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正義の味方フタバ…改めワカバ

2014/06/06 15:11:45
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秘密結社TSF団を裏切った改造人間フタバ。
共に脱走したトシアキ博士と二人で正義の味方として、今日も襲い来るTSF団の怪人と戦い続けるのであった…


―人物紹介(表)―
・正義の味方・フタバ
元は蜘蛛型の女性怪人だったが、博士と共に裏切り仮●ラ●ダー的な正義の味方としてTSFと戦っている。
脱走後に怪人体を正義の味方らしい姿に調整して貰い、次々と襲ってくる怪人を倒している。
普段は立花双葉と名乗って博士の娘として生活している。博士好みのナイスボディ。ロリコン疑惑あり。
・トシアキ博士
元々は秘密結社TSFの研究員の中でも上位の人物だったが、ある日フタバと共に研究施設を破壊し脱走。
立花敏明と名乗り、表向きには喫茶店のマスターをしながらフタバのサポートをしている。

・秘密結社TSF
元はショッ●ーとかみたいにどこぞの残党組織。とりあえず、総統・四大幹部・怪人・戦闘員・研究員がいる。
・四大幹部
その名の通りTSFの幹部4人の事。ワカバ、アキヒコ、キヨアキ、タチハの四人。
・女幹部ワカバ
TSF四大幹部の一人。フタバの元上官で因縁の敵。
見た目は少女だが性格は子供らしさと冷酷さを合わせもった悪人で、幹部なだけあり「単純な戦闘力」は総統の次に高い強敵。
四大幹部の一人キヨアキと仲が良かったが、彼がフタバに倒された為、仇討ちのために一騎討ちを決意する。
・キヨアキ
TSF四大幹部の一人。見た目はショタ。ワカバと仲が良かったが最初にフタバに倒された幹部。出てこない。


―17話―

ついにTSF四大幹部の一人、キヨアキを倒したフタバ。
しかし、彼女に休む暇は無かった。
キヨアキの仇討の為に女幹部ワカバが最後の戦いを挑んできたのだった…

……………

TSF女幹部ワカバとの決戦。
幼く可愛らしい見た目のワカバだが、幹部怪人一の戦闘力を持つ強敵だ。
さらに!褐色の肌が見える女幹部らしい目のやり場に困る衣装と、漏れ聞こえる幼い吐息が加わって、次第に防戦になって行くフタバ。
「裏切り者にしては頑張ったが、それも今日で終わりだ。」
「くっ!」
激闘の末に膝を付いたのは正義の味方・フタバの方だった。
「最後に何か言いたい事は有るか?」
「…今だから言うけど、結構タイプだったよ。」
「は…はぁ!?」
困惑…からの怒り。
「ふざけるな変態!しねぇ!」
ワカバは怒りに身を任せ、フタバに止めを刺すために手を振りかざした…

……………

一週間後。



「元」TSF女幹部ワカバは「自室」の鏡の前に立っていた。
幼児体型に不釣り合いな紐の様な水着…マイクロビキニを着用し、頬を紅く染め瞳に涙を貯めながらポーズをとってる。
恥ずかしそうな表情の割には、何故か見せつける様に積極的にポーズだ。
「うん、やっぱりロリの涙目は可愛いな。」
涙目から一転、にやけた表情へと変える。
どうやら演技だったようだ。

「入るぞキヨヒコ。」
「ちょ、ちょっと待ってくれ博士。」
幼い声と違和感のある口調で喋りながら、慌てて上着を羽織るフタバ。
「キヨヒコ、また新しい身体に見とれているのか?」
そう言いながら部屋へ入ってきたのは、フタバと共に裏切ったトシアキ博士だ。
「ほら、博士。俺ってロリコンじゃん?この身体は俺の好みにドストライクなんだよ。」
敵同士である筈の二人は何故か仲良く話している、実に奇妙な光景だった。

