1. 清彦と双葉
時計を見たら9時半だった。
まあまあの寝坊だ。もっとも、今日は休みだから大して問題にはない。休みの日にこうして寝坊しているに限る。
休みだからという大義名分もあるが、それ意外にも寝坊する理由はある。
昨晩はお楽しみでしたから。
ヨメと一緒に裸になってベッドイン、いちゃいちゃしていたわけですよ。どうだうらやましいだろ。
だから体力消費した、運動したも同然、だから疲れた、だから寝てる。それでいいだろ。
とはいえ、寝坊しすぎているとなんだかもったいない気がして大体9時半ぐらいが限度だと思っている。
貧乏性か。
カーテンの隙間から差し込む光は当に朝日を通り越している。強い光だ。
昨晩のお楽しみで体もアレな感じになっているのだからそろそろ起きてシャワー浴びようと思う。
体を起こす、裸の自分、肩にかかる重力。
……おっぱいのせいだ。
2年前、俺はTS病のせいで女になった。
さすがに2年もすればなれた。が、女になった俺はなかなかの巨乳。存在感抜群のそれは重量もあるから肩こりが。
まあ、それまで男だったから男の体の感覚は記憶にしっかりなわけで、ときたま下半身の存在感のなさに違和感を感じることもある。
「んう……」
俺が起きたせいでかぶっていた毛布がめくれる。そして隣で寝ている俺の嫁、双葉があらわになる。
いまだ夢の中にいる彼女だが、布団がめくれてもほとんど変わらない。寝起きが悪いのは相変わらずか。
何度とみている美しい姿の彼女。俺同様、一糸まとわぬ姿に見惚れる。
白い肌、折れてしまいそうな細い首筋、豊かな胸、細いウエスト、そして、起立した下半身。
……いやもうほんと申し訳ない。
ヨメなんて言ってるけども、実際は男なんだよねぇ双葉は。
双葉との出会いは俺が女になってしばらく後のことだった。
女になってどうしようかと悩んでも仕方なく、あきらめて女として生きるかって思っていた時、合コンで知り合った。
集まった女の子たちの中でもひときわカワイイと思った(俺除く)。すっげータイプだと思って友達として付き合い始めた。
お互い仲良くなったところで、告白しようと思った、好きです、って。
けど驚いたことにそれは双葉の方から先に口に出していた。俺のこと、好きですって。
俺は歓喜した。俺は女になったとはいえ中身は男のまま、だから男と付き合うなんて考えられなかった。
だから恋愛対象はそのまま女だった。しかしそれをOKと言ってくれる女なんてそうそういない。百合は狭い。
しかし目の前の双葉ちゃんは俺のことが好きだと言ってくれた。俺だって好きだ、両思いだ、百合だ、こんな最高の条件はない。
でも双葉はすごく戸惑っていた。はてどういうことか。
そしてぽつぽつりと話し始めた。そしてついに言った、自分は、本当は男なのだと。
ずっと自分は女の子だと思っていた。体は男でも心は女。
それで女の子になるために努力を始めた。奇麗になって、注射して、手術しておっぱい作って(シリコンらしい)。
そして女の子に近づいて行った。そのうち下も取っちゃおうと思っていたそうだ。
だから好きになる相手は男だと思っていた。なのに、俺のことを好きになったと。女の子を好きになったと。
何故なのかすごく戸惑っていた。自分は女の子だと思っていたのに。どうしてなのか、と。
一方俺は困惑していた。女の子だと思っていた双葉が、男?
こんなかわいい子が? とても男には見えない。
その告白の場所は夜景が奇麗な公園のベンチ。二人並んでくっついて座っていた場面。
そんな場所でつい確かめたくて……触っちゃいました。双葉のスカートの中、つい手を伸ばして確かめちゃいまして。
はい、たしかに物体の存在が確認されました。薄いショーツの下に、確かなサイズのもっこりがありました。
いやもうそりゃあ驚きましたよ。俺も双葉も。
双葉なんて半泣きだったのにいきなり触られたからもうそりゃあびっくりしてましたね。
……普通か。
そして今度は俺が告白する番、俺が男だったと。
女になっちまった男だということ、いまだ女になりきれず中身は男のままだと、好きになるのは女の子だと。
男は好きになれないと思っていたけど、双葉のことは大好きだと……告白しました。
そこから俺たちの交際は本格スタート、結婚するまでもあっという間、俺がタキシードで彼女がウェディングドレスで。
そして今に至る。
とにかく見た目は女同士の夫婦だけど、ちゃんと男女の夫婦だから。本当は男同士だけど。
なにがどう男女なのかはあえて言うまでもないだろう。
夜の営みだってちゃんと男と女ですから。俺が主に攻めだけど。
そんな昨晩の出来事を思い出しつつ、目の前に起立した双葉のオトコノコに注目。
平均サイズ、だと思う。男のそれなのに双葉だと思うとなんでも可愛く見えてしまう。俺病気かも。
見ているとつい思い立ってしまう。ちょっとイジメたくなる気分。
それに触れる。そっと、気づかれないように。
ちょちょんと指でつつき、反応を確かめる。
「ん……」
うん、大丈夫だ。今日も嫁は寝起きが悪い。
ペロッとなめてみた。昨日の残りカスが付いているか? かもしれない。
鼻につく匂い、独特の香り、男だった俺がこんなこと普通にやっちまうなんてなぁ。やっぱ女になったんだな俺。
舌先でちょんちょんと少しずつ攻める。起こさないように。
さーて、清彦君の夢精チャレンジ。双葉を起こさないようにして果てさせることはできるかな?
「んぅ……」
おっと、反応しているかな? 寝返りうとうとしたけどあまり動かなかったな、しかし下半身は動いた!
俺の舌先テクニックに確実に反応しているぞ。ぴくっぴくっ、と躍動している。
こうしてみると確かに別の生き物みたいだな。ムスコと呼ばれているだけあるな。
「んっ……」
おっとお! ここで寝がえりか! しかし仰向けの体制から横になってこっちを向いてくれたからこれはやりやすいか!
下半身はやはり反応を続けているぞ! さあどうだ、イクか、イッてしまうのか!?
「……ふぁ?」
「あ」
ゲームオーバー。双葉が目を覚ました。
「……なにしてるの?」
双葉の視線が突き刺さる。目を覚ましてみればいきなり自分の下半身を手にして、ぺろぺろしているんだから無理もない。
俺は俺で戸惑う。いたずらがばれた子供みたいな気分。いや、事実そうか。
毒をくらわば皿まで。こうなったら最後までやってやるっ!
ぢゅゅゅうぅぅぅぅぅっっっっっっっっっ!!
「やっ、ちょっといきなり、っ……!!」
勢いよくくわえ込み、バキューム開始。それと同時に舌を激しく動かして攻め立てる。
「あ、朝なんだからそんなこと急にされちゃ、あっ……」
おっと、玉が微振動を始めたぞ。
「や、あっ、あぁぁっっっっ……!」
激しく鼓動して、白濁の液体を放出する。
しばしの噴火活動は俺の口の中を生臭さで満たしていく。
「あ、もう……ばかぁ……」
こんな感じで俺と双葉の夫婦生活は展開していくのだった。
2. 貴晴と光幸
好きになったんだ! 付き合ってくださいっっ!
