増5片「顔面//形成」
整形とかでなく、他人のパーツから考えていくのは人任せなのだろうけど、そんな事を気にしたらこの能力を活用することは出来ないと考える。
パーツを使わなかった8人目の記憶から、ちょうどいい相手の事を知る。
曰く、ギャルをやっている子で薄手の化粧をするだけで映える顔立ちをしているらしく、その分の記憶を映像出力する事で顔貌を見る事が出来た。
「確かにこの子は良いね…。遊んでる子かな?」
「まぁね。スキモノだしブランド好きな子だから金に困ってるし、ちょっとチラつかせればすぐに食いつくと思う」
「うってつけだね。んじゃ場所はここで…、えーと、諭吉10人で良いかな」
「イケるイケる。連絡するから少し待ってて」
各方面からのご協力により、俺達の懐はとてもあったかい。これ位の出費は然程痛くない。
8人目の子に連絡を取ってもらってるうちに、他のメンツから趣味や特技などの記憶を貰っていく。
それと同時に「俺」としての感覚も刻み付ける事で、「男の目線から見た扇情的な女性」を目指すように、彼女たちに頑張ってもらうつもりだ。
「連絡取れたよ。ちゃんと行くってさ」
「ありがとう。それじゃ君もちゃんと「俺」にしてあげるから」
「あっ、あ…っ」
『接続』された事で痙攣し、スケベそうな男の笑みで顔が歪んでいく。
俺が出ていけば、全員で体を貪りあうだろう。
服を着直し、全員を事務所に残して、俺一人で指定したホテルに向かう事にする。
少しだけ遠い為、足としてタクシーを拾っていく事にしたのだが、まぁ運転手がバックミラー越しに見てくること。
少しだけ胸元を広げて見せると、運転中だというのに唾を嚥下する音が聞こえたような気がした。
「…気になります?」
「い、いえ…」
おじいさんに片足を突っ込んだような、初老の運転手は悟られぬように前を向いた。バックミラーを見ないよう、後ろを必要以上に気にしないようにしながら運転をしている。
運転して20分ほどで、ホテルの近くに到着。代金を払って、そこから5分ほどかけてホテルへと向かった。
お目当ての彼女はまだ来ていないようで、付近で待つことしばし。男の車に乗せられてきたであろう目当てのギャルが、ホテルにやってきた。
相手を探しているのか何度か周りを見ているので、声をかけてあげる。
「電話で言われた羽張です、初めまして」
「えぇーアンタがァ? 何だよ男じゃないのー?」
「そうなんだけどね。女の方が好きなんだよね、俺はさ」
「だったらレズなヤツ探せばいいじゃん、なんでアタシなのぉ?」
「それはね…、君の顔が好みだからだよ」
手を握ると同時に『接続』し、軽く洗脳してあげる。びくんとギャルの体が跳ねて、目をしばたたかせながら、
「え? あ? そ、そう…?」
ぼうと口を開いた。
「それにホラ、普段とは違う分、ちゃんとお金は払ってあげるから。だから女同士でも、良いでしょ?」
「えー…、えー…? そーぉー? だったらシてみようかなぁ?」
「俺」の優先順位を上位にしながら、それでも少しずつ俺のいう事を聞くようにしてあげる。
まずはちゃんとシてあげて、その上でパーツを貰わないといけないしね。
「ありがとう。だったら行こうか、場所代も全部持つからね」
「マジ? 太っ腹じゃん! やったぁ!」
ギャルを伴ってホテルの中に入っていく。女同士、という事を多少訝しまれながらも、空いてる部屋に入っていった。
「んっふぁ、ぁむ、むっ、ぢゅる…」
「ふぅ、む、んうぅぅ…」
服を脱ぎあい、体を洗う事も無く下着姿になりながら唇を貪る。
俺が上でになり、ギャルの子こと阿内晴海ちゃんが下。晴海ちゃんのCカップの胸と、新しく俺の物になったEカップの胸が重なり合う。
「っぷぁ…、何だよアンタ、キス上手いじゃん…」
「女の子はこういうのが好きだからね。晴海ちゃんは、嫌いかな?」
「そんな好きじゃない…、けど、アンタなら良いかもって思えてくるわ…」
そういう風にしてあげたからね。
「ほら晴海ちゃん、体の力を抜いて、俺に任せて…。ん…っ」
彼女の体に、感じていくように舌を這わせていく。喉元から鎖骨、胸を伝って…。
「はむ、んぢゅ、っちゅ…」
「っふぁ、あ、マジ良いよ…、何これ、こんなの初めて…」
ブラを外し、胸を啄む。
遊んでいる為か色素が沈着し始めている為、この子からは顔だけを貰おうと思いつつ、それでも目の前の女体を文字通りに貪っていく。
更に下へと向かい、腹部を通り、太ももを舐める。
「んぅ~…、っちゅ、はむ…」
「じわじわクるぅ…! 何で、アンタの舌がこんなにイイの…?」
