おまけ1
「やっほー。兄貴いるぅ?」
「ここでは兄貴って呼ぶなと言ったはずだけど?」
町の一角にあるアパレルショップ。ここにやって来たのはキヨヒコ。
学校帰りからか制服のままであるが、スカートは相変わらずきわどいところまで短くし、スタイルのいい体は男の目を引き付ける。
そのキヨヒコに兄貴と呼ばれた女性定員。この人物もまたキヨヒコと同様に多くの男の目を引き付ける。
プロポーションの良さ、それもさることながら服装にも目を引く。
先日は童貞を殺すセーターとも呼ばれる背中を大きく開けた服だったが、今日はフロントジッパーなレザー服だ。
ご丁寧にギリギリまでジッパーを下ろして谷間をあらわにしている。
その人物がキヨヒコに「兄貴」と呼ばれ、答えている。
「ほらほら、体操着入荷したって連絡くれたじゃん」
「ああ、それね。こっち」
「おお……」
取り出されたのは一般的に学校で使用されているようなTシャツとパンツの体操着ではない。
陸上競技で使用されているような上下セパレートの、腹部が大きくあらわになったウェア。
レーシングショーツ、トップとも呼ばれる服だった。
「それも結構攻めたからね」
「ほほう、いい感じにきわどいですなぁ」
それも一般に使用されているセパレートユニフォームと異なり、布面積を削っている。
胸元の面積を削っているのでこれでは谷間があらわになるだろう。
下も食い込みが激しいのでTバックとまでいかないにしても、おしりが半分はあらわになるのは明らか。
「これも無事、学校指定になったから」
「やったね兄貴!」
「だから兄貴って呼ぶな。それで結局どこまで広がってるの?」
「ああ、女子化? もう9割はいったね」
「ふーん、思ったより早いペースかも」
「そりゃあ盛んな男子高生だからね。俺の時だって覚えてるだろ?」
「確かに」
そう、元々キヨヒコが女になったのはこの実の兄とヤッたから。
兄がどこからもらってきたか知らないが、突然女になった時、すっかり魅了されてしまった。
その様子を見た兄は完全にイタズラ心で弟を誘惑してみたのだが、それで襲われてしまった。
自業自得であるが、両方とも。
「おかげさまでウチは大盛況だけどね」
「制服だけじゃなくて下着もね」
襲ってしまって女になったキヨヒコは開き直りが早かった。
エロの本能に突っ走るがごとくいろんな男とエッチして、そしてこの女を次々にうつしていった。
それだけじゃなく、理解ある店員がいる、身内だからってことでこの店を紹介し、エロエロな下着をお勧めしていったのだ。
制服も正式に採用され、おかげでお店は大繁盛ってわけだ。
「てなわけでみんなもこの体操着受け入れてくれんじゃね?」
「それはお前を見てれば安心だわ」
この二人の兄弟の様子など知ることもなく、学校は女子校に向けて着々と拡大していくのだった。