう。

ちらりと敏明君を見ると彼も真っ赤になっている。
わたしのこの格好がそうさせているんだと思うと嬉しい

互いに真っ赤になりながら、部屋の入り口で中々入ってこない敏明君と
彼のベッドの上でかなり大胆な格好で誘惑している状態のわたし。

(き、清彦さん。わ、わたしの代わりになにか言って(////))
突然若葉ちゃんにふられる俺。
いや、俺も同じ状態なんだけどね (////)
できる大人なら経験豊富で、若葉ちゃんの身体でありながら実は倍近い年月を過ごしてきた体験を活かしてお姉さんぶって純情少年を優しく導いてあげたいところだが
冴えないおっさんサラリーマンだった俺にはそんなスキルは無い!

なんとか言えた言葉は

「と、、、敏明くん。き、来て (////)」

こんな平凡な言葉でも、
若葉ちゃんが言うと天使のささやきになる。
いや、小悪魔か?

ともあれ、敏明くんは前進を開始した。
動作が油を差していないロボットみたいなのは。
まあ、ご愛敬である。

それだけ、興奮を隠そうと奮闘しているのだ。

男の俺にはその気持ちがよくわかる。
その気分が女のあたしを幸せにしてくれる。

さほど長くはないベッドまでを踏破し、
ついに敏明くんは……。
あたしのいるベッドまでたどり着いたのだった。



敏明「・・・ (////)」
若葉「・・・ (////)」

「「・・・クス 」」

同時に吹き出し、ガチガチの緊張が少しほぐれた。

「お、お邪魔します」
律儀にわたしに挨拶してくる敏明くん。
ここは彼の家で、ここは彼の部屋で、このベッドは彼のモノなのに。
そんな彼がおかしくて、そんな彼が愛おしくて
わたしは上半身を起こすと両手を広げ、立ち膝でゆっくりと近付いてきた彼に抱きつくと、その背中に手を廻して一緒にベッドに倒れ込んだ。

まずは2人でギュッと抱き合う。
お互いの温もりを感じあう。

……さて、この後どうしよう。

まずはキスからかな?
それとも彼のものを舐め舐め?
逆にあたしの方を舐め舐めしてもらうとか?

ねえ、どうしよう清彦さん?

(ここは若葉ちゃんがしたい事をしようよ)

わたしがしたい事・・・?
勿論全部だけど、今すぐしたいのは・・・。

既に敏明くんとのキスは体験済みだけど、こうして半裸に近い格好で、彼のベッドの上でこれから迎える体験に繋がる重要な行為だ。
ここまで彼の体温を身近に、はっきりと感じたのは初めてだ。
鼓動が速い。
彼もきっと同じだろうな。
抱き合ったまま上目づかいで彼の顔の方を見ると、敏明くんも同じタイミングでわたしの顔を見る為に顔を向けたようだ。

自然とわたし達はキスを交わした。

清彦である俺は童貞だったがキスの経験はある。
高校時代。
同じ学校の後輩の女の子が相手。

ガチガチに緊張したのは憶えている。
それ以外。
例えばキスの味なんて、当時ですらわからなかった。

だが……。
あたしの敏明くんとの口づけは……。
まるで違った。

ほんのちょっと。
唇が「ちょん」とくっつき。
舌がぶつかったかぶつからなかったか。

そんなキスなのに。
……なんだろう。
この幸せな感覚?

これは身体のせい?
それとも若葉ちゃんの愛情のせい?

ああ、もうたまらない……。
俺はあたしの唇を敏明くんの口に強く押し付けた。
そのまま舌を差し入れ、動かす。

その行動に敏明くんは驚いたようだが、やがて彼も遠慮がちに、恐る恐るといった感じで舌をわたしの口の中に。
俺とわたしは、その敏明くんの舌に自分の舌を絡め、舐めて、そして彼の舌だけでなく、敏明くんの口の中全体を味わった。

よほど気持ち良かったのだろう。
最初は遠慮がちだった敏明くんも、途中から積極的に舌を絡めるようになり、彼の舌がわたし達の口内を縦横無尽に刺激を与えていく。

わたし、敏明くんとこんな激しいキスしてる ♪

大人のキスしているんだ。
既に身体全体が興奮状態だったが、特に下腹部のアソコや子宮がジンジンと疼いた。

キスだけでこんなになってしまうなんて。

この後の事で、俺とわたしは どうなってしまうんだろう?

