妻の若葉は、自分で言うのもなんだが、美人でスタイルもよく、優秀な学歴を持った一流企業のエリートキャリアウーマンだ。
中小企業の歯車に過ぎない平凡サラリーマンである俺がこんないい女と結婚できたなんて、世界一の幸せ者だろう。
しかし、そんな俺達の結婚生活にある問題が起きた。
その問題というのは・・・。
「ただいま。」
仕事から帰ると、若葉はソファーに寝そべって子供向けのアニメを見ていた。
「ただいま。」
「あ、おかえんなさい。」
いつもなら俺よりも帰りが遅いはずの若葉。
今の若葉には仕事に行けない理由があった。
「おなか減ったろ?すぐに晩御飯にするよ、清彦君。」
今の若葉は、赤の他人である男子小学生・清彦と身体が入れ替わっているからだ。
それはちょうど一週間前の出来事。
天気が激しい雷雨になっていた時だった
歩道橋を渡ろうとした二人がすれ違いかけた所で雷が落ち、それに驚いた二人は脚を滑らせて互いの頭を強くぶつけてしまい、そのショックで二人の精神が入れ替わってしまったのだ。
全く前例のない二人の状態に医者も匙を投げてしまい、俺と清彦の両親との相談の結果、しばらくの間は身体の持ち主の家に、つまり妻の身体に入った清彦と暮らすことになったのだ。
「ねぇ、だーさん。僕まだ外に出ちゃダメ?」
「今度の日曜日まで辛抱してしてくれないかい?」
彼は若葉の顔を不満そうに歪めた。
近所の人や会社には、若葉は病気で寝たきりになっていると話してある。
身体は美人妻、頭脳は男の子。というアンバランスな組み合わせはいろいろと問題を起こすことがあるからだ。
問題というのは、例えば・・・。
「ちょっとトイレ行ってくるよ。」
そう言ってトイレに向かった俺だったが、入るなり小水まみれのトイレの床、ビショビショのスリッパと敷物に言葉を失った。
「な、何んだこれ!? 清彦君っ!!」
「・・・あぁ、ごめんなさい。おしっこしようとしたらそうなっちゃったの。」
どうやらいつものように立ったまま小便しようとしたみたいだ。
「いいかい、清彦君? 女の人におち○ちんはないんだ。おしっこも、ちゃんと便座に座ってしないと駄目だって言ってるじゃないか。」
「だって・・・僕、男だもん。僕は・・・うわあああん。」
叱られて傷ついたのか、清彦は泣き出してしまった。
清彦は叱られたことがないのか、ちょっと注意しただけでもすぐに泣いてしまうのだ。
大の大人がこんな子供染みていては周囲の人も奇妙に思うだろう。
実は妻は小学生と身体が入れ替わってます、と説明しても信じて貰えないだろうし、外出の時はなるべく俺が付き添わないと何をするかわからない。
「ごめんよ、泣かせるつもりはなかったんだ。機嫌治してくれないかい?」
「じゃあ、外に出てもいい?」
「だから、それは今度のお休みまで・・・。」
「やだ、つまんないよ!!家でずっとゴロゴロするの飽きちゃったよ!!」
今度はだだをこね始めた。
掃除も洗濯も買い物もほとんどしたことがなかったため、今の彼は家にいてもすることがない。
ゲームをして飽きたらテレビを見てゴロゴロして、まただらだらとゲームに取りかかる。
本来なら同級生と一緒に勉強したり遊んだりする小学生がそんな引きこもり生活を長く続けていれば、耐えられなくなるのも無理はないかもしれない。
「清彦君、よく聞いてほしい。今の君の身体は私の奥さんの身体だ。君がその姿で学校に行ったり友達に会ったりすれば、皆すごいビックリするはずだ。」
「そりゃあそうだけどさぁ・・・。」
「さぁ掃除に洗濯、今から大忙しだ。君にも手伝ってもらうよ?」
「ええっ!! 何で?!」
「ゴロゴロするのに飽きたんだろう? それにご両親には俺にあまり迷惑はかけないようにって言われてなかったっけ?」
