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Patchworker After

2019/08/30 19:03:33
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A1片「進行//続行」

お風呂上り、ちょっと髪を濡らしたままにしながらリビングの椅子に座って、ラジオのスイッチを押す。
チャンネルは変えてない。聞こえてくるのは「この体」がイチオシにしているパーソナリティの番組だ。

番組形態は古いような、定番のようなものだ。手紙への返信、時節に沿ったトーク、合間に挟まるリクエストミュージック。
ただそれだけの変哲もない代物だけど、この体は随分とパーソナリティに惚れ込んでいるようだ。
テーブルの上には書きかけの手紙。今月のトークのお題だったり、他愛のないことだったりを書き込んで送り、読まれるかどうかを楽しみにしている、

「…あ、私のが読まれた。ふふ、嬉しいな」

とか、この体の子のフリをしながら笑ってみる。まぁ絵になるんじゃないかな。俺ショーツ一枚だし。シコっていいのよ。

はいどうも、羽張の他称みーくんです。お久しぶり?まぁいいけどさ。
俺たちは高校を卒業してから2年ほどが経過して、すっかり大人になりました。成人式には行かなかったけど。

行った所で何になるんだろうね、あの「大人になった気分」で馬鹿やらかす連中に囲まれてさ。毎年醜聞ばっかりだよ?
それしかメディアが取り上げてないのも大きいんだろうけどね。


さて、今俺は何をしているのかというと…。

「…そろそろ良いか。『分解』発動、っと」

そういってショーツを脱いだ後、今の体を“バカッ”と開く。前と後ろで半分に分かれて、中から俺、参上。
今何をしていたのかというと、単純に能力の拡充と調査だ。挿げ替えたりなんだりは十分やりつくした感じがしちゃったし、別のアプローチが何か出来ないかなと思い、色々と模索していたのだ。
そうして思いついたのが、おやつに撫子さんが買ってきてくれた羽根つきたい焼き。

人間の内部全部を抜き取って、皮だけにして着込むことができないか、と考えたことで、こうして実行してみたのだ。

ちなみに今回の被験体はいつものようにその辺で見つけた、同年代くらいの美人の女の子です。
『接続』からの洗脳で怪しまれることは無く、教えてもらった記憶のままにアパートに潜り込んで、彼女としてなり代わってみたのだ。

内蔵や筋肉、骨、脳といった部分は個別に『分解』して、冷蔵庫の中に仕舞われてる。他人にこの中身見られたら事件確定だね、大変大変。
…とか言いながら体の中身を詰め直す。勿論そのために使うのはグローブのように『接続』した彼女の手だ。部屋の誘われたりなんだりの時から、俺の指紋は一切ここに着けていない。

「…はい、元に戻りました」

そうして俺の目の前には、裸のままの彼女が倒れている。


改めて見ればスタイルもいいし、やっぱり顔立ちも美人だ。これは一つ、お楽しみをしませんと。

「『分解』&『接続』発動」

お互いの首元に手を当てて、互いの首を挿げ替える。先程の着込んでいた状態と違い、実際の重量を伴った胸の重さが返ってくる。

「うんうん、良いねコレ。できればパーツとして確保しておきたいけど…、今はやめておこうかな」

イヤホンを取り出してラジオに装着する。取り込んでいた彼女の記憶から、今流れているラジオがしばらくトークの時間になることを知っているから。

「あぁ…、どうしよう、全然知らない相手の声なのに濡れてきた。乳首もこんなに、んふ…っ、くぅっ!」

俺の体から腕も『接続』させて、4本の腕で女体を探り弄ぶ。右に二つ、左に二つの腕は乳房と乳首を同時にいじれるし、乳首と女性器を同時に触れるのだ。
堪能するための手段があるのなら実行する。そこに躊躇は、もう一切なくなっていた。

