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Patchworker 13片~24片

2016/06/22 19:11:07
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15片「姦淫//彼我」

「こんな状況を見た都築さんが悪いんだよ…?」
「そんな…、や、やめなさい、こんな事したらどうなるか解ってるんでしょ?」
「解ってるから、口封じをさせてもらうんだよ。撫子さん、ちゃんと抑えててね?」
「あいー」
半ば気の抜けた返事をしながら、撫子さんは俺の体を抑えている。…正確には、都築本来の体だが。
精液と愛液に濡れたちんこを隆々と勃起させながら、「俺」が強姦魔の目で俺の体に覆いかぶさってくる。
昨日の行為を思い出して濡れていた都築の秘所とちんこが触れて、熱が伝わる。
「何かする前から、もうこんなに濡れて。都築さんはこういうのが好きなんだ?」
「好きな訳ないじゃない…、早く放しなさいったら!」
「できないよ、そんな事。……それじゃ、行くよ」
俺の体や記憶だからこそ、挿入の方法は知っている。濡れているが閉じられたままの都築の秘所を割り広げ、俺のちんこを突っ込んでくる。
「は、入って、いやぁ、む…ッ!」
「はいはいお静かにー。騒がれても困るからね」
都築としての意識のままだと、どうしても出てくる悲鳴を塞がれる。
ぐんと勢いのままに挿入される俺のちんこは、ある一か所で僅かに進行を押し留められた。
「…なんだ、都築さんは処女だったんだ」
「ん、ん…!」
許してくれ、と言うように涙目になって首を縦に振る。

「そっか…。でも、今更止められないんで、覚悟してください」
そう言われて、強姦される立場がどれだけの覚悟を決められるんだろう。我ながら良く分からない物言いだ。
ぐっ、とさらに腰が突き出される。さぁ、早くしてしまえ。君の体の処女を、君自身が奪うんだ。
「ん…!」
「っぐぅ…!!」
何かが避けた音がして、膣内から痛みが走る。正直に言うと、本当に痛い。破瓜の衝撃がここまでだとは、正直思っていなかった。
口の端から涎をこぼしながら、歯を食いしばって痛みに耐える。都築の記憶にあった生理の時とは違う、強烈な痛みが俺の中を走った。
「…はは、奪っちゃった。都築さんの初めてを…」
「おめでとー『みーくん』。それが君の初めての初物食いだよー」
とか撫子さんは目の前の「俺」を茶化しながら、頭の中にそっとUSBケーブルの端子を押し付ける。痛みをこらえながらもそれを『接続』し、体の一部にしてから呼吸を整える。
「ん、ぅ…、動かない、で…、痛いよ…」
痛いという本音と、動くなという建て前を会わせながら、涙目になって「俺」を見る。…それに応えるように見せられた表情は、自分の中で思い出す限りは愉悦の表情だ。
「ダメです。動かしますから、あんまり喋らないでくださいね、っと」
「んぐぅ…!!」
目の前で「俺」が腰のグラインドを始める。傷口が擦られ、痛みと熱が走る。

「ん…、こんな、キツい膣内をしてるなんて…、これが初めてなんだ…」
目の前で愉しそうに腰を振り、俺の事なんて一切考えてない「俺」を見ながら、撫子さんは俺に喋ってくる。
「そだね、みーくんは私で童貞卒業したから知らなかったっけ。最初むっちゃ痛かったんだよ」
そうなのか。俺の知る限りだと撫子さんは最初から経験済みだったから、単純に気持ちいい記憶が大きかった。
だからなのか、目の前の「俺」は痛みに耐えてる俺への遠慮なんて無しに腰を叩きつけてくる。…最も、そうするようにも刷り込んであるわけだけど。
「あ、は、ん…っ、い、はぁ…!」
それでも、何度も抽送を繰り返されていく毎に次第に都築の膣内も、快楽の熱を帯び始めている。内側からどろりと愛液が漏れ始め、「俺」のちんこを濡らし、動きがスムーズになっていく。
「…どうやら、濡れてきたみたいだ。気付いてる、都築さん? 今のあなた、こんなに濡れてきてるんだよ…!」
「ん、ん…、は、ん…!」
「俺」の言葉なんて気にせず、ゆらゆらと動きのままに犯されている。次第に気持ち良さが勝っていくのを感じると、意識を都築の物から俺の物へと切り替える。
「ぁ、…っ、ぅ…」
「……ん」
蕩けながらも意図を持った視線を撫子さんに向けると、彼女はUSBケーブルの端を持ったまま立ち上がって「俺」の後ろに回る。