「うっ、・・・はぁい。」
さすがに親の言うことには逆らえないのか、彼は渋々とうなずき、俺の手伝いをしてくれた。
こういうやり取りをしていると、一児の父親になったみたいで少し嬉しく思ってしまう。
実は、若葉とは新婚旅行で一回ヤッたきり、ずっとセックスを拒否されてきたのだ。
「疲れている」、「明日は速い」などの理由と実際に俺の何倍も働いて稼いでいるという事実から、俺は何も言えずに彼女の拒否を受け入れていた。
しかし、やっぱり父親になることを捨て切れずにいるみたいで、こういうやり取りを少し幸福に感じてしまうのだ。
そう言えば、若葉は今どうしているのだろう。
ふと心配に思った俺は清彦の家に電話をかけた。
三回のコールの後に少年の声が聞こえてきた。
「はい。」
「あっ、若葉か?」
「あら、あなた。どうしたの?」
「いや、そっちはどうしてるのかなって思ってさ?」
「別に問題はないわ。久しぶりの学校はすごく楽しいわ。皆可愛くて元気いっぱいだし、感激しちゃった。」
その声はうきうきと弾んでおり、彼女が今日学校で清彦の友人たちと楽しい一時を過ごしていることが容易に想像できた。
「そっちは・・・清彦君は元気にしてる?」
「まあ・・・な・・・。」
俺はここ最近のことを話し、若葉からどうすればいいのか具体的なアドバイスをもらった。
彼女の言葉は的確で、本当に助けになるから安心できる。
「はぁぁぁ、こうなったら速いとこ元に戻る方法を考えないとな・・・。」
「えっ・・・。」
「『えっ』って、何驚いてるんだよ?ずっとこのままってわけにはいかないだろ?」
「え、ええ、そうよね・・・、わかってるわよ・・・。」
若葉はそう言って電話を切った。
彼女の反応にちょっと違和感を感じたが、たぶんそれほどまでに楽しんでいるのだろう。
今までずっと忙しかったのだから、仕方のないことかもしれない。
「うーん・・・どうしようかな・・・。」
電話を終えて居間に戻ると、座り込んでいた清彦がうなっていた。
「どうしたんだい?」
「お風呂、もう入りたくないなぁ。」
「えっ!!」
彼が悩んでいるのは風呂に入らなければならないことだった。
確かに腰まで届く長い髪は洗うのに時間がかかってのぼせそうになってしまったことが何度もあったらしい。
数分もの間、悩み続けた清彦は何かを思いついたように言った。
「そうだ、だーさんが一緒に入ってくれればいいんだ。」
「ええっ!!」
「だってその方が楽じゃん。だーさんが髪を洗って、僕が身体を洗う。絶対その方が速く終わるって。」
清彦の単純かつ無理矢理な考えに俺は言葉も出なかった。
「確かこの前は『もう一緒に歳じゃないよぉ』って言ってなかったっけ?」
「それはお母さんとってこと、恥ずかしいし・・・。でも、お父さんやだーさんと一緒なら別にいいよ。」
なるほど、いわゆる羞恥心の芽生えと言うものか。
俺も通った道だからよくわかる。
いくら親子といえど、異性に裸を見られるのは恥ずかしくもなるだろう・・・っと思いながら、俺は浴槽にお湯を溜めていた。
そして、丁度いいくらいにお湯が溜まると蛇口を閉め、清彦を呼びに浴室を出た。
「清彦君、準備ができたから先に入っててくれ。私は着替えとかを用意してから行くよ。」
「はーい。」
返事とともに浴室がある方向へ足音が遠くなっていく。
一方で俺はタンスから自分と清彦(本来は妻)の着替えを出し、それを持って脱衣所の扉を開けようとした時だった。
「んしょ、うんしょ・・・よっとぉ。」
わずかに開いた隙間から一生懸命に服を脱ぐ清彦の姿が見えた。
彼が服の裾をたくし上げると、ぷるるんっと豊満な胸が弾みをつけて零れ落ちた。
(って、ノーブラ?!)
