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『TSした美人上司(元♂)にパワハラを受けているんだが、もう俺は限界かもしれん(自制心的な意味で)

2019/07/01 15:47:15
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<とある金曜の夜>

よぉ、マスター、久しぶり。いつもの頼むぜ。
ああ、ハイボールと熱々の鶏唐揚げ、いわゆるハイカラセットってヤツだな。
──ぷはぁ~、うめぇ! ビールじゃねぇけど、「この一杯のために生きている」って感じがするよな。
え? 「最近、いらっしゃいませんでしたが、お仕事が忙しかったんですか」って?
あ~、まぁ、忙しいっちゃ忙しいが、ここに来れなかった理由は別だ。
実はな、俺、今、上司のパワハラ受けてんだよ。

ことの起こりは……そう、半年くらい前だったかな。
俺の直属の上司に若葉倫亜樹(わかば・としあき)って課長がいたんだよ。
学年は俺と同じなんだけど、俺は大学入る時に一浪してるから、会社じゃ向こうが1年センパイになるな。
しかも、凡人が服着て歩いてるような俺と違って、あっちはT大卒のエリート様だ。出世も早くて、こっちがまだ係長にもなってない(まぁ、ウチの課はそもそも係長いないんだけど)万年主任だってのに、向こうは課長になって2年目。

正直、羨ましかったさ。
漫画やドラマなら、そういう相手は、エリートにありがちな高慢ちきなヤな奴だったりするんだろうけど、あいつは──ちょっと強引なところもあるけど──基本的には、鷹揚で話のわかるヤツだった。
そう、「だった」。過去形だ。
半年前の年度が変わるちょうどそのタイミングで、若葉課長がTS病にかかったんだ。

うん、未知のウィルスとも遺伝子異常とも原因不明の、そもそも病気かすら怪しいと言われている“あの”TS病だ。
丸ひと月ほど入院したあと、課長は会社に復帰してきたんだけど……びっくりしたぜぇ。

元は180センチ近い長身で、高校・大学時代に水泳部に所属していたこともあってか見事な逆三角体型。
今も週に2回はプールで泳ぐスポーツマンってこともあってか、アラサー男とは思えぬ若々しさと逞しさに溢れたリア充だったんだけど……。
身長はほぼ変わらないものの、見事なモデル体型の絶世の美女に変身してたんだからな!

「不慮の病気で皆さんにはご迷惑をおかけしましたが、本日より業務に復帰します。しばらくは不在中の案件についてお聞きすることも多いと思いますが、よろしくお願いします!」

爽やかにそう挨拶するその声も、艶っぽくも女らしいアルトボイスで、正直、本当に若葉課長なのか半信半疑だったさ。

復帰後2日くらいは、課長も現在の社内外の状況を掴むべく、いろいろ腐心していたんだが、3日目からは以前同様──いや、以前以上に精力的に動き始めた。
ま、それはいいんだ。元より、ウチの部署は課長の尽力で高評価を得てるみたいなところもあったしな。
部下に対する態度も、キッチリ押さえるべきところは押さえつつ、適度にフランクで、さらには上司受けもいい。女性になったことで、余計な角がたちづらくなったって利点もあるだろう。

ただなぁ……はぁ。
いや、なぜだか知らんけど俺に対する「あたり」だけ微妙にキツいんだよ、あの人。

若葉課長が復帰して半月後に、俺はいきなり係長代理に昇進したことを告げられたんだ。
「藤村くんは、私の不在中のこの課をまとめてくれていたと聞いています。その功績と成果には報いるべきだと思い、私が上に進言しました」
課長がそう言ってくれた時は、俺も喜んだんだが……。
それからの1ヵ月は、課長につきっきりで係長……というか、「若葉課長の補佐役」としての仕事を覚えさせられたんだよ。

いやぁ、キツかったなぁ。
あの人、怒鳴ったり机を叩いたりといった暴力的な事はやらないんだけど、その分、こっちがミスすると絶対零度かと思うくらい冷たい視線で、理路整然と説教してくるんだ。
いい歳した30男が、同い年のはずだけど、どう見ても25、6歳(つまり歳下)にしか見えない上司に、こんこんとお説教されるんだぜ? 心が折れるかと思ったよ。

