28片「自身//別人」
「ほーら千草ちゃん、いい加減現実逃避は辞めにしよう?」
おもらしした事で泣き喚かれても面倒なので、声帯を外したまま、「子供におしっこをさせるポーズ」をさせ、能力の事をもう少し詳しく伝えながら家に連れ帰った。
とはいえ、出してしまった影響で色々と臭うので即行お風呂にシュート。これは迫間さんと都築さんに任せて、俺は2階の撫子さんとの自室に向かう。
「あ、みーくんお帰り」
「ただいまです撫子さん。彼女…もとい、彼は?」
「今トイレ。立ちションできるようになってから、感覚確かめる様に水がぶ飲みしてはトイレに行ってるよ」
千草君の体を得た彼女…と言うのも何なので「彼」と呼称する事にするが、は随分嬉しそうで。体とは異なる浅黒ちんこだけど、それが自分のモノになったっていう事は、本当に嬉しいのだろう。
ガチャリと扉が開けられて、その彼が戻ってきた。
「戻ってきてたんだ。いやぁアリガトな、ホントに嬉しいよ!」
満面の笑みを浮かべながら、彼はトランクス一丁で俺に向かってきた。その目はちょっとギラついている。
「それで、俺の筆下しの相手って用意してくれたのか?」
「そりゃ勿論。今はお風呂場で体を洗ってる所だから、是非抱いてあげて?」
「わかった! んじゃ行ってくるわ!」
元気そうに足音を立てて、彼は二階から降りていく。
それと同時に携帯を取り出し、ペット監視用のカメラと連動するアプリを起動する。さて、風呂場からの中継はどうかな?
体は戻されたけど、屈辱ですすり泣いている千草ちゃんの事なんて気にしないかのように、彼がバンと扉を開けて風呂に入ってきた。
『な! なん、だよお前! いきなり入ってくんな!』
『へぇ~、アンタが俺の筆下しの相手か。随分イイ体してるな』
元・君の体だけどね。
そんな事を気にしないように、彼は千草ちゃんの手首を掴み、浴室のタイルに押し倒した。
『ま、待て、何するつもりなんだよ…!』
『さっきの言葉で解んなかったか? 筆下しって事は…、これからヤるんだよ、俺とアンタで』
『……!!』
俯瞰で見下ろすような形に設置してるカメラなので、全容は解らないけれど。多分千草ちゃんは彼の股間でギンギンに勃起してるちんこを見たんだろうな。ちょっとだけ顔が引きつっている。
『あんまり痛くしないようにシてやるから、ちゃんと受け入れろよ?』
『や、やだ…! 何すんだよ、やめろって…!
なぁ迫間! 都築! そこに居るんだろ、コイツ止めてくれよ!?』
まぁ強姦魔のように脚を無理矢理開かせようとする彼と、本気で嫌がっている千草ちゃんの絵は、見ていて本当に面白い。外に居るはずの2人に助けを求めても、それが得られるわけで無し。
無理矢理脚を割り開くと、さっきまで精液をたっぷり注ぎ込まれていたまんこが彼の目には見えるだろう。ごくり、と生唾を呑む音が聞こえた。
『そんなに嫌がんなよ、さっきまでぶち込まれてて、気持ちよさそうによがってたんだろ?』
『でも、そんなの入れられたら…!』
『入れられたら、どうなるんだ?』
にやにやと笑うような声色で、彼がちんこをインサートしようと位置を合わせている。不思議と千草ちゃんは、頑張れば蹴ってでも逃げられるはずなのに動きは一切ない。
別にその辺で洗脳をしたつもりは一切ないんだけどね。本人も受け入れ始めてるんだろうか。
『なぁ、答えてくれよ。入れられたら…、どうなるんだ?』
『…………』
位置的に、先端が陰唇に触れたのだろう。入口の辺りをぐにぐにと擦って、彼は千草ちゃんを焦らしている。
『教えてもらえないと入れられないんだよ。なぁ、早くぅ』
『ひく…! ん、っく…!』
上下左右に動かしていると、快感に耐えかねてきたのか千草ちゃんも声を上げてきた。いいぞもっとやれ。
それでもなお、千草ちゃんは屈さずに口を噤み我慢している。
『…なんかつまんね。もうイイや!』
『え? ひ、っくふぅ!!』
彼がもう飽きたのか、腰を突き出してちんこを挿入したようだ。肌同士がぶつかる音に合わせて、千草ちゃんの嬌声が浴室中に響き渡った。
『っはぁ~……!! これが、女の膣って奴の感覚なのか…!』
彼は男としての初めての挿入にご満悦のようだ。っていうかそれ、元は君のモノなんだけどね。
『あ、あふ…、は、ぁ…』
『…おぉ? 随分目の焦点が合ってないみたいだな…。そんなに気持ちいいのか? なぁっ!』
『っは、ぅ!!』
欲望のままに彼が腰を突き込んで、元々自分のモノだった体を貪っていく。詳しい事は伝えてないとはいえ、気付いてないのならこれは中々そそる光景だ。
元・女の彼が上になって腰を突き出し、元・男の千草ちゃんの体にちんこを突き挿している。技術も何もない、ただの欲望任せの腰の動き。
貪ろうとする彼の荒い息と、千草ちゃんの抑える事を忘れた喘ぎ声。肌同士がぶつかり合う音と、それにつられて響く粘膜の水音。
『ほ、ら! もっと喘いでみなよ!』
『ふぅ、んっ、っはぁ、あん!』
『イイねぇ、なんかゾクゾクする…! これが、男の快感なんだ…!』
『え…? …え、ぇ……?』
不思議な言葉へ疑問に思ったのか、千草ちゃんが彼の体をじっと見ている。そういえばちゃんと能力の事を伝えたしね、まぁ気付くかな?