あの決戦の後、女幹部ワカバはとある理由により秘密結社TSFを裏切ったのだ。

……………

再び一週間前、回想。

「はぁはぁ…。やった…遂にフタバを倒したぞ!」
自らの元部下でありながら、長い間組織の邪魔をしてきた裏切り者フタバ。
脱走後にトシアキ博士に再改造されたのか、格上の筈の怪人達を次々と倒され、遂には幹部と互角の戦いをする程の力を手に入れていた。
流石に焦った四大幹部の一人・キヨアキは自ら出陣するも、僅かな差で敗北してしまった。
キヨアキと今まで倒された怪人達の仇討、そして自らの不始末の清算のための決戦。
そして遂に!フタバを今度こそ自らの手で倒す事が出来た。
「後は博士の捕獲と、死体を本部へ持ち帰れば……っ!?」
と、倒した筈のフタバの腕が足を掴んだ。
「ば、バカな!」
瞳を閉じたまま、フタバの身体が不自然な動きをしている。
体の内側で手足の先から腹部へと何かが集まっているかの様な…
いや、実際に腹部が少し膨れている。
その膨らみが喉へと迫り上がって…
「きゃあ!?」
薄い緑色の粘液がワカバの身体にぶちまけられた。
「何これ!ひぃっ!?」
妙に嫌らしい這い方で身体に纏わり付き身体を拘束する粘液。
「ま、まさかフタバが裏切ったのは…んぐぅ!」
ズリュズリュと湿った音を立てながら、強引にワカバの口内へと侵入していく謎の粘液。
「んぐ、ずりゅ、んぅ…ずる…!」
さらに、耳や口・全身の穴だけでなく素肌からも粘液が侵食していく。
(こいつ私の身体を…あうっ!)
ビクンと身体が震える。
身体が自らの意思に反して勝手に膝をつく。
(だめ…頭の中に……)
侵入してきた「何か」に意識が塗りつぶされ、ワカバの意識は消滅した。
意識を失ったワカバの身体へ粘液が侵入するのに合わせて小さく痙攣し、時折身体の内側から不自然に蠢く。
その光景は、まるで内側から馴染ませている様に見える。

暫くして、ワカバが目を覚ました。

「んん、ふぅ…」
すっと起き上がり、伸びをする。
次に自分の身体をジロジロと眺め、手を開いたり顔や足を触る。
「よし、作戦成功!」
にやりと笑いながらワカバは言い放った。
フタバの目的は「ワカバを倒す」事は二の次で「弱らせる事」が真の目的だったのだ。
「これから俺は「怪人フタバ」改め「元女幹部」「正義に味方ワカバ」だ!」

…実は博士と共に裏切った怪人はフタバでは無く、キヨヒコという粘液型の怪人だったのだ。

怪人としてのキヨヒコの能力は寄生による肉体の乗っ取り。
脱走の時にその能力を使って女怪人フタバを乗っ取り、今まで成り済ましていたのだ。
キヨヒコの存在がTSFにばれていないのは、完成直前だった怪人キヨヒコのデータを本部へ送る前に施設ごと破壊したからである。
「しかし、スライムの姿だとどっちが悪人か分からないな。」
キヨヒコが侵入中にワカバが流していた涙を拭う。
ワカバの見た目は幼女だが、TSFの幹部なだけあり一般人の誘拐や殺害も平然と行う冷酷な人物だ。
方やキヨヒコは、見た目はスライム状だがその胸に秘めた正義の心は本物で、正に正義の味方と言える人物だった。
…ただし、
「やっぱり正義の味方はビジュアルだ!こんな可愛い身体で強いなんて最高じゃないか!」
ロリコンだった。
「ああん!ワカバの身体、柔らかくて良い匂い♪」
自分の身体になったワカバの身体をよだれを垂らしながら弄る位に残念なロリコンだった。
「これからは「フタバの犠牲により改心した」って事にして大事に使ってあげるね♪」

