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Patchworker 1片~12片

2016/06/22 18:28:20
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5片「交換//交感」

「なるほど、つまりみーくんは私の体で好きにヤってましたと」
「そうなります。女の身体って、気持ちいいですね…」
「そりゃ良かったねー。んじゃ次はこっちの番だね?」
撫子さんの頭は当座として、左腕も元に戻した俺の体の上に乗せて『接続』させた。無機物に接続しても、不思議と動かなかった為に、こうした。
当然のように説明すると、撫子さんは服を脱いで俺の身体のチンコを、俺の顔に近付けてきたのだ。
俺は朝風呂派な為、そこまで臭いは強くないが、ちょっとだけ嫌な気分はする。
「…ホントにしなきゃダメですか?」
「みーくんは私の体を好きに使ったんだから、今度は私がみーくんの身体を好きにする。…それをみーくんに手伝ってもらって、何か不都合ある?」
「…解りましたよ、どうせ撫子さんは言っても聞きませんから」
「なら良いじゃない。ほら早く」
垂れ下がったチンコを持ちながら、早くしろと言わんばかりに撫子さんはせめてきた。仕方ないな…。
「んぁ、む」

「うひぃっ!」
いきなりチンコを咥え込むと、上擦ったような声を上げた。
「んむ、ちゅ、もご…」
感じる所が何処かは熟知しているので、その通りに舌を動かすとすぐにチンコは大きくなり始める。
褒められた事じゃないし褒められるつもりもないけど、伊達に女顔してる訳じゃない。バカ共相手のお口の恋人なんて、嫌っていう程やってきた。
…自分のモノを咥えるなんて、やったことはありゃしないがな。
「おぉぉぉ…!! み、みーくん、なんでそんな、うま、っひぃ!」
「むぅ? ひぃまひぇんれひはっへ?」
「あぁ喋んないで、ちんちんに響くぅ…!」
腰が引けそうになってる撫子さんの、というか俺の体の尻を掴んで、さらに深く咥え込んでいく。裏筋を舐めながら喉の奥で亀頭を刺激しながら、タマを揉んでいくと、
「おほぉ…っ!」
ちょっと情けない声を出しながら、口の中に精液が放たれた。

「あ゛あぁ~…、これが賢者タイムかぁ…」
「別に世界の真理とか見えたりしませんけどね」
放出の余韻に浸ってる撫子さんを尻目に、咥内射精された精液をトイレに流して口をゆすいできた。
ちらりと撫子さんの股間を見ると、俺のチンコがまだ隆々と、精液と唾液に塗れてそそり立っている。
「男の射精って気持ちいいね、みーくん?」
「えぇ、女の絶頂もとんでもないですね」
「…という事は、だよ?」
「考える事はお互い同じ…ですね」
少し回復してきた撫子さんとの会話は簡潔に、お互いの欲求を満たす為の手段を模索し合い、同じ方向を向いていた。
グッと互いの手を掴み、ベッドの方へ向かう。

「…それじゃ、行くよ?」
「…えぇ、来てください」
いつもと違う、“男”を受け入れる“女”の立場でベッドの上に横になる。仰向けになって脚を広げ、されていたように女性器を拡げて見せる。それだけで何となく、俺のモノだったチンコが一際硬くなったような気がした。
「ん…、んぅぅぅ…!」
「はぁ、あ、あ…!」
狙いを定め、撫子さんが腰を進めていくと、胎内に熱い感覚が打ち付けられていく。指とは異なる、太く熱を持った、男のモノが。
押し広げられる感覚は、指の比じゃない。ずぶずぶと抉り込んでいく度に、俺の中に“俺”が刻み込まれていく。
「んえぃっ!!」
「かは…っ!?」
半ばごろまで入ってきた途端、ずん!と勢いよく残りの分まで差し込まれ、亀頭が俺の奥を、子宮口に当たる箇所を叩いた。
「…ん、んぅぅ~…! ぜ、んぶ、入ったぁ…!」
「あぁ…、撫子さんのまんこ、きゅっきゅってしてる…、チンコでっかぃ…」
「え、えへへ…、私のアソコって、こんな感覚してるんだ…。我ながら気持ちいいじゃない…!」
「ん、ん~…」
むず痒さを打ち消すように、撫子さんが腰を小刻みに揺する度に、俺の中で膣が広げられていく。男としての異常な感覚が、だけど今は異様に気持ちいい。
俺の方も、ねだる様に腰を動かしていた。

「…えへへ、それじゃ動くよ、みーくん?」
「えぇ…、好きにして、くださぁぁあっ!?」
俺の言葉を待たずに、撫子さんはピストンを開始した。身体を押さえつけて、遠慮なんて知らないと言わんばかりの激しい腰の動き。
ずん!ずん!と突かれる度に、膣内が擦れ子宮口が突かれて、揺すられる体につられて胸が激しく震える。
「みーくん! 変だよみーくん! 私の体で気持ちよさそうにしちゃって、顔だけじゃなくって全部が本当に女の子みたいだよみーくん!」
「そんな事、言わないでください…、ん、っふ、ぁ、撫子さんこそ、こんな乱暴にして、レイプ魔、みひゃぃ…!」
「だって、こんな事知った日にゃぁ…! こんな快感知った日にゃぁ…、貪るしかないでしょう!」
「はぁぁ…! う、ん…、うん…!」
揺れる胸に吸い付きながら乱暴さと激しさを増していく腰の動きに、次第に喘ぎ声しか出せなくなっていく。
ごんごんと突かれる俺の子宮と、膨らんでいく撫子さんのチンコ。慣れ親しんだ性器同士は、とても相性が良くって、
「出る…! また出るよ、みーくん! 私の中に出すよ!」
「来て、注いで! 俺に…、俺の温かさを注いでぇ!」
「おぉぉぉぉっ!!」
「んくぅぅぅっ!!」
ぶびゅ、という音と子宮へと同時に注がれた熱に、先ほどのエクスタシー以上の何かが、俺の中で弾け散った。


