ある不思議な女性から、「女の皮」というものを受け取ってしまった。
何故そんな事をしたのかと聞かれたら、ヤケ酒に酔っていたからとしか答えられない。
まるで本物の人間が潰されたかのようなそれを着てみたのも、酒の勢いだった。
けれどそれは驚くべき物で、俺の肌に吸い付くと、体が「皮」に合わさっていた。
普通なら男の体系に合わせてピチピチになるはずのそれは、俺をまぎれもない「女」の姿に変えていった。
体がすっかり女の形になった事に驚きながら、俺は残った顔の部分を被ることを辞められなかった。実際に着てしまえばどうなるか。その誘惑に抗えなかったのが大きい。
そして顔を合わせて、すっかり小さくなった自分の顔を見て驚いた。
それは「女の人が好きなことに気付いた」と告げて、先程一方的に別れた恋人・太刀葉の姿だったのだから。
ただし、股間に俺のイチモツがあること以外だが。
…あ、イチモツの裏にはちゃんと太刀葉のおまんこがあるのか。このイチモツ、出し入れ出来るのかな?
どうやら出し入れ自体はできるみたいだ。
イチモツをしまえば太刀葉としての綺麗なおまんこが見えている。
それにしても俺の姿が太刀葉の物になるなんて、今でも酔ってるような気分だ。
この顔も、Eカップの胸も、括れた腰も、処理されたおまんこも、何もかもが太刀葉そのものだ。
しかし俺が太刀葉の姿になっているのなら、本物の太刀葉はどうなってるんだ? 電話でもかけてみるか、それとも…。
電話をかけてみることにした。
まだアドレスは消してないので連絡をしてみたところ、反応は無い。
太刀葉の家に行って安否を確認しようと考えて、着るための女性の服が無いことに気付く。
何かないかと思って「女の皮」が入ってた紙袋を漁ると、そこには女性の服が一式入っていたと同時に、あることに気付いた。
これ、太刀葉が着ていた服?
それに袋の奥には…、太刀葉の携帯が入っていて、俺からの着信でランプが点滅していた。
まさか本物の太刀葉を不思議な力で加工され着れるようにしたモノ!?
昨日までラブラブだったのに、さっき急に俺を呼び出して一方的に別れを切り出した太刀葉。
チラリと見た先には昨夜に泊まっていた時に使った太刀葉の下着類や部屋着等の着替え、歯ブラシセット等のお泊まりセットが入っているキャリーバッグがある。
皮になって別れた俺に着られて身体を好きにされるとはな。
てかちゃんと元に戻るんだろうな?
俺がやった訳じゃないがさっきまで大好きで大切なな恋人だったんだ。
もし皮にされて意識が永久に戻らないんじゃ可哀想すぎる。
そう言えばこれってちゃんと脱げるのか?
脱げなきゃ俺が太刀葉に成りすまして生きてかないとならない。
…成りすまして?
急に態度が変わった太刀葉…。
…あの時の太刀葉は本当に俺の恋人だった太刀葉だったのか?
仮に誰かがあの時太刀葉の皮を被っていたのなら、あの変貌にも納得はいく。
しかし誰が?
同時に思ってしまったのは、あの太刀葉の言動が全て本人の意志で行われていたのだとしたら。
本当に女の方が好きだと言うのなら、俺は立ち直れないかもしれない。
それを考えてしまうと、この体を手放すのは惜しい気がしてきた。
太刀葉として生きるのも悪くないのではないかと。
…しかし、どうすれば太刀葉として振る舞えるのだろうか。
オナニーでもしてみたら記憶が読めるようになるとか? なんてな?
もに、と胸を掴んでみると、揉まれる感触と揉む感触が返ってくる。
これは間違いなく太刀葉のおっぱいだ…。
それにこのおまんこも…、ん、あん…!
触れて、軽く撫でさすってみたら、太刀葉の…今や俺のおまんこは、濡れ始めていた。
「あっあん!」
おまんこを弄ると、俺の手は止まらなくなっていた。
指に絡みつく愛液は、俺が女として感じている証で、男の時とは全く違う感じ方をしていた。
男の時はちんこに熱が集中するが、女はおまんこを中心に熱が全身に広がっていく感じ。
「気持ちいい…、太刀葉のおまんこ気持ちいい…!」
ぐちゅぐちゅと音を立てながら、俺のちんこが入っていた太刀葉のおまんこを、自分の指で犯していく。
それがたまらなく気持ちよく、止める手段を無くしていたのかもしれない。
「ここがちんこのあったクリトリス…っ、っひぃん!」
クリを弄ると、脳にビリッとした快感が走った。ちんこを小さく圧縮したようなそれは、ちんこ以上の快感をくれる。
それに気づいた瞬間、俺はそこを重点的に攻め始めてた。
「だめぇ! イっくぅぅぅ!!」
そして俺は太刀葉の体で果てた。盛大に愛液をまき散らして、女の体で絶頂したのだ。
「あぐ…っ!」
同時に俺の頭に流れ込んできたのは、「太刀葉」の記憶だった。
まるで自分のことを思い出すように、…いや、それ以上に細かく。
幼少の時のこと、小学生時代や中学生時代、高校生時代。
そして大学生になって清彦君と出逢って仲良くなってやがて彼から告白されたことを♥️
それから彼と一緒に行動したことを私(太刀葉)の視点と感情で追体験する。
そして昨夜の清彦の部屋からの帰り道。
清彦が私の一人暮らししているマンションまで送ると言ったがそろそろ生理用品が終わりそうだったのでそれ等を買い物して帰ろうと考えてちょっと恥ずかしいから断ったのだ。
駅前のドラッグストアーからマンションまで徒歩5分。
人通りが少ないのは途中の公園くらいだがこの街は治安もよく危険な話も聞かないから。
その公園で私は声を掛けられた。
若葉ちゃん。
高校からの後輩で仲が良かった女の子。
でも彼女は…。
「なんであんな男と一緒にいるんです!? あんな男より私の方がずっとずっと太刀葉先輩を愛しているのに!!」
そう、若葉ちゃんは私の事を愛していると言った。
元々彼女は人づきあいが得意ではなく、一人でいる事が多い為、声を掛けたところから私たちの関係は始まった。
でも、私は若葉ちゃんとは友達だと思っていたが、どうやら若葉ちゃんの方は違ったらしい。
高校卒業を期に別々の道に進むことになった私に、若葉ちゃんは告白してきたのだ。
「太刀葉先輩、好きです! 友達としてでなく、これからは恋人として私と付き合ってください!」
その言葉に驚いて、私は冗談だと思ってしまい受け流し、そのまま別れてしまった。
…そこからしばらく彼女の事と会う事はなく、こうして久しぶりに会った時、そう言われた。
「何言ってるの、若葉ちゃん? 愛してるって…」
「…でも大丈夫です、太刀葉先輩には私がいますから。あんな男から、引き離してあげますから」
そう言いながら若葉ちゃんは、バッグからあるものを取り出してきた。
刃物でも出してきたらどうしようと思ったが取り出したのはファスナーの摘まみだった。
少しホッとした。
にこやかな笑みを浮かべながら若葉ちゃんは
「大丈夫です。私が先輩になってちゃんと別れてきてあげますから。
これで先輩と私は一心同体になるんですから♥️
だからちょっと私が太刀葉先輩に皮りますね」
狂喜を宿した若葉ちゃんの笑みに身の危険を感じて逃げ出そうとした時には若葉ちゃんはもう目の前にいて、
私の後頭部に手に持ったファスナーの摘まみをペタッと貼り付けた。
(清彦!助けて…)
ジィー!
そのファスナーの下げる音を聞いたのが私(太刀葉)の最後の記憶だ。
「…なるほど」
太刀葉の記憶を遡って分かった事実に、俺は安堵した。
先程の太刀葉は恐らく、後輩の若葉とやらが太刀葉のに成り皮って、俺をフったのだろう。
これで疑問の一つは解けた。太刀葉は俺を嫌いになった訳ではなかったのだ。
だが逆に、別の疑問が湧いてくることになる。
俺にこの皮を渡した存在は何物で、どうやって若葉ちゃんから太刀葉の皮を奪ったのかという二つが、謎として残った。
何故ピンポイントで俺に皮を渡した? 何故「一心同体になる」という程太刀葉に執着した若葉が太刀葉の皮を脱いだ?
二つの謎を起点に、様々な「わからない事」が顔を出してきた為悩んでいた所、携帯に一つの着信が入った。
画面には『若葉ちゃん』と表示されている。おそらく彼女も太刀葉を探しているのだ。
今の俺なら太刀葉の記憶も読めるため、成りすますことも簡単だろうが…。
さて、どうする。若葉の電話に出るか、それとも無視してこのまま服を着て逃げるか。
無視した場合はどうなるか?
若葉ちゃんは清彦君…俺のことを知っていた。
おそらくこのアパートも知られていて見張られている可能性は高い。
迂闊に太刀葉の姿で外出したらまた襲撃されて太刀葉の皮を着た俺ごと再び皮にされてしまうかも知れない。
意を決し深呼吸して電話に出た。
「…若葉ちゃん、私にしたことはとうてい許されることじゃないわ。絶交よ。
もう二度と会わないし話もしないから。電話もしないで。
したところで着信拒否にするから無駄だけど」
太刀葉が本気で怒った時のように高揚を抑え淡々と一方的に話す。
だが突然若葉ちゃんの笑い声が聞こえてきた。
「完璧だね。もう本人としか思えないよ」
声は確かに若葉ちゃんなんだが凄い違和感。
この若葉ちゃんはひょっとして?
察し確信する。
「あなたは皮をくれたお姉さん?」
「正解~♪まぁ皮をくれたお姉さんじゃ呼び辛いから便宜上今、私が着ている若葉ちゃんって呼んでくれて結構よ」
謎の女性、いや『若葉ちゃん』は彼女の声でけらけらと笑っていた。
もしかしたら若葉ちゃんも皮にされて、彼女に成り皮られているのだろうか。
「…あなたは、何者なんですか? 何故太刀葉の皮を俺に渡したんです? それにどうやって若葉ちゃんから太刀葉の皮を奪ったんです? どうして今若葉ちゃんになってるんですか?」
「それを答えるのは私の気分次第なんだけど、まず質問は一つずつした方が良いって教わらなかったかい?」
電話越しの若葉ちゃんは、俺を嗜めるように言ってくるが…、恐らく答えは返ってこないのではないか。そう考えていると、
「ま、質問には答えようか。
まず君に太刀葉ちゃんの皮を渡した事なんだけど、単純にその方が楽しそうだったから。
無惨な別れ方をした恋人が皮になって渡された時、彼氏である君がどうするか見たかったから。それだけ」
あっけらかんと答えられた。まるで喉が渇いたからジュースでも買おう。それくらいの気軽さだった。
「若葉ちゃんから皮を奪ったのはね、これは簡単だよ。愛しの太刀葉先輩の体でオナニーぶっこいて気絶してたから、持ってたファスナーを使って奪ったのさ」
…確かに、太刀葉を愛していると言っていた若葉ちゃんだ。太刀葉の皮を着て俺をフった後、何もしない訳が無い。
そのあと、どこか別の所で太刀葉の体を「愛して」いたのだろう。
「で、最後に若葉ちゃんになってる理由だけどね?」
「お仕置きなの♪本来このファスナーはね、互いの了承のもとに使われるモノなの。
そしてこれは決して外部に持ち出してはならない代物。このファスナーの危険性はわかるでしょ?」
他人に成り代われ、記憶から何まで皮にした人間の人生の全てを手に入れられる。
大企業の社長でも…いや、一国のトップにだって。
そこまでしなくても犯罪だってし放題でその罪を全て被せることだって可能だ。
大豪邸に住みたかったら主人に皮ればよいし
美少女アイドルになりたければ美少女アイドルを皮にして着ればいい。
考えただけで怖くなってくる。
「確かに恐ろしい代物だ…。
若葉ちゃん、教えて欲しいのだけれどこの皮はどうやって脱げばいい?」
「どこでもいいからファスナーの摘まみをイメージして皮膚を摘まめば、引っ張られた皮膚の部分がファスナーの摘まみに変化するわ。
後は引き下げれば左右にパカッて開くからそこから脱げばいいの」
「脱いだ太刀葉は元に戻るのか?」
「えぇ、勿論。でも今の状態で元に戻しても清彦さんには都合が悪いわね」
「何故?」
「私がね、正確には私が皮にした若葉本人が細工したから。清彦さん本人の顔を思い出してみて」
そう言われて顔を洗った時や髭剃りの時の自分の顔を思い出すと…
「なんだコレ!凄い嫌悪感が!?」
「若葉ちゃんが自分が感じる貴方への感情を刷り込んだの」
「いったいどうすれば…」
「解決策はあるわ」
「教えてくれ!」
「清彦さんは一度皮になってもらうわ。その皮になっている状態で皮の複製を作るの。
本人の皮と違って複製された皮は1ヶ月ほどしかもたないけど。
清彦さんは皮になった状態のデータが取れればいいから半日ほどで人間に戻るからまた太刀葉さんを着るの。
で、複製した皮は若葉さんに着せるわ。ペナルティーと責任とってもらう為よ。
自分は清彦だって暗示を掛けてね。
あなたは太刀葉さんとして清彦に接するの。
恋人としてね。
大好き♪愛してる♥️って感情で接すれば嫌悪感は恋愛感情に上書きされて消えるってワケ♪」
なんか楽しそうな若葉さん。
俺は当分太刀葉として過ごすことになりそうだ。
* * *
アレから一週間が経った。
『若葉ちゃん』の言う通りに、俺は一度皮になって複製を作ることになり、再び太刀葉の皮に袖を通した。
気絶した若葉ちゃんが俺の皮を着せられて「俺」になっていくのを見た時は、異様な光景に興奮してしまった気もするが…。
ちなみに俺に皮を渡してくれた女性は、「若葉ちゃん」が消えてしまう事を防ぐため、太刀葉の精神状態を調整する間、皮の複製を使って引き続き『若葉ちゃん』として振舞ってくれるようだ。
…引き続き、その女性が「誰」かは分からなかったが。
生活はこういうのも何だが、うまく行ってる。
太刀葉としての記憶が俺の中にあるため、彼女として振舞う事に何の問題もない。この間に生理だって来たし、女の大変さというのを痛感したりもした。
…そして、今俺は喫茶店で『若葉ちゃん』と一緒にお茶をしている最中だ。
「それで『太刀葉』先輩、今の所問題とかはありますか?」
「問題らしい問題は特に無いわ。誰も俺を太刀葉と疑わないんだから。一人暮らししてるから家では気を使わなくて済むし」
「それは良かった。…けど、なんでそんな浮かない顔をしてるんです?」
「…やっぱり、分かっちゃう?」
そう、今の俺は少し気分が良くない。
なぜならこの後、「清彦君」とデートの約束があるからだった。
太刀葉の中には、改竄された俺への感情が根付いてしまっている。
この一週間の努力で嫌悪感とまではいかないが、少し苦手意識、レベルまで落ち着いてくれていた。
…方法としては、俺の写真を使って、俺の名を呼びながらのオナニーをして、というものだが。
その度に再度の刷り込み、と言うよりは、元々の感情が蘇ってくるような感覚がするのだが、どうにも気分が乗らず、今まで一度もイけたことが無い。
こんなんじゃ元に戻ったところで、恋人同士なんて関係を続ける事は不可能だ。
いまだ太刀葉の中に残る「清彦君」への意識と、本当に太刀葉を元に戻せるのか、という不安感がごちゃ混ぜになって、どうしても笑顔を作れない。
「こんなんじゃ「清彦君」に愛想尽かされちゃいそうで…」
「まぁ、その心配はないと思いますけどね」
「え…?」
若葉ちゃんの言葉に顔をあげると、彼女は紅茶を飲み込みながら、あの時のようにあっけらかんと答える。
「この一週間で太刀葉先輩になってて、男の感覚忘れました? そんな時「清彦さんだったらどうするのか」、ちょっと考えてみません?」
「俺だったら…。…少なくとも、太刀葉に無理はさせないな…」
太刀葉の都合が悪かったり、機嫌が悪かったりした時、俺は太刀葉の気持ちに寄り添い続けた。
自惚れるわけではないが、理解ある男だったと思いたい。
「今日のデートは無しにするのもアリではないかと?」
「…いや、行く。ドタキャンしたら多分心配で、ご飯も喉を通らないと思うから」
「それは実体験ですか?」
「あぁそうだよ」
…少し不安は残るが、腹は決まった。
今日のデートで、少しでも太刀葉の中にある「清彦への苦手意識」を塗りつぶして、「好き」と思わせてやる。
そう決意した途端、若葉ちゃんが口を開いた。
「ちなみに」
「え?」
「生理後で気兼ねなくおセックスするのは構いませんが、清彦さんは気をつけてくださいね。
下手をすると太刀葉先輩の意識に飲み込まれて、皮を脱いだ後も「太刀葉先輩」としての意識を持ち続けてしまう可能性がありますから」
…そうだ、それを忘れていた。太刀葉であり続けた一週間で、清彦としての考えを忘れかけていたように。
太刀葉の感情が若葉の感情に塗りつぶされたように、俺が逆に「太刀葉」に染まってしまう可能性だってあるんだ。
「どうしよう、それもあるんだった…! どうしたらいいんだろう…!」
「その場合は、男としての実感を取り戻す必要がありますね。…出せるんでしょう? 清彦さんとしてのモノは」
「それで、オナニーしろって?」
「セックスでも構いませんが」
「でも、そんな事をしたら…、「清彦君」に悪いよ…」
「まぁ、でしょうね。…ですから、お相手しましょうか?」
そう言って若葉ちゃんは、バッグの中から何かをチラつかせた。
中に入っているのは皮だろうか、濃い茶色の髪の毛、綺麗に整えられた眉、吊り上がったパッチリした目…。
「…まさか、太刀葉の皮の複製?」
「ぴんぽーん。これを私が着てお相手すれば、清彦さんは「太刀葉」を抱けることで男としての感覚を忘れず、彼女を愛することができます。万々歳ですね?」
バッグの中に皮をしまい込み、若葉ちゃんは言葉を続ける。
「他にも手段はありますよ。「清彦さん」になんだかんだ言って後ろの穴を使わせてもらうのもありますし、
「清彦さん」の股間部分だけ軽く皮を開いて、若葉ちゃんのおまんこを使わせてもらうのもあります。ただしこれは中の人物の催眠が解けるかもしれないのでおススメはしかねますが。
または両方あるんだから自分で自分をヤるのも良いです。
それが嫌なら、太刀葉先輩として「清彦さん」に抱かれるだけで終わらせればいいと思います。
…どれでも良いんですよ? 勿論、私は「若葉ちゃん」のままお相手するのもやぶさかではありませんしぃ?」
いくつもの選択肢を突き付けて、『若葉ちゃん』はにんまりと笑っていた。
「いろんな選択肢があるってわかっただけでも凄く心が軽くなったわ。
デートしながら考えてみる。そろそろ行くわね」
「いってらっしゃい。そうそう、太刀葉先輩。
言ってなかったから教えますけど
元に戻った時、今の清彦さんの記憶と体験も本当の清彦さんにインストールされます」
ふむ、今の清彦君は今までの俺をトレースしているようなものだから特に嬉しくなるようなことは…あっ!
にやりと笑う若葉ちゃん。
「今なら理想の太刀葉先輩とのやり取りが体験と記憶で楽しめちゃうワケです♪
エロエロな太刀葉先輩、セクシーな太刀葉先輩、選り取りみどりですよw
さらに特典として今の太刀葉先輩が過ごしていた時間と記憶は齟齬が発生しないように本人に移されます。
ですからこれまでの一週間とこれから終了までの記憶、体験は太刀葉先輩自身が自分の意思でした記憶として残りますから。
勿論皮関連の記憶とかは調整して消しますけどね」
なんか洗脳するみたいだから俺は今まで通り、太刀葉の人格トレースをして本人のように振る舞うけどそうか。
ちょっとエッチに迫ってみたりしたら俺に戻った時、その記憶を俺視点で楽しめるのか♪
「ますますやる気出たわ。必ず恋人同士に戻ってみせる」
元気も出て私は清彦に会うのが嬉しく思え自然と笑顔になったのだった。
「ちょっと大胆だけど清彦はきっと喜んでくれるよね♪悩殺されてその場で襲われちゃうかも♪」
鏡に映った太刀葉の水着姿に興奮しながら色々ポーズを取り太刀葉の人格トレースで本人になりきって喋ってみる。
太刀葉の感性、感覚だとパレオも無く他の海水浴客の人に見られると思うとピンク色のビキニ👙は恥ずかしく
ちょっと迷うところだが八割方購入に気持ちは傾いているのでここは俺が後押しさせて頂く。
尚俺清彦としては
(うん、メチャクチャ似合う♥️今夜はこれ着てオナニーしよう♥️)
って決めているw
今、私(俺)はデートで大型ショッピングモールの水着専門店の試着室にいる。
次のデートは海水浴場に隣接する旅館でのお泊まりだからだ。
で清彦が私(俺)が新しい水着を買おうか迷っているって言ったら俺がプレゼントするから買おう!って言ったのだ。
うん、完璧に若葉ちゃんは俺になっているね。
俺本人も太刀葉にああ言われたら即座に一言一句全く変わらないセリフ言うもの。
このお泊まりデートは突然決まったワケではなく、若葉ちゃんの襲撃前からで、もともと予定にあったものだ。
太刀葉が商店街の福引きでこの旅館の無料チケットを引き当てたからだがタイミングよく
二人とも大学の講義がなく、アルバイトも入っていない日が重なっていたから。
「清彦」とのデート前に『若葉ちゃん』から色々と相談できたおかげで「清彦」に会った時、
今朝ほどの苦手意識はかなり薄まり、作り笑顔ではあったが笑顔で接することができた。
さらに本来の太刀葉が好きなショッピングモールのデートで太刀葉の感性、感覚をトレースしている俺も色々見て回るのが楽しかった。
そこに「太刀葉」には冒険的な新しい水着を「清彦」に買って貰った。
新しい水着は嬉しいし、その姿で恋人の「清彦」を喜ぶ様子を考えるとさらに喜びが倍増する。
その為か買い物前より「清彦」への苦手意識が無くなっている。
うん、かなり良い傾向だ。
「そろそろご飯にしようか」
「うん」
これなら「あ~ん♥️」をしてあげられそうだw
「今日はありがとう。また来週」
さすがに恥ずかしくて「あ~ん♥️」はできなかったが今日1日のデートでかなり改善された。
ちゃんと正面から「清彦」の顔を見れるもの。
見詰めたら逆に「清彦」が顔を真っ赤にして「ら!来週の旅行、た、楽しみだね」
と噛み噛みで誤魔化したのは本来は俺の顔なのに なんか可愛いとさえ思ってしまったくらいだ。
帰宅した私(俺)は服を脱ぎ片付けるとプレゼントの水着を取り出し浴室へ向かった。
「いい♪これにして良かった♥️」
鏡に映る姿はとても綺麗で嬉しい気分になるのだが、「太刀葉」になりきってしまっている為か
太刀葉のこんなにセクシーな水着姿をじっくり見ているのに性的に全く興奮しない。
太刀葉の頭だけでも脱いで清彦として太刀葉のビキニ姿を見ようかな?