「ふふ…、秘密にしておくよ」
下着の中からでも鼻に届く晴海ちゃんの女の臭いが、俺の内心の男を刺激する。
もっともっと、ちゃんと晴海ちゃんを感じさせてあげないと。
顔を股座に持っていき、大きく脚を開かせる。何度も使われたまんこだが、だからこそ快感を直に伝えてくれる。
「っひゃう!?」
ずっ、と舌をまんこの中に挿し入れて、内側の肉を舐めていく。染み出てくる愛液を吸い取り飲み込みながら、俺は自分の股間へと手を伸ばす。
手に触れるのは、すっかり濡れたショーツ。そして行為の前に買っておいた、大きな男性器型のディルド。
今の俺の体にはちんこが無い為、挿入は出来ない。だからこそこれを使うのだ。
ディルドの取っ手の部分を、クロッチの外側に『接続』。同時にショーツ自体も俺の体に『接続』して、外れないようにする。
擬似的なちんこが、スイッチと同時に振動を開始した。
「晴海ちゃんは、こっちの方が好きだよね。挿れるよ?」
「え、あ、んむぁぁぁ!!」
震えるディルドが、まんこの中に入り込む。ぶるぶると震える物が入り込むと同時に、その振動が晴海ちゃんの体を内側から震わせた。
「こう、こうすると、良いんだよね…!」
「うん! 良い! もっと突っ込んでぇ! んむぁぁ!」
ディルドは俺のちんこではなく、体に『接続』している訳ではない。感覚も無い為、遠慮せずに突っ込んであげる。
行為を続けていると、次第に晴海ちゃんは達した。
「…じゃぁ、まだイくよ?」
「っふゃあぁぁ! 待って、まだイって、イってるのにぃ!」
後背位から背中に胸を押し付けて突きこむ。
晴海ちゃんを上にして下から子宮を刺激してあげる。
正常位のまま胸同士もこすり合わせる。
体位を変えて何度でも、俺がイかないのを良い事に、何度だって晴海ちゃんをイかせてあげた。
「は…っ、…っは、ぁ……」
「ふぅ…」
目の前には、イきすぎて顔の締まりも無いままに気絶している晴海ちゃんがいる。
もうすっかり立ち上がる気力も無いようで、股間からは大量の愛液と潮がシーツを濡らしている。
「それじゃあ…、その顔を貰う事にするね」
晴海ちゃんの顔に手をかけ、眉やまつ毛を除いて顔面部分を『分解』する。
…うん、ちょっとツリ目気味の自信家な顔は、体とマッチしてとってもいい感じだ。
増6片「毛髪//総括」
晴海ちゃんの顔、というか主に目元を貰う事で大体イメージ通りの顔になってきた。
…まずはここで一度、体に関しては妥協しておこうかなと考えている。
時刻は既に21時。いやいっぱいヤったことヤったこと。
未だ気絶している、顔面を無くした晴海ちゃんに、今俺の顔のパーツを『接続』させ、脳内から前後の記憶を消し、一応10諭吉を包んで置き、フロントには宿泊する旨を伝えておく。
とは言っても、顔の変わった晴海ちゃんを尻目に俺はさっさと帰るんだけどね。
愛衣ちゃんの家に置いていた桂木さんの体と俺のちんこを取りに行かないといけないからだ。
フロントに予め延長料金を支払っておいて、またタクシーを呼んで移動。
愛衣ちゃんの家の近くまで乗せていってもらい、佐々倉家の扉を開ける。
ちょっと汚れた家の中、ベッドの上には置きっぱなしにしていた俺の(元・桂木さんの)体と、俺自身の顔と髪がきちんとあった。
「良かった、まさか泥棒に入られてこれを見られたら事だしね」
独り言ちながら、髪と顔と体を元に戻す。今度ベッドに横たわるのは、当座として完成させた理想の体。
もちろん一部はまだ変えたいなと思う所があるのだが、パーツの持ち主を見つけない事にはそこを考えても仕方ない。
まずは理想の体へ適当な家具…、女子力向上の為に愛衣ちゃんが買ったのであろうルームランプを『接続』して、外に出ずに、人に会わず過ごすことを命令する。
体を桂木さんの体に替えて、顔と髪の毛も俺の物に戻す。理想の顔と愛衣ちゃんの髪はバッグに確保。
さっきまで色々とシていた事もあって、少しばかり頭への疲労感があるが、体が元気だとまだまだ動けるものだと思う訳で。
けれどやっぱり寝ないと辛い。そしてこの体をお披露目する為には、海に行く時が一番だろうという事で少し温存しておく必要がある。
「あ、撫子さん、今から帰りますね」
『あいよーみーくん。終電逃すなよー?』
愛衣ちゃんの家からの帰り際に撫子さんに電話をして、駅に向かっていく。
移動する事にも大きく時間を使ってしまったので、時刻は既に23時を回っている。電車に乗ろうとする人もまばらになってきて、車内にいる人間は1両毎に多くて3~4人くらいだ。