悪い、俺……男とは付き合えないよ
光幸からの告白の場面がリピート再生されてしまう。
あいつとは小学校からの腐れ縁だ。俺が兄貴分で、あいつが弟みたいな立場。十分親友だ。
その親友との関係がいびつになったのは、TS病なんてわけのわからない病気で俺が女になったせいだろう。
俺は別に外見が変わっても中身は変わっていない。女になっても男のままだ。
だから光幸とは今まで通り、親友でいるつもりだった。
が、そうはいかなかった。
あいつが俺を見ている眼が変わっているのは何となく気が付いていた。
あいつも男だから近くに女がいればそりゃあ気にはなるだろうな、って具合に。
だけど、なんとなく女に興味があるとかそういうのじゃないような気がしてきた。
そして告白してきたとき、ああやっぱり、と思った。
がっかりした、残念だった、そんな気持ち。
当然俺は断った。中身は男のままな俺だから、男と付き合えるはずもない。
そして思う。あれでよかったのかな、と。
振ったはいいが、断ったはいいが、明日からどうして光幸と顔を合わせればいいのやら。
正直親友のままではいたい。だけど、あんなことがあってはそれを続けるのは、無理だろうなぁ。
どうすればいいのか、そう迷っていた時に光幸は俺の前にやってきた。
「………光幸?」
疑問形です。ええ、そりゃあもう。
だってね、目の前にいる光幸は確かに間違いなく光幸ですよ。
だけどね、その姿ときたら……女装しているんですもん。
「えっと、その……姉さんがこれ着ていけば、って」
「姉さん、が?」
「男はダメっていうなら、見た目女の子になれば、って」
俺はあいにくと女になってからも、それまでも服飾のことに関しては疎いもので、今光幸が着ているものを何というのかは全く分からない。
せいぜいわかるのは、ミニスカートとオーバーニーソックスによる絶対領域という存在ぐらいだ。
ちなみに俺は女になってもスカートは穿いてない。ズボンで通している。
それに比べて光幸は……
「かわいい」
「へ?」
「前から女の子っぽいとは思っていたが、女装したらここまで可愛くなるのか光幸っ!!」
「え、その……」
「つーかなにこれめっちゃ俺のタイプなんだけどどういうこと! グッジョブ姉さんっっ!!」
「え? ええぇぇぇぇぇっっっっっっっっ…………!?」
こうして女装した光幸にあっさり陥落してしまった俺だった。
そんなこんなで光幸と交際がスタートしてしまった。
見た目は女の子同士、だけど中身は男同士、体は男女。
俺は俺でカワイイ光幸にぞっこんで、光幸は俺に一度告白した手前、交際を継続。ただし女装で。
光幸はスカート穿いているのに俺の方はなぜ穿かないのかと問い詰められタジタジになって、俺もスカート穿くようになった。
そしてスカート穿くことで気が付いた。完全ペアルックができるって。
上から下まで完全お揃い。一緒の格好ができるってなんでこんなにうれしいのか。
初めて身につけたときはスカートってのがどうにも頼りなく感じたけど、光幸も同じものを穿いていると思うとなんだか嬉しい気分。
二人で慣れないスカートに戸惑いながら歩いていると、自然と笑ってしまう。
ただの親友だった光幸、それがこれほどまでに一緒にいるのが嬉しく感じるなんて。
あー……俺ってやっぱ馬鹿。
そんな光幸から姉の研究協力でしばらく会えないと連絡があった。
光幸に女装させて俺の素晴らしい彼女(?)にしてくれた最高のお姉さんはなんでも医療品関連の研究施設に勤めているとか。
そこでの研究協力って何なのか知らないが、連絡をもらったときはそうか、と思っただけ。
しかしさすがに2週間も会えないでいるとなんだか落ち着かない。
俺ってこんなにまで光幸ラブ、ていうか依存症みたいになっていたとは正直驚きだ。
そして早く会えないかと気になって仕方なくて光幸の住むアパートのドアチャイムを鳴らしている俺。
なんか俺、完全にダメ人間になってね? と思っていたところでドアが開いた。
「あ」
「え?」
光幸が出てきた。久々に会ったが元気そうだ。
スカートを穿くようになり、俺も女の服に関してはちょっと分かるようになってきた。
光幸の服装はキャミソールと部屋着用と思われるミニスカート。家の中でもスカート穿くとはすばらしい。
が、俺が驚いたのはそこではない。光幸の着ているキャミソール、ちょっと露出の多い服だが、そこから、谷間が見えていた。
「光幸、だよな?」
思わず確認した。うん、間違いなく顔は光幸だ。しかし、谷間がある、胸がある。
「と、とりあえず上がってよ」
「お、おう」
何とも言えぬ空気が漂っていたがそれを察してか光幸は俺を家に上げてくれた。
アパートの一室、今は姉との二人生活らしい。広すぎず、狭くもない。
その奥、光幸の部屋へと案内される。
そういえば光幸の部屋にこうやってくるのはものすごく久しぶりだな。
俺が女になってからは一度も上がったことはなかったか。前はよく遊びに来ていたが。
以前はごくごく普通の男子の部屋だったが、久しぶりに来てみればいつのまにか女の子の部屋になっていた。
これはあれか? 姉の教育によるものか? ここまで徹底して女の子風にしているとは。女装させるにとどまっていないあたり、恐ろしさを感じる。
「お、お待たせ」
部屋をある程度観察し終えたところで光幸が飲み物持ってきた。
歩いてくる光幸、それと同時に胸がプルンプルンしてる。
何よりも恐ろしさを予感させる事象が目の前にある。
光幸が座る、谷間があった、揺れる。
「………………………」
「………………………」
言いようのない空気。俺の視線は自然と谷間に吸い込まれる。
やっぱ俺も男(?)だよ。だから自然とおっぱいに吸い込まれるさ。
うん、女になったのをいいことに女湯に入って鑑賞したりもしましたよ。ばあさんばっかだったのにがっかりしましたけどね。はい、すいません。
しかし、だ。それがどうして……男のはずの光幸に?
「えっと……」
「うん、言いたいことはわかるよ」
とっくに察している光幸。そりゃそうか俺がずっと見ているし、本人も自分の変化があるから気が付くだろうし。
「ああ、言わないでもわかる。お前まで女に……」
「いやいやいやいや、僕は男のままだってば」
「ん?」
うん? 男のままだと?
「実はさ、姉さんのところの研究協力ってのが、これだったんだよね」
つんつんと自分の胸をつつく光幸。やわらかそうだ。
「姉さん?」
「うん、研究していたのは人工たんぱく質のなんとかって言ってて、要するにシリコンとかに代わる新しい豊胸のための材料なんだって」
ほー、豊胸ですと?
「で、詳しい説明なくてそのまま協力するよって言ったら……」
「胸大きくされたと?」
「その、『彼氏クン巨乳好きでしょ?』とか言われて……」
むむう、俺が巨乳好きと知っているとは一体どういうことだそのお姉さん。
だとしても弟に実験でそこまでするか? いくら俺のこと察したとはいえ女装させるような姉だ、ひょっとしたマッドサイエンティストってことも。
これは要注意だな。できる限り合わないでおこう。何されるか分かったものじゃない。
さて、それはさておき今は目の前のそれだ。光幸の、胸。
なかなかのサイズだ、姉さんにばれてしまった通り、俺は巨乳派だ。
これは是非……
「なあ、光幸。ちょっと…見せてもらってもいい?」
「はぁ……そういうと思ったよ」
予期していたか、俺のお願いを察していたか。
こんなことお願いすることを予想していたなんて、やっぱし俺ってバカ?
光幸は一気にたくし上げることはしない。というより恥ずかしがっている。うんうん、その恥じらいがまたいいですねぇ。
「お? ちゃんとブラしてるんだ」
「うん、その方が楽な気がするし」
キャミソールをたくし上げて現れたブラは淡いブルーのシンプルなデザイン。
そしてそのままブラもたくし上げて……
「おぉっ………」
プルンとこぼれたおっぱいはなかなかの美乳。形もよくピンクの乳首も美しい。
男の体、って感じじゃない。元々体系も細かったからなぁ。男としては頼りないけど、おっぱいが盛られると引き締まった体に見える。
「へぇ、すごいなぁ本物じゃん。触ってみても……」
「止めたって無駄でしょ」
おう、なかなか素直にあきらめちゃってるよ。つーかそれを察しているなんて、やっぱ俺ってバカ?
