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Patchworker Divide

2020/05/06 14:01:35
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D1片「克己//再開」

どこでも羽目を外す存在というのは居るもので、特にそれは酒の席では顕著になる。
別に悪い訳じゃないよ? それがお互い納得した上でやっていれば、特に問題もないと思ってる。

だからこそ今回みたいな事は、あまり許せることじゃないなと思っている訳で。

「■☆?&#…!」

呂律の回ってない調子で俺の胸を揉んでくるのは、酒癖の悪いと評判の大学の先輩(男)。
正直こんな人間に揉まれたくないし、揉まれた所で気持ち良くなるのは癪だ。
どうにかしてやりたいが、さてどうするか。普通に『分解』した所で残るのは謎のバラバラ死体くらいだし、できる事ならこんな悪酔いが出来なくさせてやりたい。

「ほら先輩、次行きますよ次?」
「×▲〇♂…」

言葉になってないのに次と言われ、調子が戻ってくるのはどれだけ酒が飲みたいのだろう。とっくに中毒じゃないのかこの人。
とはいえ、この人にこれ以上飲ませる気は全然無い。飲んだところで見える結末というのは一個だけしかないし、撫子さんじゃない人の後処理なんてしたくないよ俺。

情人より強化された筋力で先輩を引っ張っていくことしばし。
ということで、大学近くに存在している事務所こと拠点5号にご案内と相成った。

「…さて、と」

ストロングチューハイを更にぶち込ませて、アル中先輩はぶっ倒れた。
わざとらしく「仕方ないなぁ」と言いながら応接室のソファに寝かせる事で、準備は完了。

「それじゃ…、『分解』、発動っと」

先輩の首を『分解』し、万一の寝ゲロを防ぎながら、パーツ取り用のボディを引っ張り出してくる。
首から上が『分解』されており、逃げる事もない存在は、見つかれば当然問題になり得る為、扱いには細心の注意を払ってる。その為に扉の鍵は閉めたし、カーテンは閉めてるしね。

え? あの鬼に脅迫されたって事はどうなのかって?
…いや、まぁ確かに恐ろしかったし、二度としたくないという気持ちもあるにはあったよ。
けどそれ以上に、今のこの状況を手放すことへの「恐さ」が俺の中にはあったのだ。もし色んな存在に露見して、報復を受けてしまったら。それが恐かった。
なにより、ここまで好きに生きてきたんだから、今更道を変えられるはずもない。

ただ、前より違う所としては、無差別にやる事は無くなった感じがする。主に依頼された相手や、俺の気に食わない相手にやる事が多くなったかな。
人形から“性別”を引き出せることができてからは、人を襲ってパーツを確保することもなくなった。…男連中を色々と女体化させる事も出来るようになったのだし、ね。

では今回の改造に移るとしましょうか。

まず確保していた体に手を当て、同様に先輩の手に触れて『接続』からの『交換』。今回の要素は「肝臓の強さ」。
肝機能の強さから呑兵衛になってるこの先輩。肝臓を弱くさせたらどうなるのか、という実験も兼ねている。

先輩の肝機能の強さを体の方に『交換』したら、そのまま股間部分を『分解』して、確保している身体の股間部分と付け替える。性器とお尻周りだけが女性化している状態だ。
男の体に女の股間というのはアンバランスかつグロテスクな状態だが、この先輩、酒の勢いに任せて色んな女性を食い荒らしていたので、これ位はしても問題は無いだろう。

残った男の股間部分は、後々何かに使えないか考えておくとしよう。考えつかなければ男性要素のタンクにしても良いし、人形から女性要素を『交換』して女の股間にしても良い。
やりようは色々あるし、それだけの手段は持っているつもりだ。

「これだけじゃ面白くないな…。もうちょっと何か…。そうだな…」

今度は首元に手を当てて、声の性別要素を『交換』していく。先輩のガラガラ声はこれで女性のソプラノボイスになり、確保してる身体の声は逆に男のバリトンボイスになるだろう。
これで誰かに襲われた時、男の声で喘ぐことは無くなった。楽しませてあげてね、股間と声だけで。
それ以外?知らないよ。

翌日。
事務所に泊まっていた俺より先に目が覚めたらしい先輩は、自分の状態を知られたくないのか、既に居なくなっていた。
俺に詰め寄ろうとしたのかもしれないけど、“わからせる”為の相棒は既に存在してないし、ドスを利かせようにも声は可愛くなってるし、迫力なんて見た目だけだよね。

「それにしても、このパーツの残りだけど…、どうしたものかなぁ」

昨日『分解』した股間部分を弄んでみて、ふと気付いた。
確保した体の股間部分以外は女性で、声は低温。…そのまま股間を『接続』したら、見事にシーメールボディができるのではないだろうか。
いや、正確には全然違うのかもしれないけれど、女性の乳房と男性のイチモツだけしかない股間が存在するボディになる。
本当のシーメールボディを作るなら、男性体に女性要素を適度に『交換』したり、乳房だけ『接続』してやればよかったりするのかもしれないけれど、まぁ、それはそれ、これはこれ。

股間とそれ以外を『接続』して、疑似シーメールボディを作り上げると、今日はこの体を使ってみようと思い立ち、俺は自分の首を『分解』し、その身体に『接続』した。
腰の括れから一気に男性的になり、脚はまた一気に女性になるというアンバランスさだが、これはこれで良し。
今日はこれで女の子ひっかけてみようかな。勿論、酒の力なんて借りずにさ。