姿や発言のせいでキヨヒコが外道に見えるが、これは先程まで殺し合いをしていた冷酷な女幹部を正義の味方が倒した瞬間なのである。

回想終了。

……………

「儂はフタバちゃんのナイスバディの方が良かったんじゃが…」
「仕方ないだろ。あの身体もガタが来てたし、むしろ今まで持ったのが凄いって。」
女幹部ワカバとの激しい戦いの末に敗北したフタバの身体。
キヨヒコに乗っ取られ潜在能力を引き出しながら戦っていたが、その分身体への負荷が溜まりやすく長期戦が苦手だった。
順調に組織の怪人を倒しながらも、幹部クラスとの戦闘となるとフタバの身体では限界が見え始めた。
キヨアキやワカバと戦ってそれを痛感したキヨヒコは、封印していた怪人としての能力を使い幹部の身体を乗っ取る計画を立てた。
「流石に俺もあの身体には愛着があったけど、TSFを倒す為には仕方なかったんだ。」
ワカバは幹部なだけあり、見た目の割に単純な戦闘力だけならTSF総統に次いで高い。
けしてキヨヒコは好みだけでワカバを選んだ訳では無いのだ。多分。おそらく。
「…しかし、その格好で言われても説得力がないの。」
鏡の前で際どい水着の幼女。
確かに説得力が無かった。
「と、ところで博士!俺に何か用があったんじゃないの?」
無理やり話題をそらすキヨヒコ。
「そうそう、頼まれていた「例のモノ」が完成したぞ。」
そう言ってトシアキ博士が棒状の物体をキヨヒコに見せた。
「おお!流石博士!仕事が速いぜ!」
「使い方はベースにした物と同じじゃ。ただし、お前が「ソレ」を望んで使った時のみ起動する。試して見るか?」
「勿論!」
博士から受け取った「ソレ」の外装は市販の物を流用し偽装されている。
ただしその中身は、キヨヒコ自ら気合いを入れて発案したデザインやイメージを元にトシアキ博士が持ちうる全ての技術を集結した、オーバーテクノロジーの産物だ。

「―変身!―」

キヨヒコがそれっぽいポーズを取りながらボタンを押した瞬間、全身がまばゆい光に包まれた。

―ワカバの着ていた水着がとリボンが光の粒子へと分解され全裸になりツイテール?の髪が解ける。―
―が何故か大事な場所は良く見えない。―
―今度は粒子が着物を意識した上着とフリルが付いた大きなスカートに変化する。―
―更にポニーテール状に結び直される。―
―最後にステッキが良く分からない変形をして冠の形になり頭に装着!―
―止めに謎のキメポーズ!―

キヨヒコの体感では30秒ほどだったがその時間、僅か0.5秒の出来事だった。

「すげぇ!イメージ通りの格好だ!」
キヨヒコの強い要望で博士が形にした「ソレ」とは、「フタバ用の変身ステッキ」。
ジャ●コで購入した「魔法少女アニメの変身ステッキ」を、トシアキ博士の科学力で本物の変身ガジェットへと改造したのだった。
「これさえ有れば百人力だぜ!」
「そこまで喜ばれると作った甲斐があるぞ。」
なお、服装が変わるだけで力が上がったり必殺技が出せる訳ではない。
ただの世界一凄い技術を使ったコスプレである。