まあとりあえず本人の了承を得たのでしっかり体感させてもらおう。
「おぉ、すごい。この手に余るボリューム。サイズは?」
「……たしか72のG」
うっ、やっぱ俺よりもでかい。
ちなみに俺は70のE。それはそれで巨乳の枠に入っているのだが、なんだ、この言いようのない悔しさは。
しかし素晴らしく触り心地のいいおっぱいだ。マシュマロおっぱいとはこのことか。
人工タンパク質って言ったか、大したものだなこれ。
「まるで本物と変わらないな」
「うん、注射して大きくするんだけど、時間がたったら体の一部になるんだって」
なるほど、つまり本物そのものということか。すばらしい。
こんなもの作って弟を巨乳にしてしまうなんて。やはりその姉さんマッドサイエンティスト確定だな。
「ずるい」
「ん?」
「やっぱ僕だけって、ずるくない? 貴晴のも、見せてよ」
うっ、たしかに。
しかし、当然だが今の今まで光幸に見せたことなんてない。ちょっといたずらで当ててみたりしたことはあったが。
交換条件、ってのはわかるけど、やっぱし見せるのはちょっと恥ずかしい。
うん、けど俺たち付き合っているわけだし、お互いに見せ合いっこするんだから、恥ずかしくは、ないよね?
そういうわけで俺も着ているTシャツをたくし上げる。
でも、やっぱし恥ずかしい。一気にがばっとはできずにそろそろとたくし上げる。
ブラともなるとさらにスピードダウン。上げるだけの動作なのに、なんだか手が動かない。
これが女の恥じらいなのだろうか。それとも光幸に見られるのが恥ずかしい?
覚悟を決めた。Tシャツは脱ぎ捨て、ブラも外す。
「きれいだね」
あらわになったおっぱい。見られるのが恥ずかしい。男の時なんて上半身裸になったところで何も感じなかったのに。
「けど、光幸よりもちいせぇだろ」
「け、けど貴晴のおっぱい、大きすぎじゃなく美乳じゃん」
「う、うん」
なんだかよくわからない励ましのお言葉をいただきました。
「じゃあ……い、いいかな?」
「お、おう」
光幸の手が、俺の胸に触れた。
今まで誰にも触らせたことない俺の体。それもおっぱいが。
自分で揉んでみたことはあったけど、揉まれるってのはまた違うものだな。
俺は俺で光幸のおっぱいを揉み続ける。お互いにおっぱいを揉んでるなんてすごい光景。
光幸、俺のおっぱい気に入ってくれたかな?
「あ、ちょ、ちょっと待って!」
いきなり光幸が俺の手を振り払った。突然の出来事に俺は驚く。振り払われたてのちょっと痛みが残る。
光幸は眼を閉じ、肩で息をして深呼吸。
精神統一みたいな、瞑想しているような、そんな風にも見える。
その理由に思い当たるものがあった。
「イきそうになった?」
落ち着いたと思われるところで訊ねてみると、光幸は恥ずかしそうにこくんとうなづいた。
あー、うん。おっぱい揉まれて感じちゃったのか。
ちょっと悪乗りしちゃったかなぁ。これはまずかったね。
しかしそこは男の子だね。ちゃんと下半身で反応するあたり。うんうん、はじらう姿もたまらないね。
うん、もう我慢できない。
どさ。
「え?」
驚く光幸。そりゃそうだ、俺が押し倒したからね。
「いや、だってね。こんな可愛い子が目の前にいるんだから、押し倒したくなっちゃって」
「え? ちょっ、待って……」
手早く光幸を脱がしていく。わー俺って結構手馴れてるぅ。
女になって女の服着るようになったからかな? 言い訳っぽいな。
スカートも脱がし、キャミソールもブラも完全に脱がして、ショーツも脱がした。ちゃんとショーツなんだね。
おおっ、これは!
裸の女の子がいる。しかも恥ずかしそうにおっぱいを片手で隠しちゃって、もう片方で下をガード。
大きすぎるおっぱいを片手で隠しきれていないのがミソ。そして下も隠しきれてない、ピンと張った物体。
巨乳の女の子に、おちんちんが付いている。これは不思議な光景。
「恥ずかしがるなよぉ。俺もちゃんと脱ぐからぁ」
といいつつ俺も恥ずかしがりながら脱いでるけど。
上も下も、ショーツは残して全部脱いだ。あ、うん、やっぱ恥ずかしいね。
「本番、するの?」
半泣きの光幸が俺に問いかける。ああ、その表情がまたいいっ!
「ダメ?」
本当に泣きそうな顔してるからちょっと罪悪感。
「だって……僕たちまだキスもしてないよ」
……そういえば、そうだったね。
俺たち付き合い始めてどのくらい経ったろう。
それほど長くはないと思う。でも短いってことはない。男だった時を含めたら、友情関係の時から考えたら結構長いだろう。
そっちは含めなくていいな。とりあえず付き合い始めてから、キスなんてしたことはないのは事実。
手をつないで歩きながらデートしたのが限度か。
そうだな、俺たち付き合ってるよな。キス、まだだったよな。だったら、順番は大切だよな。
俺は仰向けになる光幸に接近した。覆いかぶさった。
「んっ………!?」
そのまま唇を奪った。
初めてのキス。やり方なんてよくわからなかったけど、唇を奪い合い、舌を絡め合い、むさぼるように。
俺は光幸の体に覆いかぶさり、密着する。
おっぱいが重なり合って、乳首も重なり合って柔らかな感触を感じる。
全身で光幸を感じていた。次第に手も光幸の背に回って、ぎゅっと抱きしめる。
「光幸ぃ……」
「ハルぅ……」
俺たちのテンションはどんどん上がっていった。
「あー、まあそう落ち込むなって」
俺と光幸のお腹、白くねばねばしたものでいっぱいだった。そうです、光幸がイッちゃったんです。
限界ギリギリのところで我慢していたからなぁ、こうなるのは当然といえば当然かも。
「はぁ……」
ブルーになってしまった光幸。賢者モードが強いので今日はここまでにしておくか。
3. 敏正と秋葉
「あっ、んっ……いいっ、いいよぉ…………」
バックの体制、貫く俺に喘ぐ秋葉。
スケスケのベビードールと紐同然に見えるTバックのショーツ。ある意味気合の入った勝負下着か。
それがすごくいいので着せたままプレイしている。
折れてしまいそうな細い体、背後から小ぶりのおっぱいを揉みつつ、丸い可愛らしいお尻も堪能しつつ前後する。
秋葉に侵入するときゅっとしまって、俺を拒絶してそうで迎え入れている。
結合し、ちょっと攻め立ててやれば秋葉はいつものようにトロトロだ。
「あ、イクっ、イクっっ………!」
それはいつもの合図。イクときは一緒に、が無言の約束。
秋葉が果てるのに合わせて、俺も吐き出す。そういう暗黙のルール。
「いいぞっ、秋葉っ!」
「あっ、あぁぁんっっっっ………っ!!」
果てる。躍動する俺と秋葉。
俺は突き刺したペニスから、思いっきり秋葉の中に精液を注ぎだす。溜め込んでいた液体をありったけ。
そして……秋葉もまた己のペニスから精液を吐き出していた。
………うん、すまん。実は秋葉は男なんだよね。
俺もそれを知った時はびっくりしたさ。すごく可愛い俺好みの女の子、と思って付き合い始めたら、実は男なんです、って。
だって男にはとても見えなかったんだよ。身長も高いわけじゃないし、線も細いし、声も男みたいに低くないし。
そりゃあ事実を知った時は衝撃ですよ。頭真っ白になりましたよ。