少し考えて私(俺)は…
頭を出せば確かに清彦として太刀葉のこのナイスボディー&ビキニ姿を見れるだろうが
頭が俺だといくら鏡に映った顔を見ないようにしてもどうしても見てしまうだろう。
・
・
・
萎える。
間違いないなく萎える。
鏡に映ったこの美貌、プリンとしたこの美乳を堪能して男として気持ちよくなるなら…一週間ぶりにシコるか。
股間の水着を指先でクイッとズラし久しぶりにイチモツを取り出した。
太刀葉のすべすべの柔らかい手で掴んだ為か凄く熱く一気に勃起する!
股間以外は太刀葉の身体なのに男を出した為か男の欲情で自分の身体を見て興奮している♪
イメージする。
ここは来週行く旅行先の海水浴場。
鏡の中の太刀葉を自分の前に立っている太刀葉だと。
そのまま手を動かし、勃起したイチモツを扱き始める。
イメージの中、俺と太刀葉は水着姿で遊んでいる。
次第に人気のない岩場へ向かっていき、誰も見ていない所でキスをする。
何度もキスをしたら、体を寄せ合うんだ。
「あ…っ」
俺の聴きたい、太刀葉の声が漏れる。
ピンク色のビキニに包まれた太刀葉の胸が、俺の胸板に当たってむにゅりと形を変える。
それだけで俺のイチモツは元気になって、水着の中で大きくなる。
「清彦君の、こんなに元気…。私の体を見て、興奮しちゃったんだ…」
太刀葉の手が水着越しに、そっと俺のイチモツに触れる。大きく反り返ったイチモツは、目的を果たしたいと跳ねまわっている。
「良いよ、来て…。ここなら、誰も見てないから…」
水着をずらして、太刀葉のおまんこに触れる。彼女も期待していたのか、その中はすっかり濡れている。
「あっ、あ、あん…! そんな、いきなりなんて…、もぅ…」
イチモツを扱くだけじゃ物足りず、俺の左手は太刀葉のおまんこに指を挿入していた。男女両方の快感が襲ってきて、イメージどころではなくなっていく。
「こ、こんなに、気持ちいいなんて…! 思ってなかっ、た、あぁんっ! 出るっ、出ちゃうぅ! 太刀葉の体で精液っ、んぅぅぅっ!!」
太刀葉としての指がイチモツを扱き、おまんこを抉る。それが何よりも気持ちよくて、我慢できずに俺は鏡に向けて射精をしていた。
「あー…、はぁ…、どっちも、するなんて…。すっごい良かった…。これ、太刀葉が覚えてたらどうしよう…」
水着の下を濡らしながらぺたりと床に座り込んで、肩で大きく息をする。
太刀葉の体で男としてオナニーするなんて、こんなに気持ちが良かったんだ…。
目の前の鏡には蕩けた表情の太刀葉が映っていて、鏡の中の太刀葉の顔は精液がかかっているように見える。
それを見るとまた俺のイチモツは元気になってしまった。どうやらご無沙汰だったこともあり、大分溜まってしまっているようだ。
だが今度はそれをしまい、女としてオナニーを再開する。
指をおまんこの中に指し入れ、ぐちゅぐちゅとかき回しながら、イメージするのは「俺」こと清彦の顔。
そうだ、太刀葉の中に「俺」への愛情を今以上に取り戻す為に、こうしなければいけないのだ。
「あっ、あ、んっ! きよ、ひこ君…! 清彦くん…!」
俺の名前を呼びながら、胸を揉み、おまんこをほじくる。
今日のデートで改善されつつある太刀葉の意識は、若葉ちゃんの刷り込みを打ち消すように、俺への愛情を取り戻していく。
「あ、あっ、あぁん! イけそ、今日はこっちで…、清彦君で、イっちゃえるみたい…!」
おまんこを中心にぞくぞくと駆け上がってくる快感は、太刀葉の体になった最初の日に感じた絶頂を思い起こさせる。
そしてそれは、ほどなくして訪れた。
「だめっ、イっちゃ、イっちゃうぅ! 今度は女の子で、俺っ、イっちゃうぅぅぅぅ!!」
絶頂と同時に指が痛いほど締め付けられ、俺は太刀葉の体の絶頂に身を委ねた。
これなら旅行の日、問題無くえっちができそうだ…。
「そう、それは良かった」
翌日再び私(清彦)は『若葉ちゃん』に会っていた。
「まぁ聞かなくてもわかったよ。そんな嬉しそうな顔していれば。愛しの清彦君でイケたんだってさ」
「うふふ♪」
あの後三回もオナニーして三回とも気持ちよく清彦君で絶頂できたのだ♥️
来週が待ち遠しくて堪らない。
今だって大学に行って講義終えたら清彦君を誘ってホテルに…じゃなければ清彦君の部屋に行って動けなくなるまでヤりたい。
でも本当の私は淫乱ではない。
だから我慢してその分旅行でいっぱい愛し合いたい♥️
そうして毎晩清彦君を想いエッチする日々が続き、明日はいよいよ旅行当日だ♪
いよいよ明日ね♪
準備を終えて布団に入ってもなかなか明日が楽しみ過ぎて興奮して眠れない。
今の状態なら私は太刀葉を脱いで元に戻して、私は…俺は清彦として会っても大丈夫だとは思う。
だがこの旅行で完璧に、今まで以上に親密になろうと思っている。
その為には太刀葉として「清彦」とセックスしてもいいと考えている。
だから明日は色々とどう誘惑してみようか脳内シミュレーションしていた。
昼間はあのピンク色のビキニ👙で誘惑して、旅館では酔ったふりして浴衣を肌蹴た状態でおっぱいをわざと魅せたりwww
ああ、楽しみ♪
「お、おはよう、清彦」
「おはよう♪って顔赤いよ?大丈夫?熱とかない?風邪なら今日の旅行は中s…」
「ち、違うから!風邪とかじゃないから」
昨夜ずっとエッチなシミュレーションをしていた為か「清彦」と会うまで悶々してて、いざ「清彦」に会ったら昨夜のエッチな妄想で私は顔が火照って凄く赤面していたのだ。
そんなこんなでようやく旅館に到着した私達はチェックインして部屋に荷物を置くと徒歩2分の海水浴場へ行くために水着に着替えた。
当然だが更衣室は男女別で、更衣室の外で集合という形になる。
「清彦」は俺より先に着替え終えて待っててくれていた。
「お待たせ、清彦君♪」
「…っ、あぁ、大丈夫、そんなに待ってないから…」
平静を装ってるみたいだけど、若干顔が赤くなってるし、視線も私の体に釘付けだ。
それに「清彦」の体を、こうして明るい場所で見るのは初めてだったかもしれない。いつもはえっちの時、暗い部屋の中でしか見ていないから。
思えば自分の体だが、運動をしている影響か引き締まってる…。
「…太刀葉?」
「う、うぅん、なんでもない。…清彦君の体に見惚れちゃった」
「そういわれると、少し恥ずかしいな…。そりゃ太刀葉の彼氏として、恥ずかしくないようには努めてるつもりだけど」
確かに俺の考えもそうだ。太刀葉と言う美人な彼女を隣にして、俺がだらしなくしてるわけにはいかない。
運動して体を引き締めて、服装だって清潔感を持たせたりと、彼女にふさわしくあろうとしてきたからだ。
「……❤」
それを太刀葉の側で考えると、途端に清彦の事を愛しく思えてきた。
自分のために頑張ってくれてる男を、悪く思う人間なんていないだろう。
「それじゃ清彦君、いこうか!」
「あ、あぁ…!」
勢いよく彼の腕に抱き着き、体を密着させながら海水浴場の方に向かって歩いていく。
海水浴場は思っていたより人が少なかった。こんなに立地条件のいい場所なのに。
でもイモ洗い状態になるよりマシかもしれないし、何よりどこぞの馬の骨ともしれない奴が太刀葉にちょっかいかけてくるのは避けられそうだった。
「思ってたより人が少ないけど、これなら2人だけで楽しめそうだな…!」
「福引で当たったから、どんなところかちょっと気になってたけど、本当にいい所みたいで良かった」
「清彦」も2人だけで楽しめる事に喜んでくれているのか、笑顔で旅館側が貸してくれたビーチマットやパラソルを立ててくれていた。
財布以外の貴重品は旅館に置いてきてるし、気兼ねなく楽しめそうだ。
それから、私たちは思い切りはしゃいだ。
太刀葉と海で遊ぶこと、それも「太刀葉」になって遊ぶことなど当然だが初めてで、普通ならできる事ではない。
だから私はめいっぱい楽しんで、「清彦」との思い出を作ることにした。
この記憶を後で俺としても追体験できるのだ。なら楽しい思い出にしたいじゃないか。
海で遊んで体中についた水滴も、この気温で簡単に乾いていく。
海の家の、ちょっとだけお高い焼きそばを、「清彦」に“あ~ん”してあげたりもした。
その何でもない時間が楽しくて、私たちは時間を忘れて楽しんでいた。
昨夜のシミュレーションや以前の岩場での妄想エッチのシチュエーションは可能かな?
まぁ妄想と実際にやるのとでは大きな違いがあるけど…それでもちょっぴり期待して泳ぐ人が少ない岩場の方へ。
岩場にはカニを捕ろうする少年達や潮溜まりには小魚やヒトデやヤドカリを見つけてはしゃぐ家族連れ。
うん、とてもエッチできる場所じゃない。
わかっていたけどちょっと残念。
とその時だ。
小さな女の子の泣き声が聞こえた。
「パパ~、ママ~、どこ…シクシク…」
そんな声が聞こえてきた。
探すと緑色の浮き輪を持った幼女がトボトボと歩いている。
「迷子かしら?」
「そうみたいだ。確かあっちの海の家の方に迷子センターがあったよ。ご両親探しながら連れていってあげよう。太刀葉ちゃん、声掛けてあげて」
迷子センターに連れていくことを提案した「清彦」本人が声を掛けないのは、本当の清彦である私にはわかる。
大学生の男が幼い女の子に声を掛けるのはいくら善意からでも他人の誤解を生む可能性が高いからだ。
その点同じ大学生でも女子大生なら大丈夫。
中身は男子の大学生なんだけど今の私は外見は正真正銘の女子大生の太刀葉なんだから。
中身が本当は女子大生の若葉ちゃんなんだけど外見と人格が「清彦」で外見と中身が逆転している私達って改めて考えると本当に不思議ね。
ってそんなことより迷子の女の子を助けてあげないと。
周囲を確認するが泣いている幼女の親らしき人は見当たらない。
俺は幼女の前でしゃがみ「どうしたの?」と話し掛けた。
まずこの子を泣き止ませるのに少し時間がかかったが、それでも必要な事を訊くことはできた。
名前は西里青葉ちゃん。
お父さんとお母さんと一緒にここに遊びに来て、ふとしたことではぐれてしまったらしい。
子供だからか詳しいはぐれた理由は分からないけど、それでも名前が分かった事は大事だ。これで迷子センターに名前を呼んでもらえる。
「大丈夫よ青葉ちゃん、お父さんもお母さんも、きっと青葉ちゃんを探してるわ」
「おねーちゃん、本当…?」
「本当よ。だけど、今青葉ちゃんがどこにいるのかは、お母さんたちもわからないわ。だから、お母さんたちを呼んでくれる場所に行きましょう?」
「…うん」
青葉ちゃんは頷いてくれて、私の手を取った。
か、かわいい…。涙目にこっちを頼ってくれる姿に、「太刀葉」の母性本能がきゅんきゅんする。
「じゃあ、案内するよ。こっちだ」
「清彦」が迷子センターのある海の家に先導してくれて、そこには問題無くつくことができた。
…問題があるとすれば、「太刀葉」の思考が少しばかり強くなりすぎている感じだろうか。
(もしかしたら親子連れに見られちゃったりして…。そうなったら清彦君がお父さんで、私がお母さん…、年若い母親に見られちゃうかしら…)
こんな考えが出てきて止まらない。
だけど不安になってる青葉ちゃんの前で、俺がうろたえるわけにはいかない。笑顔を作って彼女を安心させながら、迷子センターまで案内してあげた。
そしてセンターに到着し、青葉ちゃんの名前と、両親を呼ぶ声が海水浴場に響く。
とは言っても、両親はセンターを探すことにまず苦心するだろうし、気が気じゃないはずだ。多分慌ててこっちに来るだろう。それがどれだけ時間がかかるか。
「おねーちゃん…、本当にお母さん、ここに来るよね…?」
「大丈夫よ。だから、もうちょっと待ちましょう」
青葉ちゃんを優しく抱きしめて、不安を少しでも和らげてあげる。
その都度「太刀葉」の意識が強くなるが、どうにか頑張って抑えた。
程なくして青葉ちゃんのご両親、西里夫妻がやってきて、青葉ちゃんの名前を呼んだ。
彼女は私の手の中から離れて、母親の元へ向かって、力強く母親に抱き着いた。
「清彦」と西里夫妻が話をして、お礼を言って去っていこうとすると、青葉ちゃんがこっちにやってきた。
「おねーちゃん、ぎゅってしてくれてありがと。お母さんみたいだったよ」
笑顔と共に感謝の言葉を渡してくれて、青葉ちゃんはご両親と一緒に戻っていく。
それを見て喜びと、少しだけ寂しさを覚えてしまった…。
…思えば、太刀葉として絶頂してから、どんどんと「太刀葉」としての意識が強くなってきた感がある。
このままでは「太刀葉」に飲み込まれやしないか。
そんな一抹の不安が頭の中を過ってしまった。
気を強く持て、清彦。俺は太刀葉の恋人だ、太刀葉本人じゃない。
太刀葉を演じる為に太刀葉になりすますのはいいが、太刀葉になりきってしまい清彦であることを忘れてしまってはならない。
清彦であることを強く自覚するにはアレを生やして射精するのが一番なんだけど…。
すぐ近くに海水浴客用の仮設トイレはある。
しかも男女兼用。
太刀葉の人格トレース状態で見れば胸に乳房があるのは当然なので性的興奮はしないが【俺】の…
清彦として見れば、この胸元に突き出し揺れている柔らかでたわわな双つの丘陵は極上のご馳走のおかずだ。
男を解放した瞬間、以前のように一瞬で膨張し勃起するのは間違いない。
太刀葉の手でシコればあっという間に射精できる。
でもあの時と違って今は近くに「清彦」君がいる。
そのせいかな?
マンション自室ならあれほど楽しかった、気持ちよかった行為に及ぼうとする気がなかなかわきあがらない。
どうも太刀葉の人格が大好きな清彦がそばにいるから男に戻るのを躊躇させているみたいだ。
どうしよう?
わたs・・・俺は清彦であることを強く意識するためだ。
「ちょっとお花を摘みに」
トイレに飛び込んだ。
水着の下を脱ぐとツルツルにお手入れした綺麗なお肌の下半身が露になる。
太刀葉の人格を被っているからトイレ内で女性の股間をさらけ出しても特に何とも思わない。
そもそも鏡が無ければ男と違って直視できないし。
特に太刀葉は美乳の巨乳だから乳房に遮られているからな。
だがそこに(俺は清彦だ!チンコ出すぞ!)と強く念じながら弄ると太刀葉の皮がチンコの生え際部分だけ裂けチンコが急激に勃起しながら生えてくる。
個室内でそっとチンコを握ると、それだけで硬さを増す。
太刀葉としての手で握られているのだから、気持ちよくなってしまうのだ。
同時に俺の、清彦としての意識も強くなる。男としての行為をしていると、太刀葉としての意識も少しは落ち着いてくるような感じがする。
「は、…あっ、んっ、っふぅ…!」
次第に指に絡みついてくる、ちんこから溢れ出てくる先走り汁。次第にトイレの個室内に、ぬちゅぬちゅ、と音が響いてくるような気さえする。
「清彦」にバレないように、俺としての意識を保つためにチンコをしごく。恋人の太刀葉の皮を被って。
(い、良い…っ、太刀葉の指、気持ち、良い…っ)
誰に聞かれるかもわからない仮設トイレの中、俺は声を我慢して喘いでいる。
ふと、太ももを伝う愛液の感触がしてきた。太刀葉としての肉体も、俺のチンコと連動して感じ始めている。太刀葉のおまんこも濡れているのだ。
手を離し、指をおまんこの中に突っ込む。
「…っ!」
気持ちよさで出そうになる声を抑えて、今度は指にまぶした愛液をちんこに塗りたくる。水音がさらに大きくなったような気がした。
男の部分で「太刀葉」を強く感じて、少しでも「男」としての感覚を取り戻そうと、俺はさらに「女」をまさぐり、愛液で手を濡らした。
チンコに絡みつく双葉の指と愛液は、確かに「俺」を強く感じるようになる。
(…ダメ…っ! 出る…っ!)
そして、限界を迎えたチンコは爆発し、便器の中に大量の白濁液を放出した。
「はぁ…、これで少しは落ち着いたかな…」
オナニーの処理をして、「清彦」にバレないように願いながら、俺は手を洗っている。
チンコは再び皮の中にしまって、今の股間はつるりとした太刀葉としての股間だ。「皮」を被っていることなど、もう誰にもバレよう筈がない。
そうして念入りに手を洗ってから、俺は「清彦」の所に戻った。
「太刀葉、お帰り」
すると「清彦」は、時間がかかっただろうに理由も聞かず俺を迎え入れてくれた。
「うん、ごめんね、待たせちゃって」
「良いんだよ、気にしなくて」
「俺」として振舞っているのだと分かっていても、その言葉が少しだけ嬉しく思えてしまうのは、太刀葉としての意識になった影響だろうか。
「清彦」が先導しようとして背中を向けた時、俺は軽く頭を振った。意識をしっかり保て、清彦。
相手は「俺」で、その中身は俺から太刀葉を奪おうとした若葉ちゃんなんだ。その事を忘れるな。
…もちろん、そのあとも俺は「太刀葉」として振舞い、「清彦」と海を満喫した。
そうして旅館に戻ってきて、夜が来る。
その事実に、どんどんと俺の鼓動は高鳴っていくのだった。
今もまだ感触が残っている唇にそっと指を這わす。
夏の陽射しが「清彦」を積極的な男にしたのか、太刀葉のセクシーな容姿&俺好みで絶対似合う=着せたかった・着たかったビキニの水着が「清彦」の男を刺激したのか。
あるいは両方か。
迷子を送り届け、太刀葉に染まりすぎた俺を相棒を出してヌくことで【俺は太刀葉の皮を着て成りすましている清彦だ】と自覚した後のことだ。
チャラ男と日焼けギャルが太刀葉の俺と「清彦」の近くでかなり大胆にイチャイチャしていた。
付近に小さな子供がいたら遠ざけたくなるくらいの。
ポッ◯ーを食べながらさりげなくチラリと見た俺は
(ちっとは人目を気にしろよ)
って思いつつも少し羨ましかったのは皮になっている太刀葉自身の感情だろうか?
海にバカップルが行った後、思い付いたことが自然と口に出ていた。
「ねぇ、「清彦」ポッ◯ーゲームしない?」
やはり真夏の太陽が太刀葉の俺をも大胆にしていたようだ。
普段なら恥ずかしいって思うことだけど解放感抜群なこの浜辺、お互い水着姿、旅行先、色々な要素が組み合わさったのだろうと今は思う。
俺はポッ◯ーを咥えると「清彦」に向かって顔を近づけた。
「えっ?あ、うん!」
爽やかな笑顔の清彦が元気よく返事する。
俺の・・・「清彦」の顔が迫る。
洗顔や髭剃り、歯磨きで自分の・・・清彦としての鏡を見ても
格好いいとかキスしたいとか思ったことはない。
でも今の俺は「太刀葉」だ。
しかも普通の太刀葉じゃない。
太刀葉の身体と感性・感覚に男の性欲を持つ俺が組合わさった言うなれば「スーパー太刀葉」だ。
しかも以前の「俺のことが大好きな太刀葉」に戻す使命を帯びた俺が太刀葉をやっているのだ。
実はもう以前と同じくらい清彦のことを大好きになってはいるが、ここはもう少し親愛度を深めたい。
そう思うと迫る「清彦」の顔により胸が高なり鼓動が早くなり自然とキスしたい…。
それも情熱的な大人のキスを♥️
そう思った。
「清彦」は俺を熱い眼差しで見つめながらポリポリと…いや、少しづつ加速している!
愛する相手とキスする為に。
愛する相手とキスしたい気持ちは俺も同じだ!
本物の清彦として「清彦」に負ける訳にはいかない。
互いに引かずポッ◯ーを食べていき…唇が合わさり…貪るような情熱的なキスに進展するまで3秒と掛からなかった。
今夜はあんなキスを…キスだけじゃない。
もっと激しいセックスして…愛し合うんだ。
先程あんなことを言ったカップルたちと同じこと、いやそれ以上の事をしながら、俺は心の中が満たされていくのを感じていた。
「清彦」とのキスがこんなにも気持ちいいなんて、太刀葉の記憶の中では知ってはいるものの、俺としては初めてだ。
口の中にチョコの残る甘いキスを終えて、「清彦」がこっちを見てくる。
「太刀葉…、俺、もう我慢できないかも…」
「私も…。でももうちょっと待って、清彦君。まだ早いから…」
俺がそうであったように、「清彦」もキスの気持ちよさで勃起しているのだろう。視線を下に向けると、海水パンツの中で大きくなっているのが見えた。
…アレがこの後、俺のナカに入る。
それを考えるだけで、俺も濡れ始めているのが分かった。
だから、もう海での遊びはここまでだ。これ以上進めてしまうと、俺達はどうなってしまうか分からない。
俺達はこれからの期待を胸に旅館へ戻り、体を洗うために温泉に入ることにした。
その中でオナニーなんてするはずもない。高まってしまった期待を叶えるためには、我慢が必要なのだ。
きっと「清彦」も我慢している。「私」の中にたっぷりと出してくれるために、ここしばらくオナニーをしていないだろう。
何故かって? 俺も清彦としての立場なら、そうするからだ。
遊び終えて、温泉に入り、旅館が用意してくれたご飯を食べる。
海の幸を使った美味しいごはんを食べ終え、食後に地酒を飲んで、だんだんと気分が盛り上がってくる。
あの時考えていた妄想を、今こそ現実に移そう。
「…ねぇ、清彦君…」
「ど、どうしたんだ、太刀葉…?」
胸元を見せつけるような姿勢で「清彦」に迫る。「清彦」は顔を赤らめて視線を逸らすが、胸元をちらちらと見ているのがまるわかりだ。
そのまま体を寄せて、胸を押し付けながら、彼の耳元で小さく呟いた。
「…私、もう我慢できない」
「………っ!」
それが「清彦」のトリガーを引いたのか、俺は思い切り抱き上げられ、既に敷かれていた布団の方へと降ろされた。
浴衣を剥かれ、下着姿にさせられ、「清彦」に覆いかぶさられる。
「俺も…、俺も我慢できない…! アレからずっと我慢しっぱなしで、太刀葉のあんな体を見て…、我慢できるわけないじゃないか…!」
「…「私」も、いっぱい我慢してた! 「清彦君」とエッチしたいってずっと思ってた! だから「清彦君」…、いっぱいシよう…?」
返答は、「清彦」からの熱いキスだった。
浜辺でした激しくも情熱的なキスが再び♪
あの時はちょっと周囲に遠慮して長く出来なかったけどここなら誰に遠慮することなく好きなだけしてられる!
