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バニー・イン・ナイトメア

2016/02/22 01:36:26
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.2『学生生活とおっぱい』

パチン、と指を鳴らす。するとそこに大きなソファが出現し、
部屋の奥から4人の女の子が出てきてそのソファに座る。

「では、私たちの中から一人お選びください。選んだバニーガールによって異なるシチュエーションが楽しめますよ」

「そ、そうだな…」
俺は悩んだ。どうせなら一番可愛い女の子を選びたい、という所だが、
どのバニーガールもとても可愛らしく、色っぽい。
俺が悩んでいると、金髪リボンのバニーガールが口を挟む。
「ああ、お客様。貴方は全てのサービスが利用可能ですので、一人楽しんだ後にまた次のバニーガールを楽しむ事ができますよ?」
「え?そうなんだ。てっきり一人しか選べないものだと…よかった。それじゃあ適当に選ぶかな」

「フフ。そういう人の為に、こちらにルーレットをご用意しました。ご利用なさいますか?」
準備がいいな。俺の目の前に緑、青、シアン、赤、ピンクのマス目が用意されたルーレットが出現した。

「玉が止まった場所の色が、バニーガールの色というわけだな。よし、じゃあお任せするよ」
「では早速始めますね」

バニーガールがルーレットを回す。カラカラカラ、と玉が跳ね、最終的に止まったのは青のマス目だった。
「あ、最初はあたしですね」
と、青のバニースーツを着た黒髪ショートの女の子が言う。
そして俺の所へとトコトコと歩いてくる。その仕草が可愛らしい。

「あたしのシチュエーションは『学生生活』です。あなたはあたしになって、学生生活を楽しむ事が出来ます。
もちろん普通の学生生活じゃないですよ?夢の世界ですからね。とってもえっちな… フフ。あとはお楽しみです」
俺の手を取る黒髪ショートのバニー。
学生生活か…そのころの俺は女とは無縁だったからな。面白くなりそうだ。

「あと詳しい事はあたしになってから、『思い出して』くださいね。設定がすうっ、と頭の中に入ってきますので」
「分かった」

「では始めますね?目を閉じてください。いきますよー」
そう言われると俺は目を閉じた。すると、まるで眠りにつくようにいきなり意識が飛んだ。


――――

「…葉 … 若葉 … 若葉!」
「は、はいっ!?」

がたり、と俺は飛び起きた。

「お前はまた居眠りか。もういい。廊下に立っていろ!」
「へ、あ、は、はいっ!?」

くすくすと俺の周囲から笑い声が聞こえてくる。
あれ?ここは… そう思うと同時に、俺は今置かれている状況を瞬時に理解する。

今の俺の名前は葛木若葉、女子高生。ここは俺の通う学校の教室で、今は授業中。そして俺は授業中に居眠りをしていた。
…という所からシーンが始まったようだ。なるほど。『思い出す』とはこういう事か。

俺は先生に言われるがまま教室から出て、廊下に立つ。
廊下に立たされるっていつの時代だよ、とかつっこみたい所だが、やはり夢だからかご都合的なものがあるんだろう。

「…それにしても」
目の前のガラスに映ったのは黒髪ショートのバニーガールだった。何で学校なのに俺だけ、バニーガールの恰好なんだ?
学ぶ場所にはあまりにもふさわしくない恰好だ。こんな恰好で授業を受けていたら普通、周りの男子生徒が落ち着かずにはいられないだろう。
だがそんな事、生徒たちはまるで気にしていないようだった。

「どれだけバニーガール好きなんだ俺」
俺の夢の中という事は、俺にはそういう願望があるんだろう、きっと。

俺は改めて自身の体を見下ろす。
青のバニースーツからはあふれんばかりのおっぱいが見えている。
ああ、俺は再びバニーガールになっているんだと実感し、再び興奮が蘇る。