どーしよーか迷ったけど、なんとか再起動した頭で考えて、好きな気持ちに変わりなかったからそのまま付き合っていまして。
で、その場の勢いで、エッチしちゃいました。うん、勢いでね。
まあこうして今では普通にエッチしてますけどね。
「ははっ、気持ちよかった?」
「う、うん……」
秋葉から俺のムスコを抜けば、こぽり、と白い液体が漏れる。
糸を引く俺の遺伝子情報。そいつが秋葉の中に満たされている。うん、そう考えると再起動は早い。
「それにしても……相変わらずすごい量だな。やっぱサイズに比例するのかな?」
「もぉ、それ言わないでよ」
行き場のない秋葉のそれは俺たちの前にすべて吐き出されている。その前を真っ白にするほどに。
実は秋葉のそれ、結構でかいんだよねぇ。俺よりも、ずっと。
初めて見た時は本当に凍り付いたよ。勢いでエッチしようとしたけど、躊躇してしまうぐらいに。
俺のは多分平均サイズだと思う。でも、秋葉のって子供の腕? っていうぐらいのレベルで。
比較したら俺が小学生で秋葉が巨漢の男? 俺だけじゃない、他の男もプライドを喪失しかねないぐらいだったし。
冗談でセルフフェラできるんじゃね? って言ったら本当にできちゃったし、余裕で。
そして生産量。ボールもでかいからかな、射精量も半端じゃないし。
男が憧れるようなものを持っている秋葉だが、女の子になりたい願望の前にはそんな物なんもうれしくない。
やっぱ取っちゃうのかなぁ、なんだかもったいない気もするけど。
そんなアンバランスな秋葉が、俺の彼女です。
「ねぇ、私も敏正に入れてみたいなぁ、って」
「うん、それはダメ」
たまにそんなことを言う。丁重にお断りしています。
そして物事は、状況は変化する。
ある日突然俺はぶっ倒れた。病気だった。それもただの病気ではなかった。
「女になるなんて、ふざけてるよなぁ」
TS病だ。そういう病気があるってのは聞いたことはあったけど、まさか自分がそれを発症してしまうなんてなぁ。
どうして俺なんだろ、どうせなら秋葉がTS病で女になってほしかったよ。
「本当に女の子になっちゃったんだ……私じゃなくて」
秋葉も同じ気持ちのようだ。そりゃそうかもしれない。
一度感染し発症したらもう止めるすべはない。なるに任せるのみだ。
そして女にって一通り検査して退院して、俺の自宅で秋葉と一緒、というわけだ。
何もかもが変わってしまった。
身長は低くなり、筋力も低下。下半身のムスコがいなくなって落ち着かない。立ちションできなくなったのは面倒くさい。
そしてなにより……
「大きいね」
「ああ、爆乳通り越してるよな」
俺の、胸。
Tシャツたくし上げ、鏡で自分の姿を見れば、そこにはすごい乳を持った女の子。
病院の身体測定で測ってもらったけど、72のNだってさ。
ぶっちゃけ、俺は巨乳好きだよ。男は誰でもおっぱい大きいのが好きだろ?
だけど、自分がおっぱい大きくなるなんてな。それも爆乳突破レベルなんて。
はっきり言って邪魔くさい、重い、肩こりそう。巨乳は肩がこるなんて言うのは納得。
しかしその前に、俺も男だ。女になったけど中身は男のままだ。
たとえ自分であっても鏡の前に爆乳の女の子がいればそりゃあ興奮する。
どきどきする。ものは考え用、これから一生この爆乳を好きなだけ独り占めできる、って。
うん、ひとりじめ……でもないな。
ちょっと、あれやってみる?
「なあ、秋葉。ちょっとそこ座って」
「うん?」
鏡の前から離れ、部屋のベッドに秋葉を座らせる。
普段に比べるとラフな格好、とはいえ基本スカート姿だ。
理由は下半身。ズボンにすると下半身の物体の存在感がすごいから基本スカートなどのゆったりしているものを穿くのだと。
「ちょっとじっとしててね」
「ん?」
「うりゃっ」
「きゃっ!?」
そのスカートをめくった。
「ちょ、ちょっと敏正っ!?」
恥ずかしそうにめくれたスカートを抑える、が、大人しくしてもらいたい。
「じっとしてって言ったじゃん」
「だから何するの?」
秋葉が穿いているガードルを下していく。基本下半身のボリュームを極力目立たないようにするためにショーツの上にガードルを穿いている。
そのガードルを下せば、うん今日もエッチな下着だ。
俺と会うときはエッチな下着が標準装備らしい。本日はTバックの紐みたいなえぐいやつ。
後ろから見るとお尻くっきり紐みたいな下着だが、前から見ればもっとすごい。
本来男性が着るような下着ではないから当然ガードしきれていない。ましてや秋葉のでかい物体なんてサイドどころか上も抑えきれていない。
しかも現在ボッキ気味。俺のおっぱいで反応していたかな?
「相変わらずすごいよねぇ、これ」
「や、やだちょっとなにするの」
言葉では抵抗しているように聞こえるけど、手は動いていない。これから何をするか、期待しているかな?
触れてやるとそいつはびくっと動いて別の生き物のよう。やっぱり期待しているね。
あえてショーツを全部降ろさず、物体を露出させる。そして、俺のおっぱいを近づけて……
「パイズリぃ~♪」
はさんでやった。
「敏正ぁ……」
嫌がっていそうだが、下半身は正直だ。半立ちでぷるぷるしていたそいつは一気に固くなった。
俺の胸の谷間が熱い。おちんちんってこんなに熱くなるものだっけ?
「どお? きもちいい?」
「いや、ちょっと……」
うん、抵抗してこないあたり、まんざらでもないな。
俺のスイカレベルのでかい胸でも埋まることなくちゃんと顔を出してる秋葉のムスコ。
でかいもの同士が相性いいってか?
男の時の俺だったら絶対埋まってるな。こうはならないだろうなぁ。
そういえば俺は、パイズリしてもらう前に男になっちゃったんだな。もう一生体験できないわけで。
まあ、秋葉の胸はAカップ程度だって言ってたから物理的に無理だったし。
あれ? なんで悲しくなってんだ俺。
しかし、距離が近い。
谷間にあるんだから当然か。先走った汁が漏れてきて、独特の匂いが鼻につく。
あれだよな、やっぱ近いからするんだよな? 今まで秋葉のムスコに触ったことは当然あったけど、それはやったことない。
やったことあったらあったでそれはすごいけど。
俺も女になったし、これからのこと考えたら当然あるかもしれないし、せっかくだし、やってみますか。
パイズリフェラ。
「やっ……!?」
ペロッとなめてみた。苦いんだかなんだかよくわからん。決してうまいとは思わんが。
しかし秋葉の反応がいい。これをオカズにするのは最高かも。
いままで秋葉にはしてもらってたな。夢中になってしゃぶっているように見えたけど、実際は俺の反応見て楽しんでいたのか?
うん、これは確かに楽しい。秋葉の反応一つ一つが新鮮だ。
先端、割れ目、カリ根元、裏側、丁寧に攻めていく。
ここは結構感じたなぁとか、そういえばこうしていたなぁ、というおぼろげなイメージで。
秋葉の反応見ながらどこが感じてるのか調べてみる。
「あ、ヤダっ、イキそ……」
お? なんだかプルプル震えてきたな。おっぱい越しでもそれがはっきり伝わる。
発射が近いか? 間近か?
あれ? ちょっと待て。これこのまま発射されたらどうするんだ?