『あ…、まさ、か、その体、俺の…?』
『は? なに言ってんだよ、お前は…。あ、ん…っ! イきそ…!』
『や、やだ…、俺から離れてイかないでぇ…!』
『…ん? そんなに欲しがるなよ、ちゃんと出してやるから…なっ!』
『んひぃぃぃっ!!』
多分、彼の方は今抱いている体が、自分のモノだという事に気付かぬままに、その奥に向けて射精した。
「…いいかい、千草ちゃん? もう君は元の体に戻ることは出来ないんだよ?」
「ちゅぷ、ふぁ…、ふぁい……」
「あー…っ、はぁー…! ゆ、ゆっくり動くとイっちゃいそう…!」
彼による凌辱が終わった後、ちゃんと千草ちゃんに教え込むために、フェラチオをさせている。
後ろからは、千草ちゃんがもともと持っていたちんこを『接続』した撫子さんが、ゆっくりとした動きで挿入をしている。
「もうその体のままで生きていくしかないんだよ。その為には、乙木に気付かれたら良くないよね?」
「ふぁ、む……、ぅぅ…」
「乙木の手から、ちゃぁんと守ってあげるからね。大丈夫だよ、身を寄せる相手が変わっただけなんだから」
「う、ん…、うん…」
言い聞かせるように、逃げられないと解らせる様に、主は俺だと教える様に、ゆっくりと撫でながら教え込む。
「だから、ちゃんと宣言しようね、千草ちゃん?」
「ふぁ、い…、俺は…」
「俺じゃないでしょ? 千草、ちゃん!」
ぐん、と教える様に撫子さんが腰を突き込んだ。
「んふぅ!! わたし、は…、あなたに、したがいます…」
「はい、よく出来ました…!」
昏い笑顔を見せながら、隷属の証を刻むように千草ちゃんの顔に射精する。
あぁ…、征服する喜びって、こんな感じなんだ。イイね、本当にさ…。
29片「自慰//同体」
「あなた達、今日は…」
「ごめんなさい桂木さん、今日は用事がありまして」
「私もちょっと。ごめんね」
放課後、桂木さんが声を掛けようとした都築さんと迫間さんが、先に出て言った俺を追いかけるように、言葉も待たずにそそくさと帰っていく。
「…どうだった?」
「随分と腹に据えかねているみたいですね。普段よりも苛立っている感じでした」
「自分だけがのけ者にされてるみたいだしね。那月ちゃんには我慢ならないかも」
「そっか、ふぅん…。そうかそうか」
学校から出て、カラオケボックスに籠っての作戦会議。撫子さんの実習期間が終わった事で大学に帰ったから、もう彼女の手助けはあんまり期待できない訳で。
今のところの俺の味方は、『接続』からの洗脳でこちらに引き入れた2人になっている。あ、あとは千草ちゃんか。
千草ちゃんは今の所、普通に登校している。ただし体育の授業は可能な限り休んだり、体のラインが出る服装は控えてたり、だけどね。
一応玉を取ってちんこだけは返してあげた。必要だったらまた外すけど、トイレでは個室しか使ってない事に気付かれたら変な噂が出てくるしね。やぁ大変大変。
話を戻そう。
「ま、まずは桂木さんが爆発寸前になるまで待とうか」
「丁度いい頃合いになったら、もう自分が「俺」を攻撃できない事を教えれば良いだけですしね」
「この状態の私達を見たら、那月ちゃんはどう思うかな?」
外から中が見えにくい奥まった角部屋の、さらに人から見えない死角で、都築さんと迫間さんは俺に『分解』からの『接続』で、体をパズルのようにされている。
二人とも腰の部分で『分解』されており、首の無い2つの上半身が向かい合う形で俺の腰部分に『接続』されている。シャム結合児でもこうはなるまい、と言う状態だ。
尚且つ2人の首と頭部は、俺の肩に『接続』。さっきからの会話は、完全に俺の耳元でされていた。息がかかってこそばゆい。
さらに下半身はそれぞれの切断面で『接続』されており、4本の脚が風車のように4方へ広がっている。2つのスカートの中に手を入れ、まんこの中に指を入れても反応は無く、濡れていない柔らかな肉の感触が返ってくるだけだ。
ここから『接続』すると、一気に反応が返ってくるんだけど、今はとりあえず置いておこう。
実験はいくらしても足りない気分なのだから。
スカートの中から指を抜き、目の前にある迫間さんの大きな乳房を揉んでみる。