お互いの舌を絡ませ舐め合い味わい蹂躙され蹂躙する♥️
胸からの甘い刺激で「清彦」の手がいつの間にか「俺」(太刀葉)の乳房を握り絶妙な加減で揉んでいた♥️
なんか本当に「清彦」? って思うくらい上手い♥️
乳房と乳首への愛撫とキスだけでイキそう♥️
「なんかさ、こうすると太刀葉が凄く気持ちいいんじゃないかな?って。
説明できないけど女の子なら…いや、太刀葉ならここが性感帯の1つてわかるんだ♪」
その通りここはピンポイントで太刀葉の快感ポイントだ♥️
【某所】
『若葉ちゃん』「ちゃんと「清彦君」をやっている私にご褒美だよ。自分が本当は若葉だってわからない程度だけど「清彦君」として清彦君の人格と一緒に愛しの太刀葉ちゃんと愛し合わせてあげるwww」
私の体の感じる所をまさぐられ続けて、何も感じないわけがない。
気持ちよくて高ぶっていき、軽く達してしまいそうになるが、されるがままになっている訳じゃない。
「私だって、清彦君の気持ちいい所、分かるんだから…!」
そう言いながら、私は「清彦」の股間、大きくなっているイチモツに手を当てた。
もう興奮している、と確実に伝える位に勃起しているそれは、私に触れられたことでビクンと跳ねるのだった。
「あぅ…っ、太刀葉、そこ、いきなり…!」
「ふふ…、男の人って分かりやすいよね。こんなに感じる場所があるんだもん、ちょっとズルいな?」
「そんな事言ったら、太刀葉だって…、どこを触っても気持ちよさそうじゃないか」
「んっ、あん❤」
熱く滾っているイチモツを撫でていると、「清彦」がさらに胸の先端、乳首をこりこりとこねてきた。
確かに太刀葉の体は、どこを触っても気持ちいい。快感を得られる場所が集中している男より、弱点が多い気もするが、それ以上に体が悦んでしまう。
だがそれが今は嬉しくて、「太刀葉」を全身で感じていられるのだから。
「…太刀葉の乳首、硬くなってる」
「どうしたいのか…、わかるよ、清彦君。…好きなようにして?」
「…っ」
ごくりと「清彦」がつばを飲み込むと、次の瞬間、私の、「太刀葉」の胸に吸い付き始めてきた。
「んふぅ…❤」
俺だって吸い付きたかった太刀葉の胸に、「清彦」は待ってましたとばかりにむしゃぶりつく。免罪符を貰ったのだ、誰に遠慮する必要があるだろうか。
大好きな太刀葉の胸を、大好きな「清彦」に吸われて、拒否感なんて出るものか。まるで子供のように吸い付いてくる姿を見ても、愛しさが湧き上がってくる。
「はん…っ❤ 「清彦君」、そんなに強く吸われちゃ…、んぅっ❤」
「太刀葉…っ、太刀葉…!」
私の名を呼んで、「清彦」は「太刀葉」を求めてくる。お預けをくらっていたのは確かだし、俺も限界が来たらこうなるかもしれない。
それでも、俺はこんな「清彦」を愛しいと思うし、なるべくなら長く楽しませてあげたいと思っていたからだ。
ちゅぱちゅぱと吸い付く音がする。右を吸われたかと思えば次は左、空いてる方の胸は手で揉まれ、胸から湧き上がってくる感覚は止め処ない。
じんわりと広がってくる性感に、次第に私は太ももをこすり合わせていた。期待して濡れていたおまんこが、お預けをくらってよだれを垂らしている。
焦らされている筈なのに「もっとしてほしい」と思うし、「早く挿入してほしい」とも思う。
どちらも大事に思えてくる感覚の中、ふと胸からくる刺激が無くなった。「清彦」が口を離したのだ。
「太刀葉…、今度はこっち、良いかな…?」
「清彦」は私の股間…、濡れているおまんこを見て、そう言ってきた。
…あぁ、見られちゃうんだ、「清彦君」に、「私」のあそこを。
反応を待たずに、私はショーツを脱ぐ。クロッチと肌の間に糸が引いたような気がする。
恥ずかしくも期待するように脚を広げて、私は恋人をそこに招く。
「…良いよ、「清彦君」…、来て…?」
恥ずかしくて彼の顔が見れない。そうして彼は迷うことなく、自らの頭を私の股間に突っ込んできた。
「んあぁ…っ!❤」
我慢する事なんてできなかった。声が静かな室内に漏れて、ぺちゃぺちゃとあそこを舐められる感覚がする。
生暖かい「清彦」の舌が、私の大事な所を舐めている。遮るものなんて無く、直視されているという事実と、クンニをされているという現実が、どんどんと俺を「女」にしていく。
その度にイってしまいそうになるのを我慢していたが、
「んっ! ひ…っ!!」
そこが見つかるのは時間の問題だったのかもしれない。硬くなってきているクリトリスに指が触れると、大きくのけぞって軽い絶頂が脳を焼いた。
「…太刀葉、大丈夫かい?」
「う、うん…、大丈夫…。…気持ち良かった、だけだから…」
そうして「清彦」は口元を拭いながら、私を気遣ってくれた。…だから今度は、私の番だ。
「…今度は、私がお返しする番ね…?」
体勢を変え、今度は私が「清彦」の股間の間に顔を埋める。そこには大きく勃起した、見知ったはずのイチモツの、見慣れない顔があった。
「あ、む…っ❤」
「うぁ…っ! た、太刀葉…っ、そこ、気持ちいい…っ!」
「太刀葉」としてはほとんどやってくれたことのないフェラチオを、私はやっていた。
大好きな「清彦」のモノだとしても、ちょっとだけ忌避感があったけど、いざこうしてみるとやっぱり愛しさが溢れてくる。
自分の口で気持ちよくなってくれる。その事実が何よりうれしくて、嘗め回す舌と、しゃぶる口の動きが止まらない。
「うぅ…っ、太刀葉、どうして、こんなに気持ちいい所を…?」
「さっきの「清彦君」と同じ…、こうすると気持ちいいんじゃないかって思って…。
男の子は、ここが気持ちいいんだって、なんとなくわかるの…」
裏筋を舐め、亀頭の周りを舌でなぞり、鈴口を舌先でくすぐる。
自分が触れた時に気持ち良かった場所を、「太刀葉」としての繊細な舌で嘗め回す度に、「清彦」の口からは気の抜けたような声が漏れている。
気持ちいいのだろう、それを素直に出してくれて、こちらも気分が良かった。
そしてしばらく嘗め回していると、イチモツがビクビクと震え始めた事に気付いて、口を離した。
「…太刀葉? どうして急に…」
「「清彦君」のおちんちん…、私も、欲しいから…」
そうして今度は両手脚を広げて、「清彦」を全身で受け止めるという形で迎えようとする。
「…だから、お願い。私と…、えっちしよう…?」
挿入は一瞬だった。
「清彦」も知っている筈の挿入は久しぶりで、そして初めてだった。
(熱い…❤ 「清彦」の爆発しそうなくらいのおちんちんが、私の中で暴れてる…❤)
私も「太刀葉」として初めての挿入…、される方でのセックスに、頭の中で火花が散っている。
ぱちぱちとはじける快感の渦の中で、辛うじてわかるのは、私を貫いている愛する人のおちんちん。俺にあったはずの器官。
「はぁ…っ、太刀葉…、久しぶりだからかな、ナカ、うねって…、すっごい良いよ…」
「私も…、「清彦君」が久しぶりで、すごいの…、我慢、できなさそう…❤」
挿入し、奥まで貫かれた状態で、私たちは動けなかった。おちんちんを包む膣の柔肉が、女の最奥に届けようとする剛直が、どちらも気持ちよくて。
はぁはぁと荒い呼吸音がする。抱きしめ合い、お互いの体温と、それ以上に熱い性器同士の熱を分け合って。
「動くよ、太刀葉…」
「…うん、お願い、「清彦君」…❤」
口づけと共に、抽送は始まった。
もう遮るものはなく、我慢する必要はなく、私たちは望んだ行為をしていたのだ。
「あんっ❤ 「清彦君」っ、激しっ、いんっ❤」
「太刀葉の…、ナカが、気持ちよくって…、我慢なんて、できないから…!」
「そんな、激しくされたら…っ、ひゃあんっ❤」
腰を掴むだなんて、余裕のあるセックスじゃない。
私たちは抱き合って、お互いの顔を見合って、体のすべてを寄せ合って、ただ腰だけを動かしていた。
「太刀葉…っ、太刀葉…、太刀葉ぁ…っ!」
「清彦君…っ、清彦…っ、清彦ぉ…❤」
間近にある顔が愛しい。腰を振りたくる彼を愛している。胸の中から全身に愛が広がって、股間から溢れ出てくる気持ちよさと交じり合う。
あぁ、太刀葉は俺とのセックスの時にこんな気持ちになっていたのか。俺も男として愛している時、同じ気分だったはずだが、それ以上だ。
「んむっ、っちゅ、ぴちゃ…、っふぅ…っ」
「はむっ❤ んちゅ、ちゅぅ…っ❤ んちゅぅ…❤」
もはや愛をこめてお互いの名を呼ぶことさえ必要なくなったのか、私たちはただ目の前の唇を貪り合い、舌を絡め合っていた。
二つの水音が室内に響く。上の口から漏れ出る水音と、下の性器同士がぶつかり合う音。
あの時、若葉ちゃんが太刀葉に成り皮った時を境にお預けだった恋人同士の結合は、普段以上に激しくなり、普段以上に長引いている。
「清彦」も私も、お互い絶頂近くまで愛撫されていたはずなのに、私たちの体は絶頂をどこか拒絶しているようだった。
一秒でも長く繋がっていたい。その思いが私たちの中に共通していて、それが絶頂の訪れを一秒でも長く遠ざけていた。
だけど、それもいずれ限界がやってくる。
「太刀葉…っ、俺っ、限界かも…!」
「私、も…っ❤ イっちゃいそう、「清彦君」…っ❤」
私の中に突き刺さっているおちんちんが、大きく膨らんでいく。もう限界ですという形になって、私の奥まで入り込んでいく。
(あぁ、ここから出されるんだ、私の中に「清彦君」の精液が来ちゃうんだ❤)
その事実に私の子宮はきゅんきゅんと反応し、白濁液を欲して口を開く。
「太刀葉…っ、出る…!」
「うん…っ❤ 私も、イくから…、一緒にイこう…❤」
(早く来て、「清彦君」の精液、私に注ぎ込んでっ❤)
期待と共に、限界を迎えた「清彦君」の精液が堰切って溢れ出てくる。口を開いた私の子宮に目掛けて流れ込んでくる。
それは紛れもなく彼の愛。私を想って放った熱。
子宮に染み渡り、私の中にゾクゾクと走る本能があった。
(あ…っ、本気で絶頂する…❤ 「清彦君」の精液注がれて、私、本当に女の子としてイっちゃう…❤)
「んあぁぁぁぁぁぁっ❤❤❤❤❤」
清彦の絶頂を引き金に、私は今までで一番の「女の快感」に流された。
抑える事さえできなくなった声は部屋中に響き、俺の中に太刀葉が染み渡っていく。
(あぁ…、これが本当の絶頂…、大好きな男の人とのセックス…❤)
絶頂の快感に揺られながら、私は思った。
…もっと、シたいと。
隣で息を荒げている「清彦」を見ると実に幸せそうな顔をしている。
あれだけの射精をしたのだ。
賢者タイムに入っているのだ。
だがオチンチンは最大勃起状態からは多少は力が抜けている程度だ。
清彦の時に2回戦に突入する場合は太刀葉ちゃんの見事でエッチな裸体見て自力で再興奮させていたが、今の俺(太刀葉)は今すぐしたい!
そして【清彦】の時に【太刀葉ちゃんがこうしてくれたら直ぐ回復して即二回戦突入なんだけど】が今「太刀葉ちゃん」になっている俺には可能だ!
「清彦」に覆い被さると俺の胸に備わった、たわわなシロモノで挟みシゴく♥️
「えっ?ぱ、パイずり!?」
太刀葉ちゃんはやってくれたことないからな。
でも太刀葉ちゃんの記憶には(清彦君にしてもいいかな?でもそれって私が凄くエッチで淫乱な女性と思われて引かれちゃうかも…)と考えていたからだ。
見て、太刀葉ちゃん。
「清彦」があんなに喜んで一瞬で回復したでしょ。
だから俺が清彦に戻って本当の太刀葉ちゃんとエッチする時にもやっていいんだよw
そうして復活した「清彦君」のおちんちんに、今度は騎乗位で挿入した。
さっきまでの正常位とは違う、体重のおかげでどうしても奥まで突かれる感覚は、また違った気持ちよさがある。
体を動かし、腰を振って「清彦君」を味わっていると、ふと力強くお尻を掴まれた。
「んっ❤ 「清彦君」…?」
「ダメだ、太刀葉…、太刀葉に動かれるのも気持ちいいんだけど…、やっぱり俺も動きたい…っ!」
「あっ、ちょ、んふぅっ❤」
そうして私の腰の動きに、「清彦君」の動きも追加される。
動きが合わないとどうしてもずれが出てしまうけど、それでも合致した時は、何より気持ちいい。
「はっ、あっ、あんっ❤」
「太刀葉…っ、ナカがうねって、前よりずっと…、気持ちいい…っ」
「…ふふ❤ そんな私は、嫌かな…?」
「そんなわけない…。前よりずっと好きになってきた…! だから…、太刀葉…っ!」
「清彦君」が腰の勢いを増していく。
私が腰を下ろす瞬間と、「清彦君」が腰を突き出す瞬間。奥まで突かれた時は、私たちの喘ぎ声も重なってしまう。
先程彼が放った精液をかき出しながら、それでもまた注ぎ込もうとする動きは、次第に激しさを増していく。
「太刀葉…っ、また出る…!」
「良いよ、「清彦君」…っ、私のナカに、溢れる位いっぱい…❤」
そうしてまた白濁液が私の中に注ぎ込まれ、それに愛を感じて絶頂した。
それからシた回数は、多分片手じゃ足りなかったと思う。
体位を変えていっぱい愛し合って、そして最後はやっぱり正常位で愛し合って、その度に濃い精液が私の中に注ぎ込まれた。
…おかげで布団は大分汚れちゃった。旅館の人には悪いことしちゃったかな?
そしてもう一度温泉に入って、セックスでの汗と注ぎ込まれた精液を洗い流していた。
「…ん~~……、はぁ……❤」
シャワーを使っておまんこから精液をかき出してしまうと、そこに少しの寂しさを感じてしまうが、大丈夫だ。またセックスの時に注ぎ込んでもらえばいいのだから。
…そうしてまた温泉から上がった私たちは、汚してしまった布団ではなく、もう一つの布団で一緒になって眠った。
温泉の熱が残るお互いの体温が心地よくて、抱きしめられた状態で眠るのはとても嬉しかった。
「…「清彦君」」
疲れてしまったのだろう、「清彦君」の寝顔を見て、どうしようもないくらい溢れてくる愛しさのままに、私は彼の唇に軽くキスをして、眠りに入った。
…舌を絡ませてしまったら、多分また歯止めが効かなくなりそうな、そんな気がしたからだ。
チュンチュン…。
シャワシャワシャワ…つくつくぼうしーつくつくぼうしー…
愛しい彼に抱きついたまま心地好い眠りについた私はスズメや今日も1日快晴で暑くなるのを告知するような蝉の大合唱で目が覚めた。
「清彦」君はまだぐっすり眠っている♥️
昨夜はあんなに頑張ったものね♥️
私も男としてあんなにいっぱい愛し合ったら疲れ果ててなかなか起きれないだろうな。
「清彦」君の寝顔を数分間見つめ幸せを噛み締めながら寝顔にキス♥️
あっ…また私、太刀葉になりきってしまっている。
自然と浮かぶ一人称は「私」で「俺」って考えられないし「俺」って呟くと凄く違和感がある。
う~ん…ちゃんと「太刀葉」を着ている清彦だって自覚を戻さなきゃダメね。
この旅行で完全に清彦のことを大好き…ううん。愛してる♥️って自信持って言えるし、今も隣の「清彦」君が愛しくてたまらないもの♥️
だから帰ったら「私」を脱いで清彦に戻るわ。
そして今夜は清彦君のアパートで元に戻った本物の私と…太刀葉と愛し合うの♥️
だから私はちゃんと清彦だぞ!って自覚しないとね♪
私はそっと起き上がるとトイレに入った。
女子トイレの個室に入り、下着を脱いで便座に座る。
強く念じながら股間を意識すると、そこから私の、いや俺のチンコが生えてくる。
それを同時に今度は顔の部分を脱いで、数週間ぶりに俺は自分の顔で呼吸した。
「太刀葉」として俺のチンコを弄るのも良かったのだが、「俺」であることを強く意識する為にも、こうして顔の部分だけ脱ぐことにしたのだ。
汚れないよう太刀葉の頭の部分や髪の毛は俺の首元に巻き付けておく。
「ん…っ」
そっとチンコを触ってくる手は「太刀葉」のもので、細く白い手が俺のチンコをそっと握り込む。
ただそれだけの筈なのにやっぱり気持ちいい。そして「俺」という感覚が蘇ってくる。
胸元を見下ろせば聳え立っている「太刀葉」のおっぱいだが、今回はこれを触らない。「俺」であることをしっかりと認識する為にも、女としての快感は今回は控えておきたいのだ。
なにせそれを思い出してしまえば、また私になってしまう。それは少し避けたかった。
「っは、はぁ…、太刀葉…っ」
体を震わせるたびに胸が震える。それにむしゃぶりつきたいが、今は我慢するしかない。そのまましこしことチンコを扱き、「俺」の意識を強くする。
ぽたりと音がした。溜めていた水に、私の愛液が落ちたのだろう。
そこも弄りたい。女として気持ちよくなりたい。
でも我慢だ。我慢、我慢。
場所は女子トイレで、体だけ女の筈なのに顔とチンコだけは男の状態でオナニーをしている。
それを俺の目で見る事はできないが、もし見れたとしたらとても歪な状態に見えるだろう。
だがそれでも。
俺は男として感じている。俺は男だという認識がある。
帰ったら太刀葉と愛し合うんだ、という意志を強く持つ。
俺の腕の中に太刀葉がいる事を思い出す。
あの柔らかな体を抱きしめて、綺麗な顔や唇にキスをする。
そうして太刀葉のおっぱいやおまんこを触って、太刀葉は俺のチンコを触って高め合っていき、最後には挿入するんだ。
俺が腰を動かして太刀葉の膣内を抉って、それに太刀葉は喘ぎ声で答えるんだ。
何度も精液を発射して、一緒に絶頂しあうんだ。
そう考えている筈なのに、思い出してしまうのは昨日のセックス。
上にいたはずの俺がいつの間にか下にいて、挿入している筈がいつの間にか挿入されている私になっていて。
でもチンコからの快感は溜まっていく。精液を発射させろと今か今かとばかりに待ちわびている。
感じているのは確かなのに、感じ方がちぐはぐになってきている気がする。
いつの間にか俺は、私はおまんこを弄り、女と男の快感を同時に受けて、射精していた。
今日このまま旅行から帰って「太刀葉ちゃん」を脱いで、俺が清彦としてセックスしても今度は俺がちゃんと清彦をやれない。
自信がない。
別に女の快感を知ってしまったから…太刀葉ちゃんとして…女として生きていきたいって訳じゃない。
だが太刀葉ちゃんの身体を…太刀葉ちゃんとして女で「清彦」と愛し合ったことがかなり影響されて
純粋な男の清彦として、本物の太刀葉ちゃんに向き合えない。
本物の太刀葉ちゃんを悦ばす自信、昨夜の「太刀葉」だった俺のように何度も絶頂させる自信はある。
だが清彦として太刀葉ちゃんを…挿入され気持ちよるがる太刀葉ちゃんを羨ましく思ってしまうであろう自分が容易に想像できるのだ。
二人とも本来の身体に…清彦と太刀葉に戻ったら…
俺が脱いで元に戻った太刀葉ちゃんなら今夜もエッチをねだるだろう。
たった今まで「太刀葉ちゃん」だった俺がそう思っているから。
でも俺が清彦をちゃんと出来る自信がない状態でエッチはできない。
今夜早急に『若葉ちゃん』に会って相談せねばならない。
本物の太刀葉ちゃんは今夜エッチできないって知ったら猛烈に残念がるだろう。
わかるんだ。
股間を戻し再び太刀葉の顔を被り「太刀葉」に戻る。
鏡に映る大好きな愛しい太刀葉ちゃん。
早く清彦として本物の太刀葉ちゃんと逢いたい。
おしゃべりしたい!
愛し合いたい!
だから俺はちゃんと清彦にならないと!
「だからゴメン。もう少しだけ俺に「太刀葉ちゃん」をやらせて」
* * *
「なるほどー、そんなことになってましたか」
太刀葉の家に『若葉ちゃん』を呼び寄せて、私たちは話し合っている。
…正直な所、彼女を家にあげるのは少し気が引けたが、喫茶店という公共の場で皮の話をしてしまうのは憚られる気がした。
「深く『太刀葉先輩』に入り込みすぎましたね。前に言った通りだと思ったんですが」
「本当…。今じゃ意識しなくても普通に「私」って言っちゃうし、清彦として振舞う事の方に違和感を覚えるようになっちゃって…」
「そこがコレの怖い所でもあるんですよね、いやはや」
そう言いながら『若葉ちゃん』は、ファスナーのつまみを指でもてあそんでいる。
「これを使いたいという人は沢山いましたし、皮にした人の意識に呑まれて、結局“本人そのもの”になってしまった人もいっぱいいますからね」
「そこは『若葉ちゃん』の言う通りだったよ…。どうにかならないかな、これ…」
「どうにかする方法ですか…。まぁ時間はかかるでしょうが、皮を脱いで「清彦」さんとしての意識を取り戻しきるのが一番でしょうかね」
「時間って、どれくらいかかるの?」
「その人によりますね。侵蝕度合いが低ければ1~2週間で戻るでしょうが、度合いが高いと年単位で戻れない可能性もあります」
「そんなに…」
『若葉ちゃん』の言葉に、少し愕然とする。となると私は、このままだと皮を脱いでも『太刀葉』としての意識を抱えたまま年単位で過ごさなければいけない事になるのだ。
「ちなみに本来の若葉は、太刀葉先輩の皮を着て一つになってそのまま生活するつもりでしたね。
その場合、彼女は「自分」を強く持ちすぎていた分、太刀葉先輩として意識が同化する事にも時間はかかったでしょう」
その言葉には、背筋が寒くなった。太刀葉を乗っ取られる事、それを「自分」への脅威として感じてしまったからだ。
恋人へ、ではない。自分へ、という感覚は大分違う。
それ程までに俺は「太刀葉」を私と思うようになっていた。
「まぁ、男としての実感を取り戻す為にオナニーぶっこくのはアリだけど、それじゃ足りないよね」
「…それは、まぁ…」
「だから、もう一回聞くよ? お相手、しましょうか?」
そう言いながら『若葉ちゃん』は服を脱ぎ、太刀葉の皮の複製を着こみ始めた。
目の前には私と寸分たがわぬ姿をしている、裸の太刀葉がいる。
昨日抱かれた自分の体にして、恋人の体。その事実に喉がごくりと鳴る。
「難点を上げるとするなら、「私」の皮を着たまま抱いたりすると、今度は自己愛に変化する可能性があるという事です。
ですから清彦さんは、最低限顔の部分を、できるなら全部皮を脱いでスる事をお勧めします」
「でも…、私であって、私じゃないんでしょ…?」
「そうですよ? ですから私は訊くんです。選択権は、あなたにありますから」
…どうする。私は…。
私じゃない「私」と清彦がエッチする。
この嫌悪感の正体は…嫉妬だ。
嫉妬以外にも私は目の前の「私」に清彦を盗られる怒りと恐怖を抱いている。
…しっかりしなさい私…じゃない、俺。
清彦に戻って本当の私と愛し合いたいだろう?