秋葉は全部口で受け止めてたっけ? やっぱ飲まなきゃダメ? いやちょっと待て、俺そこまでする心の準備が……
「あんっ!」
「うわっ!?」
勢いよく噴き出た精液、準備のできていなかった俺に容赦なく襲い掛かってくる。
口で受け止めることを躊躇していただけに、行き場のないそれはそのまま俺の顔面へと。
かろうじて目をつむることしかできず、押し寄せてくるそれを耐え忍ぶ。
というかまだ続く。大量に出てくる。一体どれだけ?
「はぁ、はぁっ……あっっ!? 敏正く………」
俺の顔は今どうなっているだろうか。真っ白になっているだろうか。
独特の匂いが鼻につく。顔面に降りかかっているから余計に。
口の周りにもついている。とりあえず拭き取らなきゃいけないけど、舐めなきゃダメかな?
試しに舐めてみる。
「……変な味だな」
率直な感想しか出てこなかった。
秋葉は現在赤ん坊のように俺のおっぱいを夢中になって吸っている。
母乳が出るわけないのは当然。だから吸うだけ。
吸われるだけでも乳首は敏感だから俺も俺でちょっと感じてしまう。
一方俺は仰向けになっておっぱいを吸っている秋葉をこれまた赤ん坊のように抱きながら秋葉の巨根をマッサージ。
相変わらず可愛い女の子に似合わず凶暴なものをお持ちで。
すごく熱を持ってて固いし。これはマッサージのし甲斐があるね。
つまり、授乳手コキです。
「いいなぁ敏正。こんなおっきいおっぱいで」
「いやだけどさぁ、ここまででかくなると面倒だよ? 重いから肩こるし、ブラが特注だからめっちゃ高いし」
「そっかぁ、それなら私も同じかな?」
「ん?」
「私のおちんちん、うらやましがっていたでしょ? 大きすぎるからズボン穿いたらすごく目立つし、ショーツもおさまらなくて可愛いの全滅だし、水着もムリだし」
なるほど、確かに。
お互いに持っているものを羨ましがって、でも実際にはそのせいで大変であり。
ちょっとほしいなーうらやましいなーぐらいで止めておくのがいいかもしれないな。
欲しいものはお互いに持っているものを楽しんで、それが一番かも。
「あっ、イクっ……!」
俺の手の中にある憧れのものは再び白い液体を発射した。
あーこりゃ掃除が大変だな。
4. 若正と次治とメイド
若正がいじめられていることに気が付いたのはたまたまだ。
いつも沈んでて、誰とも話そうとしない。状況証拠はあったが、そういう性格かと思ってた。
ただ、不良どもが絡んでいるのを見て、呼び出されているように見えたからついて行ってみた。それだけだ。
そしてばっちりカツアゲの現場を押さえた。
さらには若正に対して殴る蹴るの暴行を始めた。それで十分だ。
俺はいつのまにやら学校内にて最強の称号を手にしていた。
別に欲しかったわけじゃない。ちょっと強面なだけだ。それだけで喧嘩を売ってくるやつが多くて、俺が丁寧に全部買って全勝していただけだ。
言っておくが俺は不良なんかじゃない、あんな奴らと一緒にしないでほしい。
成績だって中の下ぐらいだし、出席日数だって喧嘩がばれて停学食らった日以外はちゃんと出ている。
ただ単に正義感がちょっと強くて喧嘩が得意なだけだ。だから若正に絡んでいる不良を見過ごしたくはなかった。
数人いたがあっという間に俺が一掃してやった。全員全治2週間以上の病院送りだ。
まあ、そのせいで停学1週間ですけどね。
つまり何が言いたいかというと、若正はそういういじめられっ子だったということ。
その、若正が、まさか……
「ご主人さまって呼ばなきゃならねえのか?」
「いや、無理して呼ばなくてもいいけど」
まさかの展開。
あれから数年後、学校を卒業してそれ以来会っていなかったが、まさか若正が成長まっしぐらなIT企業社長をやっているとは。
一方俺は、1か月前女になりました。
TS病なんてふざけた病気のせいだよ。そのせいで今まで働いていた会社辞めなきゃいけなくなっちまった。
正確には女になって退院して初出勤した日に上司のエロじじいが俺の尻を触ってきたから殴り飛ばしてやった。それで解雇だよ。理不尽だと思わねえ?
だから新しい働き口探していたら、ここを見つけたってわけ。
条件が結構よかったからためしに面接って言ったら、これだよ。
若正がいるなんて思いもよらなかった。おまけに……
「メイドの募集だったなんてな」
「いや、面接受ける前に募集要項見ようよ」
あのいじめられっ子だった頃の面影はどこへやら、すっかり経営者の顔になっちゃって。
ちなみに若正の会社は優良ホワイト企業として有名です。
あれか、いじめられた経験から社員にやさしくしようって思いが強いとか?
「それにしても次治君が女になっちゃったなんて、びっくりだね」
「お前が経営者になったってのと、どっこいだと思うけどな」
元々若正は成績が良かったからな。だからいじめの標的になったかもしれないけど。
俺があの不良どもを撃退してから変化があった。
暴力振るったことに変わりはなかったから停学は仕方ないと思っていたら若正が教師たちに進言してその期間短くしてくれた。
自分が虐められ、恐喝されていたのをかばってくれたとかなんとかそんな話で。
そしてようやく動き出したアホ教師ども。恐喝していた不良どもは全員退学が決まった。
それから若松は生き生きとした学校生活送って、有名大学合格。
俺の成績じゃそんな大学は入れるわけないし、だから別の進路に進んでそれっきりというわけ。
「それでどうする? 僕は次治君がいいっていうなら雇うつもりだよ。恩もあるし」
「じゃあ、お願いします」
こういうわけで若松の屋敷でメイドとして働くことになった。
びっくりしたなーもー、まさか次治君が女の子になっているだなんてね。
しかも結構可愛いじゃん。本人にそれ言ったら怒られそうだから言わなかったけど。
でもメイドとして働くって言っても嫌がらなかったなぁ。意外とすんなり受け入れちゃってるし。
今日も一日まじめに働いていたみたいだね。元々まじめな性格か。
だからかな? メイドを受け入れたのは。
そうだよね? 本当にそうだよね? あとで逆襲されたりしないよね?
「失礼いたします。ご主人様」
と、そんなことを思っていたら来訪者が。
「本日はすべて完了いたしました」
「あ、お疲れ様」
やってきたのはメイド長、といっても元々一人しかいない屋敷のメイドの夏希ちゃんだ。
ちゃん、というイメージとはちょっと違うかも。きりっとした油断ない表情とメガネの似合う大人のスタイルだからね。
だから一人だけどメイド長って呼んでみた。そうしたら本人はそれなりに嬉しそうだから以降メイド長って呼んでいる。
「新人はまじめに働いておりました。私の指示も的確にこなしておりました」
「うん、教育ありがとね」
どうやらメイド長にも次治の評価は上々みたいだね。喧嘩することになったらどうしようと思ったけど、その心配はなさそうだ。
「ところであの新人はご主人様のお知合いですか?」
おや? メイド長気が付かなかったのかな?
まあ無理もないか。いくらなんでも見た目が変わりすぎてるからね。
うん、黙っておこう。その方がなんだか面白そうだから。
「それと、若正様」
「なにかな?」
僕をご主人さまじゃなくて名前で呼ぶことに切り替わった。
その理由はわかっている。ちょっとした気持ちの切り替え、合図。
「ここ最近、ご無沙汰しておりまして……」
メイド服のスカートに手を入れて、するするとショーツを下している。
その顔は、ちょっと火照って期待のまなざしだ。
「……しょうがないなぁ」
やれやれ、疲れたぜ。
今までデスクワークだったから体動かす仕事は苦労したよ。久しぶりだな体動かすの。
けど、メイド長もいい人だったなぁ。仕事人間って感じかなって思ったけど、教え方も丁寧だったし。
上司の鏡だな、ああいうのは。元いた職場のおっさん上司なんて本当にクズだったし。
俺にセクハラするような奴だからな。うん、やっぱり一発殴るだけじゃなくて骨の一本二本折っとけばよかったかな?
