呪いを解く事ができる、それは逆に、呪いを与える事もできる、と言う事なのだ。
彼の、いや今はもう魔物に堕ちたのだからその呼び方は正しくないだろう。
『彼女達』のお陰でいろいろと研究が捗った。
特に堕落の呪いの女性化、そして魔物化を一部とはいえ解明できたのは素晴らしい成果だといえる。
「ん、ぷぁ……あむ、ちゅうっ……はぁ」
「あん……おねぇさまのキス、気持ちいい……」
私の目の前で濃厚なキスを交わすのがその彼女達だ。
ハーピーとラミアの魔物娘、二人、いや二匹は私が作り出した触手に絡まれ犯されながらその妖艶な肢体を震わせている。
ハーピーは言わずもがな、私が引き取った最初の堕落の鎧に魂を喰らいつくされ魔物に堕ちたあの冒険者だ。
ではラミアはと言えば、知り得た知識で私が呪いを付与し新たに生まれた堕落の鎧、その犠牲者だった。
「犠牲者ではないですよご主人様ぁ……私は自分の意志で、堕ちたんですからぁ……♥」
「ああん、私も……魔物に堕とされて、嬉しいんですから……それにぃ……」
私が見ている前でハーピーの少女がラミアの少女の口に舌を沈めていく。
唾液が混ざり合う音と、かすかに漏れる喘ぎ声のハーモニーが素晴らしい。
「こんなに可愛い妹まで、作ってくれたんですから……んっ、は……♥やあっ、触手が、はげしく……!」
このような痴態を惜しげもなく晒してくれるのだから、私としてもご褒美をあげたくもなるというものだ。
ただゆったりと獲物を犯すだけであった触手に命令を下す。
途端に激しくのたうつ様は、雌を孕ませるという使命に目覚めたかのようにも見える。
「ひ、あっ!ああああっ!しょくしゅ、いいっいいですっ♥もっと、もっとそこ抉ってくださいご主人様ぁ!」
内臓ごと掻き出されるのでは、と感じるほどの抽送にも二匹は甘い声を上げ続ける。
膣は無論のこと、尻穴も尿道も穴という穴はすべて快楽を得るための器官、そうと言わんばかりに。
「ふあっ、んあ、ああもう、イき……イきそうっ♥一緒に……私たち一緒にぃ……っ♥」
はちきれんばかりの巨乳をたぷたぷ揺らしながら一緒に達したいと訴える魔物娘たち。
私はその要望に素直に答えてやる。
「「んん───っ❤いっっ……イくぅぅぅぅ─────────っ❤」」」
奥の奥を容赦なく突き上げ、コリコリになった乳首に触手が一斉に噛みつき、そしてたっぷりと射精してやる。
中出しは魔物娘にとって至福の、唯一存在する意味を確認できる瞬間なのだから、あっけなく達する他にはあるまい。
結合部から零れ落ちる白濁液、これが彼女たちの命と若さの源でもあるのだから。
事後の余韻に浸る二匹の顔を見て、この鎧を最初に作った者は本当にいい趣味をしていると思わざるを得ない。
ただ精液を求め、子を孕むだけの存在に変える。
そのために彼女たちは男に傅かなければならず、それは男の征服欲と自尊心、嗜虐欲などを大いに満足させるだろう。
彼女たちもまた、命の糧と人間では処理しきれないほどの快楽を得る。
一度その味を知ってしまったら逃れることなど出来はしない、この二匹がそれを証明してしまっている。
魔王への生贄として捧げるとはよく言ったものだ。
征服欲などとは無縁と思っていた私ですら掻き立てられるものを感じるのだ、たとえ魔王であっても喜ばぬ男はないだろう。
正直なところ、これ以上実験動物を増やすのは手間だと思っていた。
だが、さっきの今でまたあさましく触手をねだる二匹の様子を見てしまっては欲望が滾らずにはいられないのだ。
「……もう少し、同類を増やしてもいいでしょうか」
極めて冷静を装った口調で言い、魔物娘の檻を後にする。
次はサキュバスかアルラウネあたりがいいかもしれない、などと具体的な考えが浮かべば研究心に火が付き自然に意欲が沸く。
いっそ確認されている女の魔物すべてを網羅するのも悪くない。
ほくそ笑む顔を隠そうという気も起きず、私はつぶやいた。
「実に楽しみだ。次はどのような冒険者が堕落していくのでしょうね」
と。