激しいキスにあたしはすっかり興奮していた。
だから……すっかり油断していた。

「!?」

なんだ! なんだ! なんだ!
俺が人生で一度も味わったことのない感覚。
それが、あたしの胸で炸裂した!

そう、あたしは敏明くんに……。
胸を……揉まれていた。

最初は戸惑いがちに・・・でもその手は止まる事は無く優しく、その感触を全体で味わうように強弱をつけて・・・。
そしてわたしの乳首を指先で摘まんだり弾いたり。

最初はびっくりしたけれど全然不快じゃない。
むしろ大好きな敏明くんがキスと胸揉みに夢中になるのはわたしの身体で興奮と喜びを感じている事に嬉しくなる

それに・・・彼の胸への愛撫に、その快感に、俺も若葉ちゃんも感じて、自分でも気付かぬ内に喘ぎ声を出していたのだ

……っていうか。
さっきも思ったことだけど。
なんだ、この感触?

男として数十年生きたわけだけど。
その間一度も味わったことがない。

恥ずかしながら……。
女の子の身体を自由にできるようになって、
自分でも色々試したことがある。

若葉ちゃんの身体でも……だ。

でも……。
でも…………。

「ん……むぅん……ぅう……」

だめ。
恥ずかしくって声を抑えてたけど……。
もう、こらえられないよぉ!

俺の口から、いや、若葉ちゃんになっているから正確には若葉ちゃんの口からなんだが
あまりの気持ち良さに、とんでもない喘ぎ声を・・・可愛らしい鳴き声を出してしまった・・・。

「きゃぁん!」

う。
恥ずかしがったせいでかえって変な声に。

すると、声に反応して敏明くんが胸から手を離す!

「いや!」

あたしは思わず敏明くんの右手を両手で握りしめ……。
自分の胸に彼の手を押しつけていた。

咄嗟にそう言うのと同時に、若葉ちゃん=俺の胸へ敏明くんの手を持ってきたのは俺なのか、若葉ちゃんか?

いや、俺と若葉ちゃんは今 一心同体だから俺達が同時に望んだんだ。

とにかく、その行為に敏明くんは安心したように、再び俺の・・・若葉ちゃんの綺麗な形の胸への愛撫を再開する。

それがとても嬉しく、そして気持ち良い ♪

「あぁん! いい、気持ちいいよぅ!」

俺はそんなセリフを口走っていた。

胸の愛撫だけでこんなに気持ち良いんだ!
アソコを触られたり、挿れられたらどうなってしまうんだろう?

快感と幸せな気分と気持ちでいっぱいになりながら、更に先に待ち受けるであろう行為に期待と少しの不安が 若葉ちゃんになっている俺の脳裏に浮かんだ。

でも、あたしの前にいる敏明くんの……。
優しい笑顔が俺の目に飛び込んできて。
俺の……あたしの不安を吹き飛ばしてしまう。

ああ、あたしは……若葉ちゃんは……。
彼のことが本当に大好きなんだ!

「敏明くん、好き・・・大好き!」
キスを一度中断して顔を染めてそう囁く。
「俺もだよ。若葉ちゃん、大好きだ!」

言い終えると二人同時に相手にキス。
若葉ちゃんの身体は更に熱くなった。

「「はむ、ちゅぷ……れろ……」」

あたしと敏明くんはお互いの口内を貪った。
その間にも敏明くんの右手はあたしの胸を揉む。

ああ……これが女の快感なのか?
それともこの身体が感じやすいだけなのか?
もしかして、愛の力?

何度目かになるそんな感慨に浸っている俺。
敏明くんはそんな俺の女の子の部分に手を伸ばし……。
優しく……なでた。

更なる未知の感覚!