とりあえず今日はもう上がり。さっさと着替えて帰るか。
あ、そうだ。一応最後に若正のところへ行って一言言っておくか。
………ん?
なんか、若正の部屋から妙な気配が。
メイド長もいるのか? ドアの隙間から明かりが漏れているが、覗いてみると……んんっ?
「はぁっ、あぁっ…若正さまぁ……」
ふおぉおぉぉぉっっっっ!! なんということでしょう真っ最中じゃありませんかっっ!!
若正が椅子に座りその上にメイド長がっ! 背面座位ですねっっ!!
スカートの後ろは若正によってまくられ、前はメイド長がきゅっと手で抑え込まれている。
その手の感じ、押さえている感じは後ろからの快感に耐えているって具合ですかっ!!
そしてその表情、さっきの仕事中のきりっとした姿とは全く違う、赤くなった顔は若正にデレてる感じがしますな。
いいですねぇ、ツンデレですかっ! ギャップ萌えですなっ!!
しかもブラウスが開け放たれ露出しているおっぱいもプルプル震えちゃってまあ。
形大きさ見事なおっぱいですよメイド長いい乳してますなぁ!
そして時折そこにも若正の手が伸び、優しくモミモミしちゃってるし、それだけじゃ足りなくて自分でもモミモミしちゃってるし。
俺だって今は女だけど中身は男ですよっ! こんな光景がっつり食いついちゃいますって。
それにしても若正大胆だなぁ。あんないじめられっ子だったのに、雇っているメイド長相手にこんなことするようになっちゃうなんて。
金の力か? それだけじゃないかな? あれから変わって自信もついたのかな?
うんうん、いいことだよ。俺はお前の成長を嬉しく思うよ。そしてこの光景も。
「あんっ、若正さまぁ……イクっ、イッちゃいますうぅぅっっっ………!」
「うん、イッちゃおうか?」
「あっ、あぁぁっっっ………っ!!」
絶頂か! 絶頂ですなっ!
メイド長が大きくのけぞる。若正に背中を預けるようにして、体が躍動し、絶頂を向かたようだ。
それとともにスカートが捲られ、白濁とした液体が、起立した見事なサイズの肉棒から弧を描いて放たれる。
……メイド長の股間のペニスから。
「ちょっと待てそれどういうことぉぉぉぉっっっっっっっっ!!」
思わずドアを部屋に突撃、勢いよく開け放たれたドアは大きな音を立てる。
「きゃっ!?」
「あー次治、入ってきちゃったの?」
その口ぶりからすると俺がのぞいていたことに気が付いていたのか若正っ!
俺が突入してメイド長は顔真っ赤にしておろおろしているけど、若正は平然とした顔しやがって。
「それよかどういうことだよそれっ!? メイド長と一発やっているのはともかく男かよっ! メイド長は男だったのかよ男とやっているのかよっっ!」
「あ、ヤるのは別にいいんだ」
その一点を指差しして声を荒げる。一発発射しても勢い衰えずいまだ起立したままのメイド長の物体X。
くそっ、何だあのサイズは男の時の俺よりでかい。
その持ち主のメイド長は顔を赤くして必死になって逃げようとしているが、背後から若正ががっつりホールドしているせいで逃げられない。
おまけにいまだびくっ、としている様子からして刺さったままか!
「うん、まあ色々あってねぇ」
「色々で済ますなっ! 折角いじめられっ子だっお前がここまで立派になったと思っていたらっ、こんなっ……そっちの方で立派になるなんてえぇぇぇっっっ!!」
「えっと、そっちって?」
一大企業のトップに上り詰めて、金持ちになって、それで女はべらせるってのはそれはそれで男磨かれていいと思ったんだ。
雇ったメイド長に手を出して、それもそれで男らしさでいいと思ったんだ。
だというのに、相手男ってどういうことよ! がっつりバットとバットでやるってどういうことよ!!
「ひとつさ、説明しておかなきゃいけないんだけど」
「あんだよ」
荒げる俺に説明だと? 思わず睨み返してやったが若正は平然としている。
むしろその視線の範囲内にいたメイド長の方がびくっとしていたが。
「ほらほら、メイド長の顔覚えてない?」
「ん?」
覚えて? 俺以前にメイド長にあったことあったか? そういうってことはあるんだろうなぁ。
いや待てよ、確かにどっかで見たことあるような。
俺と若正の共通の知り合いから探してみる。そういうってことは同時に面識のある人物のはずだからな。
えーとえーと、そうなると学生時代で、その中での共通人物ってことだから。
……え?
「お前っ! 若正イジメていた夏彦かあぁぁぁぁっっっっっ!?」
「正解でーす」
おいこらどういうことだこれ。なんでいじめっ子が女(?)になっていじめられっ子のところでメイドしてんの!?
おまけに何なのこの体の関係!?
改めてメイド長を見てみると……たしかに、言われてみるとなんとなーくそんな面影があるようなないような。
半裸のメイド、上半身は実にいい、下半身は凶暴な武器を持っている、首から上はかつてのいじめっ子。
その顔がさっきから俺の顔をじーっと見つめているんだが。なんだよ。
「あの……ひょっとして次治君?」
「あー、そういえばちゃんと話してなかったな。そうだよ女になっちまったけど」
「…………(ぽっ)」
「いやちょっと待てなんだその顔はっ!!」
「そりゃねえ、再会が嬉しいんでしょ?」
「は?」
「だってねぇ、次治が思いの人だったわけだしぃ」
「…………(かぁぁっ)」
「いやちょっと待てそれどういうことだ顔真っ赤にするんじゃねえぇぇぇっっっっっ!!」
私はすごく居心地が悪かった。
なぜこんな気分なのだろう、なぜこんな落ち着かないのだろう、なぜ自分は……女の子にあこがれるのだろう。
できればスカートを穿きたかった、学校の制服は男子の詰襟じゃなくて女子のブレザースカートがいいと思ってしまう。
何故そんなことを考えてしまうのか、その理由がよくわからなくて、私はぐれていた。
男だから男らしく、そう思って不良みたいにしていればいいんじゃないかと思った。
制服を改造して喧嘩して荒げていればいいんじゃないかと。
そして自分よりも他者を下にする、ターゲットにした若正を虐めたのはそのため。そうすれば男らしくなるんじゃないかと。
でも違った、それを続けていてもちっとも満たされない。どうすればいいんだろう、そう思っていた時だった。
いじめが見つかった、そして次治に殴られた。
その時、ふしぎなことがおこった。
私の中で何かが変わった。何この気持ち、いじめていた時とは全く違う、満たされたような感覚。
私、こっち側だったのね!!
もっと正直になればよかったんだ。私、女の子なんだから、女の子になるのがいいんだよね!
ありがとう、目覚めさせてくれて!!
「……よくわからんけど、とにかくそれで覚醒したと?」
「そう、それでなりたがっていたというわけ」
「本音は?」
「今までの仕返しに、軽く洗脳して実家で研究していた新しい整形術使って女の子にしてもらっちゃった」
頭が痛い。なんか大事な部分が欠落している気がしたのはそのせいか。
それにしてもこいつ、いじめられて性格ひん曲がっちゃったのかな?
俺助けてよかったんだろうか? ひょっとしてそのままいじめられ続けていればよかったんじゃなかろうか。
いや。それはそれでさらに若正の性格がひん曲がりそうだな。これでよかったのだろうか、多分よかったんだよね?