今の私がこのまま私を続けたら本当の私がいつまでも戻ってこれないんだから。
意を決して私の…「太刀葉」の皮を脱ぐ。
今朝より違和感が強いのはその分私の…太刀葉の意識に呑み込まれていたからかしら?
一昨日はそうじゃなかった。
この旅行で浸食が進んだんじゃないかって思う。
清彦君への愛を取り戻した分、私は太刀葉に染まったのだ。
「太刀葉」を全部脱ぎ私は久しぶりに清彦自身に戻ったのだけれど、昨日は清彦君の身体の一部分を出しただけで俺って思えたのに
今朝の顔出しした時は俺って意識できていたのに…。
今日の海水浴場で楽しみすぎたから?
夕陽が沈むタイミングでロマンチックに過ごしたから?
今は全身清彦君なのに一人称はまだ私ってなるし、鏡に映る姿を見て自分自身と感じずに「大好きな清彦君♥️の身体」って認識してしまう。
それでも私の皮…じゃない、太刀葉の皮を脱いで清彦君の身体になった為か『若葉ちゃん』が着る私(太刀葉)を見ているとドクドクとオチンチンが漲ってきた。
不思議な気分だ。清彦君の、俺の体の筈なのに意識は私の、太刀葉のまま。
でも頑張ろう。目の前の「私」を男として抱いて、しっかりと俺の意識を取り戻すんだ。
ぎゅっと目の前の、裸の「私」を抱きしめる。
「あ…」
目の前の「私」はうるんだ瞳でこちらを見てきて、待ち望んでいる顔をしている。
それに応えるようにキスをしてあげると、「私」の方から舌を絡ませてきてくれた。
裸のまま「私」とキスをしあう。息が唇の端から漏れて、たまらないという雰囲気が部屋中に満ちていく。
「ちゅ、ちゅっ、…んむ、っふぅ…」
「ちゅる…、ふぁ、あむ…、んふ…」
小さく滑らかな「私」の舌が、清彦君の広く大きな舌と絡み合う。あぁ、これが「私」の体なんだ、羨ましいな。
…ダメダメ、そんなこと考えちゃ。今の私は男、清彦君なんだから。目の前の愛してる女の子を気持ちよくさせるんでしょ?
キスをしながら体を密着させると、むに、と「私」の胸が当たってくる。それが確かに心地よくて、おちんちんがびくんと跳ね上がる。
(ぶち込みたい…。今すぐ「私」の中に挿入して、気持ちよくなりたい…)
そんな気持ちを「私」は察したのか、私の手を取っておまんこに宛がってきた。
「ダメだよ、清彦君。そんなにがっついちゃダメ。…「私」も気持ちよくさせて?」
指が「私」のおまんこに触れる。温かく柔らかい、私の持ってた場所。今はおちんちんが漲っているところにあった筈の場所。
そっと指をその中に挿し込んでみる。
「ん…っ」
感じているのか「私」の口から声が漏れる。清彦君としての記憶を使って、指を軽く抜き挿ししてみたり、内側の壁をなでたりしてみる。
「は…っ、あ、良い…、清彦君の指、良いよ…」
その度に「私」は私の名を呼んで、気持ちよさそうによがってくれている…。
…羨ましい。女として感じられることをそう思っているが、ダメだ、我慢だ。指を動かしていると、愛液が溢れて指先が濡れてくるのが分かる。
「私」も気持ちいいのだ。それが分かる事で、私の中の俺が少しだけ大きくなってくる気がした。
ベッドの上に横になる。
胸を揉みながらおまんこを撫で続け、「私」が気持ちいいという場所を触り続けていく。
なにせ私なのだ、感じる所などすべてお見通しだ。
その度に「私」は何度も「清彦君」と呼んでくれて、私が何者なのかを教えてくれている。
「太刀葉…っ、太刀葉…!」
「そう…、名前を呼んで、清彦君…。あなたが大好きな「私」の名前を…」
「私」に呼ばれる度に、私の名前を呼ぶ度に、私の中に隠れていた俺が顔を出してくる。
でも、まだ足りないのだ。
愛撫を続けていくと、「太刀葉」は抱き着いて、耳元でこう囁いた。
「…私、もう我慢できない。お願い、清彦君…」
我慢できないのはこっちも同じだった。さっきからギンギンに勃起し続けているおちんちんは、早く本懐を遂げさせろと主張してくるようだ。
体を離し、「太刀葉」は手を使っておまんこを広げ、顔を赤らめて告げてくる。こっちに見せつけてくるようにしているそれは、紛れもなく「太刀葉」も待ちかねている様子だった。
「…早く、挿れて…?」
「…うん。挿れるよ…」
「太刀葉」の腰を掴んで、照準を合わせる。ぴたりと亀頭と入り口がくっつくと、それだけで熱が伝わってきた。
熱い。今からここに挿入するんだ。「太刀葉」の中に、愛する女の中に。例えそれが「太刀葉」の皮を被った『若葉ちゃん』だったとしても。
もう止められないと思った。腰を深く突き込んで、肌をぶつけ合う。
じゅぷっ! と音が鳴りながら、「太刀葉」の中におちんちんを挿入させた。
「あ、は…っ!」
「んっ、っくぅ…!」
あぁ、本当に久しぶりだ。「太刀葉」のナカだ。若葉ちゃんに無理やり別れさせられてから半月ぶりの、いや前のデートもあったから殆ど一ヵ月ぶりくらいの、男としてのセックスだ。
こん、と「太刀葉」の最奥を突いている感じがする。ちんこを柔らかい肉に包まれている。何度も感じて、これからも感じていきたい愛する女のナカだ。
例えそれが「太刀葉」の、皮を被った偽者のだとしても、その感触は確かに本物だった。
「…動くよ、「太刀葉」…」
「うん…、いっぱい感じさせて、清彦君…」
そう言いながら、「太刀葉」は俺に抱き着いてくる。ぎゅっと体同士が触れ合って、「太刀葉」の乳房が俺の胸板に潰される。
腰を動かし、ナカを抉る様にセックスを開始した。
昨日「清彦」がやったように、いやそれより激しく、俺は腰を動かし始める。相手が「太刀葉」であることも、俺を取り戻すことも、それに拍車をかけていた。
腰を振りたくり、「太刀葉」を犯す。腰を叩き付ける度に、俺が蘇る。
あぁ、どんどんと私から俺に変わっていく。目の前には喘ぎ声を上げながら俺の腕の中で身悶えている「太刀葉」がいる。
少しだけ、ほんの少しだけ「羨ましい」という想いはあるが、それ以上に俺は目の前の恋人、その似姿を抱くことで精いっぱいだった。
そうして「太刀葉」を抱いていると、ふいにきゅぅと締め付けが強くなってきた。おそらく限界が近いのだろう。
「あっ、あっ! 清彦君…っ、私、もう、イっちゃいそう…!」
「俺も…、俺も、イくから…!!」
その言葉が「太刀葉」の口から漏れて、やはりと思い至る。俺も太刀葉だったからわかるのだ、体の内側が俺の精液を求めていることを。
だから、思い切り最奥に精液を注ぎ込んで、俺達は昨日と同じように、同時にイった。
あまりの気持ち良さに意識が飛んだ!
射精で絶頂して意識飛ばすなんて初めてかも。
全身に気持ち良い波動が流れているみたいでちょっと動けない。
数分間掛けて呼吸を整えた。
「清彦君、もう大丈夫?」
「ああ、俺は戻った。君の彼氏の清彦だ」
俺は清彦。自分が何者であるかはっきり言える。
もう惑ったりしない揺るぎない自信に満ち溢れている。
目の前の太刀葉ちゃんが顔を脱ぎ顔だけ『若葉ちゃん』になる。
「うん、完全に皮の影響は抜けたね。君の生紋から太刀葉先輩の生紋か完全に消えている。
こんなに早く消え失せるなんて私たちが識る中にはないよ」
へぇ、そうなんだ。
と『若葉ちゃん』が太刀葉の顔を被り直し
「でも念のためもう1回…ううん、朝までエッチしましょう♥️」
「太刀葉」が凄いエッチな顔をして誘ってくる。
「ダメです」
俺が脱いだ本物の太刀葉を見る。
身体は元に戻っている。
本来なら脱いで1分程で目が覚めるそうだが『若葉ちゃん』が持つ特別な管理権とやらで手かざしされてから眠ったままになっている。
太刀葉の部屋に二人の太刀葉。
どちらも裸体で1人は俺を誘惑し、1人は眠っている。
「ふ~ん、それなら♪」
「太刀葉」の皮を脱ぎながら出てきた『若葉ちゃん』はいたずらっ子みたいな表情をすると…
太刀葉に駆け寄り、あっという間に太刀葉を着てしまった!
「本物の太刀葉よ♥️ね♪清彦、続きしよ♥️♥️♥️」
身体は本物でも中身が違うと浮気になるんじゃ?
と急に真面目な顔して
「私が清彦君とセックスしたいからって太刀葉さんになった訳じゃないよ。必要だからさ」
と数分間説明を受けた。
なるほど。そういう事なら。
それから、俺は「太刀葉」と何度もセックスをして、本物の太刀葉をまた着させてもらい、それこそ朝になるまでやり続けた。
見た目は完全に「自分」同士のセックスの筈なのに、俺は太刀葉を着こんでいる筈なのに、俺は「清彦」だという意識は塗りつぶされなかった。
本物の太刀葉は俺だけれど、目の前の「太刀葉」を本物と思い、抱きしめた。
腕の中で喘ぐ姿を見ては昂って、その度にちんこは漲り「太刀葉」の中に精を注ぎ込んだ。
…「太刀葉」の方も、それに応えてくれたのか、それとも『若葉ちゃん』のイタズラか、パイズリにフェラチオなど、体中を使ってセックスしてくれた。
「もちろんこの記憶も一緒に太刀葉ちゃんにあげるからね」
そう言われたら、俺も拒否する理由は無かった。
そうして汚れた体中を洗い流す為にお風呂に一緒に入って、そこでもまた一発ヤった。
「…清彦君。じゃあ、もう大丈夫だよね?」
「あぁ、ありがとう「太刀葉」。君のおかげで俺は自分を取り戻せた。これなら残りの期間太刀葉を被ってても、もう問題無さそうだ」
「それは良かった。じゃあ残り2週間、頑張ってね?」
「え?」
…あれ? 皮の複製は一ヵ月しか保たないから、それまでにどうにかするって話じゃ?
「今度は若葉ちゃん本人に暗示をかけ直す必要があるんだよね。例えば太刀葉の事を「愛してる存在」から「憧れてる先輩」くらいにするとか」
そうか、その問題も残っていたのか。
確かにこのまま若葉ちゃんを解放したら、また同じことをする可能性がある。それどころか皮の「俺」の意識に侵食されて、「俺」が2人で太刀葉を奪い合う事になりかねない。
「ここから後半は、若葉ちゃんは本人に、私が「清彦君」に、清彦君は引き続き「太刀葉」となって、精神を整え直す期間だ。大丈夫かい?」
「それは…、わかった。…でも、どうして俺の為にここまでしてくれるんだ? 若葉ちゃんへのオシオキにしちゃ、大分色々としてくれてるけど…」
目の前の「太刀葉」は皮を脱ぎ、『若葉ちゃん』になった。
それでもその眼はどこか潤んでいて、同時ににやりと笑いながら告げてくる。
「簡単だよ。皮を着続けてると意識が侵食される。それは複製でも同じなだけで…、今度は私が「太刀葉先輩」の意識の影響を受け始めただけ」
「ってことは…、君も俺の事が…?」
「「太刀葉」先輩の影響がある限りは、好きかもね」
くすりと『若葉ちゃん』は笑う。悪感情を除けば大分かわいい容姿をしているから、太刀葉という恋人がいなければ好きになってたかもしれない。
「どうする? このまま私が「若葉ちゃん」本人になって、君たちと付き合おうか? もし見咎められたら清彦君が「太刀葉」先輩の皮を被って、「彼女なら浮気してもOK」と感情を書き換えてもいい」
『若葉ちゃん』は中々に悪魔のような提案をしてきた。
確かにそれは男としては嬉しい事なのかもしれないが、俺は太刀葉一筋でいたい。欲望のために彼女をないがしろにすることなど…。
「どうするかは任せるよ? 君の好きにしていいんだ」
可愛い『若葉ちゃん』の顔で、にやりと笑ってくる彼女。
いや、中の人が本当に女なのかも怪しいが…。
俺は…。
* * *
あれから。
俺は太刀葉の皮を脱ぎ、太刀葉と恋人同士の関係に戻った。
太刀葉は契機となったあの日、俺をフった時の記憶はなく、今まで「俺と変わらず過ごしていた」記憶を持つに至っていた。
勿論俺が太刀葉として過ごしていた時間も含めて、だ。
つまり…、
「なんだか変な気分なの。清彦君の事を思うと、ちょっとムラムラしちゃって…」
と、太刀葉は前よりえっちな女の子になってしまった。勿論俺だってそれが嫌な訳じゃない、むしろそうなる様に振舞ってた記憶だってある。
おかげでデートの日はいつもえっちな事をしている。最近はゴムのおかげで出費が増えてしまったりもした。
それは…、まぁ幸せの必要経費だと思っておくことにしよう。
若葉ちゃんの方は、『若葉ちゃん』の中の彼女のおかげで今の所は落ち着いているようだ。
…本当に詳しい事は何一つ分からなかったが、俺の為に動いてくれたのだ、本当にありがたい。
俺としてだが…、実はあのファスナーのつまみは、俺が持つことになってしまった。
「それを渡すのはお詫びと思ってくれればいいよ。清彦君には迷惑をかけたからね。
君ならそこまで悪い扱い方はしないと思う。ただし、使う際は相手の同意を求めるようにね?」
などと『若葉ちゃん』に言われたが、今の俺はこれを使う気分にはなれていない。
「清彦君、それ、どうしたの? ファスナーのつまみみたいだけど…」
「あぁ、いや。何でもないよ。ちょっとこの間バッグのつまみが取れちゃって、そのままにしてたみたい」
「そうなんだ。バッグを直してくれる所知ってるから、今度一緒に行く?」
「あぁいや、大分古かったし、新調しようと思ってるから大丈夫だよ」
太刀葉の家でお家デートしてる時にそのつまみを手で弄っていると、ふとそんな事を聞かれた。
慌てて誤魔化すが、確かにこれをずっと持ってるのも変だなという感じになり、すぐにポケットに仕舞う。
太刀葉はお茶とお菓子の準備をしに台所に立っており、嬉しそうに鼻歌なんか歌っている。
…長い髪の毛、すらっとしたボディライン、ふりふりと揺れる丸いお尻、そのすべてが煽情的だ。
…正直な所、俺は俺だという感覚は忘れていない。だが、太刀葉としての気持ちよさも忘れられないのは事実だった。
女の子としての快感、愛する人に抱かれる記憶、それらは間違いなく俺の頭に刻まれている。
たった2週間弱の出来事だというのに、それは濃密すぎた、忘れよう筈もない。
もう一度…。出来る事なら今一度、あの感覚を味わいたい。
そんな感情を持ってしまった俺を、太刀葉は受け入れてくれるだろうか。
これを使えばすべてを芋づる式に話さなければいけなくなるが、彼女はそれでも俺と付き合ってくれるだろうか。
俺は悩んだ。欲望に流されないように頭を振って、その考えを飛ばす。
この事は墓場まで持っていこうという気持ちと、この事は太刀葉と共有しておきたいという気持ちが、混じり合ってしまっている。
…俺も随分と、あの皮の魔力に取り憑かれたものだ。
おまんこをほじくる感覚も、
胸を揉みしだく感覚も、
太刀葉の手でちんこを扱く感覚も、
鼓膜を突き抜ける太刀葉(自分)の喘ぎ声だって、
そのすべてが俺の中に深く刻まれてしまった。
忘れよう筈がない。
悩んでいると、太刀葉がトレイに飲み物とお茶菓子を乗せて戻ってきた。
今日のお菓子はお手製だと言って、笑ってくれている。
自慢の彼女、愛する存在、きっとこれからも未来を共に歩む人。
…その彼女に、俺は黙り続けていくのだろうか。
「清彦君?」
不意に太刀葉が俺の名を呼ぶ。どうしたのだろう、という表情だ。
その言葉に、俺は…。
* * *
俺の家でのお家デートの日、俺はある事を決意した。
それは太刀葉にあのファスナーを付けて、再び皮にして着込むということだ。
結局、俺は太刀葉に喋ってしまった。
太刀葉が若葉ちゃんに襲われて皮にさせられ、俺をフった事。
捻じ曲げられた感情を元に戻すため、俺が皮を着て生活していた事。
その影響で、幾分か太刀葉はエロくなってしまった事。
俺自身、「太刀葉」としての快感を忘れられない事。
そのすべてを、墓場まで持っていくことができずに彼女に伝えてしまったのだ。
…もちろん、呆れられ、怒られ別れられる可能性だって大いにあった。それも覚悟していた。
だが、
「そうだったんだ…。あの時、若葉ちゃんに変な事を言われて襲われてからの記憶が曖昧だったのは、その為だったんだね…。
…でも、ちょっと私の事えっちにさせすぎたんじゃない? こんな事を言われても、しょうがないなって思わせる位なんだもの」
俺が太刀葉を着ていたことで「清彦」への愛情を積み重ね続けていた影響か、太刀葉は俺の言ってる事と、ファスナーの存在を受け入れてくれた。
そして、
「私の体が気になるって言うのなら…、着ても、良いよ。
でも起きてる時に皮にされるのってなんとなく怖いから、私が寝てる時。その時だけよ?」
そう言って、俺が太刀葉を着る事さえ了承してくれた。
正直な事を言うと、俺がこの秘密を抱え込み続けることに苦悩してたのは確かだ。どこかで吐露してこの重圧から逃れたいと思っていた事も。
そしてそれが受け入れられたことで、俺はその肩の荷を下ろすことができた。
そして今、俺の隣には太刀葉が眠っている。たくさんえっちした後、俺は太刀葉が眠るまで待っていたのだ。
布団から這い出ると、財布の中に仕舞っていたファスナーを取り出し、太刀葉の体に取り付ける。いつもは背中に付けているが、今日は太刀葉の正面、喉元に付けてファスナーを下ろした。
浮かび上がり開けられたファスナーから空気が抜け、太刀葉はぺしゃりと潰れてしまった。その穴を広げて俺は彼女を着こみ、久しぶりに「太刀葉」になった。
「…ふふ、やっぱりこの姿は良いな。太刀葉になれて、彼女に包まれて、いい気分だ…❤」
俺は俺である、という意識は持っている。しかしそれでも「太刀葉」として生活した二週間余りの記憶はあるし、太刀葉としての記憶や考え方もきちんと保持している。今の俺は男でありながら彼女の気持ちを汲むことができるのだ。
「…「清彦君、大好き❤」」
着込んだ太刀葉の記憶を読み込み、記憶のアップデートを図る。どう思われているのか、という事を確認したいのもあるし、どこか不満に思う所があるのなら改善していきたい、そう思っていた。
勿論太刀葉は俺に小さな不満を持つことはある。それを知って、俺の悪い所を改善していく事も、関係を今より良くするためには必要な事だ。
幸いというべきか、今の所太刀葉は俺に対してそういう感情を持っていない事は分かる。皮の事に関しても「しょうがないな」という感情はあるものの、成り代わられる事を阻止してくれた事には感謝してくれているようだった。
それを知ることができて、一安心した。
だから俺は彼女に感謝し、この体を抱きしめる。柔らかく細い、女性の体。いくら抱きしめても飽き足らない、愛する女性の体。
それを自分の体にすることができる、人外の充足感を味わっているのだから。
「太刀葉、愛してるよ…❤」
そうして自分の体を堪能し終えると、クローゼットを開いてあるものを取り出した。
それは食料品から日用品まで取り揃えている大型ディスカウントストアで取り扱っている、端的に言えばコスプレ衣装だ。
勿論本格的な物には程遠い、身内のパーティで着てネタにする衣装のような代物だが、今こうして「太刀葉が着ている」姿を見るだけで、俺はそれに満足していた。
ナース服に袖を通し、衣服に付属していた聴診器を首にかける。もちろんこれだっておもちゃだ、本当の聴診器のように心音が聞こえる訳じゃない。
それでも自分で自分の胸に聴診器を当て、心臓の音を聞こうとする。
多分、今の心音はどくどくと鳴っているだろう。
「やっぱり興奮してる…、何が悪いのか、確かめてみなくっちゃ❤」
そのまま俺はベッドの上に座り、脚を開く。下着などつけない状態でナース服を着たので、そこは勿論隠すものなど無かった。
脚を開いて股間を広げると、どろりと精液がこぼれ落ちてきた。唾液をたくさん指に絡ませて、くちゅりとそこに指を這わせる。
「んっ、ふ…❤」
まだ濡れているそこを弄ると、愛液と精液の混合液が零れ始めてくる。さっき俺が出した精液は、指にねっとりと絡みついてきた。
それを口元まで持っていくと、
「…ちゅっ、んむ…❤」
愛しさと恥ずかしさが同時に襲ってきて、愛しさが勝ち、ねっとり指に絡んだそれを咥え込んでしまった。
「はぁ…、あぁ、なんで…、何でこんなに、おいしいの…❤」
「好きな人の精液」の味を舌に受けて、ぞくぞくと背筋を駆け上がる背徳感は不思議だ。自分の物でもある筈で、普段なら絶対に口にしたくないものだが、「太刀葉」になった時は別だ。
あの時、「清彦」にパイズリをし始めた頃から、太刀葉は同時にフェラをしてくるようにもなったし、精液を飲み込んでくれるようにもなった。
だから、「私」にとってはもう汚い物じゃなくて、「好きな人の一部」だと思えるようになってきたのだ。
膣内をかき乱すようにオナニーをして、その度に指に絡みついた混合液を舐めていく。それだけで快感が全身に広がっていく。
大学生の身分で妊娠はしたくないという考え、そして「自分の卵子に精液を与えたくない」という、未来の子供への嫉妬心。その二つが絡まり合い、俺の精液を飲み込むことで独占欲が満たされていく。
まだ早い。まだ清彦君は私だけのものなのだから。
「はぁ…っ、はぁ…❤ あ、っんん❤ んっふぅ…❤」
そして精液を飲み切った後、俺は膣内をほじくることに集中していた。
指先だけでオナニーをする感覚は確かに気持ちいい、自分の感じる所を的確に攻められる。
見下ろせば股間を見せないように遮る、太刀葉のEカップの胸。その双丘の片方の乳首をナース服越しに刺激しながら、同時に女性器をほじくって、「太刀葉」しかいなくなった俺の室内に喘ぎ声が響く。
「ん…っ、ふぁあぁっ❤」
そうして俺は太刀葉の体で絶頂し、ベッドの上に身を横たえる。
「はぁ…、はぁ…❤ やっぱり太刀葉の体、気持ちいい…❤」
視線の先には、クローゼットが鎮座している。
その中にはナース服の他にも、いくつか太刀葉に着てほしいコスプレ衣装が存在していた。
「まだ2時だし…、楽しんじゃっていいよな…?」
甘い誘惑に耐えられず、俺はクローゼットを開けて、買っておいた衣装を着て、太刀葉の体で見る者のいないコスプレショーをするのだった。
その翌日、俺は太刀葉を着て4時頃まで一人遊びをしていた影響か、大学の講義で眠りそうになってしまったのは秘密だ。
何故そんな事をしたのかと聞かれたら、ヤケ酒に酔っていたからとしか答えられない。
まるで本物の人間が潰されたかのようなそれを着てみたのも、酒の勢いだった。
けれどそれは驚くべき物で、俺の肌に吸い付くと、体が「皮」に合わさっていた。
普通なら男の体系に合わせてピチピチになるはずのそれは、俺をまぎれもない「女」の姿に変えていった。
体がすっかり女の形になった事に驚きながら、俺は残った顔の部分を被ることを辞められなかった。実際に着てしまえばどうなるか。その誘惑に抗えなかったのが大きい。
そして顔を合わせて、すっかり小さくなった自分の顔を見て驚いた。
それは「女の人が好きなことに気付いた」と告げて、先程一方的に別れた恋人・太刀葉の姿だったのだから。
ただし、股間に俺のイチモツがあること以外だが。
…あ、イチモツの裏にはちゃんと太刀葉のおまんこがあるのか。このイチモツ、出し入れ出来るのかな?