呆気にとられた俺は思わず小声を出してしまった。
しかし、どうやら清彦は気づいていないらしく、服を脱ぎ続けてそれを洗濯籠に放り込んで浴室のドアを開ける。
呆気にとられていた俺はドアの閉まる音で我に帰り、脱衣所に入った。
「清彦君。湯加減の方はどうだい?」
「うん、今手を入れてるけど、丁度いいと思う。」
「そうか、それじゃまず身体から先に洗おう。」
俺は衣類を洗濯籠に入れて浴室のドアを開けた瞬間、立ち止まってしまった。
なぜなら、久しく見ていなかった妻の全裸が目の前にあったからだ。
熟れた女体の艶やかさを如実に示した豊満な身体が描く曲線。
注目すべきはその曲線を作り出す胸と尻だろう。
多くの男達の視線を釘づけにしたIカップの胸は、さっきまでノーブラだったにも関わらず形はちっとも崩れていなかった。
そして、大きく膨らんだ尻は脚を動かす度にプリプリとプリンのように揺れていた。
「どうしたの、だーさん?」
「い、いや、何でもないよ。さぁ、冷えないうちにちゃっちゃと洗おう。」
声を掛けられて慌てた俺は必死に答えると、その姿を不思議に思ったのか清彦は首を傾げながら「はい」と答えた。
俺は手に取ったスポンジにボディー・ソープを含ませて泡立てていく。
シャワーのノズルを右手に持ち、出したお湯を清彦の背中にかけていくと、白い肌の上を滑るように丸い水滴が次々と落ちていった。
その美しさに思わず息を飲んでしまう。
いくら中身が違うとはいえ、目の前にあるのは自慢の妻の裸体。
本来なら飛びかかるシチュエーションだと思うが、俺は理性をフル稼働させながらスポンジで清彦の体をくまなく洗っていく。
そして、残すところ大きな胸だけとなり、俺の腕がそれに触れた瞬間だった。
清彦はビクッと身体を震わせた。
「だ、大丈夫かい?」
「う・・・うん。やっぱりおっぱい触ると変な感じになっちゃうなぁ。くすぐったいというか、なんというか・・・。」
嫌そうな顔で困り果てていた清彦は見下ろして、両手で持ち上げながら自分の胸に生えている『おっぱい』を見つめた。
「それにしても、だーさんの奥さんのおっぱいってすっごく大きいよね。うちのお母さんとは大違いで、まるでスイカみたいだよ。」
「そ、そうだね。元々女の人の中でも大きい方だったから・・・。」
自分でおっぱい揉んでる女ってどうしてこんなにイヤらしく見えてしまうのだろう。
相手は子供とわかっているとはいえ、不覚にもドキッとしてしまう。
「そういえばだーさんのち○ちんもお父さんより・・・、あれ? さっきより大きくなってる?」
「えっ!!」
清彦の言葉に驚いて俺は自分の股間に視線を向けた。
そこには、血走って脈打ちをする俺の分身がビーンっと逆立っていた。
「いや、これは・・・!!」
弁解しようにも言葉が見つからない。
まさか妻の姿をした少年に欲情しているなんて口が裂けても言えないだろう。
「うわぁ、どんどん大きくなってる。すごいや。」
「いや、ちょ・・・。」
清彦は好奇心に目を光らせ、俺の分身を指でつつき始めた。
どうにか止めさせようとしたいが、下手に何かを言えばまた泣き出してしまうかもしれない。
それに本人には悪気があってやっているわけではないのだから、怒るに怒れない。
「へえ、○んちんってこんなになるんだ・・・。」
清彦は何かを考え始めた。
すると。
「えいっ。」
「うおっ?!」
突然、清彦はおっぱいを俺の分身に挟み込んだ。
二つの膨らみによる乳圧が血走った俺の分身を柔らかく包み込んでいく。それによって、言葉では言い表せない感覚が背中を突き抜けた。
「き、清彦君。何を・・・?!」
「僕の、じゃなくて奥さんのおっぱいとだーさんのちん○ん、どっちが大きいかなって思ってさ。」
つまりはどっちが大きいのか知りたくてやってると、子供の好奇心もここまでくると考えものだ。
とにかく今は離れなくてはいけない。
「あっ、だーさん動かないでよ。わかんなくなっちゃうよ。」
「わからなくていいんだよ、そういうことは!」
分身を抜き取ろうにも、清彦が逃がしてくれない。