「それでどうして俺が思いの人になるわけ?」
「うーん、何を間違っちゃったのかなぁ。僕をご主人さまって思わせるように暗示かけたはずなんだけど」
やっぱこいつ黒い。いじめられた結果こうなったのか、もともとこうだったのかわからんが。
助けるんじゃなかった。
「まあとにかくさ、このままじゃ何だから」
がちゃ、と部屋の扉を開ければそこは寝室。
そしてメイド長……夏彦をお姫様抱っこしてそちらへ連れていく。
なんとなくついて行ってみれば、そこにはすんばらしいぐらいでかいベッドが。
そこへぽい、と夏彦を投げ込んだ。
さらに俺をぐい、と引っ張ってベッドに乗せた。
対面する俺と夏彦。夏彦は先ほどのスタイルのまま、半裸だ。
「やだ、はずかし……」
俺の目の前で半裸の夏彦は恥ずかしがって顔を赤くする。胸と下半身が露出していて恥ずかしいという割には隠そうとしない。
「というわけで夏希念願だった次治です。はい」
何が念願だ、という前に何やら手渡された物体。
黒くてひょろ長い物体に紐が付いていて、それはまるでパンツのよう。そのパンツの中央部から問題の黒くて長いものが出ている。
長くて先端がわずかに丸まっていて、それはかつて俺にあったものに酷似していて……
「ペニパンかよっ!!」
男性器を模したそいつをばんっ、とベッドにたたきつけた。
「まあまあそういわずに。ほらほらこれ装着して」
「おいこら脱がすなつけるなっ!!」
俺が抵抗するまでもなく、あっという間にスカートに手を突っ込まれショーツを脱がされペニパンを装着される。
手際よすぎる。こいつなんでそんなに手馴れてるんだよ。
「あ……それで、私と次治が、ひとつになれるのね」
お前も何いい感じになってんだよ顔赤らめるな恋する女の子の顔してんじゃねえ。
どっちかとゆーとお前のその股間でびくびくいってるやつで合体するのが普通だろが。
だからといってしたくもないけどね!
「うんうん、夏希もその気のようだね。それじゃ三人で一緒に……」
「ってこら若正後ろ当たってんぞ! というより何入れようとしてんだ、ちょ待て……」
「来て、次治……」
「お前らやめんかーーーーーーーーーっっっっっ!!」
翌日、辞表を提出した。
5. 光幸と春香
放課後の誰もいなくなった生徒会室、夕日の差し込む部屋で明かりをつけずに僕らはいた。
「あっ、んぅっ…んっ、はぁっ………」
男の僕には似つかわしくない甘美な声。声だけでなく今着ている服も男の僕が着るものではない。
女子制服、それだけでなく下着も女の子のもの。ショーツを穿き、ブラもしている。
日常とは異なる時間。生徒会長の、春香先輩との時間は僕は女の子になるというルール。
「素敵よ、光幸ちゃん。可愛い、本当に……」
僕は机の上で仰向けになっている。その目の前には春香先輩が。
誰もが認める美人の先輩、僕の目の前で前を開けて美しく形のいい大きな胸をあらわにする。
それを僕は独り占めで鑑賞できる。ただし、先輩とつながることが一つの条件。
足を広げる僕に、先輩は接続する。僕よりもずっと大きくて立派なペニスを僕のお尻に、ショーツの隙間から突き刺してくる。
先輩は、本当は男の人だ。
数年前、先輩の母親が亡くなった。それから父親がおかしくなった。
母親に似ていた先輩に、男なのに女性の服を着せて亡くなった妻を重ねていたようだ。
それだけじゃない。先輩の体に手を出し、犯した。
自身が務めていた製薬会社で試験的に作成していた薬を使い、先輩の体を徐々に徐々に女性にしていく。
先輩を犯しながら、亡くなった妻の名前を呼びながら。
そして、先輩は先輩になった。
誰もが認める美しい生徒会長に。皆が先輩のことを女性と思っている。本当は男だということを知っているのは僕だけだ。
僕がそれを知ったのは、先輩に告白したから。
これだけきれいな先輩だ。告白された回数は数えきれない。だけど全員玉砕している。
その中で僕だけは先輩の目にとまった、合格した。
理由は? 多分僕の見た目が女の子っぽかったからじゃないかと思う。
事実、僕と先輩が二人きりになる、一緒に会うときは必ず女装するルールになっている。
男の僕が女の子の格好をするなんて、受け入れがたかったけど先輩と会えるならいいと思った。
だけど物事はそう簡単じゃない。先輩が男性だと知った時の僕は凍り付いた。
自分よりもずっと大きいそれを持っている先輩、奇麗な先輩には似つかわしくないそれを僕は茫然としてみていたと思う。
初めてのその日、僕は恐怖からなのか、先輩の指示に従うほかなかった。
スカートから生えているそれを舐めなさいと言われ、舐めた。
足を開きなさいと言われ、開いた。
受け入れなさいと言われ、挿入された。
童貞喪失よりも先に処女喪失なんて、絶望だった。
でも回数を重ねていくうちに、先輩の心がわかるようになった。
誰もが先輩のことを美人、奇麗という。だがそれは先輩を気付つける言葉でしかなかった。
先輩は好きで女の子になったわけではない。されている。だから自分は男でありたいと思い続けている。
普段は女でいなければならない、唯一僕と一緒にいるときだけが男になれる時。
そんな先輩を感じ取っていた。だから僕はこうして先輩を受け入れる。
「あっ、あぁっ…………!!」
僕の穿くスカートの中から顔を出したペニスから白い液体があふれ出る。
それと時を同じくして、僕の体内にも先輩の情報が注ぎだされる。
こうして僕は犯される。この時だけは僕が女の子になって、先輩が先輩でいられるように。
先輩の父親が死んだ。
まさか先輩が殺したんじゃないかと心配になったが、そうではなかった。事故らしい。
いつものようにお酒を飲んで泥酔して、赤信号を横断中にトラックにはねられた。
先輩の状況はよく知っていた。だからまず先輩が誤った一歩を踏み出したわけではないと知って安心した。
しかし、親を失った悲しみがあるのではないか? 普通はそう思う。
事実、僕以外の人たちはそんな慰めの言葉をかけていた。お父さんが亡くなって本当に残念ね、という具合。
先輩はその声に静かに答えていたが、僕にだけは本音を語ってくれた。
死んでくれて実によかった。しかも事故だから相手から慰謝料がくるからなおいいって。
残酷な会話だ。だけど先輩が虐待されていたことを考えればそう思うだろう。
いつもの夕暮れの生徒会室、僕はいつものように女装して先輩とともにいた。
「もう終わりね、二度と会わない」
突然の別れの言葉。いったいなぜ? あの父親から解放されて、ようやく先輩は自由になった。
こうしていつものように、なにも気にせずにいられる、そうじゃないのか?
僕は先輩に尋ねた。先輩は理由を話した。
「もう、光幸を犯すことはできないから」
先輩はそっとスカートをたくし上げた。
わずかに降ろされたショーツ、そこは平坦だった。
薄い茂みに隠された、小さな割れ目があった。幾度となく僕を犯した、あの強力な武器はなかった。
「遅かった……薬のせいで、私は完全に女になってしまった」
先輩の目から涙がこぼれる。あの強気の、いつも僕を支配していた先輩の目ではなかった。
失ってしまった、悲しみに暮れる目だった。
弱々しかった。僕の知っている先輩とは違った。
僕も悲しかったのか。
いつしか僕は、先輩のそれで犯されることを心待ちにするようになっていた。
先輩と会う日は、僕は高揚していて、自然と先輩を求めるようになっていた。
それで支配されることを、犯されることを望むようになって。
じゃあ、今は?
僕は悲しい? 失ったから?
いや、違う。
「先輩」
僕は先輩の手を取った。
ルール違反だった。僕の方から先輩に触れることは禁じられていた。
いつも先輩の方からふれること、それから初めて僕は先輩に触れることを許される。
それを破った。理由は? 先輩を励ますため? それとも、変わるため? もしくは、知ってもらうため?