今すぐにでも自分のおっぱいを触りたいという欲求が溢れてくるが、今は授業中だ。
ここでえっちな行為をすれば他の生徒に見られてしまうだろう。

俺は仕方無く、授業が終わるのを待つ事にした。
バニーガール姿で立たされているこの光景は、なんとも不思議なものである。

ハイヒールを履いているため、常につま先に緊張が強いられる。
かといってカカトのほうに体重をかけると今度は後ろに倒れそうで不安だ。

そんな事を思っているとチャイムが鳴り響いた。授業が終わり生徒が教室から出てくる。
俺はどこか一人になれる場所を探そうとしたが、そこに若葉の友達らしき女子生徒がやってきた。

「若葉ー。一緒にトイレいこ」
「あ、うん。いいよ!」

友達の名前はええっと… 相川美野里ちゃん、らしい。
そんなわけで俺は美野里ちゃんと一緒に雑談しながら女子トイレへとやってきた。

「わ…」
男子トイレとは違う、ピンク色のタイルによって彩られた空間には、小便器は存在せず個室だけがある。
女しか入れない空間に入っているという状況に、俺は興奮せずにいられなかった。

美野里ちゃんは個室に入っていく。俺も隣の個室へと入り、カチャリと鍵をかけた。

便座に腰掛ける俺。やばい。ドキドキしてきた。
これから女の子のいろんな事、体験できるんだ。契約して良かった。

そして俺は意を決し、自分のおっぱいに手を伸ばした。

「んっ…!」
いけない。おもわず声が出てしまった。隣の個室にいる美野里ちゃんに聞こえなかっただろうか。
それにしても、初めてのおっぱいの感触はとても気持ちのいいものだった。
マシュマロのようにふんわりとしていて揉み心地が良く、そして揉まれているという感触がより一層興奮させる。

もっと揉みたい。でもそうしたら声を出してしまうかも。
俺は思いつきでトイレの水を流し始める。今のうちだ。

「ふあっ… あんっ!」

俺は今、バニーガールになって、女子トイレで、自分のおっぱいを揉んでいるんだ。
なんて倒錯した状況なんだろう。ふわふわのおっぱい。気持ちよくてたまらない。

水が流れ終わり、俺は自分のおっぱいを揉んだ事ですっきりとした気分になっていた。
もっと他にも楽しみたいと思ったが、後にとっておくことにしよう。

俺は立ち上がると個室のドアを開けようとした。
だが俺の行動は、誰かが俺の入っている個室に入ってきた事で制止される。

「え?」
「ふふふ。若葉、声聞こえてたよ~」
中に入ってきたのは美野里ちゃんだ。いつの間に隣の個室から出たんだ?
美野里ちゃんは個室の鍵を後ろ手にかけると、俺へと近づいてくる。

「おっぱい気持ちいいんだよね。私も分かるよ。ねね、一緒に楽しもうよ。そうしたらもっともっと、気持ちいいよ?」
そう言いながら美野里ちゃんはブラウスのボタンを外し、ブラに包まれたおっぱいを露出した。


「美野里ちゃん?これはどういう…」
そこまで言ってハッとした。
『もちろん普通の学生生活じゃないですよ?夢の世界ですからね。とってもえっちな…』そう言っていた若葉ちゃんの言葉を思い出す。
つまりこの状況は楽しむべきなのだ。
「分かった。一緒に楽しもうよ美野里ちゃん」

俺と美野里ちゃんは互いの胸が触れるまで近づいた。
美野里ちゃんはブラからかわいいおっぱいを露出し、俺もバニースーツをズラす。ピンク色の乳首が見えた。

ちゅぷ…っと、乳首同士でキスをするように互いに擦り合わせる。
「うわっ…!」
女の乳首ってこんなに感じるのか。痺れるような甘い快感。それが俺の胸から伝わってくる。
「あぁん。若葉、気持ちいいよぉ」
「あ、あたしも、だよ美野里ちゃん。あふっ」
快感に震えながら互いの顔を近づける。ちゅっ。女同士のキスだ。
ちゅっ。ちゅっ。と何度も軽いキスを繰り返す。その度に乳首同士が擦られ快感が溢れてくる。