狭い浴室に逃げ場はなく、俺は清彦の追跡を振り切ることができなかった。
さらに、この動きが絶妙なピストン運動となって俺の分身を刺激し、今まで溜めこんできた欲求が湧き上がらせてきた。
「や、やめ・・・。」
「どうしたの? 顔が赤いよ、だーさん。」
俺は強烈な刺激で湧き上がってくる欲求を押さえこもうと意識を集中させるが、俺を心配した清彦が動きを止めたことに安心したことで力を抜いてしまった。
そして・・・。
「うわぁっ?!」
「あああ・・・。」
俺の分身から白濁の液体が大量に吐き出された。
それによって清彦の胸元が濁った白に染まってしまった。
「だーさん・・・。」
「いや、これは・・・。」
久方ぶりの射精の余韻に浸る暇もなく、賢者タイムに入った俺はどう説明しようか考える。しかし、かける言葉が見つからず、時間だけが過ぎていった。
その静寂を破ったのは、清彦の一言だった。
「もしかして、おしっこ我慢してたの?」
「へっ??」
「おしっこ我慢してたなんて知らなくて・・・だから嫌がってたんだね。ごめんなさい。」
あまりにも予想外な発言に俺は言葉を失った。
清彦は自分にかかった白濁の液体を尿と勘違いしていたのだ。
そして、俺の脳裏に『今なら妻の身体を好きにできるのでは・・・』という考えが過った。
それと同時にさっきの射精が亀裂となり、俺の中の「理性」という名のダムからずっと溜めこんできた妻への情欲が溢れだしてきた。
「とりあえず、身体を洗いなおそう。そのままじゃ風邪をひくよ・・・。」
「えっ? うん・・・。」
俺は平静を装っていたが、頭の中は目の前の雌を犯したいという雄の本能に支配されていた。
清彦はそんな俺を見て一瞬戸惑いはしたものの、大人しくスポンジを渡して俺に身体を預けてくれた。
俺はスポンジにボディソープをたっぷり塗りたくると、再び清彦の背中から洗いだした。
さっきとは違い、基本は上下、ときには円を描くようにゆっくりと丁寧にこする。
「えへへ、何かさっきより気持ちいい。ありがとう、だーさん。」
「どういたしまして。さあ、前もやってあげるよ。こっちを向いて。」
「前は自分でできるよ。」
「さっき俺が汚しちゃっただろ? だからやってあげるよ、ほら。」
俺は清彦の肩を掴み、体の向きを変えるように言った。清彦は「うん」と答えて俺と向き合った。
「そう、大人しくじっとしててね。」
俺は泡だったスポンジで汚れた所、特に胸を優しく撫でていく。
柔らかなおっぱいがスポンジで擦れる度に形を変えていく。
――ムニュ、ムニュ・・・。
スポンジごしとはいえ清彦の、いや妻の豊満な胸の弾力と柔らかさが手に伝わってくる。
俺はその感触に夢中になり、気がつけばスポンジはおっぱいのピンク色の先端までいっていた。
「あっ?!」
スポンジが乳首に触れた瞬間、清彦の身体がビクンと震えた。
「ごめんよ、スポンジが痛かったかい?」
「いや・・・その・・・。」
清彦は頬を赤く染めて俯いた。
その反応が俺の欲求をさらにかき立てる。
「スポンジが嫌なら今度は手でやってあげるよ。」
「う・・・うん。」
清彦はスポンジの感触より手の方がいいと思ったのか、俺の提案をすんなり受け入れた。
俺はスポンジの中の泡を搾り取った。そして、泡だらけとなった両手で清彦の胸を洗い始める。
――ムニュ、ムニュ・・・。
さっきのスポンジごしとは段違いの感触が両手に伝わってくる。
その感触に酔いしれた俺は、汚れが取れた後も清彦の胸を揉み続けた。
「・・・あ、はぁ・・・、だーさん、やめて、僕、何か変だ・・・よ。」
清彦は真っ赤に顔を上気させ、息遣いを激しくしていた。
しかし、この時の俺は自分でも止められなかった。
俺は清彦の声を無視し、握りつぶさないように力に緩急をつけて一定のリズムを刻みながら、パン生地を捏ねまわすように揉みしだいた。
すると、清彦の胸の先端がムクムクと膨らみ、ピンと勃った。
「清彦君、こんなに乳首硬くして、そんなに気持ちいいのかい?」
「だーさん、お願いだからやめてよぉ。ボク、こんなのやだよ。おっぱい揉んじゃっ、んぁぁぁぁっ?! いや、や、ああああっ!」
