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挿替温泉

2019/02/11 06:37:12
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陽が落ちかけた山奥を一台の車が走っている。
運転席には30代ぐらいだろう男性が疲れた表情を浮かべつつハンドルを握っている。
その隣の助手席に男性の妻が乗っており、時折夫の様子を気にかけていた。
後部座席には高校生ぐらいの少女とまだ幼い少年が眠っている。
彼らは見てのとおり家族である。
一家の大黒柱である敏明の運転で妻の双葉、娘の若葉、息子の清彦の4人で出かけた帰りだった。
しかし、途中でナビが壊れたのかいつのまにやら未開の山奥に入ってきてしまっていた。
幸いにも道路は整備されており車が走る分には問題ない。
それでもどこまで進んでも変わらぬ景色に加え霧が辺りを覆っていく。
敏明は一抹の不安を抱いていた。
ふと目の前に明かりが見えた。
どうやらそれは寂れているがまだ営業している旅館のようだった。
小さな駐車場に車を停止させる。

「少し予定と違うがここで部屋が空いていたら一泊させてもらおう」
「そうね、このまま走って事故にでもあったらたいへんだものね」

双葉も敏明の提案に賛成し、まずは先に敏明だけが旅館へと足を運んだ。
横開きの戸を開けると、中は外観に比べると清潔な印象を抱いた。
昔ながらの旅館といった雰囲気で、いささか高級そうな様子もある。
カウンターの奥から老婆が姿を現す。
やや怪しげではあるもののやさしそうな雰囲気に敏明は緊張をほぐした。

「いらっしゃいませ、お泊りですか?」
「お部屋が空いているのであれば一晩宿泊したいのですが」
「ええ、大丈夫ですよ」

敏明は老婆に少し待ってもらい、家族を呼びに行った。
寝ぼけ眼をこすりながら清彦と若葉も付いていく。
チェックインを済ませ、彼らは部屋へと案内された。
4人で寝泊りするには十分な広さの和室。敏明はどこか懐かしさを覚えた。
一方で普段より見慣れない和室に清彦と若葉のテンションは上がっており、先ほどの眠気はどこかへと飛んでしまっていた。

「当旅館には温泉がございますが、こちら混浴となっておりまして」
「混浴ですか」
「ええ、ですがお客様以外にお泊りの方はいらっしゃいませんのでご安心ください」

老婆はそれだけを伝えると部屋から出ていった。
自分たち家族だけしかいないというのはいささか気にはなったが、逆に貸切状態を楽しもうと敏明は思った。
それから間もなくして彼らの部屋に料理が運ばれてくる。
山菜を多量に使ったもので、空腹だった彼らの箸は止まらない。
普段であれば野菜は嫌いだと嫌がる清彦もこの料理はどんどんと食べていく。
いつの間にか食事を終えた彼らは満腹感でいっぱいだった。

「少し休んだら温泉のほうにも行ってみるか」

腹休めをした敏明たちは温泉へと向かった。
確かに温泉の入り口は一つしかなく混浴であることを示している。
一瞬だけ嫌がった若葉であったが、双葉の説得で家族4人で入ることになった。

「こうやって家族みんなで入るの久しぶりね」
「ああ、若葉が小学生のとき以来か?」
「もう、そんな昔の話はやめてよ!」

和気藹々とした会話をしながら衣類を籠へと入れていく。
脱衣所の戸を開けると目の前には解放的な露天風呂が広がっていた。
山奥ではあるものの周囲は高めの囲いがあり、外から覗かれる心配はなさそうだ。
なるほど、この広さだと温泉を複数に区切ることは難しそうで、混浴も仕方ない。
とはいえ4人で入るには広すぎるといっても過言ではないほどの敷地に清彦のテンションが上がった。
一目散に温泉に駆けていくと猪の一番に飛び込んだ。

「こら、清彦!走ったら危ないだろ!」

敏明はそんな清彦を戒めながらゆっくりとあとに続く。
少し熱いぐらいの温度が全身を暖める。
敏明も双葉も疲れからかついぞため息がもれ出た。

「お父さんもお母さんも年寄りくさーい」
「お父さんはもう年寄りだからいいんだよ」

若葉の軽口に敏明が反論する。
いつのまにか恥ずかしがっていた若葉も、気にしなくなっているようだった。
比喩ではなく文字通りに疲れが溶け出しているような感覚。
体が随分と軽くなったような気がした。