「あ、これ何だろ。イく…? イくのか、俺… あ、ああ。 ああん!」
互いに何度かキスを味わった後、俺はおっぱいでイってしまった。

顔が火照っているのが分かる。バニーガールになって、自身のおっぱいでイくこの倒錯感… ああ、なんて気持ちいいんだ。
イってもまだ快感が続いている。これは射精すれば終わってしまう男の快感とは全く違う。

「楽しかったよ若葉。じゃあね」
俺が快感にぼーっ、としていると、美野里ちゃんは役目を終えたとばかりに個室から出ていった。

はぁ。足がまだガクガクしている。
快感が治まるのに数分は掛かった。ようやく快感が治まってくると、俺はバニースーツを元に着なおし、個室から出ようとした。
その時だ。

――キィィン。

「っ!?」
嫌な耳鳴りがした。急激に襲い掛かる悪寒。世界が崩れるような衝撃。
体中から嫌な汗が噴き出す。これはまさか…!

≪ナイトメア≫

ゴガガガガッ!個室の両壁が、急に狭まってきた。
「悪夢っ!?」
楽しんだ後には悪夢が来る。そうバニーガールは言っていた。

俺は焦りながらドアを開けようとする。だが、ドアノブはまるで反応しない。
「開け、開けよ!!」
無理だと分かっていても、俺は何かせずにはいられない。

「ひっ!」
両壁はすでに一人がようやく存在できるほどのスペースにまで狭まっていた。
「嫌だ、こんなの!」
夢の中の出来事とは言え、これから起きる事は『死』の体験である。恐怖によって俺は震えた。

「あっ…」
バニースーツの股間部分から暖かいものが流れてくる。タイツを伝って床に零れ落ちた。
肩幅ギリギリまで壁が狭まる。俺は最後の抵抗に、壁を両手で押さえようとする。

だが圧倒的な力によって、か細い俺の体は壁に挟み込まれてしまう。

「ああ、あああああっ!」
みり、めり、と、嫌な音と共にバニーガールの体が捻じ曲げられていく。
強烈な痛みが全身を襲う。そして、一瞬の後に視界が閉ざされた。


―――――

「お客様、お客様!」
「うわぁああああああっ!」

俺はがばっ、と跳ね起きた。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ… あ、あれ。ここは…」
辺りを見渡す。ここは…バニー・イン・ナイトメアだ。
俺は元の男の体でソファで寝かされており、目の前には金髪リボンのバニーガールがいた。

「お客様。もう大丈夫ですよ。悪夢はもう終わりましたので」
「はぁ… はぁ…」
だめだ。まだ心臓がバクバクしている。あれが悪夢… 最高の楽しみの後に訪れる最悪の結末。

俺はバニーからドリンクをもらい一息つくことにした。

数分の後、俺はようやく落ち着きを取り戻し、バニーガールへ尋ねた。
「バニーガールになれる体験、とても素晴らしいものだった。だけどあの悪夢はあんまりだ」
命が削られてしまうような、そんな体験だった。

「仕方ありませんよ。ここでは悪夢から得られるエネルギーをサービスに利用していますので。
恐怖、絶望、孤独、痛み、死… これらがある事によって、貴方様は楽しむ事が出来るのです」
「そうか…」

何か釈然としないが、俺はそういうものだと理解した。

「…さて、どうしますか?お疲れのようですし、今日はもうやめておきますか?」
「うん。今日はやめておこう」
悪夢はあまりにも衝撃的だった。それこそ、バニーガールになっていた至福の経験を吹き飛ばすほどに。

「では帰りまでお送りしますね」
そう言ってバニーガールは入口まで俺を送る。

「本日のご利用、ありがとうございました。またのご利用お待ちしています」
「ああ」

また来るのか?あんな経験をしたというのに。

「そうそうお客様。一つだけ言っておく事がありました」
「…何だ?」

バニーガールは口に指を当てて言う。
「貴方様は必ず、またここに来ます。それは、貴方様が女の子を快感を知ってしまったから。
あの快感を知ってしまえばもう、元の生活には戻れないんです。フフ…」

俺は返す言葉が無かった。
「それではまたお会いしましょう。さようなら」

そうバニーガールが言うと、俺は夢から覚めた。

――――

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