どうやら出し入れ自体はできるみたいだ。
イチモツをしまえば太刀葉としての綺麗なおまんこが見えている。
それにしても俺の姿が太刀葉の物になるなんて、今でも酔ってるような気分だ。
この顔も、Eカップの胸も、括れた腰も、処理されたおまんこも、何もかもが太刀葉そのものだ。
しかし俺が太刀葉の姿になっているのなら、本物の太刀葉はどうなってるんだ? 電話でもかけてみるか、それとも…。
電話をかけてみることにした。
まだアドレスは消してないので連絡をしてみたところ、反応は無い。
太刀葉の家に行って安否を確認しようと考えて、着るための女性の服が無いことに気付く。
何かないかと思って「女の皮」が入ってた紙袋を漁ると、そこには女性の服が一式入っていたと同時に、あることに気付いた。
これ、太刀葉が着ていた服?
それに袋の奥には…、太刀葉の携帯が入っていて、俺からの着信でランプが点滅していた。
まさか本物の太刀葉を不思議な力で加工され着れるようにしたモノ!?
昨日までラブラブだったのに、さっき急に俺を呼び出して一方的に別れを切り出した太刀葉。
チラリと見た先には昨夜に泊まっていた時に使った太刀葉の下着類や部屋着等の着替え、歯ブラシセット等のお泊まりセットが入っているキャリーバッグがある。
皮になって別れた俺に着られて身体を好きにされるとはな。
てかちゃんと元に戻るんだろうな?
俺がやった訳じゃないがさっきまで大好きで大切なな恋人だったんだ。
もし皮にされて意識が永久に戻らないんじゃ可哀想すぎる。
そう言えばこれってちゃんと脱げるのか?
脱げなきゃ俺が太刀葉に成りすまして生きてかないとならない。
…成りすまして?
急に態度が変わった太刀葉…。
…あの時の太刀葉は本当に俺の恋人だった太刀葉だったのか?
仮に誰かがあの時太刀葉の皮を被っていたのなら、あの変貌にも納得はいく。
しかし誰が?
同時に思ってしまったのは、あの太刀葉の言動が全て本人の意志で行われていたのだとしたら。
本当に女の方が好きだと言うのなら、俺は立ち直れないかもしれない。
それを考えてしまうと、この体を手放すのは惜しい気がしてきた。
太刀葉として生きるのも悪くないのではないかと。
…しかし、どうすれば太刀葉として振る舞えるのだろうか。
オナニーでもしてみたら記憶が読めるようになるとか? なんてな?
もに、と胸を掴んでみると、揉まれる感触と揉む感触が返ってくる。
これは間違いなく太刀葉のおっぱいだ…。
それにこのおまんこも…、ん、あん…!
触れて、軽く撫でさすってみたら、太刀葉の…今や俺のおまんこは、濡れ始めていた。
「あっあん!」
おまんこを弄ると、俺の手は止まらなくなっていた。
指に絡みつく愛液は、俺が女として感じている証で、男の時とは全く違う感じ方をしていた。
男の時はちんこに熱が集中するが、女はおまんこを中心に熱が全身に広がっていく感じ。
「気持ちいい…、太刀葉のおまんこ気持ちいい…!」
ぐちゅぐちゅと音を立てながら、俺のちんこが入っていた太刀葉のおまんこを、自分の指で犯していく。
それがたまらなく気持ちよく、止める手段を無くしていたのかもしれない。
「ここがちんこのあったクリトリス…っ、っひぃん!」
クリを弄ると、脳にビリッとした快感が走った。ちんこを小さく圧縮したようなそれは、ちんこ以上の快感をくれる。
それに気づいた瞬間、俺はそこを重点的に攻め始めてた。
「だめぇ! イっくぅぅぅ!!」
そして俺は太刀葉の体で果てた。盛大に愛液をまき散らして、女の体で絶頂したのだ。
「あぐ…っ!」
同時に俺の頭に流れ込んできたのは、「太刀葉」の記憶だった。
まるで自分のことを思い出すように、…いや、それ以上に細かく。
幼少の時のこと、小学生時代や中学生時代、高校生時代。
そして大学生になって清彦君と出逢って仲良くなってやがて彼から告白されたことを♥️
それから彼と一緒に行動したことを私(太刀葉)の視点と感情で追体験する。
そして昨夜の清彦の部屋からの帰り道。
清彦が私の一人暮らししているマンションまで送ると言ったがそろそろ生理用品が終わりそうだったのでそれ等を買い物して帰ろうと考えてちょっと恥ずかしいから断ったのだ。
駅前のドラッグストアーからマンションまで徒歩5分。
人通りが少ないのは途中の公園くらいだがこの街は治安もよく危険な話も聞かないから。
その公園で私は声を掛けられた。
若葉ちゃん。
高校からの後輩で仲が良かった女の子。
でも彼女は…。
「なんであんな男と一緒にいるんです!? あんな男より私の方がずっとずっと太刀葉先輩を愛しているのに!!」
そう、若葉ちゃんは私の事を愛していると言った。
元々彼女は人づきあいが得意ではなく、一人でいる事が多い為、声を掛けたところから私たちの関係は始まった。
でも、私は若葉ちゃんとは友達だと思っていたが、どうやら若葉ちゃんの方は違ったらしい。
高校卒業を期に別々の道に進むことになった私に、若葉ちゃんは告白してきたのだ。
「太刀葉先輩、好きです! 友達としてでなく、これからは恋人として私と付き合ってください!」
その言葉に驚いて、私は冗談だと思ってしまい受け流し、そのまま別れてしまった。
…そこからしばらく彼女の事と会う事はなく、こうして久しぶりに会った時、そう言われた。
「何言ってるの、若葉ちゃん? 愛してるって…」
「…でも大丈夫です、太刀葉先輩には私がいますから。あんな男から、引き離してあげますから」
そう言いながら若葉ちゃんは、バッグからあるものを取り出してきた。
刃物でも出してきたらどうしようと思ったが取り出したのはファスナーの摘まみだった。
少しホッとした。
にこやかな笑みを浮かべながら若葉ちゃんは
「大丈夫です。私が先輩になってちゃんと別れてきてあげますから。
これで先輩と私は一心同体になるんですから♥️
だからちょっと私が太刀葉先輩に皮りますね」
狂喜を宿した若葉ちゃんの笑みに身の危険を感じて逃げ出そうとした時には若葉ちゃんはもう目の前にいて、
私の後頭部に手に持ったファスナーの摘まみをペタッと貼り付けた。
(清彦!助けて…)
ジィー!
そのファスナーの下げる音を聞いたのが私(太刀葉)の最後の記憶だ。
「…なるほど」
太刀葉の記憶を遡って分かった事実に、俺は安堵した。
先程の太刀葉は恐らく、後輩の若葉とやらが太刀葉のに成り皮って、俺をフったのだろう。
これで疑問の一つは解けた。太刀葉は俺を嫌いになった訳ではなかったのだ。
だが逆に、別の疑問が湧いてくることになる。
俺にこの皮を渡した存在は何物で、どうやって若葉ちゃんから太刀葉の皮を奪ったのかという二つが、謎として残った。
何故ピンポイントで俺に皮を渡した? 何故「一心同体になる」という程太刀葉に執着した若葉が太刀葉の皮を脱いだ?
二つの謎を起点に、様々な「わからない事」が顔を出してきた為悩んでいた所、携帯に一つの着信が入った。
画面には『若葉ちゃん』と表示されている。おそらく彼女も太刀葉を探しているのだ。
今の俺なら太刀葉の記憶も読めるため、成りすますことも簡単だろうが…。
さて、どうする。若葉の電話に出るか、それとも無視してこのまま服を着て逃げるか。
無視した場合はどうなるか?
若葉ちゃんは清彦君…俺のことを知っていた。
おそらくこのアパートも知られていて見張られている可能性は高い。
迂闊に太刀葉の姿で外出したらまた襲撃されて太刀葉の皮を着た俺ごと再び皮にされてしまうかも知れない。
意を決し深呼吸して電話に出た。
「…若葉ちゃん、私にしたことはとうてい許されることじゃないわ。絶交よ。
もう二度と会わないし話もしないから。電話もしないで。
したところで着信拒否にするから無駄だけど」
太刀葉が本気で怒った時のように高揚を抑え淡々と一方的に話す。
だが突然若葉ちゃんの笑い声が聞こえてきた。
「完璧だね。もう本人としか思えないよ」
声は確かに若葉ちゃんなんだが凄い違和感。
この若葉ちゃんはひょっとして?
察し確信する。
「あなたは皮をくれたお姉さん?」
「正解~♪まぁ皮をくれたお姉さんじゃ呼び辛いから便宜上今、私が着ている若葉ちゃんって呼んでくれて結構よ」
謎の女性、いや『若葉ちゃん』は彼女の声でけらけらと笑っていた。
もしかしたら若葉ちゃんも皮にされて、彼女に成り皮られているのだろうか。
「…あなたは、何者なんですか? 何故太刀葉の皮を俺に渡したんです? それにどうやって若葉ちゃんから太刀葉の皮を奪ったんです? どうして今若葉ちゃんになってるんですか?」
「それを答えるのは私の気分次第なんだけど、まず質問は一つずつした方が良いって教わらなかったかい?」
電話越しの若葉ちゃんは、俺を嗜めるように言ってくるが…、恐らく答えは返ってこないのではないか。そう考えていると、
「ま、質問には答えようか。
まず君に太刀葉ちゃんの皮を渡した事なんだけど、単純にその方が楽しそうだったから。
無惨な別れ方をした恋人が皮になって渡された時、彼氏である君がどうするか見たかったから。それだけ」
あっけらかんと答えられた。まるで喉が渇いたからジュースでも買おう。それくらいの気軽さだった。
「若葉ちゃんから皮を奪ったのはね、これは簡単だよ。愛しの太刀葉先輩の体でオナニーぶっこいて気絶してたから、持ってたファスナーを使って奪ったのさ」
…確かに、太刀葉を愛していると言っていた若葉ちゃんだ。太刀葉の皮を着て俺をフった後、何もしない訳が無い。
そのあと、どこか別の所で太刀葉の体を「愛して」いたのだろう。
「で、最後に若葉ちゃんになってる理由だけどね?」
「お仕置きなの♪本来このファスナーはね、互いの了承のもとに使われるモノなの。
そしてこれは決して外部に持ち出してはならない代物。このファスナーの危険性はわかるでしょ?」
他人に成り代われ、記憶から何まで皮にした人間の人生の全てを手に入れられる。
大企業の社長でも…いや、一国のトップにだって。
そこまでしなくても犯罪だってし放題でその罪を全て被せることだって可能だ。
大豪邸に住みたかったら主人に皮ればよいし
美少女アイドルになりたければ美少女アイドルを皮にして着ればいい。
考えただけで怖くなってくる。
「確かに恐ろしい代物だ…。
若葉ちゃん、教えて欲しいのだけれどこの皮はどうやって脱げばいい?」
「どこでもいいからファスナーの摘まみをイメージして皮膚を摘まめば、引っ張られた皮膚の部分がファスナーの摘まみに変化するわ。
後は引き下げれば左右にパカッて開くからそこから脱げばいいの」
「脱いだ太刀葉は元に戻るのか?」
「えぇ、勿論。でも今の状態で元に戻しても清彦さんには都合が悪いわね」
「何故?」
「私がね、正確には私が皮にした若葉本人が細工したから。清彦さん本人の顔を思い出してみて」
そう言われて顔を洗った時や髭剃りの時の自分の顔を思い出すと…
「なんだコレ!凄い嫌悪感が!?」
「若葉ちゃんが自分が感じる貴方への感情を刷り込んだの」
「いったいどうすれば…」
「解決策はあるわ」
「教えてくれ!」
「清彦さんは一度皮になってもらうわ。その皮になっている状態で皮の複製を作るの。
本人の皮と違って複製された皮は1ヶ月ほどしかもたないけど。
清彦さんは皮になった状態のデータが取れればいいから半日ほどで人間に戻るからまた太刀葉さんを着るの。
で、複製した皮は若葉さんに着せるわ。ペナルティーと責任とってもらう為よ。
自分は清彦だって暗示を掛けてね。
あなたは太刀葉さんとして清彦に接するの。
恋人としてね。
大好き♪愛してる♥️って感情で接すれば嫌悪感は恋愛感情に上書きされて消えるってワケ♪」
なんか楽しそうな若葉さん。
俺は当分太刀葉として過ごすことになりそうだ。
* * *
アレから一週間が経った。
『若葉ちゃん』の言う通りに、俺は一度皮になって複製を作ることになり、再び太刀葉の皮に袖を通した。
気絶した若葉ちゃんが俺の皮を着せられて「俺」になっていくのを見た時は、異様な光景に興奮してしまった気もするが…。
ちなみに俺に皮を渡してくれた女性は、「若葉ちゃん」が消えてしまう事を防ぐため、太刀葉の精神状態を調整する間、皮の複製を使って引き続き『若葉ちゃん』として振舞ってくれるようだ。
…引き続き、その女性が「誰」かは分からなかったが。
生活はこういうのも何だが、うまく行ってる。
太刀葉としての記憶が俺の中にあるため、彼女として振舞う事に何の問題もない。この間に生理だって来たし、女の大変さというのを痛感したりもした。
…そして、今俺は喫茶店で『若葉ちゃん』と一緒にお茶をしている最中だ。
「それで『太刀葉』先輩、今の所問題とかはありますか?」
「問題らしい問題は特に無いわ。誰も俺を太刀葉と疑わないんだから。一人暮らししてるから家では気を使わなくて済むし」
「それは良かった。…けど、なんでそんな浮かない顔をしてるんです?」
「…やっぱり、分かっちゃう?」
そう、今の俺は少し気分が良くない。
なぜならこの後、「清彦君」とデートの約束があるからだった。
太刀葉の中には、改竄された俺への感情が根付いてしまっている。
この一週間の努力で嫌悪感とまではいかないが、少し苦手意識、レベルまで落ち着いてくれていた。
…方法としては、俺の写真を使って、俺の名を呼びながらのオナニーをして、というものだが。
その度に再度の刷り込み、と言うよりは、元々の感情が蘇ってくるような感覚がするのだが、どうにも気分が乗らず、今まで一度もイけたことが無い。
こんなんじゃ元に戻ったところで、恋人同士なんて関係を続ける事は不可能だ。
いまだ太刀葉の中に残る「清彦君」への意識と、本当に太刀葉を元に戻せるのか、という不安感がごちゃ混ぜになって、どうしても笑顔を作れない。
「こんなんじゃ「清彦君」に愛想尽かされちゃいそうで…」
「まぁ、その心配はないと思いますけどね」
「え…?」
若葉ちゃんの言葉に顔をあげると、彼女は紅茶を飲み込みながら、あの時のようにあっけらかんと答える。
「この一週間で太刀葉先輩になってて、男の感覚忘れました? そんな時「清彦さんだったらどうするのか」、ちょっと考えてみません?」
「俺だったら…。…少なくとも、太刀葉に無理はさせないな…」
太刀葉の都合が悪かったり、機嫌が悪かったりした時、俺は太刀葉の気持ちに寄り添い続けた。
自惚れるわけではないが、理解ある男だったと思いたい。
「今日のデートは無しにするのもアリではないかと?」
「…いや、行く。ドタキャンしたら多分心配で、ご飯も喉を通らないと思うから」
「それは実体験ですか?」
「あぁそうだよ」
…少し不安は残るが、腹は決まった。
今日のデートで、少しでも太刀葉の中にある「清彦への苦手意識」を塗りつぶして、「好き」と思わせてやる。
そう決意した途端、若葉ちゃんが口を開いた。
「ちなみに」
「え?」
「生理後で気兼ねなくおセックスするのは構いませんが、清彦さんは気をつけてくださいね。
下手をすると太刀葉先輩の意識に飲み込まれて、皮を脱いだ後も「太刀葉先輩」としての意識を持ち続けてしまう可能性がありますから」
…そうだ、それを忘れていた。太刀葉であり続けた一週間で、清彦としての考えを忘れかけていたように。
太刀葉の感情が若葉の感情に塗りつぶされたように、俺が逆に「太刀葉」に染まってしまう可能性だってあるんだ。
「どうしよう、それもあるんだった…! どうしたらいいんだろう…!」
「その場合は、男としての実感を取り戻す必要がありますね。…出せるんでしょう? 清彦さんとしてのモノは」
「それで、オナニーしろって?」
「セックスでも構いませんが」
「でも、そんな事をしたら…、「清彦君」に悪いよ…」
「まぁ、でしょうね。…ですから、お相手しましょうか?」
そう言って若葉ちゃんは、バッグの中から何かをチラつかせた。
中に入っているのは皮だろうか、濃い茶色の髪の毛、綺麗に整えられた眉、吊り上がったパッチリした目…。
「…まさか、太刀葉の皮の複製?」
「ぴんぽーん。これを私が着てお相手すれば、清彦さんは「太刀葉」を抱けることで男としての感覚を忘れず、彼女を愛することができます。万々歳ですね?」
バッグの中に皮をしまい込み、若葉ちゃんは言葉を続ける。
「他にも手段はありますよ。「清彦さん」になんだかんだ言って後ろの穴を使わせてもらうのもありますし、
「清彦さん」の股間部分だけ軽く皮を開いて、若葉ちゃんのおまんこを使わせてもらうのもあります。ただしこれは中の人物の催眠が解けるかもしれないのでおススメはしかねますが。
または両方あるんだから自分で自分をヤるのも良いです。
それが嫌なら、太刀葉先輩として「清彦さん」に抱かれるだけで終わらせればいいと思います。
…どれでも良いんですよ? 勿論、私は「若葉ちゃん」のままお相手するのもやぶさかではありませんしぃ?」
いくつもの選択肢を突き付けて、『若葉ちゃん』はにんまりと笑っていた。
「いろんな選択肢があるってわかっただけでも凄く心が軽くなったわ。
デートしながら考えてみる。そろそろ行くわね」
「いってらっしゃい。そうそう、太刀葉先輩。
言ってなかったから教えますけど
元に戻った時、今の清彦さんの記憶と体験も本当の清彦さんにインストールされます」
ふむ、今の清彦君は今までの俺をトレースしているようなものだから特に嬉しくなるようなことは…あっ!
にやりと笑う若葉ちゃん。
「今なら理想の太刀葉先輩とのやり取りが体験と記憶で楽しめちゃうワケです♪
エロエロな太刀葉先輩、セクシーな太刀葉先輩、選り取りみどりですよw
さらに特典として今の太刀葉先輩が過ごしていた時間と記憶は齟齬が発生しないように本人に移されます。
ですからこれまでの一週間とこれから終了までの記憶、体験は太刀葉先輩自身が自分の意思でした記憶として残りますから。
勿論皮関連の記憶とかは調整して消しますけどね」
なんか洗脳するみたいだから俺は今まで通り、太刀葉の人格トレースをして本人のように振る舞うけどそうか。
ちょっとエッチに迫ってみたりしたら俺に戻った時、その記憶を俺視点で楽しめるのか♪
「ますますやる気出たわ。必ず恋人同士に戻ってみせる」
元気も出て私は清彦に会うのが嬉しく思え自然と笑顔になったのだった。
「ちょっと大胆だけど清彦はきっと喜んでくれるよね♪悩殺されてその場で襲われちゃうかも♪」
鏡に映った太刀葉の水着姿に興奮しながら色々ポーズを取り太刀葉の人格トレースで本人になりきって喋ってみる。
太刀葉の感性、感覚だとパレオも無く他の海水浴客の人に見られると思うとピンク色のビキニ👙は恥ずかしく
ちょっと迷うところだが八割方購入に気持ちは傾いているのでここは俺が後押しさせて頂く。
尚俺清彦としては
(うん、メチャクチャ似合う♥️今夜はこれ着てオナニーしよう♥️)
って決めているw
今、私(俺)はデートで大型ショッピングモールの水着専門店の試着室にいる。
次のデートは海水浴場に隣接する旅館でのお泊まりだからだ。
で清彦が私(俺)が新しい水着を買おうか迷っているって言ったら俺がプレゼントするから買おう!って言ったのだ。
うん、完璧に若葉ちゃんは俺になっているね。
俺本人も太刀葉にああ言われたら即座に一言一句全く変わらないセリフ言うもの。
このお泊まりデートは突然決まったワケではなく、若葉ちゃんの襲撃前からで、もともと予定にあったものだ。
太刀葉が商店街の福引きでこの旅館の無料チケットを引き当てたからだがタイミングよく
二人とも大学の講義がなく、アルバイトも入っていない日が重なっていたから。
「清彦」とのデート前に『若葉ちゃん』から色々と相談できたおかげで「清彦」に会った時、
今朝ほどの苦手意識はかなり薄まり、作り笑顔ではあったが笑顔で接することができた。
さらに本来の太刀葉が好きなショッピングモールのデートで太刀葉の感性、感覚をトレースしている俺も色々見て回るのが楽しかった。
そこに「太刀葉」には冒険的な新しい水着を「清彦」に買って貰った。
新しい水着は嬉しいし、その姿で恋人の「清彦」を喜ぶ様子を考えるとさらに喜びが倍増する。
その為か買い物前より「清彦」への苦手意識が無くなっている。
うん、かなり良い傾向だ。
「そろそろご飯にしようか」
「うん」
これなら「あ~ん♥️」をしてあげられそうだw
「今日はありがとう。また来週」
さすがに恥ずかしくて「あ~ん♥️」はできなかったが今日1日のデートでかなり改善された。
ちゃんと正面から「清彦」の顔を見れるもの。
見詰めたら逆に「清彦」が顔を真っ赤にして「ら!来週の旅行、た、楽しみだね」
と噛み噛みで誤魔化したのは本来は俺の顔なのに なんか可愛いとさえ思ってしまったくらいだ。
帰宅した私(俺)は服を脱ぎ片付けるとプレゼントの水着を取り出し浴室へ向かった。
「いい♪これにして良かった♥️」
鏡に映る姿はとても綺麗で嬉しい気分になるのだが、「太刀葉」になりきってしまっている為か
太刀葉のこんなにセクシーな水着姿をじっくり見ているのに性的に全く興奮しない。
太刀葉の頭だけでも脱いで清彦として太刀葉のビキニ姿を見ようかな?
少し考えて私(俺)は…
頭を出せば確かに清彦として太刀葉のこのナイスボディー&ビキニ姿を見れるだろうが
頭が俺だといくら鏡に映った顔を見ないようにしてもどうしても見てしまうだろう。
・
・
・
萎える。
間違いないなく萎える。
鏡に映ったこの美貌、プリンとしたこの美乳を堪能して男として気持ちよくなるなら…一週間ぶりにシコるか。
股間の水着を指先でクイッとズラし久しぶりにイチモツを取り出した。
太刀葉のすべすべの柔らかい手で掴んだ為か凄く熱く一気に勃起する!