「後もう一つ、お前に護衛してもらいたい相手がおっての。引き受けてくれんか?」
一通りコスp…変身を堪能したキヨヒコに博士が頼んできた。
「俺に?」
「儂の古い知り合いに、孫の護衛を頼まれての。」
「古い知り合いの孫?」
「緑川財閥の令嬢じゃ。ほれ、その子の写真。」
渡された写真には、清楚で大人しそうな見た目に腰まで伸ばした黒髪、キヨヒコ好みのロリなお嬢様が写っていた。
「やる!ぜひやる!断られてもやる!」
「そう言うと思ったぞ。」
念のため言うが彼はロリコンだが正義の心を持っているのだ。
正義漢のキヨヒコは対象がロリで無くても絶対引き受けていた…筈である。
「身体的には同い年に見えるじゃろうし、それ用の身分も準備しておいたぞ。」
さらっととんでもない事を言うトシアキ博士。
流石、秘密結社でそれなりに高い地位に居た博士である。
「ありがとう博士。」
熱い瞳で見つめ合う。
共にTSFを裏切った、たった二人きりの仲間。
だからこそ、お互い硬い絆で結ばれているのだ。

…こうしてキヨヒコは「立花若葉」としてお嬢様学校に通う事になったのだった。



一方、残り半分となったTSF四大幹部からも、ワカバの天敵が動き始めるのだった・・・



―続く?―


―人物紹介(裏)―
・粘液怪人キヨヒコ
元は悪人には容赦しないタイプの正義の心を持ったイケメン。
怪人体はその名の通り緑色の粘液で、他人の身体に寄生、同化することで身体を乗っ取る能力を持っている。
トシアキ博士の手引きにより、脳改造前に秘密裏に脱走。仮●ラ●ダー的な正義の味方になる。
唯一の欠点は、ロリコンである事。今までは正義の心(理性)との間で苦悩していたが、ワカバの身体を手に入れた事で間違った方向に克服した。
・蜘蛛怪人フタバ
TSFの女性怪人。博士との脱走時に現れ、キヨヒコが最初に戦った怪人。
戦闘中にキヨヒコに身体を乗っ取られ本人の意識は消滅。
以降は「博士と共に裏切って正義の味方」になった。博士好みのナイスバディ。
・正義の味方・フタバ(キヨヒコ)
キヨヒコに乗っ取られたフタバは博士と共に正義の味方として戦っている。
脱走後に怪人体を正義の味方らしい姿と能力に調整して貰い、キヨヒコが身体を使う事で引き出した潜在能力で幹部にも並ぶ力を得た。
普段は立花双葉と名乗って博士の娘として生活している。ロリコン。
・フタバ(抜け殻)
ワカバに敗北し、キヨヒコがワカバに乗り換えた事によって「中身の無い抜け殻」となったフタバ。
その身体はキヨヒコと博士によって回収、修復され生命維持装置に入れて保存されている。
・トシアキ博士
TSFに居た頃は一部の怪人の開発にもかかわっていた。後にとある理由で自らの過ちに気付きキヨヒコと共に脱走。
喫茶店のマスターで立花敏明をしながらキヨヒコ(フタバ、ワカバ)のサポートをしている。巨乳美女が好き。
・女幹部ワカバ
フタバとの一騎討ちに僅差で勝利するも、その直後キヨヒコに乗っ取られ本人の意識は消滅。
以降は「フタバの犠牲により改心」した。キヨヒコ好みのロリ。
・正義の味方・ワカバ(キヨヒコ)
「変身ステッキ」を片手にTSFと戦う、キヨヒコの毒牙にかかったワカバの成れの果て。普段は立花若葉と名乗り博士の孫(双葉の姪)として学校に通っている。
ちなみに、「自分の身体」なので一人の時に「欲望に任せて好き勝手」している。ロリコン。
結構前にふたば板で書いたものを全面改訂してみました。
最初はロリに憑依する話書こうとしたら何故か暗くなったので、悪人に憑依するなら良いんじゃね?となってこうなりました。
ちなみに話数は適当です。
N.D
0.3980簡易評価
24.無評価きよひこ
スライムなのに脳改造・・・・核的なものにするのだろうか?
32.無評価N.D
核がスライムないのに脳改造できちゃう程、博士は凄い技術力をもっています。
36.100きよひこ
これってたしか、博士が抜け殻になったワカバの体で助けに来る続編がありましたよね!
そちらの掲載も期待してます!