清彦が首を横に振ろうとした瞬間、俺は乳首を強くつまんだ。
やがて耐え切れなくなったのか、清彦が声を上げて身を反らし、力なく湯船にもたれかかった。
「ふあ・・・はぁ、ふあぁぁ・・・。」
その目はトロンとして、中身は自慰も知らぬ無垢な少年でありながらも男を求める女のいやらしい顔になっていた。
今までの俺ばかりが求めてきた時とは違う。
『若葉』が俺を求めている。
そんな感じがしてならなかった。
「ひゃあっ?! ダメぇ、そんなとこに指入れないでぇっ!」
俺は清彦の秘所に指を突っ込み、楽しそうに抜き差しする。
そこは既に淫らな汁でぐしょぐしょだった。
「だからダメだってばぁっ! あっ、あああ──はああんっ。」
俺は指を陰部の中でカギ状に曲げ、敏感な部分を引っかいた。
清彦はたまらず仰け反り、あられもない悲鳴をあげる。
「嫌がってるわりに、気持ちよさそうな声出してるじゃないか・・・『若葉』、本当に可愛いよ。もっと・・・もっと・・・。」
俺はにやにやと笑いながら、一本、二本、三本と、本数を増やし、指を触手のように蠢かせて清彦の胎内をかき回した。
「いやだぁっ、こんなのいやだ! だーさん、やめてっ! ボク、おかしくなっちゃうよぉっ!」
嫌よ嫌よと言いながらも清彦は抵抗せず、ただぼろぼろ涙をこぼし、だらしなく開いた口から喘ぎ声をもらしながらブルブルと震える体をくねらせるのみだった。
それも当然、未成熟な少年の心が、成熟しきった女の性感に耐えられるはずがなかった。
そんな『若葉』の姿がいっそう俺の興奮を煽り、理性を野獣そのものへと塗りかえていく。
そして、とどめとばかりに女性器の突起を突くと、清彦は背骨が折れそうなほど反り返る。
「んああっ、ああ──はああああんっ!」
清彦が声にならない叫び声をあげると同時に、秘所から大量の液体がブシャッと溢れ出てきた。
「はは、『若葉』もおしっこ我慢してたのかい?」
「ふあ・・・はぁ、ふあぁぁ・・・。」
俺の問いに答える事もなく、清彦の口から洩れたのは甘くとろけた牝の吐息だけ。
瞳もとろんとして焦点が合わず、俺が思わずむしゃぶりつきたくなりそうな魅惑的な表情だった。
中身が少年とわかっていながらも、股間の勃起が収まらなかった。むしろ、さっきよりも硬く大きく充血していた。
俺は薄ら笑いを浮かべて、かちかちになった自分の分身を清彦の体にじわじわ近づけていく。
「『若葉』の気持ちよさそうな顔を見てたら、俺ももう我慢できなくなった。『若葉』、一緒に気持ちよくなろう。」
俺はそのまま清彦にもたれかかり、熱気を帯びた肉の棒をゆっくりと秘所に挿入していった。
くちゅくちゅと小さな音を立てて、清彦が俺を飲み込み始める。
「はあんっ・・・な、なに? ボク、どうなってるのぉっ?!」
清彦の意識は朦朧としていて、最初は何が起こったのかもわからなかったみたいだが、下を向いてようやく自分の中に異物が入り込んでいることに気づき、驚愕と嫌悪で顔をくしゃくしゃにした。
「ダ、ダメぇっ、だーさんっ! いったい何を……んんっ、やだぁっ! ボクの中に、チン○ン入れないでぇっ!」
「ああ、気持ちいい。何年ぶりだろう『若葉』、すごく気持ちいいよ・・・。」
正気を失った俺は久しぶりの妻とのSEXに感動しながら、はぁはぁと犬のような息を吐きながら清彦の中を何度も前後した。
そのたびに清彦の身体では、敏感な肉をこすられて腹が引きつり、電流でも流されているかのような刺激が繰り返されていた。
「やだぁ、ボクやだよ。はあんっ、だーさん、抜いてよぉっ!」
「嫌なはずないだろう。ほら、こんなに音を立てて・・・とっても気持ちいいんだろう?」
「やだ、やだぁ。チン○ンやだぁ・・・ううっ。」
一度絶頂を迎えた『若葉』の体は男との結合に狂喜するばかりで、全く抵抗できなかった。
最早、嫌がっているのは口先だけだ。
「ううっ、なんでボクがこんな・・・あんっ、やだよぉ。気持ちいいの、いやだよぉ。」
「やっぱり気持ちいいんじゃないか。ほら、もっとくっついて。奥まで入れるよ。」