股間以外は太刀葉の身体なのに男を出した為か男の欲情で自分の身体を見て興奮している♪
イメージする。
ここは来週行く旅行先の海水浴場。
鏡の中の太刀葉を自分の前に立っている太刀葉だと。
そのまま手を動かし、勃起したイチモツを扱き始める。
イメージの中、俺と太刀葉は水着姿で遊んでいる。
次第に人気のない岩場へ向かっていき、誰も見ていない所でキスをする。
何度もキスをしたら、体を寄せ合うんだ。
「あ…っ」
俺の聴きたい、太刀葉の声が漏れる。
ピンク色のビキニに包まれた太刀葉の胸が、俺の胸板に当たってむにゅりと形を変える。
それだけで俺のイチモツは元気になって、水着の中で大きくなる。
「清彦君の、こんなに元気…。私の体を見て、興奮しちゃったんだ…」
太刀葉の手が水着越しに、そっと俺のイチモツに触れる。大きく反り返ったイチモツは、目的を果たしたいと跳ねまわっている。
「良いよ、来て…。ここなら、誰も見てないから…」
水着をずらして、太刀葉のおまんこに触れる。彼女も期待していたのか、その中はすっかり濡れている。
「あっ、あ、あん…! そんな、いきなりなんて…、もぅ…」
イチモツを扱くだけじゃ物足りず、俺の左手は太刀葉のおまんこに指を挿入していた。男女両方の快感が襲ってきて、イメージどころではなくなっていく。
「こ、こんなに、気持ちいいなんて…! 思ってなかっ、た、あぁんっ! 出るっ、出ちゃうぅ! 太刀葉の体で精液っ、んぅぅぅっ!!」
太刀葉としての指がイチモツを扱き、おまんこを抉る。それが何よりも気持ちよくて、我慢できずに俺は鏡に向けて射精をしていた。
「あー…、はぁ…、どっちも、するなんて…。すっごい良かった…。これ、太刀葉が覚えてたらどうしよう…」
水着の下を濡らしながらぺたりと床に座り込んで、肩で大きく息をする。
太刀葉の体で男としてオナニーするなんて、こんなに気持ちが良かったんだ…。
目の前の鏡には蕩けた表情の太刀葉が映っていて、鏡の中の太刀葉の顔は精液がかかっているように見える。
それを見るとまた俺のイチモツは元気になってしまった。どうやらご無沙汰だったこともあり、大分溜まってしまっているようだ。
だが今度はそれをしまい、女としてオナニーを再開する。
指をおまんこの中に指し入れ、ぐちゅぐちゅとかき回しながら、イメージするのは「俺」こと清彦の顔。
そうだ、太刀葉の中に「俺」への愛情を今以上に取り戻す為に、こうしなければいけないのだ。
「あっ、あ、んっ! きよ、ひこ君…! 清彦くん…!」
俺の名前を呼びながら、胸を揉み、おまんこをほじくる。
今日のデートで改善されつつある太刀葉の意識は、若葉ちゃんの刷り込みを打ち消すように、俺への愛情を取り戻していく。
「あ、あっ、あぁん! イけそ、今日はこっちで…、清彦君で、イっちゃえるみたい…!」
おまんこを中心にぞくぞくと駆け上がってくる快感は、太刀葉の体になった最初の日に感じた絶頂を思い起こさせる。
そしてそれは、ほどなくして訪れた。
「だめっ、イっちゃ、イっちゃうぅ! 今度は女の子で、俺っ、イっちゃうぅぅぅぅ!!」
絶頂と同時に指が痛いほど締め付けられ、俺は太刀葉の体の絶頂に身を委ねた。
これなら旅行の日、問題無くえっちができそうだ…。
「そう、それは良かった」
翌日再び私(清彦)は『若葉ちゃん』に会っていた。
「まぁ聞かなくてもわかったよ。そんな嬉しそうな顔していれば。愛しの清彦君でイケたんだってさ」
「うふふ♪」
あの後三回もオナニーして三回とも気持ちよく清彦君で絶頂できたのだ♥️
来週が待ち遠しくて堪らない。
今だって大学に行って講義終えたら清彦君を誘ってホテルに…じゃなければ清彦君の部屋に行って動けなくなるまでヤりたい。
でも本当の私は淫乱ではない。
だから我慢してその分旅行でいっぱい愛し合いたい♥️
そうして毎晩清彦君を想いエッチする日々が続き、明日はいよいよ旅行当日だ♪
いよいよ明日ね♪
準備を終えて布団に入ってもなかなか明日が楽しみ過ぎて興奮して眠れない。
今の状態なら私は太刀葉を脱いで元に戻して、私は…俺は清彦として会っても大丈夫だとは思う。
だがこの旅行で完璧に、今まで以上に親密になろうと思っている。
その為には太刀葉として「清彦」とセックスしてもいいと考えている。
だから明日は色々とどう誘惑してみようか脳内シミュレーションしていた。
昼間はあのピンク色のビキニ👙で誘惑して、旅館では酔ったふりして浴衣を肌蹴た状態でおっぱいをわざと魅せたりwww
ああ、楽しみ♪
「お、おはよう、清彦」
「おはよう♪って顔赤いよ?大丈夫?熱とかない?風邪なら今日の旅行は中s…」
「ち、違うから!風邪とかじゃないから」
昨夜ずっとエッチなシミュレーションをしていた為か「清彦」と会うまで悶々してて、いざ「清彦」に会ったら昨夜のエッチな妄想で私は顔が火照って凄く赤面していたのだ。
そんなこんなでようやく旅館に到着した私達はチェックインして部屋に荷物を置くと徒歩2分の海水浴場へ行くために水着に着替えた。
当然だが更衣室は男女別で、更衣室の外で集合という形になる。
「清彦」は俺より先に着替え終えて待っててくれていた。
「お待たせ、清彦君♪」
「…っ、あぁ、大丈夫、そんなに待ってないから…」
平静を装ってるみたいだけど、若干顔が赤くなってるし、視線も私の体に釘付けだ。
それに「清彦」の体を、こうして明るい場所で見るのは初めてだったかもしれない。いつもはえっちの時、暗い部屋の中でしか見ていないから。
思えば自分の体だが、運動をしている影響か引き締まってる…。
「…太刀葉?」
「う、うぅん、なんでもない。…清彦君の体に見惚れちゃった」
「そういわれると、少し恥ずかしいな…。そりゃ太刀葉の彼氏として、恥ずかしくないようには努めてるつもりだけど」
確かに俺の考えもそうだ。太刀葉と言う美人な彼女を隣にして、俺がだらしなくしてるわけにはいかない。
運動して体を引き締めて、服装だって清潔感を持たせたりと、彼女にふさわしくあろうとしてきたからだ。
「……❤」
それを太刀葉の側で考えると、途端に清彦の事を愛しく思えてきた。
自分のために頑張ってくれてる男を、悪く思う人間なんていないだろう。
「それじゃ清彦君、いこうか!」
「あ、あぁ…!」
勢いよく彼の腕に抱き着き、体を密着させながら海水浴場の方に向かって歩いていく。
海水浴場は思っていたより人が少なかった。こんなに立地条件のいい場所なのに。
でもイモ洗い状態になるよりマシかもしれないし、何よりどこぞの馬の骨ともしれない奴が太刀葉にちょっかいかけてくるのは避けられそうだった。
「思ってたより人が少ないけど、これなら2人だけで楽しめそうだな…!」
「福引で当たったから、どんなところかちょっと気になってたけど、本当にいい所みたいで良かった」
「清彦」も2人だけで楽しめる事に喜んでくれているのか、笑顔で旅館側が貸してくれたビーチマットやパラソルを立ててくれていた。
財布以外の貴重品は旅館に置いてきてるし、気兼ねなく楽しめそうだ。
それから、私たちは思い切りはしゃいだ。
太刀葉と海で遊ぶこと、それも「太刀葉」になって遊ぶことなど当然だが初めてで、普通ならできる事ではない。
だから私はめいっぱい楽しんで、「清彦」との思い出を作ることにした。
この記憶を後で俺としても追体験できるのだ。なら楽しい思い出にしたいじゃないか。
海で遊んで体中についた水滴も、この気温で簡単に乾いていく。
海の家の、ちょっとだけお高い焼きそばを、「清彦」に“あ~ん”してあげたりもした。
その何でもない時間が楽しくて、私たちは時間を忘れて楽しんでいた。
昨夜のシミュレーションや以前の岩場での妄想エッチのシチュエーションは可能かな?
まぁ妄想と実際にやるのとでは大きな違いがあるけど…それでもちょっぴり期待して泳ぐ人が少ない岩場の方へ。
岩場にはカニを捕ろうする少年達や潮溜まりには小魚やヒトデやヤドカリを見つけてはしゃぐ家族連れ。
うん、とてもエッチできる場所じゃない。
わかっていたけどちょっと残念。
とその時だ。
小さな女の子の泣き声が聞こえた。
「パパ~、ママ~、どこ…シクシク…」
そんな声が聞こえてきた。
探すと緑色の浮き輪を持った幼女がトボトボと歩いている。
「迷子かしら?」
「そうみたいだ。確かあっちの海の家の方に迷子センターがあったよ。ご両親探しながら連れていってあげよう。太刀葉ちゃん、声掛けてあげて」
迷子センターに連れていくことを提案した「清彦」本人が声を掛けないのは、本当の清彦である私にはわかる。
大学生の男が幼い女の子に声を掛けるのはいくら善意からでも他人の誤解を生む可能性が高いからだ。
その点同じ大学生でも女子大生なら大丈夫。
中身は男子の大学生なんだけど今の私は外見は正真正銘の女子大生の太刀葉なんだから。
中身が本当は女子大生の若葉ちゃんなんだけど外見と人格が「清彦」で外見と中身が逆転している私達って改めて考えると本当に不思議ね。
ってそんなことより迷子の女の子を助けてあげないと。
周囲を確認するが泣いている幼女の親らしき人は見当たらない。
俺は幼女の前でしゃがみ「どうしたの?」と話し掛けた。
まずこの子を泣き止ませるのに少し時間がかかったが、それでも必要な事を訊くことはできた。
名前は西里青葉ちゃん。
お父さんとお母さんと一緒にここに遊びに来て、ふとしたことではぐれてしまったらしい。
子供だからか詳しいはぐれた理由は分からないけど、それでも名前が分かった事は大事だ。これで迷子センターに名前を呼んでもらえる。
「大丈夫よ青葉ちゃん、お父さんもお母さんも、きっと青葉ちゃんを探してるわ」
「おねーちゃん、本当…?」
「本当よ。だけど、今青葉ちゃんがどこにいるのかは、お母さんたちもわからないわ。だから、お母さんたちを呼んでくれる場所に行きましょう?」
「…うん」
青葉ちゃんは頷いてくれて、私の手を取った。
か、かわいい…。涙目にこっちを頼ってくれる姿に、「太刀葉」の母性本能がきゅんきゅんする。
「じゃあ、案内するよ。こっちだ」
「清彦」が迷子センターのある海の家に先導してくれて、そこには問題無くつくことができた。
…問題があるとすれば、「太刀葉」の思考が少しばかり強くなりすぎている感じだろうか。
(もしかしたら親子連れに見られちゃったりして…。そうなったら清彦君がお父さんで、私がお母さん…、年若い母親に見られちゃうかしら…)
こんな考えが出てきて止まらない。
だけど不安になってる青葉ちゃんの前で、俺がうろたえるわけにはいかない。笑顔を作って彼女を安心させながら、迷子センターまで案内してあげた。
そしてセンターに到着し、青葉ちゃんの名前と、両親を呼ぶ声が海水浴場に響く。
とは言っても、両親はセンターを探すことにまず苦心するだろうし、気が気じゃないはずだ。多分慌ててこっちに来るだろう。それがどれだけ時間がかかるか。
「おねーちゃん…、本当にお母さん、ここに来るよね…?」
「大丈夫よ。だから、もうちょっと待ちましょう」
青葉ちゃんを優しく抱きしめて、不安を少しでも和らげてあげる。
その都度「太刀葉」の意識が強くなるが、どうにか頑張って抑えた。
程なくして青葉ちゃんのご両親、西里夫妻がやってきて、青葉ちゃんの名前を呼んだ。
彼女は私の手の中から離れて、母親の元へ向かって、力強く母親に抱き着いた。
「清彦」と西里夫妻が話をして、お礼を言って去っていこうとすると、青葉ちゃんがこっちにやってきた。
「おねーちゃん、ぎゅってしてくれてありがと。お母さんみたいだったよ」
笑顔と共に感謝の言葉を渡してくれて、青葉ちゃんはご両親と一緒に戻っていく。
それを見て喜びと、少しだけ寂しさを覚えてしまった…。
…思えば、太刀葉として絶頂してから、どんどんと「太刀葉」としての意識が強くなってきた感がある。
このままでは「太刀葉」に飲み込まれやしないか。
そんな一抹の不安が頭の中を過ってしまった。
気を強く持て、清彦。俺は太刀葉の恋人だ、太刀葉本人じゃない。
太刀葉を演じる為に太刀葉になりすますのはいいが、太刀葉になりきってしまい清彦であることを忘れてしまってはならない。
清彦であることを強く自覚するにはアレを生やして射精するのが一番なんだけど…。
すぐ近くに海水浴客用の仮設トイレはある。
しかも男女兼用。
太刀葉の人格トレース状態で見れば胸に乳房があるのは当然なので性的興奮はしないが【俺】の…
清彦として見れば、この胸元に突き出し揺れている柔らかでたわわな双つの丘陵は極上のご馳走のおかずだ。
男を解放した瞬間、以前のように一瞬で膨張し勃起するのは間違いない。
太刀葉の手でシコればあっという間に射精できる。
でもあの時と違って今は近くに「清彦」君がいる。
そのせいかな?
マンション自室ならあれほど楽しかった、気持ちよかった行為に及ぼうとする気がなかなかわきあがらない。
どうも太刀葉の人格が大好きな清彦がそばにいるから男に戻るのを躊躇させているみたいだ。
どうしよう?
わたs・・・俺は清彦であることを強く意識するためだ。
「ちょっとお花を摘みに」
トイレに飛び込んだ。
水着の下を脱ぐとツルツルにお手入れした綺麗なお肌の下半身が露になる。
太刀葉の人格を被っているからトイレ内で女性の股間をさらけ出しても特に何とも思わない。
そもそも鏡が無ければ男と違って直視できないし。
特に太刀葉は美乳の巨乳だから乳房に遮られているからな。
だがそこに(俺は清彦だ!チンコ出すぞ!)と強く念じながら弄ると太刀葉の皮がチンコの生え際部分だけ裂けチンコが急激に勃起しながら生えてくる。
個室内でそっとチンコを握ると、それだけで硬さを増す。
太刀葉としての手で握られているのだから、気持ちよくなってしまうのだ。
同時に俺の、清彦としての意識も強くなる。男としての行為をしていると、太刀葉としての意識も少しは落ち着いてくるような感じがする。
「は、…あっ、んっ、っふぅ…!」
次第に指に絡みついてくる、ちんこから溢れ出てくる先走り汁。次第にトイレの個室内に、ぬちゅぬちゅ、と音が響いてくるような気さえする。
「清彦」にバレないように、俺としての意識を保つためにチンコをしごく。恋人の太刀葉の皮を被って。
(い、良い…っ、太刀葉の指、気持ち、良い…っ)
誰に聞かれるかもわからない仮設トイレの中、俺は声を我慢して喘いでいる。
ふと、太ももを伝う愛液の感触がしてきた。太刀葉としての肉体も、俺のチンコと連動して感じ始めている。太刀葉のおまんこも濡れているのだ。
手を離し、指をおまんこの中に突っ込む。
「…っ!」
気持ちよさで出そうになる声を抑えて、今度は指にまぶした愛液をちんこに塗りたくる。水音がさらに大きくなったような気がした。
男の部分で「太刀葉」を強く感じて、少しでも「男」としての感覚を取り戻そうと、俺はさらに「女」をまさぐり、愛液で手を濡らした。
チンコに絡みつく双葉の指と愛液は、確かに「俺」を強く感じるようになる。
(…ダメ…っ! 出る…っ!)
そして、限界を迎えたチンコは爆発し、便器の中に大量の白濁液を放出した。
「はぁ…、これで少しは落ち着いたかな…」
オナニーの処理をして、「清彦」にバレないように願いながら、俺は手を洗っている。
チンコは再び皮の中にしまって、今の股間はつるりとした太刀葉としての股間だ。「皮」を被っていることなど、もう誰にもバレよう筈がない。
そうして念入りに手を洗ってから、俺は「清彦」の所に戻った。
「太刀葉、お帰り」
すると「清彦」は、時間がかかっただろうに理由も聞かず俺を迎え入れてくれた。
「うん、ごめんね、待たせちゃって」
「良いんだよ、気にしなくて」
「俺」として振舞っているのだと分かっていても、その言葉が少しだけ嬉しく思えてしまうのは、太刀葉としての意識になった影響だろうか。
「清彦」が先導しようとして背中を向けた時、俺は軽く頭を振った。意識をしっかり保て、清彦。
相手は「俺」で、その中身は俺から太刀葉を奪おうとした若葉ちゃんなんだ。その事を忘れるな。
…もちろん、そのあとも俺は「太刀葉」として振舞い、「清彦」と海を満喫した。
そうして旅館に戻ってきて、夜が来る。
その事実に、どんどんと俺の鼓動は高鳴っていくのだった。
今もまだ感触が残っている唇にそっと指を這わす。
夏の陽射しが「清彦」を積極的な男にしたのか、太刀葉のセクシーな容姿&俺好みで絶対似合う=着せたかった・着たかったビキニの水着が「清彦」の男を刺激したのか。
あるいは両方か。
迷子を送り届け、太刀葉に染まりすぎた俺を相棒を出してヌくことで【俺は太刀葉の皮を着て成りすましている清彦だ】と自覚した後のことだ。
チャラ男と日焼けギャルが太刀葉の俺と「清彦」の近くでかなり大胆にイチャイチャしていた。
付近に小さな子供がいたら遠ざけたくなるくらいの。
ポッ◯ーを食べながらさりげなくチラリと見た俺は
(ちっとは人目を気にしろよ)
って思いつつも少し羨ましかったのは皮になっている太刀葉自身の感情だろうか?
海にバカップルが行った後、思い付いたことが自然と口に出ていた。
「ねぇ、「清彦」ポッ◯ーゲームしない?」
やはり真夏の太陽が太刀葉の俺をも大胆にしていたようだ。
普段なら恥ずかしいって思うことだけど解放感抜群なこの浜辺、お互い水着姿、旅行先、色々な要素が組み合わさったのだろうと今は思う。
俺はポッ◯ーを咥えると「清彦」に向かって顔を近づけた。
「えっ?あ、うん!」
爽やかな笑顔の清彦が元気よく返事する。
俺の・・・「清彦」の顔が迫る。
洗顔や髭剃り、歯磨きで自分の・・・清彦としての鏡を見ても
格好いいとかキスしたいとか思ったことはない。
でも今の俺は「太刀葉」だ。
しかも普通の太刀葉じゃない。
太刀葉の身体と感性・感覚に男の性欲を持つ俺が組合わさった言うなれば「スーパー太刀葉」だ。
しかも以前の「俺のことが大好きな太刀葉」に戻す使命を帯びた俺が太刀葉をやっているのだ。
実はもう以前と同じくらい清彦のことを大好きになってはいるが、ここはもう少し親愛度を深めたい。
そう思うと迫る「清彦」の顔により胸が高なり鼓動が早くなり自然とキスしたい…。
それも情熱的な大人のキスを♥️
そう思った。
「清彦」は俺を熱い眼差しで見つめながらポリポリと…いや、少しづつ加速している!
愛する相手とキスする為に。
愛する相手とキスしたい気持ちは俺も同じだ!
本物の清彦として「清彦」に負ける訳にはいかない。
互いに引かずポッ◯ーを食べていき…唇が合わさり…貪るような情熱的なキスに進展するまで3秒と掛からなかった。
今夜はあんなキスを…キスだけじゃない。
もっと激しいセックスして…愛し合うんだ。
先程あんなことを言ったカップルたちと同じこと、いやそれ以上の事をしながら、俺は心の中が満たされていくのを感じていた。
「清彦」とのキスがこんなにも気持ちいいなんて、太刀葉の記憶の中では知ってはいるものの、俺としては初めてだ。
口の中にチョコの残る甘いキスを終えて、「清彦」がこっちを見てくる。
「太刀葉…、俺、もう我慢できないかも…」
「私も…。でももうちょっと待って、清彦君。まだ早いから…」
俺がそうであったように、「清彦」もキスの気持ちよさで勃起しているのだろう。視線を下に向けると、海水パンツの中で大きくなっているのが見えた。
…アレがこの後、俺のナカに入る。
それを考えるだけで、俺も濡れ始めているのが分かった。
だから、もう海での遊びはここまでだ。これ以上進めてしまうと、俺達はどうなってしまうか分からない。
俺達はこれからの期待を胸に旅館へ戻り、体を洗うために温泉に入ることにした。
その中でオナニーなんてするはずもない。高まってしまった期待を叶えるためには、我慢が必要なのだ。
きっと「清彦」も我慢している。「私」の中にたっぷりと出してくれるために、ここしばらくオナニーをしていないだろう。
何故かって? 俺も清彦としての立場なら、そうするからだ。
遊び終えて、温泉に入り、旅館が用意してくれたご飯を食べる。
海の幸を使った美味しいごはんを食べ終え、食後に地酒を飲んで、だんだんと気分が盛り上がってくる。
あの時考えていた妄想を、今こそ現実に移そう。
「…ねぇ、清彦君…」
「ど、どうしたんだ、太刀葉…?」
胸元を見せつけるような姿勢で「清彦」に迫る。「清彦」は顔を赤らめて視線を逸らすが、胸元をちらちらと見ているのがまるわかりだ。
そのまま体を寄せて、胸を押し付けながら、彼の耳元で小さく呟いた。
「…私、もう我慢できない」
「………っ!」
それが「清彦」のトリガーを引いたのか、俺は思い切り抱き上げられ、既に敷かれていた布団の方へと降ろされた。
浴衣を剥かれ、下着姿にさせられ、「清彦」に覆いかぶさられる。
「俺も…、俺も我慢できない…! アレからずっと我慢しっぱなしで、太刀葉のあんな体を見て…、我慢できるわけないじゃないか…!」
「…「私」も、いっぱい我慢してた! 「清彦君」とエッチしたいってずっと思ってた! だから「清彦君」…、いっぱいシよう…?」
返答は、「清彦」からの熱いキスだった。
浜辺でした激しくも情熱的なキスが再び♪
あの時はちょっと周囲に遠慮して長く出来なかったけどここなら誰に遠慮することなく好きなだけしてられる!