「「ふぁ…!」」
すると、両耳から異口同音に嬌声が漏れた。
「やっぱり感じるよね、2人とも」
「はい…。胡桃の胸って、こんな感じなんですね…」
「じゃあ迫間さん、今度は君が手を動かして、都築さんの胸を揉んでみて?」
「はーいっ」
俺の体の前に『接続』されている迫間さんの腕が動き、後ろの方にある都築さんの胸を揉もうとして…、
「…あ、あれ? 何か変、菫ちゃんのも動いちゃう…!」
全く同じ動きで、都築さん側の腕も動いていた。俺の腕も動かされそうな感じがしたが、そこは俺本来の腕という事で、コントロール権を強引に奪い取った訳で。
「じゃあ都築さん、自分の腕をちゃんと制御してみて」
「はい。…胡桃、もう一度よ?」
「うん…。えぇと、こうで…、こう!」
「んぅ…!」
都築さんが後ろの腕を制御すると、迫間さんが動かしている前の腕が、後ろの胸を揉み始める。それと同時に都築さんが身もだえるような喘ぎを出して、吐息を漏らす。
「えいえい…、…、ん、ふぅ、菫ちゃんの胸、こんなふうに感じるんだ…」
「そうだよ? 迫間さんのと、また違ってるんだ。こんな身体だったら…、たまらないよね…」
勿論それは俺と、当然ながら『接続』されてる迫間さんにも返ってくる訳で。胸を揉み、同時に揉まれている感覚に身もだえている。
「私は、胡桃の胸の方が…、良いと思うの…」
恍惚とした表情で、都築さんの手が迫間さんの胸を揉み始めた。
「ホント…?」
「えぇ、嘘じゃないわ…。こんなに気持ち良いんだもの…」
俺の体を挟みながら、互いの胸を揉んでいく。あのね2人とも、俺も感じるんだよそれ。男には存在しない4つの乳房を揉まれてると、否が応でもちんこはビッキビキです。
「もう、しょうがないなぁ…」
カラオケボックスで色々ヤるのは問題だが、溜まってるものは吐き出さないと仕方ない。『接続』している二人の体と首を『分解』。
そうして迫間さんの体に都築さんの首、都築さんの体に迫間さんの体を『接続』してあげた。
「ありがとう、「俺」。これが胡桃の胸なのね、ずっしりして柔らかい…」
「菫ちゃんの胸ってこんななんだ、バランスよくって…、あ、もう立っちゃってる!」
制服越しに、自分のモノになった互いの上半身を弄っていく。二つの喘ぎ声を聞きながら、俺は自分の下半身とちんこを『分解』し、都築さんの下半身を『接続』した上で、ちんこを装着する。
そのまま迫間さんの下半身を掴んで『接続』した上で、溜まっていた快感のままに濡れだしたまんこの中に、自分のちんこを突っ込んだ。
「んぐ、ふぅぅぅ……!!」
返ってくるのは、突っ込むと同時に突っ込まれる感覚。柔らかく、ちょっと肉厚な迫間さんのまんこと、それを割り開いて奥に進んでいく俺のちんこの感覚だ。
これはセルフファックと言うのだろうか? 脳髄に駆け上がる男女2人分の快楽が、閉じようと頑張る口を押し広げていく。
「あ…、菫ちゃん、「俺」が1人でシちゃってるよ?」
「「俺」はズルいですね…。ほら、私達も混ぜてください。んむ、ぢゅる…」
「ズルいー、私もー」
上半身だけで這いずってきた二人が、また『接続』して欲しいと切断面を合わせてねだりながら、二人して俺の口を貪ってきた。
肌同士を触れ合わせ、俺の脇腹に二つの熱を感じ、腰を突き込みながら『接続』する。
「「「ふぁぉっ!!」」」
上がったのは3つの声。結合の快感が同時に来たので、抑えようもないままに声としてあふれ出た。
「だ、だめ、人が来るかもしれませ、んひゅ、ちゅぅ…!」
「でもしゅみちゃ、きもひいいんひゃも、ん、んむぅ…!」
「んひゅ、んぢゅ…、だ、出す…! 迫間さんの、奥にぶち込むから…!!」
俺も含めた3人が、全く同時に挿入し、される感覚というのは想像するだに激しい物で、我慢なんて出来ずにあっけなく終わりを迎えてしまう。
挿入するちんこ、挿入されているものとされていない2つのまんこ。
3つの性器から同時に液が迸る。
「「「~~~~~~!!!!」」」
口を噤み、歯を食いしばり、絶頂の声を抑える。
性感で白く弾けそうな脳内で、1つに繋がった俺達が共通認識としたのは、声を漏らさない事、だった。