え? あぁ、うん、そうなんだよ。例のTS病とやらの特徴らしいな、かかった人の外見が若返るのって。
若返り具合には個人差があるらしくって、還暦間近の爺さんが30歳そこそこの女ざかりの美女になったり、男子大学生が中学に入ったがどうかくらいの女の子になっちまったり。
5歳程度の若返りで済んだ若葉課長のケースは、むしろ幸運だったんじゃないかね。一応、社会人、しかも新入社員じゃないくらいの歳には見えるし。

ま、それは本人の問題だからいいんだが……。
そうだ! この間なんか、俺が昼休みに駅前のラーメン屋へ行こうとした時に、わざわざ呼び止めて、昼飯をエサに打ち合わせさせられたんだぜ。そりゃ、ただ飯につられた俺も俺だけどさ。

え? 「他に打ち合わせのメンバーはいたのか」?
そう、それなんだよ! ミーティングって言うんなら、同じ課の部下たちも呼べばいいよな? なのに他の奴ら、俺が声かけても何だかんだ言って逃げやがって……。
結局、若葉課長とは目を着けられてる俺がサシで飯食うハメになったんだよ。いや、まぁ、打ち合わせは口実で「飯食って親睦を深める」方が主目的だったみたいだけどな。
でも、それだったら余計に旧知の俺じゃなくて、課の新人とか移籍者を誘うべきだったと思うんだがなぁ。

若葉課長いわく「藤村くんには、係長代理を経て、ゆくゆく……というかできるだけ早く係長に昇進して、私の右腕になってもらう」とかで、そのための心得とか心構えとかをビシバシ叩き込むつもりらしいんだよ。
有難迷惑な話だよなー。そりゃ、俺だってまったく出世したくないって言うと嘘になるけどさー。もっとマイペースって言うか、俺なりのスピードでいいんだよ。

いや、知り合いに目をかけてもらえてるってのは、悪い気分じゃないんだぜ。
別に幼馴染とか親友ってわけじゃないけど、中学時代の同期で、2年のときは同じクラスにもなったから、それなりに話したことや、一緒に遊んだこともあったし。
ま、高校からはアッチは都会の名門高に、俺の方は地元のB級私立に進学して、あまり会うことも無くなったんだけどな。

だから、今の会社に入社して3年目に配属された課で再会した時は驚いたぜ。
一応、高校、大学時代も地元の繁華街とかで何度か顔を合わせて、軽く雑談したり、一緒に飯食ったりはしたんだが、わざわざ連絡とるまではいかなかったし。

え? 「だったら懐かしかったんじゃないか」って?
そういう気持ちが皆無じゃなかったがなー、こっちは一浪して大学入ったから、本来同学年なのに会社じゃ1年後輩。おまけにその時、アッチは早くも主任になってたからなー。
塩対応っていうほどじゃないが、割と他人行儀なやりとりになったことは否定できん。
──! そうか、アイツめ、あの時のことを恨んで、今になって合法的に仕返しできると……器の小さいヤツめ!

そりゃな、業務に関することなら、あえて叱責や指導を受けることもやぶさかじゃないさ。
だけど、会社から補助金が出てる課の懇親会(のみかい)の二次会で、こちらの意見も聞かずにカラオケで歌わせるってのは、やっぱパワハラだろ?
それこそ中学時代からの仲で、俺が音痴なのも知ってるはずなのに……。「大丈夫、私が一緒に歌ってフォローする」ってデュエットしたって、俺の下手さが際立つだけだろーが!

そもそも自覚が足りねーんだ、自覚が!
うん? 「何の自覚がですか」?
決まってるだろ、自分が女、それも豊満な体つきの美女になったって自覚がだよ!!
マイクが1本しかないからって、そんな風に身体をくっつけられたら、ヘンな気分になるだろーが、チクショウメ。

そうそう、それに、だ。この間、仕事でちょっとミスっちまって、終業間際に大量の書類を書くことになったんだ。
こりゃ終電近くまで残業確定か……と思ってたところに、アイツ──若葉課長が現れて、「何、入社したての新人みたいなポカミスやってるのよ」と呆れたような口調で煽ってきやがった。
──まぁ、その後、手伝ってくれたんで、定時1時間オーバーするくらいで帰れたんで、助かったっていやぁ助かったんだが……ゴホン!