「ひゃん!」

あたしは思わず声を出してしまった!

な・・・撫でられただけで・・・こんなに・・・。

勿論若葉ちゃんの身体で。
太刀葉ちゃんの身体でも、双葉ちゃんの身体でもアソコを触った事はある。
その時のオナニーも、今まで体験がした事がないくらい気持ち良かったが・・・。

その時とは全く違う快感!

若葉ちゃんが・・・若葉ちゃんの心や身体が大好きな敏明くんに触ってくれたからか?

気持ち良過ぎて考えがまとまらない。
もっと・・・もっと触って欲しい

「ぷはぁ……」

あたしは敏明くんの唇から口を離した。
2人の唇の間によだれが糸を引く。

「あ、あの……」

俺は敏明くんにおねだりすることにした。
もっと「女の子の部分を触って」と言おうか?
「全身を愛撫して」と頼もうか?
それとも自分ばかり感じて申し訳ないから、
彼のものを「舐めさせて」と言おうか?

若葉ちゃんは俺に主導権を委ねてくれているけれど、ここは若葉ちゃん自身が決めた方が良いだろう。

快感と気持ち良さに蕩けそうになりながら交代する。

若葉ちゃんが口に出して言った言葉は

「全身を愛撫して」

口走った言葉に自分で恥ずかしくなる。

またも全身を茹でダコのように赤くした俺。
彼の手の動きが止まったのを他人事のように感じる。

(……やばい……呆れられた?)

そう思った次の瞬間。
敏明くんがあたしの身体に襲いかかってきた!

「あン! いゃあ! はうぅ!!」

彼はあたしの希望通り、全身を愛撫し始めた!

歓喜とあんなことを口走ってしまった自分が恥ずかしいとふたつの感情がわたしの心をいっぱいにするけれど
敏明くんの愛撫が気持ち良過ぎて快感に塗りつぶされていく

ああ、清彦さんじゃなくて、わたしがこうして欲しいとねだったんだ。
清彦さんも快感に溺れていくのが一心同体状態のわたしにはわかる。

清彦さん、わたしと一緒に気持ち良くなろうね ♪

敏明くんの愛撫に若葉ちゃんと俺は喘ぎ、可愛いらしい声で鳴いてしまう。
その声と身体の反応に敏明くんは手応えと若葉ちゃんを気持ちよくさせていると自信と喜びを持って益々全身を愛撫する。

唇を!
口内を!
うなじを!
腹を!
わきの下からわき腹を!
肩を!
二の腕を!
前腕を!
掌と甲を!
腰を!
尻を!
太股を!
スネを!
かかとを!
つま先を!

無論、胸を!
内股を!
内股の奥を!

さらに髪の毛にいたるまで。
若葉ちゃんの全身は字義通り愛撫された!

キスをされた!
揉まれた!
ねぶられた!
スリスリされた!

敏明くんは全身をもって若葉ちゃんのおねだりを実現したのだ。
もちろんその効果は明白で……。

「ひゃぅ! やん! あンっ! すごいぃ! ひゃぁ!?」

俺はひたすら嬌声をあげる物体と化していた。
このまま精神が保つのか?
一瞬だけ心配になったけど、次の瞬間には思考ごと飛んでいた!

ああ!
気持ちいい……。



電撃のような快感の衝撃に気付いたら意識を失っていた。
俺は若葉ちゃんの女性の快感に耐えられずイッて気を失ったようだ。
若葉ちゃんの意識は俺が気を失った後も敏明くんとの愛撫に夢中になって抱きついていたと、若葉ちゃんの記憶がある。

愛撫だけでまさか意識を失ってしまうとは・・・。

よし! 今度はこちらの番だ!
身体は女子高生の若葉ちゃんだが、中身の半分は男の俺だ。
可愛い彼女に男としてやってもらいたい、言ってもらいたい事を俺ならわかる!