「いやああ、あひぃっ! お願い、ぐりぐりしないでぇっ! 気持ちよくて怖いよぉっ!」
いくら嫌がったところで、ろくに抱かれていない妻の肉体が、久方ぶりのセックスに燃え上がらないわけがなかった。
清彦は泣きながら俺の肩にしがみついて、「いやだ」と「気持ちいい」を交互に繰り返した。
体の中心を突き刺される女性特有の快感に、無垢な少年の心はあえなく押し流されつつあった。
「あふうっ、ううん……気持ちいいのやめてぇっ。ボク、変になっちゃう。おかしくなっちゃうよぉっ!」
舌を出して喘ぐ美冬の表情を見て、俺はラストスパートのつもりで腰の動きをさらに早めた。
肉がぱん、ぱんと音を立ててぶつかり、二人の興奮をますますかきたてる。
「あああっ! ダメっ、変になるぅっ! ボク、もうダメぇっ!」
「俺もだ、一緒にイこう!君の中にたっぷり出してあげるよ、『若葉』!」
「いやあっ、ああああ・・・!」
びくんと体が跳ねて、清彦の顎が上向いた。
まだ初恋も経験していない少年が、奥さんになって旦那に犯されて女の絶頂を迎えるのだった。
それと同時に俺は清彦の中にさっきより大量の精液を噴射した。
胎内に射精される生暖かい感触に、清彦は「んっ、んんっ」と声をあげながら、小刻みに痙攣した。
「「はあっ、はああ・・・。」」
お互いの吐息が浴室に響き渡る中、俺は萎えた分身を清彦の膣から引き抜いた。
一方の清彦は疲れすぎて言葉も出ないのか、息遣いをするだけで何も言ってこなかった。
顔を赤く染めながら息遣いする姿は、癒しきれてない俺の渇きを暴走させ、ついさっき射精したばかりの分身を再び硬く立ち上がらせた。
「・・・いやぁっ・・・やめてぇ・・・っ。」
清彦はかすれた声をあげて逃れようとしたが、力の抜けた体では満足に動くこともできなかった。
俺は清彦の足を掴み、乱暴に分身をねじ込んだのだった。
――ジュププッ!! ブジュッ……ジュポッ!
俺が腰を振り続けると同時に、生々しい水の音が響きわたる。
すると、いつしか清彦も自身で腰を振り始め、俺の分身を深く受け入れようとしていた。
「ああぁっ!!・・・いい・・・キモチいいよぅ・・・!」
「はぁっ、はぁっ、俺もだよ・・・。」
愛する女性を抱き続ける男と、その男に抱かれ喘ぎ続ける女。
俺達はいつの間にか、夫婦の夜の営みを行っていた。
それからどれくらい経ったのだろうか。
気がつくと、俺は寝室のベットで横たわっていた。
隣には寝息をたてながら安らかに眠っている清彦が全裸でいた。
俺は昨晩のことを思い出した。浴室を出た後も俺の性欲は止まることがなく、力尽きた清彦をベッドまで運びそのまま貪り続けたのだ。
性知識を持ち合わせていない子供を犯してしまった。その事実が俺に後悔の念を抱かせた。
以来、俺は清彦の顔をまともに見る事が出来ず、清彦もまた最初の頃のように俺に対する態度が余所余所しくなってしまった。
それから何週間も過ぎた頃。
こんな状況だというのに、俺の分身が物足りないと言わんばかりに膨張し始め、俺の理性が再び崩壊の危機を迎えた。
このままではいけない。そう思った俺はある人物と待ち合わせをした。
それは、俺の妻であり、今は『清彦』として生活している若葉だった。
「久しぶりだね。」
「あ、ああ。」
事故から一カ月が経ったというのに、まるで赤の他人を見ているようだった。
あの時は少年の姿だったとはいえ、若葉の雰囲気があり女性的な仕草が多く見られたが、今では血気盛んな少年という感じがして別人のようだった。
俺が何を話そうかと悩んでいた時だった。
若葉が突然思いがけないことを言い出した。
「ねぇ、これから電話するのも会うのも止めない?」
驚いた俺は思わず飛び上がった。
「いきなり何を言い出すんだ?!」
「私、この体が気に入っちゃったの。元に戻るつもりなんてないよ。」
「気に入るとか、気に入らないとかの問題じゃないだろう!! 清彦君とご両親のことはどうする気だ?」
「あの二人は、むしろこのままでいた方がいいんじゃないかな?」
若葉は清彦の家の現状を話し始めた。
