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神様ゲーム

2016/07/15 20:12:29
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…終わらせられる、が…
「四葉、良香。もう終わらせようと思うんだけど…」
「えー」
「双葉には聞いてない。えーと、終わらせようと思うんだけど、元に戻らなくていいのか?」
俺が尋ねると二人はお互いの顔を見る。

「私はいいよ。こんなに幸せな気分初めてだし♪」
四葉がまた敏明に抱き付きながら答える。
まあ、四葉は戻したら面倒なことになりそうだしな…
「あー、はいはい。お幸せに」
「もう、気が早いよ清彦♪」
…なにか勘違いしているようだけど、まあいいか。

「…私は…」
良香は迷っているのだろうか?
…いや、双葉の方をちらちらと見ている。
双葉はそれを見て…いい笑顔でサムズアップ。
「…いいの?姉さん…」「良香がよければよし!」
まあ、うん。こういうやつだから変な奴でも友達でいられるんだ。
「姉さん…ありがとう」

おっと、忘れるところだった。
「若葉ちゃん、入れ替われる命令は取り消す?」
間違って使うこともないと思うが、一応聞いておく。
「えー」
「だから双葉には聞いてない。ってなんでお前が残念がるんだ」
「たまに若葉と入れ替わって清彦をからかおうと思ったのに」
「…取り消させてくれ、若葉ちゃん」
「う、うん…私は3番だよ」

「よし、じゃあ最後の命令。3番の入れ替わりの命令を取り消して神様ゲーム終了!」
…はあ、ようやく終われた…
「あーあ、終わっちゃった」
残念そうな言葉とは裏腹に、楽しそうな声色の双葉。
「おう、一応お疲れさまって言ってやる」
まあ、こいつのおかげで若葉ちゃんの気持ちを知れたわけだし、一応は感謝する。

「…あれ?清彦君の入れ替わり、取り消さなくてよかったの?」
「……あ」


それからのことを少し話そう。

若葉ちゃんと俺はめでたく付き合うこととなった。
何度かデートもしたが、まだキスより先にはいっていない。
したくないとは言わないが、急いでするものでもないだろう。
まあ、機会があれば俺から言うのが筋だろうな。

敏明と四葉は、まあ、相変わらずだ。
四葉が敏明を好きだと「知っていた」人もいたようだ。
二人を(というか敏明の方を)知っている人は、二人が付き合ってることに初めは驚いていたようだが、
今ではすっかり「夫婦」として認識されているようだ。
四葉はまんざらでもないようだし、そのうち本当になるだろう。
自分の蒔いた種だ。頑張れよ、敏明。

一番心配だった良香だったが、どうやら俺の考えすぎだったようだ。
双葉と良香はとても仲の良い姉妹で通っている。
命令では良香(妹)が双葉(姉)を大好きになる、と言っていたが、
双葉も可愛い妹が気に入った…というと語弊があるかもしれないが、とにかく仲は良いようだ。

あの後なんとなく卒業アルバムを見てみたら、良則の写真の代わりに良香の写真が載っていた。
そういえば、知らない友達が増えた記憶がない。
本当に良則はいなくなってしまった、ということになる…あのゲームに凄さと怖さを感じるな…
本来ならこの変化も気付かなかったはずだし、正直またやりたいとはあまり思わないな…


もう一つ、うっかり取り消し忘れた俺の入れ替わり能力だが…

「ねー、清彦。体貸してー」
「…本を借りるみたいに言うな。やだよ」
「えー、せっかく清彦の体で若葉に迫ろうと思ったのにー」
「なおさら駄目だ!何する気だ」
「えっ、ナニする気かなんて、やっぱり清彦はエッチだなあ。そうだよ」
「違うわ!つーか認めんな!」
「じゃあ良香とするから」
「そういう問題じゃない」
…というように、時々双葉に催促されるが、お断りしている。

「じゃあ入れ替わってる間は私の体好きにしていいから」
「…だからそういう問題じゃ」
「あー、今ちょっと考えたでしょ。若葉になった時に胸揉んであげたもんね。
あれが思う存分楽しめるんだよ?それに私の方がおっぱい大きいから、きっといい揉み心地だよ?」
「し、知らん!お前には絶対貸さない!」
「えー、清彦のケチー」
…絶対に貸さない。というかこの能力は使う気は、ない…


「ところで清彦。今度合コンするんだけど、行かない?」
「…俺にそれを聞くのか?」
「だよねー。若葉がいるんじゃ行かないかー。じゃあ代わりに誰か紹介してくれない?」
「別にいいけど…俺以外に頼んだ方がいいんじゃないか?」
「いやー、清彦にしか頼めない事情がありましてね」

そう言って鞄から取り出したのは…あの神様ゲームに使った棒。
「…やるのか?」
「んー、面白そうだったら。もしかして、参加したくなった?」
「ね、ねーよ。…変なことするなよ?」
「ダイジョウブダヨ。ヘンナコト、シナイヨ」
「なんで片言なんだよ…」
紹介するか迷ったが、結局2人紹介することにした。
願わくば、双葉が妙なことをしませんように…