「あっ、ダメ、もうイく、好きな相手の声聞いてイっちゃうぅー!」

窓が開いているけど知ったことか。オナニーとか殆どの人がやってるし、聞こえてくる事だってあるよね。
あ、俺が男の声聞いてイった、という事実は気持ち悪いので、俺の記憶から『分解』して、ちゃんと彼女に『接続』させてあげた。
よかったね、この人の事もっと好きになるよ。


手袋を装着し、蜘蛛男よろしく『接続』と『分解』を応用して壁を伝い、この部屋から出ていった。なるべく見られないように奥の方から出ていくし、もし見られたとしても記憶を『分解』してやれば問題ない。
20になっても俺は結局この能力を使いこなしている、とは言い難いのかもしれないが、それでもやってみるのが楽しいんだからしょうがない。

「…さーて、今度は何をしようかな」

スニーカーのつま先をトントンと地面で叩きながら、“のび”をして息を吐く。それと同時に、ぷるんと俺のおっぱいも揺れた。
あれから基本ボディは女性体にしていることで、俺の顔は元々の顔よりさらに女性的になってきているが、まぁ違和感は減ってきてるだろうことは確かだ。

「とりあえず今日は家に戻って…、確か撫子さん出張だろ? 胡桃ちゃんは合宿だし、菫ちゃんは旅行だし…。なんだ、今日は好きにできるじゃん」

夜遊び可能と判断したので、近くに作ってあった拠点4号に寄っていき、メイクと服装を整える。
誰かをひっかけるなら派手な方がいいし、何より自分が綺麗になるのが気持ちいい。


「よっし、完成! それじゃあ『遊び』にいきますかー!」

鏡の前でばっちりポーズを決めたら、ポーチの中に仕舞った俺のちんぽの出番があればいいな、と思いつつ、俺は夜の街に繰り出していった。


A2片「進化//深化」

さて、続編にはある種のお約束が存在する。誰も聞いたことあるだろうその言葉は、「テコ入れ」だ。
なにせ一作目でやりたいと思っていたことは済ませ切ってしまったので、これ以上展開を続けてもグダグダにしかならない。

そんなスローライフ的な作品を望んでいる人もいるかもしれないが、あいにくと俺は変化していく方が好みだ。かといって外国テレビドラマみたいにシーズン5だの6だの8だのまでやるのはご勘弁。
見る気も無くすし、人間関係が複雑になりすぎれば見る人も敬遠するだろうしね。

でもテコ入れはするよ。
簡単に言えば、3年くらい経過して俺にも能力が増えた。正確に言えば能力の発展、というべきなんだろうか。

「っ…!」
「なぁお姉ちゃん、そんな格好してるってことは、誘ってるってことだろ?」
「誘ってるつもりではあったけど、君たちみたいな相手をひっかけたいとは思ってなかったかな?」
「余裕そうじゃんコイツ。どうする、痛い目見せちゃう?」

『遊び』に出かけてしばし、適当な男性をひっかけたりして遊んでいると、途中である一組のカップルに出くわした。
…まぁ、アレだよ、夜遊びしまくってるので性格も頭も悪い、典型的な馬鹿野郎たちだ。
そんな男に今俺は壁ドン的なサムシングをされている。

「アンタもアンタでさ、人の男にコナかけないでくれる? ねぇ?」

男の方に俺を拘束させて(させたつもりで)いる女性の方は、まぁ余裕そうで。

「別にコナかけてるつもりはないんだよ。元はといえば、こっちを見て鼻の下伸ばしてた彼の方が悪いんじゃない?」
「は、はぁ!? ンな訳ねぇだろ! 適当言ってんじゃねぇぞこのアマ!」

おぅおぅ、男の方が動揺しまくって。それじゃ事実だと認めてるようなものですよ?