先輩は抵抗しない。触れた僕の手を振り払わおうとしない。
僕は先輩の手を、僕の胸に触れさせた?
「あ……」
「わかりますか? 僕、おっぱいができたんです」
僕の胸は膨らんできていた。Aカップぐらいの、先輩とは比べ物にならないくらいに小さいけど。
先輩に与えられ続けていた薬の効果、それが僕にうつってしまったかもしれない。
何度も何度も中出しされていて、その中に薬の効果が混ざっていたのだろうか。
そうかもしれない。はっきりしているのは、僕も女の子になってしまうかもしれないということ。
本当になってしまうかわからない。直接投与されているわけではないから戻るかもしれないし、進むかもしれない。
僕の中では「かもしれない」という仮定から、恐怖の気持ちが芽生えていた。
先輩は喪失して悲しんでいる。僕もそうなるかもしれない。
なによりも、僕と先輩のつながりがなくなってしまうかもしれないことに恐怖を感じた。
つながり……つながるためのもの。
僕は、先輩とつながりたい。
手遅れになる前に、だから……
「先輩、いつものように一つになりましょう」
いつもとは逆だった。
いつも僕が乗る机の上には先輩が仰向けになっていた。
一糸まとわぬ先輩はすごく奇麗で可愛いかった。
いつもならそんな単語絶対に言わない。けど、今日は言った。そしたら先輩はすごくうれしそうな顔をした。
そんな先輩に僕は何度も侵入する。
先輩の入り口、できたばかりの女の子の入り口に僕は入った。
童貞喪失、そのお相手が先輩。
先輩は処女喪失、その相手は僕。
きゅっとしまった入り口、先輩痛かったろうか。
涙を浮かべていたのを目にした。痛かったですか? と尋ねると先輩は首を振る。
いつもの先輩がしているように、先輩を僕が攻めるように先輩を突いていく。
前後する体、そのたびに先輩のおっぱいが揺れるのを僕は鑑賞していた。
次第に状況は変わっていく。先輩はただ机の上に仰向けになるのを嫌がった。されるがままになっているのを嫌がった。
だから僕は覆いかぶさる、先輩が求めたから。
先輩はぎゅっと僕に抱きついた。先輩と僕の体が密着する。柔らかな先輩の体の感触が、全身から伝わってくる。
先輩は声を上げる、今までに聞いたことのないような、奇麗な声を。
顔も、じっと僕を見つめる。近づく顔同士、距離はゼロになる。キスをした。
先輩との初めてのキス。甘く、切ないキス。
僕を責めていた先輩の顔は強く美しかったのに、どこか寂しそうで悔しそうだった。
だけど今の先輩の顔は、すごく幸せそうな顔をしている。
女性になってしまったのが、男に戻れないことが悲しかったはずなのに。
高揚する僕、先輩もまた同じ。
今までは僕が先輩を受け止めていた。だけど、今日は先輩が僕を受け止める。
僕は放った。先輩が、それを受け止めてくれた。
混ざりあう僕と先輩。満たされる接合部で、僕は先輩を感じ、先輩は僕を感じていた。
先輩、これからも一つになってくれますか?
その問いかけに先輩は静かにうなづいた。
6. 清彦と双葉2
いくら休みで寝ていたとはいえ、食べるものは食べなければならない。
特に昨晩、激しくベッドの上で乱れていたとなると余計にカロリー失っているから摂取しなければすぐにガス欠になってしまう。
というわけで現在朝食の準備中。
まあ、食べるものなんてパン焼いて目玉焼き作ればそれで十分だろうけど、いつもそうだし。
ただし……
「何故に裸エプロン?」
俺は現在、裸エプロン姿で朝食を作らされている。
「罰です」
そう断言した双葉。
「朝っぱらから人を搾り取ったんですから、おしおきです」
あーさっきの。
寝ているところフェラしたこと、そんなに怒ってるの?
顔はいたって笑顔で怒っているようには見えないが、内側ではお怒りなのだろうか。
それにしても、普段食事作るときはエプロンなんてしないから家にはなかったはずだが、これどこにあったんだ?
このエプロン、微妙に小さい。幅が狭い。
だからちょっと動くと胸が横から出てしまいそうで。それと動くと乳首がすれて……
「うんうん、やっぱ裸エプロンは横乳も重要なポイントだよねぇ」
あれ? やっぱ怒ってんじゃなくて自己満足?
うん、そうかもそれない。その証拠に……
「なんで双葉まで裸エプロン?」
「いいじゃん、おそろいのスタイル♪」
よくわからない。
お揃いなんて言うけど俺が来ているエプロンは青の比較的オーソドックスな平凡な形状。
一方で双葉が来ているエプロンは白のフリフリいっぱいの、胸部分がハート形しているデザイン。
あっちの方が可愛い……い、いや、あっちの方を着たいってわけじゃないからな!
「何もつけないでエプロンだけっていうのが肌で感じてちょっとドキドキしちゃうよねぇ」
結構気に入ったようだ。できれば自分だけでやってほしい。俺は鑑賞するだけでいい。
実によく似合っている。ハートのサイズも絶妙なサイズで双葉のおっぱいを全体カバーせず、見えそうで見えない演出がきいている。
谷間くっきりおっぱい。魅力的だ。
それはそうとさっさと朝食の準備せねば。エネルギー切れになってしまう。
「……ふたば」
「なあに? ダーリン♪」
「くっついてたら食事を作れない」
背後からぴったり密着する双葉。食事準備には邪魔だ。
「だってぇ、清彦の素敵なおしり見てたらぁ、入りたくなっちゃった♪」
何がなっちゃった、だよっ!!
薄いエプロンの布越しに伝わる双葉の感触。おっぱいの柔らかな感触とともに、下の固い感触。
下半身のムスコは元気いっぱいのようです。
「おいっ、残弾発射したのに何でそんな元気なんだよっ!!」
「清彦のおしりは私にとって最高のエネルギー源」
これじゃただのどスケベじゃないか!!
双葉が俺に絡みついてくる。手がエプロンに侵入し胸をホールド、モミモミする。下はかろうじて障壁になっていた薄いエプロンが取り払われ、直に。
伝わる双葉の熱い物体。遠慮なく、入ってきた。
「あ、やだ、ちょっ……」
足の力が急速に弱まる。俺と双葉の愛称は抜群にいいのか、侵入されるとどうしても……
「普段強気なのにこの時だけは本当に弱くなっちゃうよねぇ」
背後からささやかれ、耳たぶを甘噛みされ、力が抜けていく俺。
双葉は内部の弱点を的確についてくるから、どうしてもこうなっちゃうんだよ。
かろうじて立っているのがやっと。調理台に手をついて体を支え、ふらふらになった足を叱咤激励してます。
「んんっ♪」
「はうっ!?」
体の中で感じる、双葉の遺伝子情報。勢いよく発射されたそれが子宮内壁に打ち付けられる。
双葉でいっぱいになっていく。果ててしまった俺は注入が終わるのを静かに待つ。
「うん、いっぱいにしちゃったね」
ようやく抜かれる。それと同時に俺は立っていられなくなり、膝をつく。
ドロリ、と俺の中からこぼれるのを感じる。昨晩あれだけやって朝も抜いたはずなのに、何でこんなにいっぱい出るんだよ。
「なんか、清彦ちゃんでお腹いっぱいになっちゃったかも」
「馬鹿野郎ぉ……」
双葉はそれでいいかもしれないが俺はお腹すいた。お腹いっぱいにはされたけど。
しかしこんな状態では朝飯準備なんてできやしない。まったく、どうしてくれるんだよこのエロバカ嫁は。