今の状態はベッドの上で二人並んで寝て、敏明くんが俺と若葉ちゃんの頭を優しく撫でてくれている状態だ。
気持ち良くて、ついこのままでいたいがちょっとはこちらに主導権を取り戻したい。

さて、どうするか?

主導権を取り返すと言ってもこちらが上の立場に立ちたい訳じゃない。
これは若葉ちゃんも俺も共通した気持ち。
こんなに気持ち良くしてくれた敏明くんにお礼とお返しをしたいのだ。
奉仕して今度は敏明くんに気持ち良くなってもらいたい。

そう2人で考えたんだが・・・再び愛撫を始めた敏明くんの舌使い・・・。

それも敏感なアソコを舐めはじめた敏明くんに俺達は再び嬌声を上げ何も出来なくなってしまった。

快感に翻弄され何もできない俺に対し、若葉ちゃんが必死に
「あふっ・・・ああん だめぇ! そ、そこは・・・あん っ・・・汚いよぉ!!」
本当は気持ち良くて嬉しいけど、恥ずかしくて、敏明くんに無理をさせているんじゃないかと歓喜と戸惑い、恥ずかしい感情が入り混じった状態の若葉ちゃん。

でも敏明くんはちょっとだけ舐めるのをやめて顔を真っ赤にしつつ優しい笑顔でこう言った。

「若葉ちゃんに汚いところなんて……ないよ」

……シチュエーションを間違えたら完全に変態のセリフだ。
でも……。
若葉ちゃんの胸がキュンとなる。

脳から下半身が痺れてうずく。
我ながらなんてちょろい……。
いや違うな。
これが「好きになる」ってことなんだ。

客観的に見たらバカなことを言っていても。
それがどうした!?
言っている方と言われている方。

2人が真剣なら、それはその場における真実なんだ!

だから、俺は敏明くんに次のおねだりをした。

「じゃ、じゃあ……今度はあたしが……」

そこで顔を真っ赤に染めて口籠もってしまう若葉ちゃん。

決意はしている。
快感に溺れそうな身体に力を入れて身をお起こし、行動に移しているけど恥ずかしさからその言葉が出なかったようだ。

一心同体の俺だから若葉ちゃんの思考もわかる。
だから俺は若葉ちゃんの言葉を引き継いで、若葉ちゃん自身が言葉にできなかったセリフを、同じように顔を真っ赤に染めながら言った。

何て言ったかというと、こう言ったのだ。
若葉ちゃんの可愛い声で。

「あたしが敏明くんのおちんちん……気持ちよくするね」

若葉(清彦)「・・・ (////)」

言った途端恥ずかしくて顔から火が出るんじゃないかと思うくらい熱くなる。
今の俺は若葉ちゃんの身体で女の子だけど、俺自身は男なのに。
若葉ちゃんと一心同体状態の為か思考が完璧に恋する女の子になっている。
(清彦さん。代わりに言ってくれてありがとう。次はわたしが)

口だけ瞬間的に主導権を持ったが身体は若葉ちゃん自身が主導権を持っている。
若葉ちゃんは敏明くんの反り返ったムスコをその手で優しく握り……その熱くたぎったモノを優しくこする!