「どうし、ました、撫子さん…! もう、抑えなくていいんですか?」
「その必要もなくなってきたからね。…ほら、もう彼女は気持ちよく蕩けてるよ?」
「ほん、とだ…!」
「ぁ、っくぅん!」
ぐん、と腰を突きこまれると、子宮口に先端が当たるのが解る。これ以上奥は無理だと告げて、ちんこの挿入を妨げている。
あぁ、それにしても、気持ちいい。初めての体でこんなに感じて、それでなくてもお尻の方が開発されてるなんて…、
「「ほんと、都築さんは変態だ…」」
俺と「俺」、両方の口から同じ言葉が出てくる。
「俺」の後ろに回った撫子さんが、俺と同様に端子を押し付けたのを確認して合図を出したのと同時に、そちらとも『接続』したのだ。
「「あっ、あ、ん…! 俺のちん、こ…、都築さんのまんこ…、同時に感じると、すっごく、良いぃ…んぅぅっ!」」
道具を介したけれど、他人とも『接続』した事で、互いの快感が互いの脳内に走る。
今や「俺」の体は俺の物であり、2人に境界線は無くなった。…それは記憶も、意識も、感覚もすべて、繋がっている。
「あ、っは、都築さんの体に、注いであげる…!」
「うん、来て…、私の体に俺の精液を注いで…!」
互いに気持ちのいい所を探り合い腰を動かしながら、俺が「俺」に告げる。もうちんこが爆発しそうだと感じた瞬間に、「俺」に向かってある情報を移し込んだ。

「えっ!? な、なにこれ、私、私を犯し、何何何!? で、いふぅぅぅぅぅ!?」
「あっ、んぅぅ! 出る、出てるぅ! 都築さんのひりだした俺の精液が、都築さんの子宮に届いてるぅぅぅ!!」
戸惑うように叫びながら膣内で爆発し、絶頂と共に流し込まれる「俺」の精液。俺はそれを、精液を注がれる女の快感と共に受け止める。
絶頂の瞬間に、俺は「俺の記憶」をすべて消して、もともとあった「都築の記憶」を流し込んだ。
そうなれば彼女は急速に本来の自分を取り戻す。そして同時に、覚醒した瞬間に感じた事のない男の絶頂に晒された。
都築さんにとっての未知が、俺の膣中に大量に精液を送り込んで、俺諸共に絶頂した。
「あ…っ、あ…、出る、出てるぅ…! なに、これぇ…!」
「それが男の絶頂だよ、都築さん。…さぁ、忘れないようにちゃんと記憶してね?」
「うぇ、っふぇ、あお、おご…!」
その隙にホストの俺から、『接続』された都築さんへの脳に命令が届く。単純にこの行為について忘れない、ということ。
そしてもう一つは、
「…あ、私、は、お、れ、です。俺の、分身、で、下僕、です…」
彼女は永久に俺の下僕だという事。細かい条件付けは今後考えるとして、俺の言葉に逆らう事は無いだろう。
物質的な物ではないが、都築さんへの『接続』は出来た。
じゃあ、もう少し遊ぼうかな? ねぇ、都築さんの俺?


16片「容量//謀殺」

「ん、は、ぁ…!」
都築さんへの『接続』を終わらせ、何度も体を交わらせる。組み敷いた「俺」の体と結合していた股間を放すと、俺の膣内からゴボゴボと精液が落ちてくる。
それと同時に起きたのは、頭へ走り始めるキリキリとした鈍い痛み。
「うーん…、ちょっと頭痛い…」
思えば俺の記憶容量は、あんまり大きくなかったような気がする。人間の脳は今になってもブラックボックスの塊で、記憶容量がどれ程の物になるかなんてわかっていないのだ。
一説では、余程の事が無ければ人間は記憶を失わない、らしい。思い出せないのは、記憶をしまった場所がどこに行ったか分からなくなるからだとか。
少しだけ考えながらも、「俺」の鞄の中に仕舞っていたポータブルHDDを取り出し、『接続』する。
都築さんの記憶をそちらに移すと、すぅと痛みが引いていく感じがした。
「どしたのみーくん?」
「いえね、ちょっと脳の容量って奴で悩んでまして」
「外付けできるんだからいいんじゃない?」
そう言われて気付く。それもそうか。
組み敷いた「俺」の頭から今日の分の記憶を貰い、保存する。不思議とこれの転送に大きな負荷は無かった。

「さて、それじゃあ…。都築さんには、なるべく人に見つからないよう撫子さんの家に行ってもらおうかな。場所は解るよね?」
「は、ぃ…。「俺」の記憶があるので、解りますから。何か用意する物はありますか?」
「そうだね…。用意じゃないけど、身体を戻すからきちんと洗ってね?」
「解りました…」
そう言って、俺は「俺」と交換していた体と顔を元に戻し、都築さんと俺とに戻す。やっぱり股間からは、何度も出した影響でちょっとむずむずしている。
元の姿に戻った都築さんは、まだ濡れている秘所にパンツを穿いて蓋をする。多分あの中では、じんわりと俺の出した精液が零れてくるだろう。
体は戻したけれど、そこは変わっていないからだ。
都築さんが立ち去るのを確認した後、物陰に移動していた撫子さんを見ると、携帯を操作していた。
「何してるんです?」
「ん、一応彼女の体が持ってる別携帯に連絡。詳しい間取りとか、着替えの場所とか教えてるの」
一応聞いたら、彼女の方が詳しい事を教えている様子だった。確かにね。
「終わったら次に行きましょう。女性側は敢えて残してますけど、男側はあんまり残したくありませんから」
「みーくん歪んでるねぇ。さっきの反動も組み込むんだ?」
「能力を有効活用するなら、ジェミニィは要らないと思いまして」
「ロバになっても知らないよー?」