お互いの舌を絡ませ舐め合い味わい蹂躙され蹂躙する♥️
胸からの甘い刺激で「清彦」の手がいつの間にか「俺」(太刀葉)の乳房を握り絶妙な加減で揉んでいた♥️
なんか本当に「清彦」? って思うくらい上手い♥️
乳房と乳首への愛撫とキスだけでイキそう♥️
「なんかさ、こうすると太刀葉が凄く気持ちいいんじゃないかな?って。
説明できないけど女の子なら…いや、太刀葉ならここが性感帯の1つてわかるんだ♪」
その通りここはピンポイントで太刀葉の快感ポイントだ♥️
【某所】
『若葉ちゃん』「ちゃんと「清彦君」をやっている私にご褒美だよ。自分が本当は若葉だってわからない程度だけど「清彦君」として清彦君の人格と一緒に愛しの太刀葉ちゃんと愛し合わせてあげるwww」
私の体の感じる所をまさぐられ続けて、何も感じないわけがない。
気持ちよくて高ぶっていき、軽く達してしまいそうになるが、されるがままになっている訳じゃない。
「私だって、清彦君の気持ちいい所、分かるんだから…!」
そう言いながら、私は「清彦」の股間、大きくなっているイチモツに手を当てた。
もう興奮している、と確実に伝える位に勃起しているそれは、私に触れられたことでビクンと跳ねるのだった。
「あぅ…っ、太刀葉、そこ、いきなり…!」
「ふふ…、男の人って分かりやすいよね。こんなに感じる場所があるんだもん、ちょっとズルいな?」
「そんな事言ったら、太刀葉だって…、どこを触っても気持ちよさそうじゃないか」
「んっ、あん❤」
熱く滾っているイチモツを撫でていると、「清彦」がさらに胸の先端、乳首をこりこりとこねてきた。
確かに太刀葉の体は、どこを触っても気持ちいい。快感を得られる場所が集中している男より、弱点が多い気もするが、それ以上に体が悦んでしまう。
だがそれが今は嬉しくて、「太刀葉」を全身で感じていられるのだから。
「…太刀葉の乳首、硬くなってる」
「どうしたいのか…、わかるよ、清彦君。…好きなようにして?」
「…っ」
ごくりと「清彦」がつばを飲み込むと、次の瞬間、私の、「太刀葉」の胸に吸い付き始めてきた。
「んふぅ…❤」
俺だって吸い付きたかった太刀葉の胸に、「清彦」は待ってましたとばかりにむしゃぶりつく。免罪符を貰ったのだ、誰に遠慮する必要があるだろうか。
大好きな太刀葉の胸を、大好きな「清彦」に吸われて、拒否感なんて出るものか。まるで子供のように吸い付いてくる姿を見ても、愛しさが湧き上がってくる。
「はん…っ❤ 「清彦君」、そんなに強く吸われちゃ…、んぅっ❤」
「太刀葉…っ、太刀葉…!」
私の名を呼んで、「清彦」は「太刀葉」を求めてくる。お預けをくらっていたのは確かだし、俺も限界が来たらこうなるかもしれない。
それでも、俺はこんな「清彦」を愛しいと思うし、なるべくなら長く楽しませてあげたいと思っていたからだ。
ちゅぱちゅぱと吸い付く音がする。右を吸われたかと思えば次は左、空いてる方の胸は手で揉まれ、胸から湧き上がってくる感覚は止め処ない。
じんわりと広がってくる性感に、次第に私は太ももをこすり合わせていた。期待して濡れていたおまんこが、お預けをくらってよだれを垂らしている。
焦らされている筈なのに「もっとしてほしい」と思うし、「早く挿入してほしい」とも思う。
どちらも大事に思えてくる感覚の中、ふと胸からくる刺激が無くなった。「清彦」が口を離したのだ。
「太刀葉…、今度はこっち、良いかな…?」
「清彦」は私の股間…、濡れているおまんこを見て、そう言ってきた。
…あぁ、見られちゃうんだ、「清彦君」に、「私」のあそこを。
反応を待たずに、私はショーツを脱ぐ。クロッチと肌の間に糸が引いたような気がする。
恥ずかしくも期待するように脚を広げて、私は恋人をそこに招く。
「…良いよ、「清彦君」…、来て…?」
恥ずかしくて彼の顔が見れない。そうして彼は迷うことなく、自らの頭を私の股間に突っ込んできた。
「んあぁ…っ!❤」
我慢する事なんてできなかった。声が静かな室内に漏れて、ぺちゃぺちゃとあそこを舐められる感覚がする。
生暖かい「清彦」の舌が、私の大事な所を舐めている。遮るものなんて無く、直視されているという事実と、クンニをされているという現実が、どんどんと俺を「女」にしていく。
その度にイってしまいそうになるのを我慢していたが、
「んっ! ひ…っ!!」
そこが見つかるのは時間の問題だったのかもしれない。硬くなってきているクリトリスに指が触れると、大きくのけぞって軽い絶頂が脳を焼いた。
「…太刀葉、大丈夫かい?」
「う、うん…、大丈夫…。…気持ち良かった、だけだから…」
そうして「清彦」は口元を拭いながら、私を気遣ってくれた。…だから今度は、私の番だ。
「…今度は、私がお返しする番ね…?」
体勢を変え、今度は私が「清彦」の股間の間に顔を埋める。そこには大きく勃起した、見知ったはずのイチモツの、見慣れない顔があった。
「あ、む…っ❤」
「うぁ…っ! た、太刀葉…っ、そこ、気持ちいい…っ!」
「太刀葉」としてはほとんどやってくれたことのないフェラチオを、私はやっていた。
大好きな「清彦」のモノだとしても、ちょっとだけ忌避感があったけど、いざこうしてみるとやっぱり愛しさが溢れてくる。
自分の口で気持ちよくなってくれる。その事実が何よりうれしくて、嘗め回す舌と、しゃぶる口の動きが止まらない。
「うぅ…っ、太刀葉、どうして、こんなに気持ちいい所を…?」
「さっきの「清彦君」と同じ…、こうすると気持ちいいんじゃないかって思って…。
男の子は、ここが気持ちいいんだって、なんとなくわかるの…」
裏筋を舐め、亀頭の周りを舌でなぞり、鈴口を舌先でくすぐる。
自分が触れた時に気持ち良かった場所を、「太刀葉」としての繊細な舌で嘗め回す度に、「清彦」の口からは気の抜けたような声が漏れている。
気持ちいいのだろう、それを素直に出してくれて、こちらも気分が良かった。
そしてしばらく嘗め回していると、イチモツがビクビクと震え始めた事に気付いて、口を離した。
「…太刀葉? どうして急に…」
「「清彦君」のおちんちん…、私も、欲しいから…」
そうして今度は両手脚を広げて、「清彦」を全身で受け止めるという形で迎えようとする。
「…だから、お願い。私と…、えっちしよう…?」
挿入は一瞬だった。
「清彦」も知っている筈の挿入は久しぶりで、そして初めてだった。
(熱い…❤ 「清彦」の爆発しそうなくらいのおちんちんが、私の中で暴れてる…❤)
私も「太刀葉」として初めての挿入…、される方でのセックスに、頭の中で火花が散っている。
ぱちぱちとはじける快感の渦の中で、辛うじてわかるのは、私を貫いている愛する人のおちんちん。俺にあったはずの器官。
「はぁ…っ、太刀葉…、久しぶりだからかな、ナカ、うねって…、すっごい良いよ…」
「私も…、「清彦君」が久しぶりで、すごいの…、我慢、できなさそう…❤」
挿入し、奥まで貫かれた状態で、私たちは動けなかった。おちんちんを包む膣の柔肉が、女の最奥に届けようとする剛直が、どちらも気持ちよくて。
はぁはぁと荒い呼吸音がする。抱きしめ合い、お互いの体温と、それ以上に熱い性器同士の熱を分け合って。
「動くよ、太刀葉…」
「…うん、お願い、「清彦君」…❤」
口づけと共に、抽送は始まった。
もう遮るものはなく、我慢する必要はなく、私たちは望んだ行為をしていたのだ。
「あんっ❤ 「清彦君」っ、激しっ、いんっ❤」
「太刀葉の…、ナカが、気持ちよくって…、我慢なんて、できないから…!」
「そんな、激しくされたら…っ、ひゃあんっ❤」
腰を掴むだなんて、余裕のあるセックスじゃない。
私たちは抱き合って、お互いの顔を見合って、体のすべてを寄せ合って、ただ腰だけを動かしていた。
「太刀葉…っ、太刀葉…、太刀葉ぁ…っ!」
「清彦君…っ、清彦…っ、清彦ぉ…❤」
間近にある顔が愛しい。腰を振りたくる彼を愛している。胸の中から全身に愛が広がって、股間から溢れ出てくる気持ちよさと交じり合う。
あぁ、太刀葉は俺とのセックスの時にこんな気持ちになっていたのか。俺も男として愛している時、同じ気分だったはずだが、それ以上だ。
「んむっ、っちゅ、ぴちゃ…、っふぅ…っ」
「はむっ❤ んちゅ、ちゅぅ…っ❤ んちゅぅ…❤」
もはや愛をこめてお互いの名を呼ぶことさえ必要なくなったのか、私たちはただ目の前の唇を貪り合い、舌を絡め合っていた。
二つの水音が室内に響く。上の口から漏れ出る水音と、下の性器同士がぶつかり合う音。
あの時、若葉ちゃんが太刀葉に成り皮った時を境にお預けだった恋人同士の結合は、普段以上に激しくなり、普段以上に長引いている。
「清彦」も私も、お互い絶頂近くまで愛撫されていたはずなのに、私たちの体は絶頂をどこか拒絶しているようだった。
一秒でも長く繋がっていたい。その思いが私たちの中に共通していて、それが絶頂の訪れを一秒でも長く遠ざけていた。
だけど、それもいずれ限界がやってくる。
「太刀葉…っ、俺っ、限界かも…!」
「私、も…っ❤ イっちゃいそう、「清彦君」…っ❤」
私の中に突き刺さっているおちんちんが、大きく膨らんでいく。もう限界ですという形になって、私の奥まで入り込んでいく。
(あぁ、ここから出されるんだ、私の中に「清彦君」の精液が来ちゃうんだ❤)
その事実に私の子宮はきゅんきゅんと反応し、白濁液を欲して口を開く。
「太刀葉…っ、出る…!」
「うん…っ❤ 私も、イくから…、一緒にイこう…❤」
(早く来て、「清彦君」の精液、私に注ぎ込んでっ❤)
期待と共に、限界を迎えた「清彦君」の精液が堰切って溢れ出てくる。口を開いた私の子宮に目掛けて流れ込んでくる。
それは紛れもなく彼の愛。私を想って放った熱。
子宮に染み渡り、私の中にゾクゾクと走る本能があった。
(あ…っ、本気で絶頂する…❤ 「清彦君」の精液注がれて、私、本当に女の子としてイっちゃう…❤)
「んあぁぁぁぁぁぁっ❤❤❤❤❤」
清彦の絶頂を引き金に、私は今までで一番の「女の快感」に流された。
抑える事さえできなくなった声は部屋中に響き、俺の中に太刀葉が染み渡っていく。
(あぁ…、これが本当の絶頂…、大好きな男の人とのセックス…❤)
絶頂の快感に揺られながら、私は思った。
…もっと、シたいと。
隣で息を荒げている「清彦」を見ると実に幸せそうな顔をしている。
あれだけの射精をしたのだ。
賢者タイムに入っているのだ。
だがオチンチンは最大勃起状態からは多少は力が抜けている程度だ。
清彦の時に2回戦に突入する場合は太刀葉ちゃんの見事でエッチな裸体見て自力で再興奮させていたが、今の俺(太刀葉)は今すぐしたい!
そして【清彦】の時に【太刀葉ちゃんがこうしてくれたら直ぐ回復して即二回戦突入なんだけど】が今「太刀葉ちゃん」になっている俺には可能だ!
「清彦」に覆い被さると俺の胸に備わった、たわわなシロモノで挟みシゴく♥️
「えっ?ぱ、パイずり!?」
太刀葉ちゃんはやってくれたことないからな。
でも太刀葉ちゃんの記憶には(清彦君にしてもいいかな?でもそれって私が凄くエッチで淫乱な女性と思われて引かれちゃうかも…)と考えていたからだ。
見て、太刀葉ちゃん。
「清彦」があんなに喜んで一瞬で回復したでしょ。
だから俺が清彦に戻って本当の太刀葉ちゃんとエッチする時にもやっていいんだよw
そうして復活した「清彦君」のおちんちんに、今度は騎乗位で挿入した。
さっきまでの正常位とは違う、体重のおかげでどうしても奥まで突かれる感覚は、また違った気持ちよさがある。
体を動かし、腰を振って「清彦君」を味わっていると、ふと力強くお尻を掴まれた。
「んっ❤ 「清彦君」…?」
「ダメだ、太刀葉…、太刀葉に動かれるのも気持ちいいんだけど…、やっぱり俺も動きたい…っ!」
「あっ、ちょ、んふぅっ❤」
そうして私の腰の動きに、「清彦君」の動きも追加される。
動きが合わないとどうしてもずれが出てしまうけど、それでも合致した時は、何より気持ちいい。
「はっ、あっ、あんっ❤」
「太刀葉…っ、ナカがうねって、前よりずっと…、気持ちいい…っ」
「…ふふ❤ そんな私は、嫌かな…?」
「そんなわけない…。前よりずっと好きになってきた…! だから…、太刀葉…っ!」
「清彦君」が腰の勢いを増していく。
私が腰を下ろす瞬間と、「清彦君」が腰を突き出す瞬間。奥まで突かれた時は、私たちの喘ぎ声も重なってしまう。
先程彼が放った精液をかき出しながら、それでもまた注ぎ込もうとする動きは、次第に激しさを増していく。
「太刀葉…っ、また出る…!」
「良いよ、「清彦君」…っ、私のナカに、溢れる位いっぱい…❤」
そうしてまた白濁液が私の中に注ぎ込まれ、それに愛を感じて絶頂した。
それからシた回数は、多分片手じゃ足りなかったと思う。
体位を変えていっぱい愛し合って、そして最後はやっぱり正常位で愛し合って、その度に濃い精液が私の中に注ぎ込まれた。
…おかげで布団は大分汚れちゃった。旅館の人には悪いことしちゃったかな?
そしてもう一度温泉に入って、セックスでの汗と注ぎ込まれた精液を洗い流していた。
「…ん~~……、はぁ……❤」
シャワーを使っておまんこから精液をかき出してしまうと、そこに少しの寂しさを感じてしまうが、大丈夫だ。またセックスの時に注ぎ込んでもらえばいいのだから。
…そうしてまた温泉から上がった私たちは、汚してしまった布団ではなく、もう一つの布団で一緒になって眠った。
温泉の熱が残るお互いの体温が心地よくて、抱きしめられた状態で眠るのはとても嬉しかった。
「…「清彦君」」
疲れてしまったのだろう、「清彦君」の寝顔を見て、どうしようもないくらい溢れてくる愛しさのままに、私は彼の唇に軽くキスをして、眠りに入った。
…舌を絡ませてしまったら、多分また歯止めが効かなくなりそうな、そんな気がしたからだ。
チュンチュン…。
シャワシャワシャワ…つくつくぼうしーつくつくぼうしー…
愛しい彼に抱きついたまま心地好い眠りについた私はスズメや今日も1日快晴で暑くなるのを告知するような蝉の大合唱で目が覚めた。
「清彦」君はまだぐっすり眠っている♥️
昨夜はあんなに頑張ったものね♥️
私も男としてあんなにいっぱい愛し合ったら疲れ果ててなかなか起きれないだろうな。
「清彦」君の寝顔を数分間見つめ幸せを噛み締めながら寝顔にキス♥️
あっ…また私、太刀葉になりきってしまっている。
自然と浮かぶ一人称は「私」で「俺」って考えられないし「俺」って呟くと凄く違和感がある。
う~ん…ちゃんと「太刀葉」を着ている清彦だって自覚を戻さなきゃダメね。
この旅行で完全に清彦のことを大好き…ううん。愛してる♥️って自信持って言えるし、今も隣の「清彦」君が愛しくてたまらないもの♥️
だから帰ったら「私」を脱いで清彦に戻るわ。
そして今夜は清彦君のアパートで元に戻った本物の私と…太刀葉と愛し合うの♥️
だから私はちゃんと清彦だぞ!って自覚しないとね♪
私はそっと起き上がるとトイレに入った。
女子トイレの個室に入り、下着を脱いで便座に座る。
強く念じながら股間を意識すると、そこから私の、いや俺のチンコが生えてくる。
それを同時に今度は顔の部分を脱いで、数週間ぶりに俺は自分の顔で呼吸した。
「太刀葉」として俺のチンコを弄るのも良かったのだが、「俺」であることを強く意識する為にも、こうして顔の部分だけ脱ぐことにしたのだ。
汚れないよう太刀葉の頭の部分や髪の毛は俺の首元に巻き付けておく。
「ん…っ」
そっとチンコを触ってくる手は「太刀葉」のもので、細く白い手が俺のチンコをそっと握り込む。
ただそれだけの筈なのにやっぱり気持ちいい。そして「俺」という感覚が蘇ってくる。
胸元を見下ろせば聳え立っている「太刀葉」のおっぱいだが、今回はこれを触らない。「俺」であることをしっかりと認識する為にも、女としての快感は今回は控えておきたいのだ。
なにせそれを思い出してしまえば、また私になってしまう。それは少し避けたかった。
「っは、はぁ…、太刀葉…っ」
体を震わせるたびに胸が震える。それにむしゃぶりつきたいが、今は我慢するしかない。そのまましこしことチンコを扱き、「俺」の意識を強くする。
ぽたりと音がした。溜めていた水に、私の愛液が落ちたのだろう。
そこも弄りたい。女として気持ちよくなりたい。
でも我慢だ。我慢、我慢。
場所は女子トイレで、体だけ女の筈なのに顔とチンコだけは男の状態でオナニーをしている。
それを俺の目で見る事はできないが、もし見れたとしたらとても歪な状態に見えるだろう。
だがそれでも。
俺は男として感じている。俺は男だという認識がある。
帰ったら太刀葉と愛し合うんだ、という意志を強く持つ。
俺の腕の中に太刀葉がいる事を思い出す。
あの柔らかな体を抱きしめて、綺麗な顔や唇にキスをする。
そうして太刀葉のおっぱいやおまんこを触って、太刀葉は俺のチンコを触って高め合っていき、最後には挿入するんだ。
俺が腰を動かして太刀葉の膣内を抉って、それに太刀葉は喘ぎ声で答えるんだ。
何度も精液を発射して、一緒に絶頂しあうんだ。
そう考えている筈なのに、思い出してしまうのは昨日のセックス。
上にいたはずの俺がいつの間にか下にいて、挿入している筈がいつの間にか挿入されている私になっていて。
でもチンコからの快感は溜まっていく。精液を発射させろと今か今かとばかりに待ちわびている。
感じているのは確かなのに、感じ方がちぐはぐになってきている気がする。
いつの間にか俺は、私はおまんこを弄り、女と男の快感を同時に受けて、射精していた。
今日このまま旅行から帰って「太刀葉ちゃん」を脱いで、俺が清彦としてセックスしても今度は俺がちゃんと清彦をやれない。
自信がない。
別に女の快感を知ってしまったから…太刀葉ちゃんとして…女として生きていきたいって訳じゃない。
だが太刀葉ちゃんの身体を…太刀葉ちゃんとして女で「清彦」と愛し合ったことがかなり影響されて
純粋な男の清彦として、本物の太刀葉ちゃんに向き合えない。
本物の太刀葉ちゃんを悦ばす自信、昨夜の「太刀葉」だった俺のように何度も絶頂させる自信はある。
だが清彦として太刀葉ちゃんを…挿入され気持ちよるがる太刀葉ちゃんを羨ましく思ってしまうであろう自分が容易に想像できるのだ。
二人とも本来の身体に…清彦と太刀葉に戻ったら…
俺が脱いで元に戻った太刀葉ちゃんなら今夜もエッチをねだるだろう。
たった今まで「太刀葉ちゃん」だった俺がそう思っているから。
でも俺が清彦をちゃんと出来る自信がない状態でエッチはできない。
今夜早急に『若葉ちゃん』に会って相談せねばならない。
本物の太刀葉ちゃんは今夜エッチできないって知ったら猛烈に残念がるだろう。
わかるんだ。
股間を戻し再び太刀葉の顔を被り「太刀葉」に戻る。
鏡に映る大好きな愛しい太刀葉ちゃん。
早く清彦として本物の太刀葉ちゃんと逢いたい。
おしゃべりしたい!
愛し合いたい!
だから俺はちゃんと清彦にならないと!
「だからゴメン。もう少しだけ俺に「太刀葉ちゃん」をやらせて」
* * *
「なるほどー、そんなことになってましたか」
太刀葉の家に『若葉ちゃん』を呼び寄せて、私たちは話し合っている。
…正直な所、彼女を家にあげるのは少し気が引けたが、喫茶店という公共の場で皮の話をしてしまうのは憚られる気がした。
「深く『太刀葉先輩』に入り込みすぎましたね。前に言った通りだと思ったんですが」
「本当…。今じゃ意識しなくても普通に「私」って言っちゃうし、清彦として振舞う事の方に違和感を覚えるようになっちゃって…」
「そこがコレの怖い所でもあるんですよね、いやはや」
そう言いながら『若葉ちゃん』は、ファスナーのつまみを指でもてあそんでいる。
「これを使いたいという人は沢山いましたし、皮にした人の意識に呑まれて、結局“本人そのもの”になってしまった人もいっぱいいますからね」
「そこは『若葉ちゃん』の言う通りだったよ…。どうにかならないかな、これ…」
「どうにかする方法ですか…。まぁ時間はかかるでしょうが、皮を脱いで「清彦」さんとしての意識を取り戻しきるのが一番でしょうかね」
「時間って、どれくらいかかるの?」
「その人によりますね。侵蝕度合いが低ければ1~2週間で戻るでしょうが、度合いが高いと年単位で戻れない可能性もあります」
「そんなに…」
『若葉ちゃん』の言葉に、少し愕然とする。となると私は、このままだと皮を脱いでも『太刀葉』としての意識を抱えたまま年単位で過ごさなければいけない事になるのだ。
「ちなみに本来の若葉は、太刀葉先輩の皮を着て一つになってそのまま生活するつもりでしたね。
その場合、彼女は「自分」を強く持ちすぎていた分、太刀葉先輩として意識が同化する事にも時間はかかったでしょう」
その言葉には、背筋が寒くなった。太刀葉を乗っ取られる事、それを「自分」への脅威として感じてしまったからだ。
恋人へ、ではない。自分へ、という感覚は大分違う。
それ程までに俺は「太刀葉」を私と思うようになっていた。
「まぁ、男としての実感を取り戻す為にオナニーぶっこくのはアリだけど、それじゃ足りないよね」
「…それは、まぁ…」
「だから、もう一回聞くよ? お相手、しましょうか?」
そう言いながら『若葉ちゃん』は服を脱ぎ、太刀葉の皮の複製を着こみ始めた。
目の前には私と寸分たがわぬ姿をしている、裸の太刀葉がいる。
昨日抱かれた自分の体にして、恋人の体。その事実に喉がごくりと鳴る。
「難点を上げるとするなら、「私」の皮を着たまま抱いたりすると、今度は自己愛に変化する可能性があるという事です。
ですから清彦さんは、最低限顔の部分を、できるなら全部皮を脱いでスる事をお勧めします」
「でも…、私であって、私じゃないんでしょ…?」
「そうですよ? ですから私は訊くんです。選択権は、あなたにありますから」
…どうする。私は…。
私じゃない「私」と清彦がエッチする。
この嫌悪感の正体は…嫉妬だ。
嫉妬以外にも私は目の前の「私」に清彦を盗られる怒りと恐怖を抱いている。
…しっかりしなさい私…じゃない、俺。
清彦に戻って本当の私と愛し合いたいだろう?