元々、清彦の家は教育に厳しい家庭だったらしく、できの悪い清彦に頭を悩ませていたが、若葉が入れ替わったことで事情を知らない周囲の人間や親族から多大な評価を受けるようになったそうだ。
「そんなひどい話があるか!それじゃあの子はどうなる? お前だって仕事はどうする気だ?」
「これまでうまくやれていたんでしょ?だったらあなたが面倒見ればいいじゃない。それに、仕事なんてどうでもいいわ、あんな所こっちから願い下げだよ。」
俺は若葉の変わり果てた言動にただ驚くしかなかった。
あれほど熱心に勤めていた仕事を、まるでゴミのように言い捨てたのだ。
「私は、『若葉』っていう人生が嫌いだったよ。父権主義とエリート主義を擬人化したような父親とそんな父を盲目的に恭順するだけの母親、成功の報酬に身体を求めてくるクソ上司共。ただ女に生まれたというだけでこの仕打ち、男になって強く行きたいと思ったことがどれほどあったか・・・。」
「若葉・・・。」
この時、俺は初めて妻の抱えていた『闇』を知った。
彼女の学歴、人生がどれほど過酷なものだったのか、想像できないものを感じた。
「それに比べて、『清彦』の人生は本当に毎日が面白かった。ずっとこのままでもいいって思ったくらい。高い能力を何の穢れの無い目で称えられる高揚感、私が子供の時に欲しかったものが全てあるのよ。」
「お前が今まで辛い思いしてきたってことはよくわかった。だが、それは清彦君の人生だろ?彼が本来歩むべき人生であり、過ごすべき時間だろう?どんな理由があるにせよ、他人の人生を奪うのは許されるはずがないだろう? 何より俺は、俺はどうしたらいい?」
俺は今まで抱いていた後悔の念を忘れ、妻である若葉に夫としての言葉を投げかけた。
少なくとも、俺と結婚したのは、愛があったからだと信じて。
しかし、その返答はあまりにも無情なものだった。
「あなたと結婚したのは、クソ親父が会社を立て直すためにあなたの父兄の会社と繋がりを持たせるためだったから。何より、稼ぎの低いあなただったら私が仕事を選ぼうが子供を拒もうが文句の一つも言えないと思ったからよ。」
それを聞いた瞬間、まるでガラガラと何かが崩れ去るような感じがした。
しかし、不思議と怒りや悲しみが湧いてくるような感じはしなかった。
それどころか、やっぱりと納得してしまっている俺がいた。
自分でもわかっていたのかもしれない。
こんな俺が若葉のような女性と結婚できるなんて、夢のような話だった。
今思えば、見合いで知り合ってわずか一カ月足らずで結婚が決まるなんて都合がいいにもほどがあるだろう。
「・・・、清彦君のご両親は本気なのか? 実の息子の人生がかかってるんだぞ。」
「少なくとも、父親は何とも思わないんじゃないかしら。元々、仕事一筋で家庭を顧みない人みたいだし・・・、奥さんは・・・。」
若葉は何かを言いかけると、顔をみるみる歪めていった。
それは幼さが残る少年には不釣り合いな、獣の顔だった。
「そう言えば、あなたはあの子とセックスはしたの?」
「なっ、何を言い出すんだ!!」
若葉の突然の質問に心臓が跳ねあがった。
「私、いつからか女の人を見ると身体がムラムラするようになったのよ。特にアソコがね。そしたらね、我慢できなくなってつい奥さんを抱いちゃったの。」
若葉の言う『抱く』とは、ハグではないことは明白だった。
清彦の身体で過ごすうちに、若葉の中に男の性欲に目覚めていたのだ。
「ある日ベッドに潜り込んだの。そしたら奥さん、最初は抵抗したけど最後には従順になってくれたよ。あまり家庭を顧みない夫に不満を抱いていたみたい。あんなに気持ちいいのに、もったいない。」
「お前、自分が何をしたのかわかってるのか?!」
「私はただ、寂しい思いをしてる可哀そうな人を慰めただけだよ。」
「そういう問題じゃないだろう!!」
「あなたも人のこと言える立場? 中身が子供なのをいいことに適当に言いくるめて犯しまくってたんじゃないの?」
若葉の言葉に俺は返答することができなかった。
仕方のないことだ。ほとんど事実なのだから。
結局、何も言い返せぬままで話が終わってしまった。