「わっ、若葉ちゃん!」

敏明くんが歓喜と戸惑いの混じった声を漏らす。

あたしは敏明くんのものをこすりながら彼の背後に回り込んだ。
彼の背中に上半身を「ぴとっ」と押しつける。

これで胸の当たる感触も楽しんでもらえるはず。

白くて細くて綺麗な指が彼のものをこする。
彼の肩に顔を乗せて表情を見る。

何かをこらえるような、でも気持ちよさそうな顔。
ふふ。
そりゃあ気持ちいいよね。

敏明くんの人生より長く俺はこれをこすり続けてきたんだ。
どうすると気持ちいいか。
どうしてもらいたいか。
手に取るようによくわかる。

そして耳元でささやく。

「敏明くん……だぁいすきぃ」

甘々なロリボイス。
でも込められた淫靡なニュアンス。

ああ……自分が男の時に体験してみたかったなあ。
そんなことを俺が思っていると……。

敏明くんの呼吸、言葉使い、身体の反応から射精寸前なのがわかった。
それを若葉ちゃんに伝える。

若葉ちゃんはそれを聞いて・・・。

若葉ちゃんが敏明くんのモノから「ぱっ」と手を離した。
イク直前だったのだろう。

「あ……」

敏明くんが空気の抜けたような声を発した。
涙目であたしを見つめる。

俺はそんな敏明くんの正面に回り込むと……。
深い深いキスをした。

「ん……ん……」

敏明くんが落ち着いてきたのを見計らう。
タイミングをはかってまた彼のものをしごく。

「ああ! 気持ちいい! 若葉ちゃん気持ちいいよぉ!」

敏明くんが嬌声をあげた。
そして今度こそ発射!
……という直前に俺はまた彼のモノから手を離した。

最初の射精寸前を止めたのは若葉ちゃん。
そこで若葉ちゃんから俺に身体の主導権が渡された。

でも若葉ちゃんの女の子モードを引き継いでいた為に、そのまま自然と身体が求めるままキスしてしまった。
嗚呼、敏明くんとのキスがこんなに素晴らしいなんて・・・俺は本当は男なのに・・・。
(私も私自身の気持ちと、清彦さんが私になって感じている2人分の気持ちの昂りがとてもいいよぅ・・・このまま蕩けちゃいそう)
若葉ちゃんがそう囁く。

このままキスした状態から再び敏明くんのモノを擦って再び射精寸前になったところでまた止める。

何故ならしたいことがあったからだ。
若葉ちゃんも同意してくれた。

そのしたかった事とは・・・。

俺は敏明くんのアレに顔を近付けると、髪をかきあげ
チュッと先端部に軽くキスする ♪

そう。
射精寸前で止めたのは敏明くんに意地悪したかった訳でも、焦らす駆け引きでもない。

敏明くんに、若葉ちゃんに初めて射精させてもらった事を記憶に留めてもらえるよう、
強烈な印象を残しておきたかったからだ。

そして若葉ちゃんに身体の主導権を返すと、若葉ちゃんはそのままカプリと
若葉ちゃんのかわいらしい口で敏明くんのモノを咥えた。

射精寸前のたぎったモノに、こんな刺激を与えたらどうなるか、若葉ちゃんも俺もわかってる。
それでも若葉ちゃんと俺は、たどたどしい舌使いで懸命に舐め、咥え、吸い、頬張った。

最初に先端をひとなめ。
敏明くんが「うっ!」っと言いながらのけぞった。

次に先端付近を小さなっ舌でペロペロ。
敏明くんが顔を赤くして身体をよじった。

ついにぱっくりと咥えた。
「あぁ……」
敏明くんが感極まったような吐息を漏らす。

かくいう俺の方も興奮してきた。
男だった時なら死んでも他人のモノなど舐めたくなかったろう。
でも、今のあたしは喜びながら彼のモノを咥えている。

最初に舐め、咥え始めてから10秒も経っていない内に
「だ、ダメだよ、、、堪えきれない。で、出る!」

敏明くんが俺達が含んでいるモノを必死に引き抜こうとした。
男ならそのまま口の中に出したいだろうに。

その優しさにまたキュンとする。

俺も若葉ちゃんも気持ちは一緒。

俺達は引き抜こうとされるモノを・・・。

【脳内選択肢】

1. 引き抜かれないように両腕で敏明くんの下半身をホールドして咥え続けて刺激した。

2. 気持ち良くなってもらいたいからフェラしたが、さすがに精液を口内にだされるのはごめんだ!
慌てて口からモノを出して顔を離した。

3.さすがに俺はそこまでするつもりはなかったが、若葉ちゃんはこのまま敏明くんが出した精液を飲むつもりで身体の主導権を取って、更に優しくも激しく 咥えたモノを刺激した。

4.さすがに 若葉ちゃんはそこまでするつもりはなかったが、俺は 敏明くんが出した精液を飲むつもりで身体の主導権を取って、更に優しくも激しく 咥えたモノを刺激した。