今の私がこのまま私を続けたら本当の私がいつまでも戻ってこれないんだから。
意を決して私の…「太刀葉」の皮を脱ぐ。
今朝より違和感が強いのはその分私の…太刀葉の意識に呑み込まれていたからかしら?
一昨日はそうじゃなかった。
この旅行で浸食が進んだんじゃないかって思う。
清彦君への愛を取り戻した分、私は太刀葉に染まったのだ。
「太刀葉」を全部脱ぎ私は久しぶりに清彦自身に戻ったのだけれど、昨日は清彦君の身体の一部分を出しただけで俺って思えたのに
今朝の顔出しした時は俺って意識できていたのに…。
今日の海水浴場で楽しみすぎたから?
夕陽が沈むタイミングでロマンチックに過ごしたから?
今は全身清彦君なのに一人称はまだ私ってなるし、鏡に映る姿を見て自分自身と感じずに「大好きな清彦君♥️の身体」って認識してしまう。
それでも私の皮…じゃない、太刀葉の皮を脱いで清彦君の身体になった為か『若葉ちゃん』が着る私(太刀葉)を見ているとドクドクとオチンチンが漲ってきた。
不思議な気分だ。清彦君の、俺の体の筈なのに意識は私の、太刀葉のまま。
でも頑張ろう。目の前の「私」を男として抱いて、しっかりと俺の意識を取り戻すんだ。
ぎゅっと目の前の、裸の「私」を抱きしめる。
「あ…」
目の前の「私」はうるんだ瞳でこちらを見てきて、待ち望んでいる顔をしている。
それに応えるようにキスをしてあげると、「私」の方から舌を絡ませてきてくれた。
裸のまま「私」とキスをしあう。息が唇の端から漏れて、たまらないという雰囲気が部屋中に満ちていく。
「ちゅ、ちゅっ、…んむ、っふぅ…」
「ちゅる…、ふぁ、あむ…、んふ…」
小さく滑らかな「私」の舌が、清彦君の広く大きな舌と絡み合う。あぁ、これが「私」の体なんだ、羨ましいな。
…ダメダメ、そんなこと考えちゃ。今の私は男、清彦君なんだから。目の前の愛してる女の子を気持ちよくさせるんでしょ?
キスをしながら体を密着させると、むに、と「私」の胸が当たってくる。それが確かに心地よくて、おちんちんがびくんと跳ね上がる。
(ぶち込みたい…。今すぐ「私」の中に挿入して、気持ちよくなりたい…)
そんな気持ちを「私」は察したのか、私の手を取っておまんこに宛がってきた。
「ダメだよ、清彦君。そんなにがっついちゃダメ。…「私」も気持ちよくさせて?」
指が「私」のおまんこに触れる。温かく柔らかい、私の持ってた場所。今はおちんちんが漲っているところにあった筈の場所。
そっと指をその中に挿し込んでみる。
「ん…っ」
感じているのか「私」の口から声が漏れる。清彦君としての記憶を使って、指を軽く抜き挿ししてみたり、内側の壁をなでたりしてみる。
「は…っ、あ、良い…、清彦君の指、良いよ…」
その度に「私」は私の名を呼んで、気持ちよさそうによがってくれている…。
…羨ましい。女として感じられることをそう思っているが、ダメだ、我慢だ。指を動かしていると、愛液が溢れて指先が濡れてくるのが分かる。
「私」も気持ちいいのだ。それが分かる事で、私の中の俺が少しだけ大きくなってくる気がした。
ベッドの上に横になる。
胸を揉みながらおまんこを撫で続け、「私」が気持ちいいという場所を触り続けていく。
なにせ私なのだ、感じる所などすべてお見通しだ。
その度に「私」は何度も「清彦君」と呼んでくれて、私が何者なのかを教えてくれている。
「太刀葉…っ、太刀葉…!」
「そう…、名前を呼んで、清彦君…。あなたが大好きな「私」の名前を…」
「私」に呼ばれる度に、私の名前を呼ぶ度に、私の中に隠れていた俺が顔を出してくる。
でも、まだ足りないのだ。
愛撫を続けていくと、「太刀葉」は抱き着いて、耳元でこう囁いた。
「…私、もう我慢できない。お願い、清彦君…」
我慢できないのはこっちも同じだった。さっきからギンギンに勃起し続けているおちんちんは、早く本懐を遂げさせろと主張してくるようだ。
体を離し、「太刀葉」は手を使っておまんこを広げ、顔を赤らめて告げてくる。こっちに見せつけてくるようにしているそれは、紛れもなく「太刀葉」も待ちかねている様子だった。
「…早く、挿れて…?」
「…うん。挿れるよ…」
「太刀葉」の腰を掴んで、照準を合わせる。ぴたりと亀頭と入り口がくっつくと、それだけで熱が伝わってきた。
熱い。今からここに挿入するんだ。「太刀葉」の中に、愛する女の中に。例えそれが「太刀葉」の皮を被った『若葉ちゃん』だったとしても。
もう止められないと思った。腰を深く突き込んで、肌をぶつけ合う。
じゅぷっ! と音が鳴りながら、「太刀葉」の中におちんちんを挿入させた。
「あ、は…っ!」
「んっ、っくぅ…!」
あぁ、本当に久しぶりだ。「太刀葉」のナカだ。若葉ちゃんに無理やり別れさせられてから半月ぶりの、いや前のデートもあったから殆ど一ヵ月ぶりくらいの、男としてのセックスだ。
こん、と「太刀葉」の最奥を突いている感じがする。ちんこを柔らかい肉に包まれている。何度も感じて、これからも感じていきたい愛する女のナカだ。
例えそれが「太刀葉」の、皮を被った偽者のだとしても、その感触は確かに本物だった。
「…動くよ、「太刀葉」…」
「うん…、いっぱい感じさせて、清彦君…」
そう言いながら、「太刀葉」は俺に抱き着いてくる。ぎゅっと体同士が触れ合って、「太刀葉」の乳房が俺の胸板に潰される。
腰を動かし、ナカを抉る様にセックスを開始した。
昨日「清彦」がやったように、いやそれより激しく、俺は腰を動かし始める。相手が「太刀葉」であることも、俺を取り戻すことも、それに拍車をかけていた。
腰を振りたくり、「太刀葉」を犯す。腰を叩き付ける度に、俺が蘇る。
あぁ、どんどんと私から俺に変わっていく。目の前には喘ぎ声を上げながら俺の腕の中で身悶えている「太刀葉」がいる。
少しだけ、ほんの少しだけ「羨ましい」という想いはあるが、それ以上に俺は目の前の恋人、その似姿を抱くことで精いっぱいだった。
そうして「太刀葉」を抱いていると、ふいにきゅぅと締め付けが強くなってきた。おそらく限界が近いのだろう。
「あっ、あっ! 清彦君…っ、私、もう、イっちゃいそう…!」
「俺も…、俺も、イくから…!!」
その言葉が「太刀葉」の口から漏れて、やはりと思い至る。俺も太刀葉だったからわかるのだ、体の内側が俺の精液を求めていることを。
だから、思い切り最奥に精液を注ぎ込んで、俺達は昨日と同じように、同時にイった。
あまりの気持ち良さに意識が飛んだ!
射精で絶頂して意識飛ばすなんて初めてかも。
全身に気持ち良い波動が流れているみたいでちょっと動けない。
数分間掛けて呼吸を整えた。
「清彦君、もう大丈夫?」
「ああ、俺は戻った。君の彼氏の清彦だ」
俺は清彦。自分が何者であるかはっきり言える。
もう惑ったりしない揺るぎない自信に満ち溢れている。
目の前の太刀葉ちゃんが顔を脱ぎ顔だけ『若葉ちゃん』になる。
「うん、完全に皮の影響は抜けたね。君の生紋から太刀葉先輩の生紋か完全に消えている。
こんなに早く消え失せるなんて私たちが識る中にはないよ」
へぇ、そうなんだ。
と『若葉ちゃん』が太刀葉の顔を被り直し
「でも念のためもう1回…ううん、朝までエッチしましょう♥️」
「太刀葉」が凄いエッチな顔をして誘ってくる。
「ダメです」
俺が脱いだ本物の太刀葉を見る。
身体は元に戻っている。
本来なら脱いで1分程で目が覚めるそうだが『若葉ちゃん』が持つ特別な管理権とやらで手かざしされてから眠ったままになっている。
太刀葉の部屋に二人の太刀葉。
どちらも裸体で1人は俺を誘惑し、1人は眠っている。
「ふ~ん、それなら♪」
「太刀葉」の皮を脱ぎながら出てきた『若葉ちゃん』はいたずらっ子みたいな表情をすると…
太刀葉に駆け寄り、あっという間に太刀葉を着てしまった!
「本物の太刀葉よ♥️ね♪清彦、続きしよ♥️♥️♥️」
身体は本物でも中身が違うと浮気になるんじゃ?
と急に真面目な顔して
「私が清彦君とセックスしたいからって太刀葉さんになった訳じゃないよ。必要だからさ」
と数分間説明を受けた。
なるほど。そういう事なら。
それから、俺は「太刀葉」と何度もセックスをして、本物の太刀葉をまた着させてもらい、それこそ朝になるまでやり続けた。
見た目は完全に「自分」同士のセックスの筈なのに、俺は太刀葉を着こんでいる筈なのに、俺は「清彦」だという意識は塗りつぶされなかった。
本物の太刀葉は俺だけれど、目の前の「太刀葉」を本物と思い、抱きしめた。
腕の中で喘ぐ姿を見ては昂って、その度にちんこは漲り「太刀葉」の中に精を注ぎ込んだ。
…「太刀葉」の方も、それに応えてくれたのか、それとも『若葉ちゃん』のイタズラか、パイズリにフェラチオなど、体中を使ってセックスしてくれた。
「もちろんこの記憶も一緒に太刀葉ちゃんにあげるからね」
そう言われたら、俺も拒否する理由は無かった。
そうして汚れた体中を洗い流す為にお風呂に一緒に入って、そこでもまた一発ヤった。
「…清彦君。じゃあ、もう大丈夫だよね?」
「あぁ、ありがとう「太刀葉」。君のおかげで俺は自分を取り戻せた。これなら残りの期間太刀葉を被ってても、もう問題無さそうだ」
「それは良かった。じゃあ残り2週間、頑張ってね?」
「え?」
…あれ? 皮の複製は一ヵ月しか保たないから、それまでにどうにかするって話じゃ?
「今度は若葉ちゃん本人に暗示をかけ直す必要があるんだよね。例えば太刀葉の事を「愛してる存在」から「憧れてる先輩」くらいにするとか」
そうか、その問題も残っていたのか。
確かにこのまま若葉ちゃんを解放したら、また同じことをする可能性がある。それどころか皮の「俺」の意識に侵食されて、「俺」が2人で太刀葉を奪い合う事になりかねない。
「ここから後半は、若葉ちゃんは本人に、私が「清彦君」に、清彦君は引き続き「太刀葉」となって、精神を整え直す期間だ。大丈夫かい?」
「それは…、わかった。…でも、どうして俺の為にここまでしてくれるんだ? 若葉ちゃんへのオシオキにしちゃ、大分色々としてくれてるけど…」
目の前の「太刀葉」は皮を脱ぎ、『若葉ちゃん』になった。
それでもその眼はどこか潤んでいて、同時ににやりと笑いながら告げてくる。
「簡単だよ。皮を着続けてると意識が侵食される。それは複製でも同じなだけで…、今度は私が「太刀葉先輩」の意識の影響を受け始めただけ」
「ってことは…、君も俺の事が…?」
「「太刀葉」先輩の影響がある限りは、好きかもね」
くすりと『若葉ちゃん』は笑う。悪感情を除けば大分かわいい容姿をしているから、太刀葉という恋人がいなければ好きになってたかもしれない。
「どうする? このまま私が「若葉ちゃん」本人になって、君たちと付き合おうか? もし見咎められたら清彦君が「太刀葉」先輩の皮を被って、「彼女なら浮気してもOK」と感情を書き換えてもいい」
『若葉ちゃん』は中々に悪魔のような提案をしてきた。
確かにそれは男としては嬉しい事なのかもしれないが、俺は太刀葉一筋でいたい。欲望のために彼女をないがしろにすることなど…。
「どうするかは任せるよ? 君の好きにしていいんだ」
可愛い『若葉ちゃん』の顔で、にやりと笑ってくる彼女。
いや、中の人が本当に女なのかも怪しいが…。
俺は…。
* * *
あれから。
俺は太刀葉の皮を脱ぎ、太刀葉と恋人同士の関係に戻った。
太刀葉は契機となったあの日、俺をフった時の記憶はなく、今まで「俺と変わらず過ごしていた」記憶を持つに至っていた。
勿論俺が太刀葉として過ごしていた時間も含めて、だ。
つまり…、
「なんだか変な気分なの。清彦君の事を思うと、ちょっとムラムラしちゃって…」
と、太刀葉は前よりえっちな女の子になってしまった。勿論俺だってそれが嫌な訳じゃない、むしろそうなる様に振舞ってた記憶だってある。
おかげでデートの日はいつもえっちな事をしている。最近はゴムのおかげで出費が増えてしまったりもした。
それは…、まぁ幸せの必要経費だと思っておくことにしよう。
若葉ちゃんの方は、『若葉ちゃん』の中の彼女のおかげで今の所は落ち着いているようだ。
…本当に詳しい事は何一つ分からなかったが、俺の為に動いてくれたのだ、本当にありがたい。
俺としてだが…、実はあのファスナーのつまみは、俺が持つことになってしまった。
「それを渡すのはお詫びと思ってくれればいいよ。清彦君には迷惑をかけたからね。
君ならそこまで悪い扱い方はしないと思う。ただし、使う際は相手の同意を求めるようにね?」
などと『若葉ちゃん』に言われたが、今の俺はこれを使う気分にはなれていない。
「清彦君、それ、どうしたの? ファスナーのつまみみたいだけど…」
「あぁ、いや。何でもないよ。ちょっとこの間バッグのつまみが取れちゃって、そのままにしてたみたい」
「そうなんだ。バッグを直してくれる所知ってるから、今度一緒に行く?」
「あぁいや、大分古かったし、新調しようと思ってるから大丈夫だよ」
太刀葉の家でお家デートしてる時にそのつまみを手で弄っていると、ふとそんな事を聞かれた。
慌てて誤魔化すが、確かにこれをずっと持ってるのも変だなという感じになり、すぐにポケットに仕舞う。
太刀葉はお茶とお菓子の準備をしに台所に立っており、嬉しそうに鼻歌なんか歌っている。
…長い髪の毛、すらっとしたボディライン、ふりふりと揺れる丸いお尻、そのすべてが煽情的だ。
…正直な所、俺は俺だという感覚は忘れていない。だが、太刀葉としての気持ちよさも忘れられないのは事実だった。
女の子としての快感、愛する人に抱かれる記憶、それらは間違いなく俺の頭に刻まれている。
たった2週間弱の出来事だというのに、それは濃密すぎた、忘れよう筈もない。
もう一度…。出来る事なら今一度、あの感覚を味わいたい。
そんな感情を持ってしまった俺を、太刀葉は受け入れてくれるだろうか。
これを使えばすべてを芋づる式に話さなければいけなくなるが、彼女はそれでも俺と付き合ってくれるだろうか。
俺は悩んだ。欲望に流されないように頭を振って、その考えを飛ばす。
この事は墓場まで持っていこうという気持ちと、この事は太刀葉と共有しておきたいという気持ちが、混じり合ってしまっている。
…俺も随分と、あの皮の魔力に取り憑かれたものだ。
おまんこをほじくる感覚も、
胸を揉みしだく感覚も、
太刀葉の手でちんこを扱く感覚も、
鼓膜を突き抜ける太刀葉(自分)の喘ぎ声だって、
そのすべてが俺の中に深く刻まれてしまった。
忘れよう筈がない。
悩んでいると、太刀葉がトレイに飲み物とお茶菓子を乗せて戻ってきた。
今日のお菓子はお手製だと言って、笑ってくれている。
自慢の彼女、愛する存在、きっとこれからも未来を共に歩む人。
…その彼女に、俺は黙り続けていくのだろうか。
「清彦君?」
不意に太刀葉が俺の名を呼ぶ。どうしたのだろう、という表情だ。
その言葉に、俺は…。
* * *
俺の家でのお家デートの日、俺はある事を決意した。
それは太刀葉にあのファスナーを付けて、再び皮にして着込むということだ。
結局、俺は太刀葉に喋ってしまった。
太刀葉が若葉ちゃんに襲われて皮にさせられ、俺をフった事。
捻じ曲げられた感情を元に戻すため、俺が皮を着て生活していた事。
その影響で、幾分か太刀葉はエロくなってしまった事。
俺自身、「太刀葉」としての快感を忘れられない事。
そのすべてを、墓場まで持っていくことができずに彼女に伝えてしまったのだ。
…もちろん、呆れられ、怒られ別れられる可能性だって大いにあった。それも覚悟していた。
だが、
「そうだったんだ…。あの時、若葉ちゃんに変な事を言われて襲われてからの記憶が曖昧だったのは、その為だったんだね…。
…でも、ちょっと私の事えっちにさせすぎたんじゃない? こんな事を言われても、しょうがないなって思わせる位なんだもの」
俺が太刀葉を着ていたことで「清彦」への愛情を積み重ね続けていた影響か、太刀葉は俺の言ってる事と、ファスナーの存在を受け入れてくれた。
そして、
「私の体が気になるって言うのなら…、着ても、良いよ。
でも起きてる時に皮にされるのってなんとなく怖いから、私が寝てる時。その時だけよ?」
そう言って、俺が太刀葉を着る事さえ了承してくれた。
正直な事を言うと、俺がこの秘密を抱え込み続けることに苦悩してたのは確かだ。どこかで吐露してこの重圧から逃れたいと思っていた事も。
そしてそれが受け入れられたことで、俺はその肩の荷を下ろすことができた。
そして今、俺の隣には太刀葉が眠っている。たくさんえっちした後、俺は太刀葉が眠るまで待っていたのだ。
布団から這い出ると、財布の中に仕舞っていたファスナーを取り出し、太刀葉の体に取り付ける。いつもは背中に付けているが、今日は太刀葉の正面、喉元に付けてファスナーを下ろした。
浮かび上がり開けられたファスナーから空気が抜け、太刀葉はぺしゃりと潰れてしまった。その穴を広げて俺は彼女を着こみ、久しぶりに「太刀葉」になった。
「…ふふ、やっぱりこの姿は良いな。太刀葉になれて、彼女に包まれて、いい気分だ…❤」
俺は俺である、という意識は持っている。しかしそれでも「太刀葉」として生活した二週間余りの記憶はあるし、太刀葉としての記憶や考え方もきちんと保持している。今の俺は男でありながら彼女の気持ちを汲むことができるのだ。
「…「清彦君、大好き❤」」
着込んだ太刀葉の記憶を読み込み、記憶のアップデートを図る。どう思われているのか、という事を確認したいのもあるし、どこか不満に思う所があるのなら改善していきたい、そう思っていた。
勿論太刀葉は俺に小さな不満を持つことはある。それを知って、俺の悪い所を改善していく事も、関係を今より良くするためには必要な事だ。
幸いというべきか、今の所太刀葉は俺に対してそういう感情を持っていない事は分かる。皮の事に関しても「しょうがないな」という感情はあるものの、成り代わられる事を阻止してくれた事には感謝してくれているようだった。
それを知ることができて、一安心した。
だから俺は彼女に感謝し、この体を抱きしめる。柔らかく細い、女性の体。いくら抱きしめても飽き足らない、愛する女性の体。
それを自分の体にすることができる、人外の充足感を味わっているのだから。
「太刀葉、愛してるよ…❤」
そうして自分の体を堪能し終えると、クローゼットを開いてあるものを取り出した。
それは食料品から日用品まで取り揃えている大型ディスカウントストアで取り扱っている、端的に言えばコスプレ衣装だ。
勿論本格的な物には程遠い、身内のパーティで着てネタにする衣装のような代物だが、今こうして「太刀葉が着ている」姿を見るだけで、俺はそれに満足していた。
ナース服に袖を通し、衣服に付属していた聴診器を首にかける。もちろんこれだっておもちゃだ、本当の聴診器のように心音が聞こえる訳じゃない。
それでも自分で自分の胸に聴診器を当て、心臓の音を聞こうとする。
多分、今の心音はどくどくと鳴っているだろう。
「やっぱり興奮してる…、何が悪いのか、確かめてみなくっちゃ❤」
そのまま俺はベッドの上に座り、脚を開く。下着などつけない状態でナース服を着たので、そこは勿論隠すものなど無かった。
脚を開いて股間を広げると、どろりと精液がこぼれ落ちてきた。唾液をたくさん指に絡ませて、くちゅりとそこに指を這わせる。
「んっ、ふ…❤」
まだ濡れているそこを弄ると、愛液と精液の混合液が零れ始めてくる。さっき俺が出した精液は、指にねっとりと絡みついてきた。
それを口元まで持っていくと、
「…ちゅっ、んむ…❤」
愛しさと恥ずかしさが同時に襲ってきて、愛しさが勝ち、ねっとり指に絡んだそれを咥え込んでしまった。
「はぁ…、あぁ、なんで…、何でこんなに、おいしいの…❤」
「好きな人の精液」の味を舌に受けて、ぞくぞくと背筋を駆け上がる背徳感は不思議だ。自分の物でもある筈で、普段なら絶対に口にしたくないものだが、「太刀葉」になった時は別だ。
あの時、「清彦」にパイズリをし始めた頃から、太刀葉は同時にフェラをしてくるようにもなったし、精液を飲み込んでくれるようにもなった。
だから、「私」にとってはもう汚い物じゃなくて、「好きな人の一部」だと思えるようになってきたのだ。
膣内をかき乱すようにオナニーをして、その度に指に絡みついた混合液を舐めていく。それだけで快感が全身に広がっていく。
大学生の身分で妊娠はしたくないという考え、そして「自分の卵子に精液を与えたくない」という、未来の子供への嫉妬心。その二つが絡まり合い、俺の精液を飲み込むことで独占欲が満たされていく。
まだ早い。まだ清彦君は私だけのものなのだから。
「はぁ…っ、はぁ…❤ あ、っんん❤ んっふぅ…❤」
そして精液を飲み切った後、俺は膣内をほじくることに集中していた。
指先だけでオナニーをする感覚は確かに気持ちいい、自分の感じる所を的確に攻められる。
見下ろせば股間を見せないように遮る、太刀葉のEカップの胸。その双丘の片方の乳首をナース服越しに刺激しながら、同時に女性器をほじくって、「太刀葉」しかいなくなった俺の室内に喘ぎ声が響く。
「ん…っ、ふぁあぁっ❤」
そうして俺は太刀葉の体で絶頂し、ベッドの上に身を横たえる。
「はぁ…、はぁ…❤ やっぱり太刀葉の体、気持ちいい…❤」
視線の先には、クローゼットが鎮座している。
その中にはナース服の他にも、いくつか太刀葉に着てほしいコスプレ衣装が存在していた。
「まだ2時だし…、楽しんじゃっていいよな…?」
甘い誘惑に耐えられず、俺はクローゼットを開けて、買っておいた衣装を着て、太刀葉の体で見る者のいないコスプレショーをするのだった。
その翌日、俺は太刀葉を着て4時頃まで一人遊びをしていた影響か、大学の講義で眠りそうになってしまったのは秘密だ。
皮モノなのにダークでないのもよかったです。
※ダーク否定ではないです。
続編も楽しみです。
参加させて頂き楽しかったです。
再会したところでスレ落ちしてしまったので続きが気になります。
ちょうどいいところで消えてしまったので気になってます。