数日後、とあるカラオケボックス。
そこには数人の男女が集まり合コンをしていた。
盛り上がってきたところで、一人の女子が言った。
「神様ゲームイェーイ!」
同名の小説やマンガがあることに後から気づいたり、画像が思いのほかでかくて驚いてる俺です。
図書館初投稿なのでタグに迷いましたが、こんな感じでよいでしょうか?
本当はIF話を付けて投稿したかったのですが、諸事情で断念。じかんをください。
なお、画像が誰かは想定しておりません。双葉、四葉、ギャル化した若葉の誰かだと思います。
あ、でも隣が若葉ぽいから双葉かな…ご想像にお任せします。

わかば板投稿時に「設定を使いたい」というコメを頂いたので、設定を書き殴っておきます。
支援所内であればご自由にお使いください。
長い、細かいなどと思われる場合は
「王様ゲームと似た内容の『神様ゲーム』である」
「神様の命令は(本来不可能なものであっても)絶対」
という点だけ残してもらえれば変更、追加してもらっても構いません。


・神様ゲームセット
1から6までの数字の書かれた棒と、神様と書かれた棒、合計7本の棒のセット。
棒の材質は木(のように見える)だが、非常に丈夫。
これを用いて王様ゲームに似たルールの「神様ゲーム」を行うことで効果を発揮する。
ゲームには最低でも3人が必要。最高は棒の合計数である7人まで。

神様ゲームのルール
(0.書き手ごとに変更や追加・削除をしてもよい)

1.基本的には王様ゲームと同じで、神様を引いた人が
「1番が○○する」や「1番は2番に○○する」というように命令を出せる。
神様自身に命令をすることは出来ないが、「1番と神様は○○する」というように対象に神様を含めた命令は可能。

2.命令は一息で言うこと。一息で言えない場合、命令は無効となる(可能な命令であれば従ってもよい)

一息で言った場合、神様の命令は絶対。

嫌なことであろうと「命令だから」と従うことになる。
そして、通常では不可能なことであろうと実行される。
例えば「消えろ」と命令されれば文字通り「消える」。
(単に見えなくなるだけか、その場からいなくなるのか、存在そのものが消えるかは命令が完了するまで不明)

「金を渡せ」と命令されて金を持っていなければ、
(非人道的なことも含み)どんな手段を使っても金を手に入れて渡そうとする。
(余談だが、本文中で双葉が禁止したのは、この通り「危険」だからであり、特定の命令を禁止をするルールはない)

3.ないものを作り出すような命令の場合、何らかの形で手に入れることになる。
結果は命令の通りになるが、過程やその後については(細かく指定しなければ)どうなるかわからない。
例えば「お金持ちになる」という命令を受けた場合、
強盗などを行ってでもお金を手に入れようとするかもしれないし、
たまたま持っていた宝くじで高額当選をするかもしれない。

4.状況、肉体、精神に変化が起こる命令をした場合、変化は即座に行われる。
その変化を認識できるのは神様のみであり、神様以外は(命令を受けた本人を含め)「元々そうだった」と認識する。

5.神様が終了を宣言することにより、神様ゲームは終了する。
(一息で言えるならば、命令と同時に終了宣言をしてもよい)

参加者が何らかの変化をしている場合、参加者以外も「元々そうだった」と認識するようになる。
終了させない場合、参加者と周囲で意識の齟齬が発生する可能性がある。
命令により、全員が終了を宣言できない場合は強制的にゲーム終了となる。

6.ルールと命令内容が矛盾する場合、命令が優先される。
また、命令同士が矛盾する場合、後から出された命令が優先される。
タサノア
0.2840簡易評価
18.100きよひこ
if話も見てみたかった
21.100きよひこ
他のパターンとかも是非見てみたいですね
28.100きよひこ
王道かつ面白かった。ハッピーエンド?かわからないけれど登場人物たちが幸せそうなのも良い。また似たような話が見てみたいです。
29.無評価柊菜緒
若葉と清彦の入れ替わりでのいろいろを見てみたかった
30.無評価柊菜緒
若葉と清彦の入れ替わりでのいろいろを見てみたかった
31.無評価柊菜緒
若葉と清彦の入れ替わりでのいろいろを見てみたかった
32.100きよひこ
若葉にギャルのままでいてほしかった
いっそ清彦もギャル化してほしかった
33.無評価きよひこ
リビドーに任せて趣味全開のコメしてしまいました
大変いい設定でした
機会があればifもぜひ
39.無評価きよひこ
完成楽しみにしてたので無事読めて幸せです!!純愛な感じでめっちゃ好きです!
43.90きよひこ
ああこれ読みたかったやつだ。ハッピーエンドは好きですが、思ったより平和に終わりましたね。時間があればIFストーリーも是非に。