5. その他(続きを書く方が自由に書いてください)

またどこからともなく声が!?
自由にってなんだ?
ともかく俺が選んだのは……。

歯を立てないよに気をつけつつ……。
あたしは敏明くんの下半身をがっちりホールドした。

同時に上目遣いで訴える。

(お願い……そのまま……だして)

「若葉ちゃん・・・いいの? で、でも・・・」
歓喜と戸惑いが混ざった複雑な表情でそう語りかけた敏明くん。
一瞬の逡巡は敏明くんの性格から、大好きな彼女の口の中に射精するのは穢すようで躊躇いがあったのが手に取るようにわかる。
女性を大切にしない男なら、征服や服従させる事への証として嫌がる女性にもするかもしれないが敏明くんはそうではない。

流石は私が好きになった人
でも今はわたしが求めているのだから素直に出して!

若葉ちゃんの想いに応えるように、敏明くんの肉体が刺激に反応した為に、温かくて濃厚な液体が口内に一気に炸裂した!

熱い!

決して高温ではないけど、敏明くんの情熱や私に対する愛情が熱に変換されてそう思えたのかも知れない。

ねっとりと粘り気があるその射精された精液をわたしは口いっぱいにしてゆっくりと味わう。

苦味が凄いけど不快じゃない。

これが敏明くんの・・・私の彼の味なんだ。

幸せの味。

まぁでも美味しくはないわね(苦笑)

そう思いながらもコクリコクリとゆっくりと喉に流し込んでいく。

コクリ、コクリと飲んでいるうちに気付く。

不思議だ。

最初は苦かったのに。

美味しいと思わなかったのに?

幸せを感じる敏明くんの精液を飲み干し、舐め終わる頃にはとても美味しいものと感じていた。
でもそれは・・・敏明くんの出したものだから。

そんな事を考えながら唇からこぼれて胸についいた白い液を指で掬い、ペロリと指を舐める。
(嗚呼、美味しかった )

えへっ♪

そんな感じで満足からか幸せな気持ちで満面の笑みで笑顔を向けると・・・。

敏明くんがあたしを猛然と抱きしめてくれた

そして・・・「きゃん」

思わず驚いて声を出してしまったが優しく抱きしめられながら寝かされたので痛みは全く無かった。

敏明くんはそのまま私と・・・俺の股間に顔をうずめると、フェラのお礼?お返し?
猛烈にクンニを始めた!

彼の舌が、口が、私と俺のアソコを縦横無尽に動き回り、蹂躙に近い快感と刺激を与える!

「と、敏明くん、だ、ダメ。おかしくなっちゃうよぉ」

完全に若葉ちゃんの人格にリンクして、俺は17歳の少女になりきっていた。

これが女の感覚!?

脳髄に電撃を喰らったような、衝撃に近い刺激的な快感が俺と若葉ちゃんを翻弄する!

若葉ちゃんの身体を借りて、女の子のオナニーを体験した時だって凄い快感だったが・・・。

自分で触るより、遥かに凄い快感が身体を包んだ。

そして今なお現在進行形で快感の衝撃が続く!

敏明くんが舐めるほどに、俺と若葉ちゃんは快楽に翻弄された。

(あ……下半身が……なんか出る! 出ちゃうぅぅぅ!!)

快感に身を委ねていた私に突然、下半身に発生した猛烈で我慢しきれない感覚!
若葉ちゃんにとっては初めての感覚だが俺はこれに似た、快感を感じていると訪れるこの感覚を知っている!

そう、男がオナニーした時のフィニッシュ!
射精する時の感覚だ!

ああ……。
恥ずかしい……。

……でも気持ちいい!

俺は小娘のように恥じらう。
そして、その羞恥心が快感になってあたしの全身を駆け巡る!

あっ! ダメ!
快感にあがらい、咄嗟に敏明くんから離れようとしたが先程と逆に、今度はガッシリと敏明くんにホールドされ、更に激しく秘裂を舐められる!
「あふっ、と、敏明くん・・・あっ、ダメ・・・アン♪ で、出ちゃう! 」
登り詰める快感に絶頂した瞬間、

プシャァァァァ!