「まるで若返ったみたいだわ、見て肌が水を弾くわ」

白く濁った温泉から上がった双葉の腕を見た敏明は妙な違和感を覚えた。
確かに肌のハリは良いのだが、妙に短い。
加えて、色味が妙に浅黒い。汚れているというよりは日に焼けているといった感じだろうか。

「双葉、その腕なんか変じゃないか?」

ザバっと立ち上がった敏明は胸元だけに妙な重力を感じた。
不意に目線を下に下げると、色の白い肌と中年太りとは違う膨らみ方をしたハリのある胸。
キュッと引き締まったウエストと無駄毛の一本も生えていない腕と足が本来の自分と異なると告げている。

「な、なんだこれは!?」
「何を慌ててるの、あなた?」

敏明とは対照的に落ち着いた様子の双葉。
立ち上がった彼女の体は明らかに幼い少年のものになっていた。
ただし、首から下だけ。頭はいつもの双葉のままである。
歳を重ねた艶やかな女性の頭とは対照的に股間には彼女にないはずのものがこれでもかと自己主張を強めている。

「お前は何も気づかないのか!?」

敏明の慌てぶりを見ても双葉は怪訝そうな表情で首をかしげた。

「パパ、大きな声を出してどうしたの?」

奥ではしゃいでいただろう清彦が敏明たちのもとへとやってくる。
だが、その声が妙に高い位置から聞こえてくる。
敏明は清彦たちの方を向いた。
そこに立っていた清彦の首から下は細い腰と反した少し垂れ気味な大きな胸をもつ成人女性のものになっていた。
間違いない、清彦と双葉は首から下だけが入れ替わっている。そう確信した敏明は恐る恐る若葉のほうを向いた。
彼女は大人しく温泉に入っている。だが、彼女の愛らしい顔とミスマッチするかのように無骨で角ばった肩が見えた。

「なんということだ・・・」

敏明は自分の胸についた肉塊に触れた。
男のそれとは違うそれはおそらく若葉のものだったのだろう。
敏明は確認のために近くに付いていた鏡にその姿を映した。
そこに映った姿は想像通り、若い女性に中年男性の頭が乗った奇妙奇天烈な姿だった。
いつまでも子供だと思っていた娘であるがすでにその肉体は女性として完成されている。
纏うものが何もないからか動けば胸と尻が揺れ動いて妙な感覚を覚えた。

「これが若葉の・・・」

ごくりと生唾を飲み込む。
敏明とて女体に触れたことがないわけではない。
だが、自分がそうなってしまったとなれば話は別だ。
両手で胸を掴んでみる。
触っているという感触が手のひらから、触られているという感触が胸から伝わる。
くすぐったい様な心地いいような妙な感覚。
もっと触っていたい、触られたい、そんな感情が敏明の脳裏を駆け巡った。
しかし、寸でのところで理性が勝った敏明は異常事態に対処するべく双葉たちのもとへ戻った。

「お母さんの体って端から見るとエッチだったのね」

双葉は股間についた息子の一物を大きくそそり立たせながら清彦の元は自分のだった胸に吸い付いていた。
まるで息子をあやす母を見るようなものであるが、まさしくあべこべである。

「ママ、なんか僕のオマタなんか変だよ」
「そうね、ママも我慢できそうにないわ」

浴場の床に清彦を寝かせると、温泉とは違う粘液で濡れた股間に双葉が肉棒を突き立てた。
子供を二人も生んだ経産婦の秘部は幼い子供の一物をすんなりと飲み込んでいく。
少年のままであれば死ぬまで経験することのなかったであろう快楽が清彦を包み込む。
双葉はよく知った自分の弱点を執拗に攻め立てていく。

「あっ、あっ、ママっ、あんっ、へんっ、ぼくへんになるっ」
「ママも気持ちいいわっ!」

声変わり前の少年の声であるが故にまるで女性のようにも聞こえる艶やかなあえぎ声。
その様子を眺めていた敏明は股間の間が切なくなったような感じがした。
自分の妻と息子が交わっている光景を見て興奮していたのだ。
止めなくてはいけないはずなのに、彼女たちの情事から目を離せない。
自らの肉棒を掴もうと手を股間に伸ばした。
しかし、その手は空を切る。
腰を地面に下ろして脚を大きく開いて股間に目を向ける。
まだ毛の生えていない溝からは洪水のように粘液があふれ出している。
触ってみたい、ここに何かを入れてみたい。
敏明の心から罪悪感は完全に消え去っていた。