「じゃあね、私の身体と末長くお幸せに。」
若葉はそう言うと、全く振り返りもせずに去った。
俺は『どうしてこうなった』、『俺はどうすれば・・・』と答えの出ない自問自答を頭の中で繰り返しながら家に帰った。
ドアを開けると、今まで余所余所しかった清彦が俺を出迎えてくれた。
「おかえり、だーさん。」
「・・・ただいま。」
あまりの清彦の変化に固まってしまった。
さらに意外なことに夕食の準備までしてくれていた。
いつからか、清彦は自分で家事を手伝うようになり、すぐに掃除や洗濯をするようになっていた。
料理の腕も日に日に上達しており、コンビニの弁当よりもおいしいものを作ってくれるようになった。
用意してくれたごはんを食べると、心なしか今まで抱えていたものが軽くなったような気がした。
しかし、清彦の表情が少し沈んでいるように見えた。
気になった俺は思わず声をかけた。
「清彦君、何かあったのかい?」
「・・・。」
清彦はしばらく無言だったが、目から涙がこぼれ始め、声を震わせながら話した。
「ボク、もういらないんだって・・・。」
どうやら俺が若葉と会っている間に、母親に電話をしたらしい。
理由は俺とほぼ同じだった。そして、その結果も。
自分が本来いるべき場所、帰る場所を失ってしまったのだ。
まだ十年も生きていない少年にはあまりにも辛すぎることだった。
俺は慰めるように寄り添うと、清彦はすがりつくように身体を預けたのだった。
あれから若葉と清彦の両親との連絡は一切無くなり、代わりに高額の小切手が送られた。
実の息子への養育費代わりのつもりだろう。
しかも、これ以上の連絡があれば警察を呼ぶとまで釘を刺される始末だ。
ここまでされた以上、俺はもう関わることを止めた。
たぶん、清彦を余計に傷つけるだけだろう。
清彦も自分が若葉であることを受け入れようとしている。
俺はそんな清彦を支えていこうと決意した。
それから一年以上が経過した。
清彦は家事をしっかりこなせるようになり、すっかりと専業主婦が板についている。
若葉が働いていた会社、身内には事故のせいで記憶喪失になってしまっていると説明してあるから、清彦の言動に不審をもたれずに済んでいる。
近所の人から見たら、前より仲が良くなっていると言われた。
ある意味、正解なのかもしれない。
なぜなら新しい家族が増えたのだから。
「清美ちゃーん、おっぱいですよ。」
清彦は小さな赤ん坊を抱えながら、片方の乳房を露出させた。
赤ん坊はそれにかぶりつき、チューチューと吸いついた。
しばらく吸い続けた後、満足したのかげっぷをしてすやすやと眠りについた。
「すごいな、俺が抱いた時はビービー泣いてたのに。」
「ふふ、だってボクはママだもん。」
あれ以来、お互いに受けた心の傷をなめ合うかのように俺達は何度も混じり合った。
そして、一ヶ月後には新しい命が宿るにいたった。
大変な出産ではあったが、自分がお腹を痛めて生んだ娘を甲斐甲斐しく可愛がり、抱きかかえるその仕草は母の愛情に満ちた優しいものだった。
俺もそんな光景を見る事に幸せを感じるようになった。
「ねぇ、だーさん。」
「何だい?」
「ボク、もう一人、ほしいかなって・・・。」
清彦は清美をベビーベッドに寝かせると、顔を上気させながら訴えた。
それは言わば、夫婦の営み。
「いいのかい?」
「うん、痛いのはやだけど、でも・・・、うれしかったから。」
その言葉に感動した俺は清彦を激しく求めた。
清彦も、激しくそれに答えてくれたのだった。
こうして、俺達は子宝に恵まれ、幸せな家庭を築いていくのだった。
終
やはり無垢な少年→大人の女性は良い……
二人の子供が大きくなった頃、若葉と出会ったらどんな反応をするやら、とか、ちょっとこの続きを想像しちゃいます。
いずれ聖剣物語のほうの続きも楽しみにしています。
久々に胸が熱くなる作品に出会えた気がする。
清彦に弟兼息子が出来たりしないかと、妄想しております。
父親含め、連中が死や社会的制裁などで破滅する結末を描いていれば、入れ替わりによる明暗もつけられ、すっきりとした読後感になったと思うが……。