場所を変えて、自分のクラスに戻る。
もうすっかり人が居なくなり、夕日に焼かれている室内で、ひときわ目立つ俺の机に戻った。
今日の「俺」が得ていた記憶の中にあった、ノートの切れ端を使ったようなメモ。
「遅れんなよ、か。昨日の事を忘れてるからと言って、よく言えるよね…」
乙木の書いた汚い文字のメモを丸めてゴミ箱にIN。そこに書かれていた場所に向かう前に一つだけやる事をやってから赴くと、そりゃぁもう不機嫌そうな顔の乙木達が居た。
「おいお前、あの紙は見たよな?」
「うん見たよ。で、俺がそれを律儀に守る必要ってあるの?」
「あ゛ぁ!? 昨日と同じみたいに生意気言ってんじゃねぇよ!」
脅すように青海が俺の方に近づいて腹を蹴ろうとする。それは解っていたので、
「まぁ待ちなよ青海くん。何か気付くことは無い?」
「は、何言ってんだ、お前相手に気付くことなん、て…、え?」
そういって、青海は俺の体を凝視する。そりゃそうだ、制服の下は一見すれば解りにくいが、一部が妙に盛り上がっている。
もうちょっと解りやすくなるよう、制服の前を開いて下着まで見せる。
「…は? 何だよ、それ」
「見て解るんじゃない? 詳しく知りたかったら…、その足を降ろそうか?」
今の俺の体は、首から下を身長の似ている適当な女の子のものを拝借したのだ。

「……」
いぶかしげな表情をしたまま、青海は足を降ろして俺の体を見ている。
「どうしたの? …俺の体が、そんなに気になる?」
「あ、当たり前だ、なんでそんな体してやがるんだよ…!」
「だよねぇ。詳しく教えてほしいんだったら、こっちにおいで?」
胸を持ち上げて、その存在をさらに主張させる。背の高い青海が壁になってくれるおかげで、乙木からは俺の姿は見えないのが好都合だ。
「ほら、この体が本物かどうか、確かめてみれば良いじゃない」
「…っ」
生唾を飲む音が聞こえた。コイツは格好つけようとしてる割には大して決まらず、色んな事を失敗してばかりだ。当然、女性相手であっても。
そうして失敗した事で溜めた鬱憤を俺で晴らしている訳で。悔しくないのかね。
だからこそ好都合だった。モテそうだが女日照りの青海は、都合よくこちらに乗ってくれた。
「…お、乙木。コイツ自分の立場解ってねぇようだから、今日は俺一人で〆るわ!」
「あ? 青海が1人でやるなんて珍しいな。…まぁいいや、ヘタこくなよ?」
乙木は青海1人でどうにかできると考えたのか、宇治と千草を連れて去っていく。
この場に残ったのは、俺と青海の2人だけ。
「……どうするの、青海くん? 下着の中身、見てみたい?」
「あ、当たり前じゃねぇか! 女みたいなお前が、本当に女になったのか確かめてやる!」

膨れ上がった股間を隠そうともせず、青海は俺の体に襲い掛かる。乱暴にブラを引きちぎり胸をまろび出させると、乱暴に揉み始めてきた。
「んっ、いた…!」
「うるせぇ、こうされる事ぐらいお前の立場ならわかってんだろ!?」
昨日の記憶を消した青海は、当然のごとく俺を下と見ている。だからこその遠慮無しな訳だけど。
「どうせ手術で作ったニセモンだろうが! 顔だけじゃなくて、体全部で楽しませろよ…!」
鼻息荒く下着をずらし、慣れない腰つきで俺の中に挿入してくる。
都築さんみたいに処女でなく、単純に濡れてない為の痛みに膣が圧迫される。
背の高い青海に覆い被さられて、抵抗はせずにまるで本日二度目の強姦のように腰を動かされ、体を揺らされる。
(…なんか、つまんないな)
射精を果たし、呆けた様子の青海の首から下を『分解』し、鞄の中から取り出した紐を『接続』。伸ばし、物陰に隠していた台座と、その上に乗せていた俺の体と女生徒の頭を引き寄せる。
苦労しつつ服を着直して、俺本来の体に『接続』した後、裸にされた女生徒の服をその辺に散らかし、2人の頭を『接続』。
「は、はは…、どうだ、自分の立場を思い知ったか…、……え?」
意識の戻った青海が見たのは、俺だと思っていた相手が別の人間に変わっていた、という不思議な現状だろう。ついでに少し前に、撫子さん経由で警察に通報してもらっており、遠くからサイレンの音が近づいてくる。
さよなら、強姦犯青海。君の事はもう忘れた。

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