「あったまきた。コーちゃん、そいつに身の程教えようよ。知り合いの人に渡せば、仲介料とかくれるんでしょ?」
「…良いねぇ。コイツなら結構な値がつきそうだよ」

あ、そういうこと。こいつらホントにバカだったんだね。そういう連中に繋がりがあって、目先のお金にしか興味ないってんだから。
溜息一つ吐き出して、コーちゃんの手に触れて、手と壁、そして足と靴と地面を『接続』する。

「…お? え、ちょっ、なんだコレ! 手が取れね、脚も!?」

慌ててるコーちゃんの隙間から、するっと脱出。

「何してんのよコーちゃん、そいつ出てきちゃったじゃん!」
「だってよ冴、どっちもなんか、マジで動かねえんだって!」
「はぁ!? そんな事ありえないでしょ、いいから、?」

突然の事に驚いている二人を尻目に、左手でコーちゃん、右手で冴とやらに触れて、新能力発動。

「『交換』、発動」

一瞬だけ二人の体がブレたかと思うと、すぐに変化は終わっていた。

「…何したのよ、アンタ」
「さぁ? それより良いの? 相手が目の前で腰振ってるんだけど?」
「へ…?」

そういって冴が前を向くと、そこには確かにコーちゃんがいる。それは間違いない。
けれど彼は腰から下の服が妙にキツそうだ。男ではありえない位にお尻が丸くなっている。

「お、おい冴、俺の脚とかどうなってるんだ? なんか妙にキツいんだけどよ!」

腕も動かせず、脱いで確認もできないコーちゃんは慌てているけど、冴がゆらゆらと近づいてズボンを脱がす。
そうするとそこにあるのは、男としてのそれではない、女性としての下半身だった。男性物のパンツから覗く脚は、変なフェチズムを生み出してしまいそうだ。

「…あは、コーちゃんの脚とか、女のソレになってるじゃん。どうしたの?」
「そんなの俺が知りたい…っ、ちょ、冴、お前の方も…」
「へ? …わぁ」

嬉しそうに冴が笑って、自分の下半身を見た。そこには女としての下半身は無く、男の筋肉質ですね毛も生えてる脚と、痛いくらいに勃起している男性器があったのだから。

「何これ、アタシにちんこ生えてんじゃん…。ねぇコーちゃん、挿れてみていい? なんかちょー勃起してるし、良いでしょ?」
「ま、待て冴、そんな事された、お、う!」

有無を言わせぬ挿入に、コーちゃんの気の抜けたような声が響いた。

これが新能力『交換』のわかりやすい効果だ。
左右の手で触れた物を、文字通りに『交換』する。どことどこを交換するかは俺の意思一つで決まるし、相手に触れてさえいれば交換させたい部分(この場合は下半身)に触れている必要もない。

というわけで俺は冴のスマホを取り出し、先程の接触から『接続』で得ていた記憶でロックを外す。
動画を起動してムービーにし、2人のセックスを録画し始めた。

「いっ、冴、やめ、て…」
「良いじゃん、これがコーちゃんがいつもシてた事でしょ? おっふ、ナカ締まる、出るよ、出るよぉ!」
「うぅぅ…、ナカに熱いのが…、これ、マジモンの精液…?」
「あぁ良いじゃん…、精液でぬめりよくなってきてるし、んふふ、コーちゃんも感じてきた? ヌルヌルしてきてるよ」
「バッ…、感じてなん、か…」
「いいじゃんいいじゃん嘘言わなくて。ちゃぁんと気持ちいい事返してあげるからさぁ」

先程の『接続』から、違和感の消失と男性性欲の暴走を洗脳で植え付けておいたので、冴の方は何の違和感もなくコーちゃんを犯している。
指紋認証だったら困るスマホの操作用に、冴と俺の右手も『交換』しておいたので、指紋に関しても問題なし。
録画がよく映るような場所にスマホを立てたら、画面の影から冴に接触して『交換』、右手を返してもらう。

世に馬鹿の種は尽きないな、と思いながら、その場を去っていった。

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