人目も少ないだろうし、何かよさそうな人はいないかなと、空いてる席に座らず立ったままに車内を見回す。
「……ふぅん」
どうにも俺は運が良いようだと考える。
少し離れた場所、載ってる列車の中心部分にあるクロスシートに、舟をこいでいる女性がいた。隣に相方はおらず1人だけ、他の乗客は携帯を弄っていたり、シートに視界を遮られたりしていて解っていない様子だ。
大きく足音を立てないようにして、その女性の向かい側に座る。
2駅しか乗っている猶予はない為、手短に済ませる事にしよう。
(失礼しますよ、と…)
起きられないようにまず首元から『分解』して、起きられないようにする。取り外した首元を抱えて顔を確認すると、これまた見栄えのする子だ。
危ないなと思う反面、俺に目を付けられてしまったのだからご愁傷さまと内心で思っておく。
そのまま頭髪部分を『分解』、愛衣ちゃんの髪をバッグの中から取り出して、代替品として『接続』させる。
うん、色の薄い、ちょっとウェービーなセミロングの髪は良いな。長すぎず短すぎず、マッチすると思う。
髪の毛を貰った彼女の頭に『接続』し、記憶を探りつつ、「髪の毛を切ってきた」という記憶を書き加える。
さて、これで一頻りほしい部位は貰ったかな。後は…、首の外れた体の、スカートの中に手を滑り込ませる。
(抱かれた記憶は無い、か。一応このまんこも初物なんだよな…)
ショーツの中の、反応のないまんこを撫でさする。柔らかい肉が締め付ける事なく指に触れ、いっぱいシたというのに再び興奮してくるわけで。
(貰っちゃおうかな…、いやいや、俺のちんこは渡せないし、この体のまんこもなぁ…)
未練はないといったが、体の敏感さは得難かったりする。整っている体は惜しいのだ。
(仕方ない、この子も洗脳しておこう)
後々の為に必要だと考えておくとして、今は時間をあまりかけられない為これだけで終わらせておく。
首元を『接続』し直すと、まだ彼女は眠ったままだ。
(いずれ抱いてあげるから、して欲しい時には連絡しなよ?)
書き換えた記憶の内容に沿って、届かない心のつぶやきを伝えたら、到着した駅に向けて下りる。
改札を抜け、駅舎を出て、家路についてると1人つぶやく。
「はぁー…、まさか1日で出来るとは思わなかった…」
本当に運が向いていたとしか思えない。どこか途中で躓いて、2~3日は掛かると思っていたからだ。
だというのに、あの体は(とりあえず)完成し、余所行き用の顔と髪の毛も確保できた。
できれば陰毛も…、と思っていたが、それはあの体の股間部分から、毛を一本一本『分解』していけばいい話だ。
手間はかかるが、天然の無毛になる筈だからね。
けど今はそれを置いておき、海に行くときにお披露目しよう。そして撫子さんとシよう。
そんなことを考えながら歩を進めて、俺達の家に到着する。まだ起きているようで、光が家の中を照らしているようだ。
「ただいまー」
「おぅみーくん、おかえりー」
玄関を開けると、タンクトップにショートパンツで全身から湯気を登らせている、今にも風呂から上がったと言わんばかりの恰好で撫子さんが迎えてくれた。
「遅かったねみーくん、もう私以外寝かせちゃったよ?」
「そうでしたか。撫子さんはさっきお風呂だったんですね」
「んー、まぁね。…いっぱいシちゃったからねぇ」
撫子さんのショートパンツの前は、大きく膨らんでいる。もうすっかり千草ちゃんの股間にあった筈の物を使いこなしているようで、しかも絶倫と来たものだ。
「そう言うみーくんは、今までどこで何をしてたのさ」
「色々好きにしてましたよ。成果はそのうち見せられると思います」
両の手を握っては開き、撫子さんを見ながら笑う。彼女の方もにんまりと笑って、「そっか」と言ってくれた。
「撫子さん、お風呂の栓は抜いちゃいました?」
「うんにゃまだだよ。みーくんも入ると思ってたからさ」
「ありがとうございます。それじゃ俺も入ってきましょう」
「んー、ベッドで待ってるぜー」
ひらひらと手を揺らしながら、撫子さんは2階の自室に向かっていった。俺も風呂に入り、体を洗う。この体でシてはいないが何度もシたからか、念入りに。
『分解』していたままのちんこも『接続』。興奮してないので通常状態のままのちんこも洗った。
泡を流し、体を拭き、寝間着に着替えて自室へと戻る。
「よーしみーくん、ヤろうぜー!?」
そこで待っていたのは、ベッドの中からミミックめいて飛び出してきた撫子さんだった。
3時間後、俺達は風呂に入り直すことになる。