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トシアキ博士…改めフタバ

2014/07/02 15:37:11
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『正義の味方フタバ…改めワカバ 』の続編です。

怪人の卑怯な作戦により、なんとトシアキ博士が命を落としてしまった!
悲しみの中、トシアキ博士の置き土産・強化型変身ステッキ(音声認識機能追加・変身エフェクト強化)を手に戦いは新たなステージへと進むのだった。


―人物紹介(表)―
・正義の味方・ワカバ
元TSF四大幹部の女性怪人だったがフタバとの激戦の末に正義の心に目覚めTSFを裏切った。
トシアキ博士の開発した「変身ステッキ」により変身(能力は変わらない)、元幹部なだけありフタバを越える戦闘力で怪人と戦う。
普段は立花若葉と名乗り、博士の姪としてお嬢様学校に通っている。百合疑惑あり。
・トシアキ博士
元々は秘密結社TSFの研究員の中でも上位の人物だったが、ある日フタバと共に研究施設を破壊し脱走。
立花敏明と名乗り、表向きには喫茶店のマスターをしながらフタバ・ワカバのサポートをしていた。
TSFとの戦闘により死亡したが…?

・秘密結社TSF
元はショッ●ーとかみたいにどこぞの残党組織。とりあえず、総統・四大幹部・怪人・戦闘員・研究員がいる。
・四大幹部
その名の通りTSFの幹部4人の事。ワカバ、アキヒコ、キヨアキ、タチハの四人。一人は戦死、一人は裏切った。
・幹部怪人紳士アキヒコ
見た目は初老の男性だが、四大幹部の一人であり若葉の天敵。
単純な戦闘力ではワカバに劣るが、体格差や「性格」等の関係で相性が悪い。


―28話―

……………

博士の仇討の為、幹部怪人アキヒコと決着を付ける決意をしたワカバ。
彼女は一人、お約束な採掘場で大量の怪人達に立ち向かうのだった。

……………

町外れの採掘場は正義の味方・ワカバ(キヨヒコ)を取り囲む無数の怪人で溢れかえっていた。
皆一様に血走った眼でワカバを睨みつけている。
「流石にワカバ嬢でもこの数を相手にするのは辛いでしょう?」
その中から、紳士風の男が前に出てきた。
異形の姿の怪人達の中、唯一の人の姿のこの男性は、TSF四大幹部の一人でアキヒコである。
「へっ!こんなの唯の在庫処理だろ?」
現在はキヨヒコにその身体を乗っ取られ利用されているが、彼女は通常怪人と一線を画す力を持つ幹部の中でも一番戦闘力が高いと言われていた。
当時よりパワーアップしている今の「ワカバ」なら、この数の怪人達でも苦戦するが殲滅可能だろう。

但し、アキヒコがいなければの話だ。

戦闘力はワカバの方が上と言ってもそれは数値上での話であり、体格差や戦術といった要素も合わせればワカバの分が悪かった。
さらに、「ワカバ自身」がとある理由でアキヒコと部下を苦手としていたのだ。
それは―

「我輩のペットになるなら命を助けて「黙れ変態。」

アキヒコもロリコンである。
(一応)YESロリータNOタッチを貫いていたキヨヒコとしては許されないタイプのロリコンだ。
「ふふ、貴女のその見下した目。いつ見ても「喋るな変態。」
「…まあいいでしょう。トシアキが死した今、裏切り者は貴女一人。大人しくペットになって貰います。」
アキヒコが合図をすると怪人達がワカバに向かって一斉に飛びかかる!
「ワカバたん!」
「prprさせろー!」
「フヒヒ!つるぺたぁ!」
奴の直属の部下、通称「ロリコン部隊」はその名の通り精鋭のロリコン怪人で構成された幼女だけを狙う恐ろしい部隊である。
先程から若葉を血走った眼で見ていたのは敵意からでは無く、欲望をむき出しにしていたからだったのだ!
「キモイ!!」
「ぶひぃ!」
無駄に動きの素早い豚怪人にキックをお見舞いし、ボーリングよろしく何体かまとめて吹っ飛ばす。
「私に踏まれたい奴は前に出ろまとめて相手してやる!」
その言葉に我先にと一歩前へ踏み出す精鋭の怪人達。
博士が居なかったら、自分もこの中の一体だったのだろうと思うとぞっとするキヨヒコだった。