6片 「組替//提案」

「あぁんみーくん私のチンコ返してぇ~…」
「そもそもこれは俺のです。…というか今日は何回しましたっけ」
「10回から先は覚えていない!」
「そりゃこうなる訳だよ…。あぁむず痒くて痛い…」
アレから何度も致しまして、汚れを落とそうと風呂に入ってても尚挿入しようとする撫子さんを止めるために、身体を戻してトルソーのような状態に『分解』して、ようやく身体を洗えている現在。
股間からはヤりすぎた結果として、チンコが痛い位に痺れてくるのでちょっと外した。これで何故か痛みとかの感覚は消えるんだけどね。
「…そんなに痛かった?」
「えぇとても。よくも気にならず続けられましたね撫子さんは」
「えへへ、ごめんねぇ。男の快感って凄かったからさぁ」
「それはまぁ、確かに…」
胴体だけの撫子さんを抱えながら、何もされないよう俺の手で身体を洗っていく。背中も腰も、胸もアソコも、痛がらないように力を込め過ぎず、優しく。
抱えこんで見下ろすと、やっぱり先ほどまでの行為を思い出してしまう。
(俺はこの体で、思い切り女として抱かれたんだなぁ…)

「…んー? みーくん、私のおっぱい気になるかい?」
気付けばスポンジではなく、素手で撫子さんの胸を鷲掴んでいたようで、彼女は俺の顔を見上げながらにやりと笑ってくる。
「そりゃまぁ。…この世の中、ヘテロな男で女性の胸の一切が気にならない、なんてことは有りえないと考えてますよ」
「変に理屈つけなくてもいいじゃん、いつも見てるんだからさ」
「じゃあ何で聞いたんですか」
「…女の勘、というよりは違和感? 何か優しいような感じがしてさ」
「間違っちゃいないですね」
そっと揉んでいた胸を『分解』して取り外し、手の中で揉みしだく。返ってくる感触が心地よく、潰れないのなら枕にでもしたい気分だ。
…とするのなら。
「おぉ、私のおっぱい枕かな? みーくんは本当に好きだねぇ」
俺の胸に撫子さんの胸を『接続』して、彼女を俺の方に抱き寄せる。胸の間に後頭部が差し込まれ、綺麗にフィットした。

「撫子さんの身体は好きですよ」
「性格は?」
「ノーコメントで」
四肢が無い為、もがいて逃げる事も出来ない撫子さんは大人しくその状況を受け入れて、じっと俺に抱かれたまま体を洗われている。
シャワーで泡を流していくと、これでようやくお互いの身体が綺麗になった事で、一息つけるような気がした。
「ねぇみーくん、ちょっと疑問があるんだけど、聞いていい?」
「…何です? とりあえず答えられるなら答えますけど」
俺の顔を覗き込む撫子さんの言葉は、聞き流すような態度をとっている。
「みーくん、これで満足した?」
「……さて、どうでしょうね。とりあえず堪能はしましたけど、満足というと疑問符が付きますよ」
「そうだろうそうだろう、私も男の快感はまだまだ追い求めたい」
「貸しませんからね」
「良いじゃない、私のおっぱい使ってるんだから、私にもみーくんのチンコ使わせてよー」
「回復するまで待ってください。構造的にあんまり連射利かないんですから」
「ちぇ」

取り外していた撫子さんの四肢を洗いながら、適当に受け答えを繰り返しながらも、頭の片隅で思うことが1つ。
(満足は…、してないんだよな…)
そう、俺は撫子さんの身体を使って性行為を楽しんだけど、満足というとやっぱり疑問が残る。
これで満足する程能力を使っていた訳ではないし、何よりやっていたことは単純だったから。
やろうと思えばもっと使い方にバリエーションが増える筈だし、腕を増やすことだってできる。例えば脇の下に、今洗っていた撫子さんの両腕を付ければ、
「……やっぱり足りないな」
「カーッカカカ、じゃないよみーくん」
「今の撫子さんは、極める為の関節も無い状態ですからね」
「それはそうだけどさ。…ねぇみーくん?」
「何です?」
「もいっかい聞くけど、これで満足した?」
「…………」
もう一度だけ聞かれ、わずかではあるが頭の中で深く考えた。出てきた答えは、

「してませんね。もっといろいろと出来る事がありそうですから」
「ふっふっふ、みーくんならそう言うと思った。倫理とかは一度さて置いて、楽しんでみようじゃない?」
「横に置いて良いのかは悩みますけど、そうでもしないと楽しめませんからね」
俺は今、撫子さんに悪い道に引きずり込まれているんだろう。無機物でも、協力してくれる1人の身体でも満足出来ていないのなら、探求の手をもっと広げるしかない。
そしてその為には更なる「別の誰か」を必要とする訳で、俺はまだその決心がついていなかった。
…だが、撫子さんが手招いてる。彼女の体の感覚が、俺の背中を押している。そうして目の前に居る彼女にそっと触れて…、

四肢と胸を返し、彼女の身体をきちんと繋げた。

「あースッキリ! これで元通り! ありがとみーくん」
「元通り? 何を言ってるんですか撫子さん」
「あぁ、そういえばそうだね」

これから先は、きっと元通りになんてなる筈が無い。俺も彼女も、“未知”を知ってしまったのだから。
人をどこまで分解できるのか確かめてみよう。その為の能力が、俺の手に宿ったのだから。

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