絶頂と共に俺と若葉ちゃんのアソコから液体が吹き出した!

快感とともにあたしの身体が羞恥で赤く染まる。

ビクンビクン・・・。

でも絶頂の余韻に浸るより、敏明くんに間違いなく掛けてしまった潮吹きへの羞恥や、どう謝ればいいのだろうと
快感に真っ白になりかけた頭や意識、気持ち良くて脱力感とこの快感にこのまま蕩けそうになる身体を必死に揺り起こし敏明くんに向き直そうとしかけたところで
再び気持ち良い刺激と快感が俺と若葉ちゃんの秘唇に発生する!

チュブッ・・・ピチャピチャ・・・ペロペロ

淫靡な水音が響き、その感覚と刺激に再び俺と若葉ちゃんは喘ぎ声を奏でた。

「敏明くん! 敏明くん! 敏明くん!!」

あたしは壊れた音声プレイヤーみたいに大好きな彼の名前を叫び続けた。

舌で執拗に敏明くんが攻めてくる。
あたしは何度も何度もイカされた。

「ひゃぁ……としあきくぅん! としあきくぅぅん!!」

気持ちいい。
でもまだもの足りない。
挿れて欲しい!
突いて欲しい!
ぶちまけて欲しい!!

清楚な若葉ちゃんの身体の中。
俺はそんな浅ましいことを考える。

それなのにこの身体から発せられる声。
そのきれいなこと、可愛らしいこと。
俺の意識とのギャップがさらに俺を燃え上がらせる!

あたしは叫ぶように敏明くんに懇願した!

「としあきくぅん! おねがいぃい!
あたしの! あたしの……」

その懇願の内容は……。

敏明くんが期待するもの!

また、その為に敏明くんが慌ててドラッグストアに足を運び購入してきたのだ。

それは……。

「敏明くん。お願いです。
若葉の初めてを……もらってください」

そう言うとあたしは……。
ゴムのケースを開けてひとつを咥えた。
同時に懇願するように目を潤ませ、可愛らしく首を傾げる。

おねだりのポーズである。

そしてそのまま敏明くんのものにゴムをはめた。
お口で。

さあいよいよ……。
というところで敏明くんがあたしを抱きしめてくれた。
お互いの顔を肩にのせる。

あたしの耳元に口を近づけて、敏明くんが言う。

「若葉ちゃん……大好きだよ」
「あたしも、敏明くんが大好き」

あたしは感動で胸が一杯になる。
その心の一部ではこう思いながら。
(敏明くん……いいなあ)

男としては最高にうらやましい。
でも嫉妬という感じではない。
彼にハイタッチで祝福してあげたい気分だ。



(つづく)
たちは板εでのリレー作品に図書館行きのリクエストがあったのでまとめました。
文体や記述形式はなるべくそのままにしてあります。
1箇所文章が重複している箇所があったので削除しました。
また選択肢の部分は文章がつながるようにテキストを加えてあります。
ご容赦ください。

もし変更の要望があれば、フリーレスで書き込んでおいてください。
できる範囲でなるべく対処します。

2014,06,06
要望があったので本文の一部を修正しました。
2014,06,07
前作のURLを有効にしました。
2014,06,21
前作と作者名が違っていたので修正しました。
バケ田きよひこ
0.5600簡易評価
2.100きよひこ
表示がなくて文章が連続で読めるから同じ話でも掲示板とはまた違う印象がありますね。
13.無評価きよひこ
修正ありがとうございます。m(__)m
22.100きよひこ
本当は三十代の元サラリーマンの男なのに可愛い女子高生でもあって、今から女の子として初体験をするとかw
倒錯感や背徳感がハンパないですねwww
50.100きよひこ
そろそろ3も掲載して欲しいです。
56.無評価きよひこ
たちは板のリレーが消えてしばらく経ちますが復活予定はあるのでしょうか?