そ、それはともかく!
その時の借りを返すために飯奢ることになって、お気に入りのラーメン屋に連れて行ったんだが、エラく失望されてな。
し、仕方ねーだろ! こちとら恋人いない歴=年齢の非モテアラサーだぞ!? 女が喜ぶようなシャレオツな店なんて知ってるわきゃねーだろーが!
とは言え、確かに結構な量の仕事手伝ってもらった礼に路地裏のラーメン屋はないわな、うん。
そういう引け目もあって、あとその場の勢いと成り行きで、明日の土曜、一日アイツに荷物持ちとして付き合うことを了承させられちまったんだ。
は~~~……いったい、どうしたモンかねぇ。


<翌日:土曜日>

駅前の超がつくほどの人気待ち合わせスポットで、10代、20代の男女に混じって、ノーカラーシャツにカーキ色のジャケットを引っ掛けたアラサー男性が、落ち着かなげにたたずんでいる。
言うまでもなく、あのBARで愚痴っていた男──藤村清彦だ。
(デートの時は待ち合わせの15分前にはスタンバっとけって書いてあったから、早めに来てみたけど……いや、別に“デート”じゃないよな。元同級生な会社の上司の買い物につきあうだけだし!)
自分に言い訳しているようだが、そのソワソワ具合では、どうも信憑性がない。

「あら、待ち合わせより早めに来ているとは感心ね」
ちょっとハスキーだが艶っぽい声に振り向けば、そこには彼の上司──若葉樹倫亜(わかば・じゅりあ)が歩み寄っていた。
「!」
しかし、振り返った清彦は、返事をすることも忘れて突っ立っている。
彼の目に映るのは、女優かモデルと言われても納得できる美女の姿だ。

会社では首の後ろで束ねているセミロングの髪を解いてふんわりカールさせ、さらにカチューシャとほとんど色のないファッショングラスを着けていることも相まって、普段とまるで異なる印象に仕上がっている。
唇には淡いパープルのルージュ。普通なら下品にもなりそうな色合いだが、抜けるような白い肌と銀髪の“彼女”には、ごく自然にマッチしていた。
首から下も普段のお堅いスーツ姿とは正反対のカジュアルな装いだ。
ハイネックの黒い袖無しカットソーは、彼女のグラマラスな肢体にぴったりフィットし、その見事な胸の盛り上がりを衆目にさらさせている。
デタッチドスリーブのニットドレスはスカート丈が短く、かろうじてお尻全体を隠せるほどでしかない。
とは言え、ボトムにはかなりデニール数が高くてほぼ透けない黒タイツを履いているので、下着が見える云々は気にしなくても良いのだろう。
足元はダークレッドのショートブーツ。10センチくらいヒールがあるのに、とくにふらつく様子もないあたり、元“彼”な彼女の努力のほどがうかがえる。

「すげぇ、綺麗だ……」
自らに微笑みかける絶世の美女に、ポカンとだらしなく口を半開きにした清彦の口から、思わず素直な感想がこぼれ出る。
想い人(まぁ、今更言うまでもないだろう)からの直球な賛辞に、僅かに頬を染めながら、それでも彼女は余裕っぽくニッコリ笑ってみせた。

「フフッ、ありがと。さすがにその歳になったら清彦くんもお世辞のひとつくらいは言えるようになったのね」
「あ、いや、お世辞じゃ……コホン! な、何でもない」
あたふたする清彦に向かって樹倫亜は笑みを深くする。



「じゃ、行きましょうか。もうわかってるとは思うけど、今日は私がいいって言うまで付き合ってもらうからね!」
彼の腕に抱きつくようにして腕を絡め、主導権を握る彼女。
これまでにない(いや、多少はその片鱗はあったが)積極的な彼女の攻勢にタジタジとなる清彦は、結局その日、自宅に帰ることなく──翌朝、夜明けの珈琲を彼女とふたりで飲むことになるのだった。


<そして翌週月曜の夜>

ぉぅ、マスター、一日ぶり。とりあえずハイボールくれ。ツマミはいいや。

え? 「ふらふらしてるけど大丈夫ですか?」
──あ~、あんまし大丈夫じゃあねぇかもなぁ。

なにがあったかって?
うん、まぁ、一言で言えば「嵌められた」……いや、「ハメた」のは確かに俺の方なんだが……って、そんなオヤジギャグはさておき。

こないだ言ってただろう。「旧知の上司にパワハラ受けてる」って。
前も言った通り、その上司に借りがあったんで、ソレを返すために先週の土曜に荷物持ち──つーか、ありていに言ってデートにふたりで出かけたんだが……。

