--[おまけ]--
★ステェンローザ・シンフォニア(第三騎士隊隊長/元・南誠司)
フィアナの上司であり、男爵の位を持つシンフォニア家の長女(24歳)。
その前身は、海原健の剣道部の先輩であり、あの日、1-Aを訪れていた2年生の南誠司。
性格的には、健(フィアナ)に輪をかけた凛々しい武人肌の人間だが、ステェンローザとなってからは「シンフォニア家の娘」としての教育を受けたためか、いくらか雰囲気(そして頭)が柔らかくなっている。
いくつかの条件(魔法抜き・剣のみ・鎧無し・場所は道場や試合場)があるものの、現時点におけるガスト王国最強の騎士のひとり。その隙の無い強さは、男性の一部からは反感ないし敬遠を買っているが、貴族の令嬢や女騎士志願者からの人気は非常に高い。
イメージ的には某戦車アニメの西住母娘を足して2で割ったような印象か。
厳しく見え、そして実際厳しいが、同時に面倒見も良いため、部下からは慕われている(これは南誠司だった頃も同じ)。
★メルティ・ハーベスト(酒場兼食堂の女将/元・宇佐美慎一)
エリーの4歳年上の姉であり、オーナーである父が調理場で料理人に徹しているため、「ローリング・アップルズ」亭の実質的な女将の立場にある女性。
その前身は、1-Aのクラス担任であった教師・宇佐美慎一。専門は化学だが、科学知識全般にそれなりに通じているほか、独身で料理が趣味だったため、「ローリング・アップルズ」の躍進に大いに貢献した。
理詰めの人間が多い理系教師とは思えぬ温厚な人情派の青年で、生徒たちからも慕われていた。ティスファでメルティとなってからも、その優しく包容力のある性格はプラス方面に働いた模様。
召喚された(そしてメルティの身体に入った)時、相手が既に12歳でそれなりに自我が確立されていたためか、身体側の記憶による影響が大きく、現在は自分のことを「元・慎一だったメルティ」だと認識している(※)。
性自認も完全に女性となっており、1年前から(メルティとしての)幼馴染の男性と婚約中。冒険者である男性がBランク(*)に上がったら結婚することになっている(ちなみに現在はCランク)。
※)これは他の比較的年かさのステェンやクローダー、四英雄たちも同じ。逆に、それ以外の、たとえばティアなどは自分を「ティアになっ(てしまっ)た清彦」だと認識している。
*)冒険者のランクは、A:一流 B:準一流 C:中堅 D:半人前~一人前 E:駆け出し といったステータス。Cであれば庶民の平均的な暮らしはできる収入はあるが、腕利きとして周囲の人に尊敬されるのはBランク以上。
★クローダー・ホーリィ(売れっ子娼婦/元・大葉夏樹)
22歳の女性で、高級娼館「ゲインズブール」のNo.1高級娼婦(クルチザンヌ)。
“格”としては昔の遊郭で言う“太夫”に相当し、大富豪や貴族はおろか、王族とさえ会話でわたりあえる知性と教養と話術を持つ……のだが、彼女は非常に奔放かつ茶目っ気のある性格で、しれっと普通の“硝子窓”(日本の遊郭で言う“格子”)に並んでいたりする(そして気に入った男性に格子相応の値段で買われる)。
その前身は、1-Aに秀幸を訪ねて遊びに来ていた2年生の「大葉夏樹」。いわゆる男の娘系(しかもビッチ気味)な少年で、女性はもちろん男性とも性交渉があったため、現在の環境(といっても9年前は13歳だったが)にあまり抵抗感なく馴染んだ。
前世でも、能天気娘(男だが)に見えて、その実、学年トップテンクラスの学力の持ち主で、地頭も非常に優秀。その賢さとコミュ力と人懐っさこさは、転生後もいかんなく発揮されている。
実は娼館オーナーの娘で、別に自ら“現場”に立つ必要性はまったくなかったのだが、「これこそ自分の天職では!?」と直感し、渋る父を説き伏せて高級娼婦になった──という経緯がある。
紹介されているキャラも増えていて、より嬉しいです。
増えた三人は、紹介が簡潔なのは少し残念ですが、おまけ扱いだから仕方が無いか。