D2片「認識//反映」

『分解』と『接続』に付随する能力として、能力の対象になった存在が「その状態を当たり前と思うようになる」というのがある。
そこに関して、俺は一つ大きな思い違いをしていた。
これは「本人にとって当然」という形になるのであり、周囲にとっては当然の事ながら違和感として残るのだ。

例えば男Aの頭を女性の身体と『接続』したとして、男Aは女の体であることを当然と思うのだが、そこで男Bを投入すると、彼は身体が違う物だという事を認識することになる。
そのまま犯されたとするなら、男Aは「男同士でシた」という認識になるし、男Bから見れば「男女でヤった」事になる。
俺は自分の能力を計り損ねていた、というのが正しいだろうか。

唯一の利点は、この「認識」は意図的にONOFFが出来る事だった。むしろそれでありがたいと思っているんだけれどね。
だってそうじゃないか。俺は継ぎ接ぎされた側が慌てふためくのを見るのが楽しかったのであって、それを当然だと思えばその狼狽は存在しない。
それが面白くないと思ってしまったのだから、この認識を意図的にOFFにしたのだ。

…思えばフェリス達の時も、この「認識」をONにしておけば、もっとスムーズだったのかな?
いや、でも対外的に「女」で通してたからな、彼女は。

だからこそ、今の体で認識を操作する事は憚られた。全体ラインは女で、股間だけ男。今の俺はどんな状態なのか、どう見られるのか解らないからだ。
多分「性別」を中心的に認識することになるなら、今の身体でも男として見られる可能性があるとは思うが…。
…ちょっと試してみるか?

同伴出勤をしていると思しきキャバ嬢&スーツ姿の男を目に留めると、テグスの手を伸ばしてそこから『接続』。ちょっと路地裏にご案内とする。

認識操作をONにして、俺の体と同様に股間だけを『交換』してあげると、男の体に女の腰を持ったスーツ姿の男と、女の体に男の腰を持ったキャバ嬢が誕生する。
そのまま軽く洗脳状態にして…、まぁいわば自白剤を打った時のような状態(やった事ないので実際はどうだか知らない)で、朦朧としたまま俺の質問に答えてもらうとする。

最初はキャバ嬢に向けて聞く。
「それじゃあ君は、男かな? 女かな?」
「アタシは…男です…」
「俺のおっぱい、興奮する?」
「…チンポ、ギンギンに勃ってきてます」

その言葉を証明する様に、ナイトドレスの股間部分がきっちりと盛り上がってくる。
なるほど、想像通り股間を中心として認識が書き換えられているようだ。

スーツ姿の男に質問をしてみる。
「君は女かな?」
「俺は、女です…」
「俺のちんこ見て、濡れてくる?」
「…はい、マンコ、濡れてきてます」

男の方も同様で、自己認識は女みたいだ。このまま2人を抱かせあっても面白いんだけど、それだと逆に面白くない。
認識操作ON、元に戻す。
認識操作OFF。再度股間部分を入れ替えて、2人の意識をハッキリさせる。

「はい2人とも、起きて起きて?」
「…は? アンタ誰? いきなり何なのよ…」
「何者だね君は。私たちはこれから予定が…」

とか言いだしてくるけど、気にせず股間を曝させる。

「きゃあ! 何すんの…、何よこれぇ!?」
「私のムスコが、無い!?」
「そうです、2人の腰の部分だけを入れ替えさせてもらいました。元に戻してほしいかな?」
「何でこんな! 戻しなさいよ!」
「そ、そうだ! 早く戻せ!」
「元に戻してほしければ、お互いを見てオナニーする事だね」

自分で元に戻す手段が無いと悟っているのか、俺に対して詰め寄ってくるが、大丈夫大丈夫、俺は鬼じゃないから。ちゃんとお互い見ながらオナニーしてあげたら元に戻してあげるから。

「…本当ね? 嘘だったら杉谷さんが容赦しないんだから」
「も、勿論だ。痛い目に合わないよう、言葉はちゃんと選ぶことだぞ」

あららどもっちゃって。多分人を殴った事とかも無さそうだな。
そんな事を思いながら、2人は揃って痴態を見せ始めた。

目の前には精液と愛液が飛び散っている。きちんと俺の指示通りにオナニーしてくれた2人は、それぞれの快感に流されて目の前の「自分の性器」に夢中になっている。
キャバ嬢が杉谷さんの腰を掴んでバックから突いて、杉谷さんは男の声で甲高く鳴いている。
…いやぁ、こっちの方が遥かにいいや。「当然」にされたら味わえない違和感と狼狽。これを見る為に相手を『分解』『接続』してく楽しみがあるってモンだ。

「…じゃ、俺も楽しませてもらおうかな?」

シーメールボディの股間部分を露出させる。2人の行為で俺のちんこもバキバキに勃起しており、先走りが垂れ始めている。
体勢が変わり、杉谷さんが上の騎乗位を行っているのを幸いに、そのまま物欲しそうに口を開いているアナルにぶち込んであげた。

さすがキャバ嬢(というのも変かもだが)、スキモノかビッチかは不明だがこっちの方でも気持ちよくさせてくれる。
目の前で揺れる身体が男の物だというのが一番の難点だが、そこは気にしないでおいてあげよう。

一発アナルに、3発膣に注ぎ込んであげた後、2人の股間部分は元に戻してあげた。
気持ち良過ぎて失神してる2人だが、そのまま放置して俺は去ることにする。
これで異性の性感を知って、逆の性別に憧れた所で俺の知った事ではない。この能力を手に入れた時からずっとそうなのだから。

この体を拠点に戻して、元のボディに頭を乗せて、俺は家に帰る事にした。

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