簡潔に言うと、だ。

1.彼女、「誘惑光線・クラッ♪」
2.俺氏、まんまとひっかかり、魅了状態
3.ホテルで「あなたと合体したい」

まぁ、ここまではいいんだよ。ふたりともいい歳した大人の男女だし、アイツの性別の変化はともかく、つきあいも長い。雰囲気が盛り上がれば、そーゆーこともあろうさ。
だが、さらに続きがあってな。

4.翌朝、そのまま彼女の自宅(両親&兄夫婦と同居)へと送っていく
5.交際中の恋人として紹介される
6.彼女の家族から無言の圧力、人生の墓場行きのカウントダウン開始
↑いまここ

……ってぇ、わけだよ。
何? 「自業自得です」?
ホント、それな!
嗚呼、先週末の浮かれてた俺をハッ倒してやりてぇ。

いや、そりゃ、向こうの気持ちは、わかるよ?
いくら若く見えるとは言え、実年齢はアラサーの娘、しかも元男という数奇な経歴の持ち主が、同い年の男を自宅に連れて来て紹介してきたら……。
身内としては「逃がさん、お前だけは」状態になるのはやむなし、だろうさ。

実は、このあとも彼女(アイツ)と会う約束があってな。
は? 「カッコつけてないで素直になった方がいいですよ」?
ぐぬぬ~、そりゃ、アイツのコトはキライじゃないが……。

「俺の立場がこう(婚約者扱いに)なった原因は、俺自身の責任だ。だが、俺は後悔しない!」
……って言えりゃあ、格好いいんだろうけどな。そこまではなかなか割り切れんよ。

おっと、そろそろ時間だ。お金はココに置いとく。じゃあな、マスター!

~そして、次に顔を見せた時は、婚約者(かのじょ)同伴で、その左手薬指には婚約指輪(てじょう)がハメられた状態で、彼は悟りきった目をしているのだった!~


<BONUS stage>

清彦が、樹倫亜に婚約指輪(はかばいきのきっぷ)を渡してから2ヵ月後。
金曜の夜、同じ職場での仕事を定刻通りに終えた清彦は、婚約者となった上司の女性(元は男だが)と連れ立って、彼のマンションに来ていた。

いつも通り(そう、最近では週末は彼女が此処に来ることがデフォになっているのだ)樹倫亜の手料理を堪能した後、彼女・清彦の順にシャワーを浴び、風呂から上がって寝室へ来た清彦だったが……。



「あぁん………清彦くぅん…ねぇ、早く来てぇ……」
樹倫亜は、薄く透けるシースルーのネグリジェに黒いセクシーなショーツという姿でベッドの上にしどけなく横たわり、彼を誘惑してくる。

ただでさえ、普段から(元男とは思えぬほど)美人でプロポーション抜群な、いわゆる“目の毒”な彼女と、同じ職場の互いが目に見える場所で働いているのだ。
しかも、あの初めての(“罠”にかかった)時以来、幾度となく身体を重ねて、その豊満な乳房や臀部の柔らかさや、滑らかな肌の感触なども清彦は熟知してしまっている。
その誘惑に逆らえるはずもなかった。
無言で腰のバスタオルも落とし、全裸になった清彦は、双葉の上に覆いかぶさり、彼女の肩を抱き寄せながら、まずは唇を奪う。

「んんんんっ…!!」
彼の舌が樹倫亜の口腔内を蹂躙し、その舌にからみつき、熱い唾液を注ぎ込む。
重ねた唇をいったん離した清彦は、樹倫亜の頬に手を沿えながら囁いた。

「明日は休みだし、今夜は遠慮しないぜ」
「ふふっ、まるで“遠慮したこと”があるみたいな言い草ね♪」
言われてみれば、確かに彼女を抱く際に(極端に乱暴にしないという程度の良識はあったものの)「遠慮」とか「配慮」とか言えるような気遣いをしたことは皆無かもしれない。

「あ~、スマン。もしかして、激し過ぎたか?」
「うぅん、むしろそれでいい、ソレがイイの♪」」
清彦の手をそっと握り返し、熱く潤んだ目で見つめたまま、樹倫亜はゆっくりと誘うように……いや、むしろ誘う気満々で、自らの両足を大きく開いていく。