「お父さんも我慢できなくなっちゃったんだ」

背後から強い力で引っ張られる。
そこにはガッチリとした肉体を持った若葉が凶悪なほどに大きな肉棒を敏明に向けていた。
恐れを感じた敏明は後ろに後ずさろうとしたが、若葉の力が強すぎて逃れられない。
無理やりに若葉は敏明の両足をぐっと開く。
呼吸に合わせてヒクヒクと動く陰唇に風が吹きぬけ、敏明は妙な開放感を感じていた。

「ふふ、お父さんいやらしい」

妖しげな表情で敏明の陰唇に若葉は陰茎を触れ合わせる。
可愛かった娘の面影はもはやない。そこにいるのは獲物に飢えている獣のオスだった。
一気に若葉が腰を前に動かす。
ブチブチと何かが破れる音とともに腹部に異物が入ってきた。
敏明は一瞬の痛みを覚えるも、それ以上に異物であるのに心地よい違和感に混乱していた。
男であるのに処女を、それも娘に奪われた。
羞恥と快楽が脳裏をぐるぐると駆け巡る。

「あっああっ!若葉っ、あんっ、ああああん!」

体感したことのない快楽が体中を駆け巡る。
男の声で喘いでしまうことも忘れて敏明は、その快楽に身を委ねた。
無意識のうちに敏明は膣に力を入れて若葉の陰茎を逃すまいとしていた。
若葉も一心不乱に腰を前後に動かしていく。

「やばっ、私のオマ○コ気持ちよすぎ」
「やめっ、あっ、あん、ふあっ、あたまふわふわするっ、ああああああああああああ!」

緩急をつけて動かしていた若葉の陰茎が膨らむ。
刹那、膨張した先端から白濁色の液体が敏明の胎内に放出された。
と同時に敏明は激しい電流を全身に受けたかのような衝撃を感じて痙攣した。
女としての絶頂。
腰が抜けた敏明は立つこともままならない。

「おくつろぎいただけておりますかな?」

浴場の入り口に老婆がいつのまにか立っていた。
敏明はうつろな眼差しのまま老婆のほうを向いた。

「この温泉には不思議な効能がありまして、ともに入った男女の首が挿げ変わってしまうのです」
「挿げ変わる・・・?」

にわかには信じがたい話ではあるが、実際に自分の身に起こってしまえば信じざるをえない。

「一度挿げ変わると元に戻ることはありません」

元に戻れない。だが今の敏明にとってはどうでもいいことだった。
こんなに気持ちがいい体を今更手放すなんて考えられない。
双葉も若葉も清彦も今の体を気に入っている様子だ。

「せっかく新しい体を手に入れたのですから記念写真などいかがですかな?」
「ああ、そりゃいい提案だ」

敏明は横たわりながら老婆の言葉にうなずいた。
情事を終わらせただろう双葉と清彦もこちらにやってきた。

「お父さん、今立てないでしょ?私が支えといてあげる」

まだ腰の抜けた敏明は自分の力だけでは立てなかった。
そんな彼を若葉は両手で立たせる。
その手は敏明の胸を掴み、陰茎を見えない位置で敏明の膣へと挿入した。

「それでは撮りますよ」

老婆がシャッターを切り、一枚の家族写真が出来上がった。



その夜は和室から電気が消えることはなく、喘ぎ声が山の中にこだましていた。

「お世話になりました」
「食事、おいしかったです」

日が昇り、霧も晴れた旅館の前で車のエンジンが響く。
運転席の敏明はハンドルに手が届かなかったために椅子を動かしながら老婆に礼を言った。
山を降りる道筋も教わりあとは帰るだけだ。
助手席でチャイルドシートに座った双葉も、後部座席で窮屈そうに座っている若葉と清彦も老婆に手を振った。
敏明はミニスカートから伸びる細い足でアクセルを踏み込んだ。

「ええ、またいらしてください。お待ちしております」

老婆は車が走った後も手を振っていた。
旅館に戻ろうとした老婆が遠くからこちらにやってくる車を目にする。
山奥の不思議な温泉旅館、次のお客様はもしかするとあなたかもしれない。

終わり
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