……………

「流石ですね。まさかこの短時間で半数近くを倒すとは思いませんでした。しかし…」
証拠隠滅用の爆発や分解が起こらなかった怪人の死体の山となった採掘所。
結構な数の怪人が満足そうな表情で昇天している点を除けば…むしろそのせいで地獄絵図と化している。
「ワカバた「しつこい!」
何故かロリコン部隊にやたら多い豚怪人を、怒鳴りながら踏みつぶす。
「はぁ…はぁ…この、豚がぁ!」
「あ、ありがとうございます…ガクッ…」
息切れをしながら、汚物を見る目で動かなくなるのを確認する。
「そろそろ限界ですかね?」
キヨヒコは身体を乗っ取ったワカバの記憶や知識も引き継いでいる。
その影響で、アキヒコとその部下達との戦闘は精神的な消耗が激しく、既にその身は限界に近付いていた。
「裏切り者一人で相手にするのは、やはり限界があるでしょう。大人しく私のペットになりませんか?」
紳士っぽい口調とトーンで最低な降伏勧告をするアキヒコ。
「…一つだけ聞きたい事がある。」
後半の言葉をスルーしてワカバがニヤリと不敵に笑う。
その瞬間、別の方向からの衝撃に怪人数体が吹き飛んだ。
「裏切り者がいつ「一人」になったって?」
「何!」
土煙が晴れ、中から現れたのは…
「バカな!?何故貴様が生きている!」
「フタバ参上!」
ワカバの手によって死んだ筈のフタバだった!
「はか…フタバ、雑魚は任せたぜ!」
「分かったぞ…分かったわ!おりゃあ!」
掛け声と共に放ったパンチによる衝撃波で、怪人が一気に数体吹っ飛ぶ。
「パワーアップしているのか!?」
以前の双葉なら1体1でも苦戦した筈の怪人達が、雑魚戦闘員の如く倒されていく。
「博士の置き土産だ。この身体を隅々まで解析して、フタバを再調整したらしいぜ。」
「なんだと!?おのれトシアキ博士!」
その恨みは置き土産に対してなのか、ワカバの身体を解析した事に対してなのかは分からなかった。

「さて、決着を付けようか変態!」
「…良いでしょう掛って来なさいワカバた「●ねおりゃああ!!」


……………

復活したフタバが一般怪人を相手している間に、ワカバはアキヒコと対峙していた。
キヨヒコとして、ワカバとして、このロリコンは倒さないといけない。
その小さい胸に決意を込めた激戦の末…

……………

「ワ、ワカバたんバンザ…!!」
アキヒコはおぞましい断末魔を最後まで言い切る前に大爆発した。
「……博士に助けられてなければ俺もああなってたのか。」
今までで一番、博士に感謝した瞬間であった。

「コッチも片付いたぞキヨヒコ。」
背後から老人口調のフタバの声。
どうやら大量にいた怪人を殲滅し終えたようだ。
今のフタバの身体は、幹部怪人であるワカバの身体を隅々まで調べて得たデータを元に、以前より遥かにパワーアップしている。
この人数だろうと、一般怪人なら十分撃破可能だ。
そして中身は誰かと言うと…
「助かったよ博士。」
そう、今フタバの身体を動かしているのは死んだ筈のトシアキ博士なのだ。
TSFの作戦で死んだと思われていた博士だが、実はかろうじて生存していた。
脳髄だけの姿で研究所のシステムと直結されていたが、ワカバのスペアボディとして保管されていたフタバの身体を使い復活したのだ。
「ぐふふ…改造人間でも身体は女じゃ。柔らかいのう。」
「……」
涎を垂らしながら身体をまさぐるフタバ。
自分もワカバの身体で同じ事をしているが、フタバの身体を少し前まで使っていた事を考えると複雑な気分だ。
「さあキヨヒコ!帰って女体の神秘を追及するぞ!」
「お、おう…」
鼻の下を伸ばしながらトシアキ博士は叫んだ。

姿や発言のせいでトシアキ博士が外道に見えるが、死んだ筈の味方がパワーアップして復活した瞬間でもあるのだ。

―続く?―

―人物紹介(裏)―
・幹部怪人アキヒコ
見た目は初老の紳士だが、「ロリコン部隊」と呼ばれる(ある意味で)精鋭部隊を持ち、以前からワカバをペットにしたがっている危ないロリコン。
もちろんワカバ本人からも嫌われていた。
戦闘力もワカバに次いで高いが、相性の関係で戦ったら若葉の方が分が悪い。
幼女を狙った作戦を行う事から、ある意味キヨヒコが最も恐れていた怪人。
・ロリコン部隊
アキヒコの部下の怪人達の中で、上位のロリコンで作られた精鋭部隊。
「精鋭のロリコン」怪人だけという恐ろしい部隊でありワカバの天敵。
間違いなく、キヨヒコがそのまま組織にいたらロリコン部隊になっていた。
何故か豚怪人が多い。
・トシアキ博士(脳)
脳髄だけとなりながらも生きていたトシアキ博士。
研究所にて溶液の入った水槽にチューブをつけた状態で保存されているが、この状態でも意識があり研究所の施設を使ってキヨヒコをサポートしていた。
・フタバ(トシアキ博士)
トシアキ博士の毒牙にかかったフタバの成れの果て。
元々はキヨヒコのスペアボディとして保管・改良していたが、脳だけになったトシアキ博士が新しい身体として使うことにした。
脳移植では無く、怪人としてのキヨヒコの能力を応用してフタバの脳と同化している。
ワカバのデータを元に、幹部クラスまで能力を強化されている。
・正義の味方・ワカバ(キヨヒコ)
「強化型変身ステッキ」を片手にTSFと戦う、キヨヒコの毒牙にかかったワカバの成れの果て。
僅かだが女幹部ワカバの影響を受けており、怪人に対して以前より冷酷に対処することがある。
普段は立花若葉と名乗りお嬢様学校に通い、親友兼護衛対象の緑川四ツ葉といちゃいちゃしている。
百合…ではなくロリコン。
書いた後にエロが無いのに気が付いたorz

ふたば板の時から大幅に書き直していたら結構変わってしまいました。
一応続きか間の話を考えてますが、どうなるか分かりません。
N.D
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22.無評価きよひこ
本文の半分近くが設定というのは如何なものか。
ぜひとも続きを書いてほしい、設定は物語があってこそ活きるものだと思うので。