「ニチャア……」という擬音(おと)がしそうな程に粘っ濃い愛液が、彼女の両陰唇の間からシーツの上に滴り落ちるのが見えた。

(こんなの見せられたら、自制(がまん)できるはずないだろ!)
間髪と入れず、清彦の右手の指が、熱く潤った樹倫亜の膣孔へと挿し込まれ、中で蠢く。

「あっ…あぁぁぁ、あっ……」
彼女が、トロンとした瞳(め)で切なげな吐息を漏らすのを見て、ますます興奮する清彦。
当然のことながら、すでにその“主砲”も発射準備(スタンバイ)完了している。

清彦は、樹倫亜の太腿を両脇に抱えるようにして大きく開かれた彼女の足の間へと割って入り、すっかり慣れた腰つきで樹倫亜の割れ目を探り当てると、己れの息子を一気に、その秘裂めがけて突き入れた。

「ひ、あッ!」
「…く、ふっ……」
その途端、ふたりの口から歓喜の声が漏れ出す。

「……ああ、樹倫亜…いいぜ…相変わらず、お前の膣内(なか)は最高だ……」
「はっ、あ…あっ、よ、喜んでもらえて、うれしい、わ……ああっ…あんっ、わ、私も……ああ、ああんっ!」

この2ヵ月余で、すでに軽く100回近い交わりを経験してきたふたりは、互いの感じるツボなど手に取るようにわかっている。
清彦が、円を描くように腰をうごめかせながら、樹倫亜の豊かな乳房をまさぐれば、樹倫亜も、口からあられもない喘ぎ声が漏らしつつ、巧みにその膣内を蠢かせ、彼のモノを締めつける。

「はぁ…はぁ、樹倫亜……樹倫亜っ!!」
「あ、ああっ……き、清彦くん…きよひこっ……!」

名前を呼び合いながら、互いの身体を貪り合うふたり。
樹倫亜は、あまりの快感に、無意識のうちに涙をこぼしているようだが、清彦もそれを気遣う余裕はない。
それでも清彦は樹倫亜の身体をしっかりと抱きしめ、さらに激しく腰を前後に動かした。

「クッ……樹倫亜……樹倫亜、樹倫亜……好きだっ……愛してる」
「あっ、あああっ……うれしい、の……きよひこ…アナタ……私も……んんっっ!!」
何度目かの交わりで、単なる技巧的な動きだけでなく、このように愛情を確かめ合う囁きでも、快感と悦楽が倍増することも、すでに学習していた。
その互いを呼び合う声も徐々に甲高くなり、切迫した響きが混じるようになる。

「ひっ……ひぃあ……ああっ…あん、あん、あ゛っ!!」
樹倫亜はその整った美貌を愉悦に歪ませながら、絶叫ともとれる喘ぎ声を漏らす。
形良く引き締まった長い脚を清彦の腰に絡みつかせながら、豊かな乳房を揺すりたてて彼の愛撫を誘う。
無論、そんな見え見えの“釣り針”に清彦が引っ掛か……らないワケが゜なかった!
大きな掌でムニュムニュと彼女の乳房を思うがままに蹂躙し、その柔らかく弾力を帯びた触感を堪能する。

そうこうしているうちに、ふたりの“限界”が近づいた。

「くっ……イ…イクぞ………!」
「ああっ、来て、来てぇ……あっ、あっ、あっ……ああぁぁーーーーーーーーーっ!!!」
ふたりはほとんど同時に絶頂を迎えることとなった。

快楽の絶頂に打ち震える樹倫亜の胎内に、清彦の“欲棒”から熱い白濁した液体がドクドクと注ぎ込まれる。
互いをしっかりと抱き寄せ、これ以上ないほどに深く繋がりながら放った彼の精液は、子宮口を通して彼女の子宮の内へと勢いよく流し込まれた。

やがて、荒い息がひとまず収まりかけたところで……。
「ねぇ……もっと、しないの?」
自らの胎内から、精液が立てるたぷたぷという音を聞きつつ、樹倫亜は白い肌を欲情の色に染め上げたまま、さらなる交わりを上目遣いでねだる。
無論、清彦にも異論はない。

明け方近くまで、何度も何度もふたりの営みは続けられたのだった。

-おしまい-
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